タ ケ ニ グ サ (竹似草)


 ケシ科の多年草で、本州、四国、九州に分布。花期は6〜8月。 高さが1メートルから2メートルにもなる大型の草である。 全草にアルカロイドを含む毒草で、誤って食べると呼吸麻痺や心臓麻痺の症状が現れ、葉や茎を切ったときに出る黄色い汁が皮膚に付着すると炎症を起こすことがある。

 名前の由来については、この草と一緒に竹を煮ると柔らかくなるので「竹煮草」の名になったという説や、枯れた時の姿が枯れた「ネザサ」に似ているところから、あるいは茎に中空があるところから「竹似草」の名になったという説がある。前者の説にしたがって、この草と一緒に竹を煮ても柔らかくはならず、どうやら竹煮草説は後からのこじつけらしい。たいていの本は竹煮草説に否定的で、一方の竹に似ているという説を支持しているようなので、ここは竹似草説をとるのが妥当と思われる。