プロフィール No.6
宮田西中時代
部活動(女子バレー部奮闘記)No.6
<2005年度>
どういう訳か、またまた異動しませんでした。12年目に突入です。このこと事態はイヤじゃないのですが、1年も前から来年は変わると予告されていると、気持ちの持っていきようが難しい。まあバレー部ができるのでヨシとしよう。
昨年は、新入生が1人も入部しなかったので、今年は6人は入部しないと単独チームが組めない。しかし、新入生の女子は11人しかいない。6人は難しいと思っていたところ、6人入部することになって、俄然やる気になりました。小学校で少し経験している子もいて、少しだけ楽しみができました。
4月末からのゴールデンウィークは、毎年4連続の練習試合を組んでバレー漬けにするようにしています。今年は1年生の2人がそこそこ使えそうなので、3年生に刺激を与える意味でもコートに入れて試合をすることにしました。
3年生にとっては、どんなことがあっても外されるということがなかっただけに、このことは大きな刺激になりました。しかし、1年生が入るとチームとしてのムードがよくない。返って粘りがなくなってきた。だからといってこうしないとチーム力は向上しないだけに、試合を通してわからせていくしかないか。
<直方市親善バレー大会>(5・7 直方市民体育館)
1年生にとっては初めての公式戦。1年生を使っての練習を始めて間がないけれど、楽しみもある試合と思っていました。
ところが、試合前日から美由紀と美佳の両エースが熱を出して休むし、レフトの友希も腰が痛いというし、試合にならないなと思いました。当日は全員揃ったけど、コンディションはいいはずがない。しかし、試合をするのに言い訳は通用するわけはない。試合がある日に調整できないのも実力のうちということを言うしかない。
組み合わせ抽選の結果、鞍手南中との対戦が決まりました。3年連続の対戦です。相手としては組みやすいのですが、今日は相手よりもうちの調子が気になります。試合も3試合目で、待たされ続けての試合ですから気持ちを集中させることが難しい。試合の合間にストレッチやランニングなどをして第1セットに集中するように気をかけました。
そして、第1セットが始まりました。試合が始まって、百恵の連続サーブが決まり、大差で第1セットを取りました。
こういうときは、第2セットの始まりをつまずくと、どんと落ち込むのをいつも経験しているだけに、今から始まるということを言い聞かせて送り出しましたが、予想通りになってしまいました。それでも始まったばかりと思えばなんてことはないのですが、先に喜びすぎているので、その反動は大きく、なかなか立ち直ることができずに第2セットを落としてしまいました。
こうなると、第3セットもあっという間に7点差をつけられてチェンジコートです。この時点で試合の結果は見えました。しかし、ここからやっと開き直れたようで、ジュースまで追いつきました。そして、ここから一進一退の攻防が続きましたが、最後は精神力の強さで負けたと思います。
まあ7点差を追いつく力があるということは、それほど見捨てたものではないなと思いました。最初からこの勢いをもてればこんな試合にならなくていいのに、ここが課題です。
続けて、直方三中との試合です。疲れが来ているだけに苦戦を余儀なくされると思いましたが、それ以上に、直方三中の勢いを止めることができません。また、三中は実にうまくなっていました。完全にやられたと思います。内輪もめをしているどころではなく、練習に気合いを入れ直してやらないといけないと強く思いました。
試合後のミーティングの様子ですが、どの顔にも笑顔はみられません。ひとえに練習不足でした。また、メンバーを入れ替えてうまく回っていない。その点をこれからの1ヶ月で調整していかなければならない。
今日の結果は満足のいくものではなかったけど、夏にむけて成果もあった。決して下を向いていなければならないと言うことはない。通過点として、これを一つのステップにできるかどうかにかかっている。この笑顔をいつも出せるようにしていきたいものです。これから2ヶ月頑張るしかない。こちらの体力が続くかどうかが一番心配かな。
<春季大会>(6・4〜6・5 小竹中学校体育館)
