とにかくものすげー試合だった。
あんなにキョーレツな試合はそうそう無いだろうなあ。
あんな試合、J1決定戦のようなぎりぎりの試合をもっとたくさん見たいけどなあ。
なんせファシストとしては試合開始3時間前から騒ぎ通しで、選手がピッチに現れたときはいきなり狂乱状態だ。
隣に座った(立った)佐藤さん(シンガポール在住)は君が代を会場中で歌っているときに感激して泣いちゃうしー、紙吹雪も紙テープも青いビニール袋も全部解禁で、選手入場の時はなんかとにかくモノがいっぱい空中を乱舞していて前ぜんぜん見えないしー状態、気温28度湿度80パーの暑さの中でボルテージは上がる一方だ。試合的には5分5分で立ち上がって、やっぱアリ・ダエイすごいぜとか、にしてもカズ、もっと動けよ、とか、秋田効いてるよー秋田、とかヨシカツ頼むぞーとか渦巻いているうちにゴンゴールだ。
これでまず爆発した。
でもファシスト席は結構冷静で、ハーフタイムの時もこれで終わるわけがないという意見が大勢を占め、後半をどうしのぐかにいろんな監督がいろんな戦術を立案していた。これだけ監督いると日本も心強い。
後半開始直後に点を取られたときはサポーターも油断していた。今回の予選で思うのは、サポーターの気分(ほっとしたり焦ったり)と選手の気分、あるいは試合の流れって実に密接にリンクしていて、サポーターが油断していると必ず点取られたりミスしたりするし、サポーターがアグレッシブだと選手も前へ前へ出ていけるし、サポーター逃げ入ってると選手もビビりまくりとゆーよーになっている気がしてしょうがない。ファシストたちはだから油断せず、集中集中ってのを呪文のように唱えていた。ファシストの真後ろの近畿地方カゲキ!さんたちも守備モードに入った代表に「しゅうちゅうしゅうちゅうー」と代表スタッフモードに突入していた。
それでも逆転されてしまう。やっぱりダエイだ。ファシストたちに数週間前の地獄の日々のあの嫌な感じが芽生えかけた頃岡田監督がFWをイキが良いのに交代させ、選手たちもファシストたちも一気に活性化した。(カズが「おれ?おれ?」と言っていたのは現地もやもやっていたりしたし、ヘボい交代表示板が遠目にぜんぜん見にくかったからだ。→でも後日談として会社で聞いたところでは日本大多数的には「だからお前だよお前!」とテレビ前で罵倒していたらしいけどって会社的だけかもしらんけど)必死に声を涸らすファシストたちの前で、めちゃめちゃ惜しいチャンスが続く。
でもこの日キレまくっていた中田から出たセンタリングを城が突き刺したときは狂乱状態に突入した。
そこからはほとんど足が動かないイラン相手に攻撃しまくり逆に言えば外しまくりだったので、「うおー(攻撃)、ふぉー(失敗)」の無限ループに入り込んだみたいだった。
そして延長だ。
延長前の全員の円陣で競技場のボルテージは最高潮、待ちに待った”犬より速い”野人の登場だ。
明らかにばてばてのイランを野人が切り裂く予感で競技場は燃え上がった。
こいつが外しまくるわけだこれがまた。
一億人が「打てよ!おかのぉ!」と絶叫したどフリーのとき、現地では怒号と罵声が渦巻いたが、どうやら一番罵倒していたのは岡田監督らしかったけど。あまりに外しまくるのでしまいにはファシスト「オカノオー(哀願)」状態。
PK狙いのイランの前にこりゃあPK・・・という薄い予感が漂った頃、あのダエイの決定的チャンスでもフカシ!が来たわけだ。ファシストはあそこで一回死んだ。というより心臓停止した。というか脳死した。って医学的にものすげー矛盾ということは取り乱していた。
その直後だ、”頼むから決めてくれ(哀願)”岡野が決勝弾を蹴り込んでくれたのは!!!
そこから先は、実は良く覚えていないのだけど、シンガポール在住佐藤さん(40)とハイタッチしまくり、後ろの列の近畿方面カゲキ!(と書かれたおそろいのはちまきをしてた)と握手&ハイタッチしまくり、しまいに矢もたてもたまらずウルトラ方面にさらに接近し騒ぎまくり、ウルトラファシストたちは号泣してるし、選手は走り回ってるし、岡田監督は日の丸持って万歳しまくってるし、マリオコーチ踊ってるし、金網によじ登ってわけわからないこと喚きたおすやついるし、紙吹雪集めて投げまくる奴、ニッポンコールする奴、紙テープ体に巻き付けて走り回る子ども、裸の野人(金網越しに握手してもうたファシスト)、日の丸振りまくるカズ、中山踊りする雄叫びゴン、秋田、ヨシカツ、山口、北澤、本田、高木、最後にウルトラファシストに向かって深々と礼をする城が印象的だった。
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