usa_5.htm (c)nemaki-neko created 1998/10/11 updated 1999/03/29


アメリカ−英語(2)


それはともかく、アメリカに2〜3か月もいれば、英会話は自然と不自由しない程度にはなるのだろうと思っていた。
でも、それは甘い考えだったようである(^^;)。

これが、ホームステイに来てるとかだと、また、話は違ったかもしれない。
しかし、幸か不幸か、部屋に帰ってくれば1人、英語を話す必要もない。

また、仕事の内容が、コンピュータなだけに、英語のかわりに、プログラミング言語で会話をする・・というのはジョークだが、PC画面を見たり、マニュアルを見たり、自分で操作を試してみたり、という時間のほうが、言葉で説明を聞く時間よりも長いので、英会話がダメでも、以外と不自由しない
重要なところは、簡単な単語を選んでゆっくり話してくれたり、紙に書いたりしてくれるので、仕事にならなくて困る、という、致命的な事態は避けられている。

不自由がないのはいいが、そのかわり、英会話が上達するわけでもなく、ヒアリングが少しはましになったり、よく出てくる言い回しを少しは覚えたりする程度である。
簡単な単語で、ゆっくり話してくれていてさえも、まだ、全部が聞き取れているわけではなく、一部の単語とシチュエーションとジェスチャーとの組合せで、そんなに間違った理解はしていないだろう、という程度である。
私に向かって気を使ってゆっくり話してくれるのではなく、アメリカ人同士で会話しているのを横から聞いている時は、ほとんど何を言ってるのか理解できない

また、自分から話すことも、簡単な挨拶と、必要に迫られた時のみで、ちょっと複雑な話になると、紙に書くか、ミーティングで通訳がついている時にしかできない。
アパートから会社までの行き帰りやランチタイムは、主に、Fredさん、Nickさんに交代で車に乗せてもらっているが、会話好きそうな彼らから見て、私は、無気味なほどおとなしいやつだと思われているに違いない。

自分から話す時、文法は支離滅裂である。「She don't..」と言って、しばらくしてから「She」の場合は「doesn't」だと気付いたり、「her son」と言おうとして、「son」のほうが男性なのにひっぱられて「his son」になってしまったり。
また、相手の話は、単語の名詞の部分はなんとかわかっても、それ以外の部分がなかなかわからない。
何か質問された時、「もう、したのか」と聞かれているのか「これから、したいか」と聞かれているのかがよくわからいままに、とんちんかんな受け答えをしてしまっていることが多い。
質問されると言えば、質問の意味はわかっても、なかなか答えられず悩んでしまうことも多い。「こういう点ではyesで、こういう点ではnoだ」と思いながらも、複雑なことが言えないため、「yes」か「no」かのどちらかにしてしまわなければ答えられず、悔しい思いをする。

実は、今関わっているシステムに、最初に関わった人が、中国から日本に帰化した人で、
「Printer not ready」が「プリンタ準備していない」とか、
「Eat in」が「店内召上がる」とか、
変な日本語メッセージになってたりするのだが、
彼らから見たら、私も同じようなことを言ってるのだろうな、と思う。

仕事上の話としては、こっちに来てから「今まで誤訳してたな!」とわかったことも多かった。
もっとも、翻訳とは、いわば、伝言ゲームのようなものである。
日本語→英語→日本語 あるいは 英語→日本語→英語に、原文を知らずに訳したとしたら、よほど簡単な文でない限りは、元と同じになることはまず、ありえない。

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