親善バレー大会を終わって、練習試合を重ねましたが練習の成果が出ない。今までセットの取れていた光陵中・鞍南中や直方三中からセットが取れない。どんどん差を開けられていく感じです。練習はしているのに、手応えがない。要は、精神面で鍛えてこなかったことがここに来て出ていると言わざるを得ない。このままでは春の大会で、終わってしまう気がする。
そこで、基本中の基本の「あいさつ・返事」の仕方から意識的に変えていくように指示しました。言ったその日は気合いが入っているけど、どれだけ続くかです。それを続けられるかどうかで、この春の大会の結果が見えるということを言い続けました。実際は、体育館の中では前よりもよくなりましたが、普段の教室での態度はなかなか期待通りにはいきません。
そして、春季大会を迎えました。
<予選リーグ>
第1試合は、光陵中です。
先週は3セット連続して落としているだけに、楽な試合になるはずはないことを言い聞かせて試合開始です。序盤から点の取り合いです。ジュースまでいって、結局1セット目を落としました。こうなると俄然弱気になり、力を出し切れずに終わるのが西中の悪いところです。そうならないように、気持ちを切らさずに第2セットを闘うように指示しました。第1セットと同じような展開でしたが、20点を超えたところからうちの方が集中力が切れなくて、第2セットを取り返しました。そして、勝負の第3セットです。第2セットの勢いを保ったままの状態で試合ができて、勝利することができました。少しだけチームが成長したなと感じました。
第2試合は、植木中です。
植木中戦もきっと接戦になるので、粘ることが第一ということを強く言いました。中盤まではリードをされた状態で進みました。しかし、4点差以上離されずに付いていけたというか、ここというサーブをことごとく相手が引っかけてくれたので、こちらのミスを相手がサーブミスで帳消しにしてくれるという試合内容ですから、ホントに気分的には楽な試合でした。途中で、相手に会わせて足が止まったプレーをしていましたが、2セット連取して2勝目です。これで、明日の決勝トーナメント出場が決まりました。(この試合中は、自分の体調がおかしくなって倒れそうになりました。その間は試合を見ることもできずに生徒任せでしたが、返ってそれがよかったのかな? まあ練習量の差は歴然としていましたが。)
試合直後のキャプテンのホッとした表情です。サーブを打つときと比較するとそれがよくわかると思います。(百恵、希穂、美佳)
そして、勝負の第3試合の相手は若宮中。
是非ともこの試合で1セットを取りたいというのが、私の今日の目標でした。連続試合で条件は不利な面もありましたが、第1セットにかけました。相手のサーブをしっかりカットして、美由紀がスパイクを決めるというパターンがつくれて、中盤から後半にかけてリードし試合が進みました。そして20対19まできて、美由紀のサーブで3点連取して次のサーブが勝負というときに引っかけてしまい、23対20になりました。いつも通りここからがきついなあと思いました。ところが、24点目を美由紀のバックアタックでうちが取りマッチポイントです。24対20ですから、半分以上勝ちを意識しました。ところが、ここからいつもの受け身の状態になり足が止まってしまいました。2点をられ、タイムを取って流れを切ってもさらにミスを重ね同点になり、そこからさらにミスを重ねて24対26で負けてしまいました。悔しいというか不甲斐ないというか言葉がなかったですね。生徒には今まで勝ったことがないのに、ここまでできたから上出来だ。次のセットも同じようにいけということだけを言いました。しかし、1セット目の結果が尾を引いたのか、一つのミスから連続して6点を取られて、0対6になりました。この時点で相手を調子づかせていますから、勢いを押しとどめることはできずに、あっさりと負けてしまいました。
<決勝トーナメント>
準々決勝の相手は、鞍手北中です。
アタッカーは1人しかいないけど、ジュニア経験の子がほとんどです。苦しい試合になると思っていましたが、1セット目から試合をさせてもらえない感じで終わりました。
2セット目は、サーブを上げて形を作って点を取りに行くように指示しましたが、サーブにも慣れたようで、結構形を作って点を取るシーンが増えました。相手が23点まで行っていましたが、どんどん追い上げて20点になったところで、タイムを取られて、流れを切られて負けてしまいました。
