DIARY

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    2月25日 2005
    
 「いけない!」ばかりじゃつまらないので、
    たまには、お奨めの食品もあってもいいのではないか。
ということで、今回は、「リンゴ」と「コーヒー」をお奨めしようと思う。
リンゴ
 果物や野菜の中には数多くの抗酸化物質が含まれている。
酸化物は外から体内に入ってくるばかりでなく、
我々の体の中でも、
細胞の代謝によっても日常的に体内で作られている。
長期間酸化物にさらされると、
がん、動脈硬化、アルツハイマーなど生活習慣病の発症の危険が高まる。
 
 抗酸化物質を多く含む果物や野菜をできるだけ多く
(アメリカではそれぞれ一日5種類ずつ)食べることが推奨されている。
 また少量の赤ワインが心筋梗塞の予防によい。
これは、赤ワインの中に多く含まれるポリフェノールが
強い抗酸化作用を有しているためなのだそうだ。
このほかビタミンC、ビタミンE、 β−カロチンなども抗酸化作用を有し、
これらのビタミンなどを錠剤のような形で摂るよりも
食べ物を介して抗酸化物を摂取するほうがより有効だということが報告されている。
 
  そこでリンゴの登場である。
リンゴの中には、
クエルセチンと呼ばれる抗酸化物質が大量に含まれている。
特にリンゴの中でも赤リンゴが
高濃度のクエルセチンを含んでおり、
さらにリンゴの中の皮の部分のクエルセチンの濃度が高いので、
市販のリンゴジュースを飲むよりも新鮮なリンゴを皮ごと食べたり、
そのままジューサーにかけてすぐ飲むことが推奨される。
 
 僕は、リンゴ大好き人間で、ほぼ毎朝食べている。
この記事を見てからは、
皮の部分も少し付けるようにして食べている。

コーヒー
  最近の研究で、コーヒーの飲用で糖尿病やパーキンソン病の
疾患発生のリスクが小さくなる可能性が指摘されている。
今回さらに、コーヒーの飲用で
2種類の癌が予防できる可能性があるという研究が発表された。
その1 肝臓癌
  国立がんセンター(東京)の研究者によるもので、
中高年の日本人男女90,500例が対象である。
被験者の中で肝癌が発生した者は10年間で300例を超える。

報告では、毎日もしくはほぼ毎日コーヒーを飲む人の肝癌リスクは、
コーヒーをまったく飲まない人のおよそ半分であった。
コーヒーを飲む量が多ければそれだけリスクが小さくなった。
この予防効果は、
肝癌発生のリスクが極めて高い
C型またはB型の慢性肝炎の患者にもあるとみられる。

 この研究では、
カフェイン入りとカフェイン抜きのコーヒーの摂取量の区別はしていない。


 その2  直腸癌
ハーバードの研究のデータの元になったのは、
現在進行中の大規模な健康調査で、対象者の数は134,000例である。
被験者には質問票によって、過去15年間の
さまざまな時点におけるコーヒー、紅茶、カフェインの摂取量を尋ねられた。

研究者のKarin B. Michels, ScDらは、
カフェイン入りコーヒーや紅茶の摂取量と、
結腸直腸癌のリスクとの間に関連性があることを見いだした。
カフェイン抜きコーヒーを1日に2杯以上飲んでいる人の直腸癌の発生率は、
カフェイン抜きコーヒーを全く飲まない人のおよそ半分であった。
この効果は、カフェイン抜きコーヒーを飲む人は
カフェイン入りコーヒーを飲む人よりも、生活習慣が健康的である傾向を持つ
ということで説明がつくと最初は考えられた。
しかし、
生活習慣が健康的である傾向を持つ紅茶の飲用者の癌リスクは、
カフェイン入りコーヒー飲用者と変わらなかった。
つまり、カフェイン抜きコーヒーに直腸癌の予防効果がある様なのだが、
まだ、その理由などはわかっていない。

  僕は、インスタントコーヒーは飲まないから、
当然カフェイン入りコーヒーを毎日飲んでいるけど、
もし、「体に悪い!」といわれても、止められないかもしれない。


  さて、ここでまた、皆さんにお願いです。
沖縄のジュゴンの生息域が潰されようとしています。
僕は、すでにサイバーアクションしました。
そしたら、
内閣官房 官邸メール担当から、お返事をもらいました。
以下はグリーンピースからのレターです。


みなさんの意見を付け加えて、ぜひ、小泉純一郎内閣総理大臣、大野功統防衛庁
長官、町村信孝外務大臣、小池百合子環境大臣・沖縄担当大臣、稲嶺惠一沖縄県
知事、ブッシュ米国大統領、ラムズフェルド米国国防長官へ、基地建設の中止を
求めるメッセージを送ってください。

以下のページからメッセージを簡単に送ることができます。

http://www.greenpeace.or.jp/cyberaction/okinawa/?cyber

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Greenpeace Japan Mail Magazine 【 グリーンピース・ビジョン 】

2005/2/25 No.051(月2回定期号発行・月1回特別号発行)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

