このK100RSは悪名高い「日本仕様のシングルシート」がついている。 何が悪名高いかは言い尽くされている気がするが、「低いといいながらも幅が広いので足つきがそれほど良くない」「分厚いタンクカバーがついているのでニーグリップしにくい」「着座位置が後ろにずれるのでハンドルが遠い」「サイドカバーがないのでカッコ悪い」などだ。ノーマルシートに換装すればいいのだが、身長の低い私には「足つき」の問題はかなり重要だ。ノーマルシートのK100も乗れなくはないのだが両足が同時につかない。これくらいの足つきだと、例えば右下がりのところでローに入れないで左足をついて止まってしまうと、右足がつかないので(踏み替えられないので)シフトができない。これは、足つきに不安のない人には想像もつかない話だ。
ノーマルシート以外の選択肢に「モトコのシングルシートを装着する」というものがある。このモトコのシングルシートは、「シングル」になっている以外にシートが低くなり角が削られているため足つきがいいという特徴がある。細く絞られたシートのカーブにあわせてサイドカバーも専用のものが付属する。着座位置が前に来て乗車姿勢が自然になるという話だった。何より、カッコがいい。
ということで、かなり前からオークションで探していたのだが、なかなか出てこない。あっても値が上がり過ぎたりして今まで手に入らなかった。今回、幸運にも譲ってもらえることになり、ようやくシングルシートへの換装作業がスタートした。 |
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2005.8.11 : 受け取り *****km |
シングルシートを宅配便で受け取ったが、箱が何だか変形していて底に穴が開いている。開けてみるとシートカウル部分にひび割れができている。その他、テールランプのレンズが割れ、 サイドカバーの取り付けタブも折れかけている。箱の上に重いものが載せられたのと横方向に揺すられて箱の中でシートがあちこち移動したのが原因のようだ。
発送時に破損していなかったことは確認できているので、 宅配便会社に連絡し破損状況の確認にきてもらった。個人から送ってもらった中古品は話がいろいろとややこしい。結局、修理費用の実費を負担してもらうことで話がついた。やれやれである。 |
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2005.9.26 : 破損部修理完了 *****km |
  車検があったりしてしばらく間が開いてしまったが、破損したFRP部の修理が完了した。今回はプロに頼んだので完璧に仕上がっている。割れた部分を裏から少し削ってからクロスを積層してくれたらしく、厚みもほとんど変わらず仕上がっている。アンダーコートまで終わっているのでこのまま塗装をすればよい状態になっている。 |
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2005.10.8 : 仮組み 56681km |
塗装の前に、FRP補修が終わったカウルを仮組みしてみることにした。純正のシートカウルはボルト4本+ビス2本でシートレールに取り付けられている。カウルを取り外してみると、驚くほど重い。 いくらテールランプユニットとウインカーがついているとはいえ、かなりの重さだ。シートカウルに直接トップケースを取り付けられるくらいの強度があるのだから当然なのだろうが。
分離してあったシート部分とリアカウル部分を組み付け、シートレールに乗せてみた。 サイドカバーも取り付けてみるとなかないい感じである。跨ってみると、低さは純正ローシートとさほど変わらないが幅が狭いので足つきはかなり向上することがわかった。
さて、本塗装をどうするかだが・・・以前フロントカウルを補修して自分で塗装した時には市販の缶スプレーを使った。近似色で無理やり塗ったので色が合っていないのは皆さんご存知の通り。今回は面積も多いので悩んだのだが、近所の板金塗装店に問い合わせてみたところ以外に安く塗ってくれることがわかったのでそこにお願いすることにした。 |
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2005.10.14 : 塗装完了 57163km |
近所の板金塗装店に頼んであった塗装が完了した。並べてみるとなかなかの出来である。色見本として渡してあったのは4年前に塗ったリアホイールのセンターキャップなので、少しつやがなくなっているオリジナルのタンク部分とは少し色が違うが、市販のスプレーではまず出せないメタリック感がよく出ている。 このあたりはやはりプロの仕事である(結構安かったのだが)。