次は、5・6位決定戦です。相手は宮田中です。練習試合でも10点までの試合しかできていないので、気持ちで負けないように言いましたが、連続得点を取られると気弱になり受け身に回ってあっさり1セット目を取られました。
2セット目は、さらに気合い負けしないように言いましたが、美由紀がうまく打てずに段々に涙ぐむ状態になり試合にならずに終わってしまいました。
結果6位ということになりましたが、夏の大会が思いやられます。真面目すぎて、プレーに思いきりもなければ、力強さもない。このままでは、夏に逆転されてしまいます。精神面で鍛えていくしかないと強く感じました。
期末考査も終わって、組み合わせ抽選の結果、直方二中と直方三中との対戦になりました。少しだけ望みができました。しかし、安心できるようなことはありません。三中とは練習試合では負け越しているだけに、西中の試合が常にできるようにならなければなりません。
ちょうどバレーのワールドグランプリ大会がTVで放映されていました。全日本とブラジルの試合の様子や、「本当にあったアタックNo.1」の高校バレーのビデオを見せて、気持ちでバレーをすることの大切さを話しました。
そして、生徒が「朝練習をしたい。」と言ってきたときも、「今までの練習を振り返ると、ボールを使った練習をするよりも、ボールを使わずに体育館の掃除やボール磨きをするべきじゃないか。」ということを話しました。生徒は、納得してそれはもう一生懸命に掃除していました。この気持ちがあればいい試合ができると確信しました。
そして、いよいよ夏季大会です。
<夏季大会>(光陵中学校体育館 7・17 予選リーグ)
第1試合(vs直方二中)
春季大会優勝チームです。しかし、二中から1セットを取るために練習してきたことを言い聞かせて、試合開始です。相手の強打と強烈なサーブをしのいで、リードはされてもあきらめずに試合に集中して、離されずについていき、3回4回とラリーしてエースで決めるというシーンもあり、会場をわかせる気合いの入った試合内容でした。
新人戦では、2桁の得点も取れないほどの差がありましたが、18点まで得点してやっぱりだいぶん追いつくことができたなあと実感しました。負けたけど、次につながる内容でした。
そして、第2セットが始まりました。ところが、序盤でミスを連発して足が止まってしまい、相手サーブで連続して得点される悪いパターンになってしまいました。こうなると止まりません。何を言っても体が動かずに、ミスを連発して消極的なプレーに終始して8点で終わってしまいました。やっぱり、この辺が実力の違いだということを感じるとともに、次の試合に課題が残る結果となりました。
如何にして気分転換して、次の試合に臨ませるか。妙案なんてあるはずもなく、後は本人たちのやる気を信じるしかありません。
第2試合(vs直方三中)
直方三中は、直方二中との試合を見ても、レシーブが非常によくなっていました。苦戦は覚悟していましたが、それ以上にやばいと思いました。生徒には、「強い方が勝つのではなく、勝った方が強いのだ。」ということでしかないと言って、気持ちで負けないように強気で攻めるように言いました。
そして、試合開始。予想通り点の取り合いです。20点までにどちらが先に行きつくかです。ここからが勝負というときに、エースのスパイクが決まって、先に20点にいき、24点までいったときに、相手が20点なので少しだけ安心しました。しかし、ここから相手サーブで連続して得点を取られて23点まで来ました。こうなると、受け身に回って弱気なプレーで負けていくパターンが頭をよぎりました。タイムを取って流れを切り、これが功を奏してサーブを失敗してくれて、第1セットを勝利しました。
ここで、誉めると先ほどのようなことになるので、「第2セットは、相手も苦しいし、安心できる内容ではない。ただ、第3セットまでいく権利を得ただけだ。それがイヤなら次のセットを取れ。とにかく攻めの気持ちを忘れないでプレーすること。」と、強く言いました。
