SUZUKI TS200R TS200R.jpg
 所有期間: 1994.05 〜 2000.06
 購入価格: 36万(込み)
 機関性能: 水冷2スト単気筒 35ps

 ほぼ8ヶ月に渡った出張が突然終わり,東京に戻ることになりました.DRを知人に譲ったために職場への通勤は電車とバスを利用する事になったのですが,何せ片道1時間半は悠にかかるのでバイクを買うことにしました(バイクだと50分).前回オフに乗りたくてDRを購入したのにも関わらず,仕事の都合でほとんど林道にも行けずじまい.欲求は高まっていて,今度は2ストだあ!っと迷わずTSを新車購入しました.当時は丁度流行が200から250に移りつつあったときでしたが,軽さと扱い易さを考えて敢えてTSを選択しました.DTもまだ200だったような気もしますが,何故かスズキが好きなんで(安かったし)
 このバイク,DRに比べて一回り小柄な上にサスがしなやかなおかげで,足つき良好で取り回しもらくらく.車重もDRとあまり変わらないようですが,バランスがよいのかあまり重さを感じません.パワーはさすが2ストといった感じでバンドに乗ると気持ちよく伸びます.加えて低回転でも思いのほかトルクがあって,使い易いエンジンです.ダートコースでも気分良く走れて,自分のレベルに丁度あっているようなかんじです.たまにジャンプでフロントが底着きしますが,そこまでムキになるのは稀なのであまり気にしていません.
 と,かなりお気にのバイクですが,最大の問題は航続距離の短さ!最近では90km行かないうちにメインが切れます.新車当時でも100km越すのは稀でした.概ね燃費は15km/l前後なので,計算上は130km程度は走れるのでしょうが.林道ツーリングではビクビクもので,行ったことのない経路では非常に気を使います.一時ラリータンクを探したのですが,どのメーカーも作っていないようなので,4リットルの携行缶を買いました.他には排気煙が多いのが気になっています.街で見かけるTSはさほど煙が目立たないので,あるいは自分のバイク特有なのかも知れません.若干オイル供給量を絞ったのですが,あまり効果はありませんでした.夏場に窓を開けた車の近くでは,申し訳ない,という感じですね.オイル自体は400km位で切れます.ツーリングの帰りにオイル切れを起こして,そこらのガソリンスタンドでフツーのオイルを補給する羽目に陥ると,途端にフケが悪くなって白煙を上げます.家ではBPのオイルを利用しています.
 購入当時,純正のリアキャリアを付けたのですが,小さい上にシート側ににぎりがあるおかげで実用積載面が猫の額の役立たず.ママチャリの荷台みたいに不格好だったし.邪魔くさくなって取り外してRMXのリアポーチに乗せ変えました.DRのページでも書きましたが,これは使えます.またこのバイクは余計なことに常時点灯仕様(R型)でした.ヘッドライトの点滅くらい自分で決めるので,P型以前のスイッチAssyに取り替えたところ,加工なしで機能しました(この方法はVXでも使えました.マイナーチェンジで切り替わった場合には有効かも知れません).ダートコースを走るようになって前後タイヤにビードストッパーを入れましたが,高速走行で振動が強くて110km/h以上では走る気をなくします.現在はスペアホイールがあるので,公道とレースで使い分けしてます.もっともブレーキが馴染むまで時間がかかるのがネックですが.
 このバイクは現在も手元にあり,最長所有記録を更新中です.もっとも最近あまり乗っていないのですが... [05.29,1998]
 「あまり乗っていない」状態が長く続いてしまったので,結局個人売買で売却しました.そのちょっと前,売却に向けて整備をしていた時の話です.スロットルの慴動がおかしかったのでケーブルを新品へ交換することにしました.TSのスロットルケーブルは途中から二股になっていて,一方はオイルポンプへ,もう一方はキャブレターに繋がるようになっています.コンパクトなバイクだし,一応レーサーレプリカだったわけだから,ある程度は仕方ないとは思うんだけど,ケーブル交換のためにキャブレターの蓋を開けさせるという危険な(でしょ?)作業をユーザーに強いるかぁ? スズキ! …なんてVXの所でも書いたのと同じよーなことを再び思ってしまったのでした.おまけにオイルポンプ側のオイル供給量の調整も非常にやっかい.クラッチ手側内側に向いたゲージと調整位置を示すちっちゃな刻印をキャブレター越しに見ながら位置合わせをしていくのですが、とにかく部品に囲まれていて暗くて良く見えない.さらにスロットル全開位置で合わせる必要があるため,右手でスロットルを握り,左手に懐中電灯を持ち,息を殺しながらシートに腹を乗せて上から覗き込まなくてはならないのです.う〜ん… 確かにバイクってイジる愉しみもあるんだけど、いらん所でいらん労力はいらんですよ、スズキさん。 [07.02,2000]