
モトコのシングルシートからノーマルシートに改造しました
純正ローシートの性能の悪さがいやになりモトコのシングルシートに変更したのが2005年10月。そこから3万キロ以上走り、そこそこ満足していた。だが、シートが低くなっているということは膝の曲がりがきつくなっているということでもあり、一日に500キロ以上走るとやはり膝が少し痛くなってしまう。さらに、幅も狭く座面のスポンジもかなり薄くなっているためお尻も痛くなる。
K100RSのノーマルシートの素晴らしさは聞いていても足が着かなければ乗れない。ということで、足つき性の良さを優先していたのだが、たまたま知人から譲ってもらったノーマルシートをちょっと試しにと取り付けてみたところ・・・・何とも具合がよい。結局、そのままノーマルシートで乗ることになった。
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2009.9.12 90,898km |
このK100RSで車検を受けるための準備としてやらなければならないのが「シングルシートの取り外し」。シングルシートのままでは乗車定員が1名になっていまうためで、前回の車検は純正ローシートをつけてラインを通していたのだが、この度の車検では譲ってもらったノーマルシートをつけて行くことにした。 車検ラインでタチゴケするのは恥ずかしいが、いつも受けている車検ラインは二輪専用で、ちゃんと車高が下がるようになっているためノーマルシートでも十分に足が着くはず、という判断からである。
シングルシートは実質ボルト4本で取り付けられているため外すのは簡単なのだが、 シングルシート化の後でリアキャリアを取り付けており、このキャリアに干渉してシートが外れない。結局、キャリアを分解して取り外した。保管してあった純正のシートカウルを取り付け、キャリアを元に戻す。ここまでの作業はノーマルシートでも純正ローシートでも共通である。
ここで、シングルシート化したときに取り外してあった部品を戻す。ひとつはシートの荷重を受けるゴムで、 フレームの穴に差し込み、もう一つはサイドカバーを引っかけるためのゴムで、シート下左右の棒に差し込む。
ノーマルシート化するために必要なのは、 シート本体のほかシートロック、シートホルダー、ヒンジピンなど。これらはシートと一緒に譲ってもらった。ひとつ、シートを開いた状態で保持するサポート(52531451650)が欠品だが、シートの取り付けそのものには必要ないため針金で代用することにした。
シート本体の取り付けは簡単。フレームから生えているピンをシート側の穴に差し込み、シートカウル上に取り付けたシートホルダーにもう一本のピンで固定するだけである。開け閉めすることを十分に意識した設計と思う。

シートはこれで着いたわけだが、実は純正のサイドカバーがない。そのままだとモトロニックなどが丸見えになってしまうので、とりあえずモトコのシングルシート用のサイドカバーを使うことにした。このサイドカバーを付けてみると、ノーマルシートとモトコシングルシートの形の違いがよくわかる。写真だとわかりにくいが、一番細くなっているところで指一本分くらい幅に差がある。
さて、問題の足つき性だが、確かに足は着きにくい。私の身長だと、両足を同時に着けようとすると本当につま先だけが着く状態で、車重を支えられるものではない。ただ、少しお尻をずらして片足を着けばよいし、踏み替えができないわけでもない。信号待ちで停車する際にわだちの山部分に止まらないようにするなど気を付ければ十分乗れることがわかった。
それよりも、乗り心地がすばらしい。このK100RSに乗り始めたとき、シングルシート化した時、ともに肩が痛くなったのだが、今回は全くなし。長距離を走っても膝もお尻も痛くならない。東北にツーリングに出掛け、調子に乗って1日1,000キロ走った日もあったのだがどこも痛くならなかった。さらに、ニーグリップのポイントが上がったためか、コーナーリングも楽になった。
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2009.9.25〜
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サイドカバーをBMW純正品に交換しようとオークションで探してみることにしたが、K100RSのサイドカバーには2種類あるらしいことがわかった。パーツリストで調べると、右図の左側が前期型、右側が後期型らしい。 モトコのサイドカバーの取り付け方法は前期型のものと同じだが、このK100RSは年式的には後期型サイドカバーが適合することになっている。
形も違うが車体に取り付ける方法も違う。前期型はカバー下部のブッシングをフレームから突き出た棒に差し込んだ後、ブッシング2カ所で固定する。後期型は、カバー後部のツノをシートカウルに差し込み、カバー下部のフックをフレームから突き出た棒に引っかけ、ブッシング1カ所で固定する。 どちらでも取り付けられるはずなのだが、タマ数の多い後期型を入手した。
入手したサイドカバーの右側は難あり品で、ボディに取り付けるためのフックが欠損、キノコ状の突起が折れている。構造を知らずに無理矢理引っ張ったのだろうか。
まずはキノコの修理。ここは力が掛かるところなので、 接着剤で付けたくらいではすぐに折れてしまう。キノコの真ん中に穴を開けて3mmのネジを立て、サイドカバー本体側にワッシャを追加してにナット止めすることにした。さらに、締め付ける前にグルーガンで樹脂を流し込んでおき、ガタつかないようにした。オリジナルの状態より強度があるのは間違いない。
 カバー下部のフックは欠損してしまっているので何かで作る必要がある。ある程度柔軟性のあるものが良いだろうということで、硬質塩ビ板を暖めて曲げたものをグルーガンで積層してフックの形を作った。塩ビ板もサイドカバーも接着剤が効きにくい素材だがグルーとの相性は良いため、しっかりと取り付けることができた。こちらも、柔軟性がある分オリジナルの状態より丈夫かもしれない。
後期型カバーの取り付けは、上にも書いたように、最初にカバー後部のツノをシートカウルに差し込むのだが、 ツノの外径に対してシートカウルの穴はひとまわり大い。ここにはブッシュが入るのだが、このブッシュのパーツ番号がわからなかった。パーツリストの図で形が違う2つのパーツに同じ番号がついているためだが、おそらくこっち、という方を注文したら当たりだった。
純正ローシート→モトコシングルシート→ノーマルシートとシートが変わったが、足つきの問題さえクリアすればこれが一番乗りやすい。純正ローシートのポジションで悩んでいる人は試してみる価値があると思う。
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