第2セットの開始です。やはり第1セット同様の試合の流れです。ここはというときに、相手もサーブミスをするし、こっちもここは決めろというところで、ネットにスパイクするという決めてのない試合内容で、13対13になりました。ここから、友希のサーブが連続して入り、16点目を美由紀と百恵のこれ以上にないというBが鋭く決まって、三中の生徒の方がガッカリしたように見えました。ここでタイムがかかりましたが、18対13になり、この点差のまま進んで23対18の段階で勝利が見えてきました。勝ちを意識すると受け身に回るので、ベンチから1本1本ということを強く言って、気を抜かないように励ましました。そして、マッチポイント。サーブを失敗して24対19になりましたが、相手のサーブカットをつないで、最後は友希のスパイクが決まって、勝利しました。
これで、三大会連続の決勝トーナメント進出です。2日目に進めることはホントによかったのですが、内容的には後が苦しいと思わされました。でも、今日は生徒を誉めよう。あきらめなかったから、今日の勝利がある。気を抜けば負けても不思議ではなかった。今日までの苦労が報われた気がします。
<夏季大会>(光陵中学校体育館 7・18 決勝トーナメント)
相手は、小竹中。3年生2枚エース中心のチーム。しかし、1年生を2人入れてしなければならないところに穴もある。「エースのサーブを上げることができれば、試合になる。」ということを指示して試合に臨みました。
第1セットは、予想以上にサーブが早くて重い。完全に押されて、攻撃のパターンを組み立てることができない。サーブカットが上がってスパイクを打てば決まるのに、それをさせてもらえない。ローテーションが1回しか回らないうちに終わってしまった。
第2セットは、目も慣れてきてサーブカットで振り回されることは少なくなったけど、気持ちが空回り。それでも1セット目よりも押して、相手にタイムを取らせるところまで追いつめましたが、決定力不足。1セット目よりも多く得点して、今までになく得点することはできました。特に、気持ちは切れずに精一杯のプレーをしました。しかし、セットを取るまでには至りませんでした。現状では最大限に力を発揮できたのでヨシとするしかない。
試合後は涙していましたが、下を向くことはない。満足のいく試合内容でした。公式戦三大会連続で決勝トーナメントに残れたのは運と実力があったからです。
このチームは、体格に恵まれていたわけでもなく、とにかく真面目で、言われたことを黙々と頑張る子たちでした。しかし、自分の気持ちを表すのが苦手な子ばかりで、から元気でもいいから大きな返事をしてほしいのに、それができなくてよけいに怒らせることが多かったです。
だから、よけいに気になって、何をさしおいてもバレーの練習につきました。今までの中で、一緒に過ごした時間が一番多かったチームです。これで終わりかと思うと、すごく淋しいです。
これからは、自分の進路に向かって、自分でこうしたいという思いを強く持って、努力していく上で、このバレーの経験が生かされることを願います。ホントにお疲れさんでした。
2005年度 練習試合結果(公式戦を含む)
第50回 卒業式

在校生から色紙と花束の贈呈です。


記念の盾を胸に、卒業生からの言葉です。

最後に記念撮影です。
この三年生は、中学に入学する前の春休みから練習に来ていました。その時に、一緒にワックスがけをしました。それから、三年間1人もやめることなく今日を迎えることができました。
2年生になったときに後輩が1人も入部しなくて、私たちで西中のバレー部も終わりかもしれないという危機感がありました。しかし、だからこそ次の新入生が来るまで7人がまとまって練習を頑張りました。精神的にきつかったですが、その甲斐あって次は6人も新入生が入部してきました。
2年生の新人戦からの公式戦は、すべて2日目に進むことができたことはとってもうれしかったです。7人しかいないので、冬場の練習試合を組んでいても5人になったりして、キャンセルということもありました。U−14大会にでられなかったり、菜の花大会のときに地震が来たり、5月の連休に休みなく練習試合をしたことが思いで深いです。
ずば抜けた運動能力があったわけでもなく、ただひたすらに言われるように真面目に努力してきた姿に、私も励まされながらここまでやってこられたと思います。きついこともたくさんありましたが、それ以上に得るものが多かったし、これからも師弟関係でいられることがうれしいです。本当によく頑張りました。
最後に、今日まで見守っていただきました保護者の皆様に、お礼申し上げます。「ありがとうございました。」