サポーターの皆さま
日ごろより、グリーンピース・ジャパンの活動にご支援いただきありがとうございます。
本日、全国のサポーターの皆さまへ、今回のトピックである沖縄の海洋生態系保護
活動について、お手紙をお送りいたしました。目印は、封筒のジュゴンキャラクターで
す。そちらも合わせてご覧いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
...............................................................................
 ■□ 緊急号 □■
美しいサンゴ礁と希少なジュゴンが生息する沖縄県辺野古(へのこ)の海に、東京
ドーム44個分、207haにもおよぶ広大な米軍基地が建設されようとしています。
グリーンピースでは、この海域の海洋生態系の貴重さを世界に発信し、基地建設
の中止を求めるため、虹の戦士号(Rainbow Warrior)を沖縄へ派遣します。

<目次>
★1 米軍基地建設で危機にさらされる美しいサンゴ礁と希少なジュゴンが生息
  する沖縄県辺野古(へのこ)の海
★2 米軍基地ができたらどうなるの?
★3 グリーンピースの帆船・虹の戦士号を沖縄に来航させます!
★4 2月28日、世界中から参加できるウェブがスタートします!
★5 3月5日は虹の戦士号を一般公開(オープンボート)します
★6<ボランティア募集>沖縄でエメラルドの海をまもりませんか?

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
★1 美しいサンゴ礁と希少なジュゴンが生息する沖縄県辺野古(へのこ)の海

辺野古の海は、海岸線から2km先まで美しいサンゴ礁が広がる、澄んだエメラル
ド色の海です。サンゴ礁は様々な生物をはぐくみ、海底には、ジュゴンが主食と
する海草(うみくさ)も育っています。入江の奥にはマングローブの林があり、
辺野古は陸も海もたくさんの生命で満ちています。

ジュゴンは繁殖力が弱く、3〜7年に一度、一頭の子しか産みません。世界各地で
混獲やえさ場の破壊などによりその数は減少し、IUCN(世界自然保護連合)によ
り絶滅危急種(絶滅のおそれのある種)に指定されています。日本のジュゴンの
生息数は、唯一、沖縄本島北部にわずか50頭程度です。辺野古の海域はジュゴン
の生息域の中心部にあたるため、日本のジュゴンの保全においてとても重要な場
所です。
サンゴは一年間に平均0.8〜80mmしか成長しないため、破壊されてしまうと元ど
おりに再生するまでに数百年もかかるといわれています。

..............................................................................
★2 米軍基地ができたらどうなるの?

今、この豊かな生態系を脅かす大きな計画が進んでいます。沖を埋め立て、沖縄
本島中部にある米軍基地が、辺野古の海上に建設されようとしています。建設が
予定されている基地は、幅730m、長さ2000m、その広さは東京ドーム44個分を上
まわる207haにもおよびます。

米軍基地は、辺野古の貴重な自然の海の真ん中に計画されており、基地ができる
とサンゴ礁は埋め立てにより破壊され、海草が育つ藻場を失った日本で唯一、生
息しているこの地のジュゴンは絶滅してしまうおそれがあります。
また、この米軍基地は、一兆円もの多額の日本の税金を投じるものといわれてい
ます。

現地写真スライドショー
http://www.greenpeace.or.jp/info/features/okinawa/slideindex_html?sup
..............................................................................
★3 グリーンピースの帆船・虹の戦士号を沖縄に来航させます!

グリーンピースでは、この海域の海洋生態系の貴重さを世界に発信し、基地建設
の中止を求めるため、3月1日、グリーンピースの船、虹の戦士号(Rainbow
Warrior)を沖縄へ派遣します。

地元の人々はこの海を守るため、8年前から、基地建設の中止を求めて活動して
います。昨年の11月中旬からは連日、海上に建てられた海底ドリル調査用の四基
のやぐらを占拠して、サンゴ礁の海底にドリルを打たせないよう奮闘しています。
そして3月1日には、地元の人々の活動に協力するため、グリーンピースの帆船・
虹の戦士号(Rainbow Warrior)が沖縄に到着します。

..............................................................................
★4 2月28日、世界中から参加できるアクションが盛りたくさんのウェブがスター
トします!予告編公開中!

サンゴ礁と希少なジュゴンの海を米軍基地から守るため、世界中から参加できる
様々なウェブアクションを用意します。このウェブでは、世界中からの声を集め
るページ、「この海を守ろう」という思いをリボンに託して虹の戦士号で辺野古
に届けるリボンアクションなど、盛りだくさんのサイトです。ブッシュ大統領、
小泉首相などに署名を送るサイバーアクションも行います。 2月28日公開予定で
す。お楽しみに!