ところで、K100RSのサイドカバー取り付け方法は年式によって何種類かある。後ろ側はグロメット方式とピン方式があり、下側はフレーム側にゴムがつく方式とサイドカバー側にゴムがつく方式があるようだ。シングルシート付属のカウルと私のK100の方式が違ったので、ディーラーでグロメット一式を購入しておいた。タンク部分は共通なのだが、硬化しているようなので購入した。 |
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2005.10.17〜18 : 取り付け準備 57163km |
取り付け準備として、ウインカーとレールランプを取り外してシングルシート側に装着した。(テールランプはシングルシートについてきたものを修理して使ってもよかったのだが、全面発光に改造してあるほうを使いたかったので交換した。)
ウインカーのレンズユニットを外したところ、爪が一ヶ所折れていたのでプラリペアで接着。修理後シングルシート側に取り付けようとしたところ、取り付けボルトが完全に締め込めなかった。 これはシングルシートのほうが肉厚が薄いためで、ゴム板をドーナツ型に切って挟み込んでおいた。
ウインカーとテールランプを移し変えるだけで結構な時間がかかってしまった。頻繁にノーマルシートに戻すことはないはずだが、短時間で済ませるためにはウインカーを一式用意しておいたほうがよさそうだ。 |
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2005.10.19 : 取り付け 57163km |
シングルシート側はすでに組みあがっているのでそのまま取り付けられると思ったらまだやることがあった。仮組みの時には気がつかなかったのだが、ローシートのロック機構が邪魔になってシートがシートレールに密着しないことがわかったのでロック装置とキーシリンダー一式を取り外した。 これで終わりかと思ったら右側が少し浮く。よく見るとノーマルシート用のストッパーゴムが当たっている。ローシートの時には付いたままでも影響はなかったがギリギリまで高さを押さえているシングルシートでは当たってしまうようだ。で、このゴムも取り外した。 シングルシートはボルト4本とシート前のバーで固定されるようになっているのだが、このバーは付属していなかったので取り付けなかった。シートを無理に持ち上げたりしない限り、なくても特に問題ないようだ。
シート本体の取り付けが終わったので、サイドカバーを取り付けようとしたのだが、どうやっても穴の位置が合わない。3ヶ所あるグロメットのうち1ヶ所が入らない。 タンクのグロメットとシートレールのグロメットの位置は調整できないので、フレームから出ているバーを少し曲げた。これでOK。
最後に、ローシートのタンクカバーを引っ掛けているブラケットをタンクからはがさなければならない。このブラケットは両面テープでタンクに貼り付けられているだけなのだが取り外すのは結構大変だった。ドライバーを突っ込んだのではタンクに傷がつくため、釣り糸を輪にして粘着テープを切り取るようにしてはがした。
 これでようやく取り付け完了である。取ってつけたようなローシートと比べ、流れるようにつながるラインがかっこいい。あらためて跨ってみると、ノーマルのローシートとはポジションが微妙に異なる。こちらは実際に乗ってみないと何ともいえないが、楽しみである。 |
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2005.10.29,30 : 初長距離ツーリング 57375〜58035km(660km) |
シングルシートに交換してから初の長距離ツーリングに出かけた。 四国に渡って高松周辺でうどんを食べ、高知まで走って鰹を食べ、四国カルストに駆け上がるというツーリングである。
結果、高速、市街地、ワインディングのどこでも問題なかった。特に、ニーグリップがしやすくなったことでワインディングが楽になった。長距離を走ってもお尻は痛くならなかったが、強いて言うなら肩が少しこるかも?というくらいである。もっとも、最初乗り始めたときも体のあちこちが痛くなったのだがそのうち慣れてしまったので大丈夫だろう。 |
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2005.11.11 : エンブレム貼り付け 59373 |
このシングルシートにはノーマルのシートカウルと同様にエンブレムを貼るところがあるのだが、これまで貼っていなかった。知人からエンブレムを譲ってもらったので貼り付けてみた。なかなかいい感じだ。
・・・つづく。 |