2005年7月2日 更新

圧力をかけて短時間で料理が完成


煮込み料理やシチューなどを作成する時や、手間と時間がかかる赤飯も30分で完成出来るなど、圧力鍋は、短時間で料理を完成出来る便利な道具です。蓋をして火にかけて圧力を上げて、沸騰温度を上げて料理する原理は、ボイル・シャルルの法則を使っています。

利用されている原理
圧力鍋を火にかけて中の水が沸騰すると水蒸気が発生します。鍋の蓋をしっかりと閉めていますので体積は一定になります。発生した水蒸気が
鍋の中の圧力を上げます。このときにボイル・シャルルの法則で中の温度が上がるのです。沸騰する温度が100℃から115℃ほどにあがり、かつ圧力(+0.75気圧)がかかるため短時間で堅いすじ肉や野菜を柔らかくしてくれます。
圧力が抜けないと危険ですので有る程度あがると圧力が抜けるように調整弁が付いていますので爆発する事は有りません。詳細な説明はイタリアの圧力鍋のメーカー 「ラゴスティーナ」のホームページの「圧力に付いて」の項目に詳しく記載されてますのでご参考にしてください。


ラゴスティーナの圧力鍋です。

 ケンタッキー・フライドチキンの秘密。

カーネル・サンダース(ケンタッキー・フライドチキンの創始者)の発明で、鶏肉をあげるのになんとこの圧力鍋であげるのです。圧力をかけてあげるため、柔らかくてジュウシーな、鳥の唐揚げが出来るのです。あとは、秘伝のスパイスで味付けしています。油の温度や圧力の設定は、一般に使われている圧力鍋と異なりますので、素人は危険ですので絶対にまねしないでください。

 山男に愛されている圧力鍋

軽井沢や菅平など少し高い山のコンビニエンス・ストアの袋物のスナックなどが、パンパンに膨れているのを観たこと有りませんか?この現象は、標高が高くなり気圧が下がるために、スナック菓子の袋の中の圧力より低くなり、袋が膨らむためです。更に高い穂高や槍ヶ岳など3000mクラスの山の上では更に気圧が下がるため、水が沸騰する温度が下がり、うまく料理をするが出来ません。このような場所では、圧力をあげ平地と同じ温度で料理するために圧力鍋が使われます。

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