予告編はこちらから
http://greenpeace.or.jp/dugong/

◆本日発売の「週刊金曜日」にも掲載中!◆
..............................................................................
★5 3月5日は虹の戦士号(*)を沖縄で一般公開(オープンボート)します

グリーンピースの帆船・虹の戦士号は、環境保護活動を支えてきた世界で最も有
名な船です。帆に風を受け走り出したその日から、過去25年間に渡り、虹の戦士
号は数多くの知られざる環境問題に光を当て、人々をつなぐ掛け橋として航海を
続けてきました。1985年には、フランスの核実験に抗議ために、実験区域へ向か
い、途中、フランスの諜報機関によって爆破、沈没させられました。しかし、そ
の後も反核の抗議活動を力強く展開し、核実験全面禁止条約(CTBT)締結への大き
なきっかけを作り出しました。その活動は、多くの人々へ勇気と希望を与え、こ
れまでに、ダライ・ラマからロックバンドのU2まで様々な著名人の訪問を受け
ています。

船の一般公開では、船のクルーやスタッフによる船内の案内、そして辺野古の基
地建設が与える環境への影響やグリーンピースの活動についてご説明します。世
界の環境問題に関わってきたこの船の上で、辺野古の問題を一緒に考えてみまし
ょう。

お申込はこちらから
http://www.greenpeace.or.jp/info/features/okinawa/openboat_html?sup

*「虹の戦士」という名前は、「いまに、地球は病み、海は黒ずみ、川の水は毒
となり、動物たち植物も姿を消しはじめるとき、まさにそのとき、みんなを救う
ために世界中から虹の戦士が現れる」という北米先住民に伝わる説話に由来して
います。
........................................................................
<ボランティア募集>
沖縄でエメラルドの海をまもりませんか?

サンゴ礁がひろがり、天然記念物のジュゴンが生息する沖縄県・辺野古沖のエメ
ラルドの海が、米軍基地建設によって破壊されようとしています。

その海をまもろうと、沖縄だけでなく、日本全国からボランティアが集まり、海
上に工事業者が立てた調査用のヤグラに毎日8時間近く座り込み続け、この工事
を数ヶ月にわたり延期させることに成功しています。

海上に出て現場のボランティアとともに海をまもりたい方は、ぜひ辺野古に来て
ください。現場では、大学生からおじい、おばあまでもが協力して活動していま
す。

海上で作業船の監視、参加者移動のためのボートの運転、ダイビングをして水中
撮影等が可能な方を特に必要としています。参加者は、滞在先、交通費等すべて
自己負担となりますことを、ご了承ください。

ご興味のある方は、下記グリーンピース・ジャパンまでお問い合わせください。
03−5338−9800 (担当:野川まで)

..............................................................................
★グリーンピースの活動へご寄付をお願いいたします ★
ご寄付 http://www.greenpeace.or.jp/info/donation/?sup

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メールマガジンは、国際環境保護団体グリーンピースの日本支部、グリーン
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グリーンピース・サポーターニュース
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   以上です。
賛同してくださる方は、是非サイバーアクションを起こしてください。
内閣官房 官邸メールは、型どおりの儀礼的な文章ですが、
返事をくれるだけ、まだましなのか、自動返信なのか?




    2月19日 2005
     
15日の続き
     前回は、主に報道された内容だけかいつまんで書いたが、
もう少し、このケースのことと、周りの状況を書こうと思う。
この患者Yさんは、呼吸が困難になって
いよいよ、人工呼吸器を装着しなければいけなくなったときに、
医師に迫られて、考える余裕のないままに、
「死んでしまう」と半ば脅されて人工呼吸器につながれた。
したがって、「こんなはずではなかった。」
という思いが初めからあったようだ。
つまり、初めからインフォームド・コンセントは
成立してなかったわけである。
しかし、Yさんのホームページには、苦労話はあるが、
説明に関する記載はない。医療者に対する苦言もない。
思いを記せなかったのは、それだけ深刻であったのだろう。

  日本神経学会治療ガイドラインには、
人工呼吸器の導入は慎重にと記されている。
また、日本では、延命医療の導入や中止に関して、
「こうせよ!」という法律はない。
ただ、マスコミや警察から
「委託殺人」や「自殺幇助」と問われるのが嫌だから、
スイッチが切れないというのが現状なのだ。

  アメリカでは、現在は、
「個人が望む限り、個人の権利であり、
 人工呼吸器の停止も正当な行為」とされていて、
逆に、個人の意思に反して人工呼吸器のスイッチを切らないと、
「自己決定法違反」となって法的責任を問われる。

  そもそも、今回の委託殺人に関して、
僕がその判決が間違っていると思うのは、
それが、僕個人の考えだけからきているものではない。
その理由こそが、アメリカや他の国で延命医療の中止が
委託殺人や自殺幇助とならない理由でもあるのだ。
その理由とは、
患者は、
「人工呼吸器のスイッチを切ったから死亡した。」のではなく、
「病気のために死亡した。」からなのである。

  しかし、現実には、
「人工呼吸器のスイッチを切ったから、亡くなった。」
という疑問があると思う。
しかし、
本当は、「スイッチを切ったから亡くなった」のではなくて、
「もう一度スイッチを入れなかったから亡くなった」のだ。
人工呼吸器のスイッチを切っても、しばらくは患者は生きている。
誰だって、1分弱くらいは息を止めていられる。
つまり、スイッチを切った時点で、
人工呼吸器を装着するかどうかの
最初の判断時点に戻ると考えてもいい。

  ここで、川で溺れている人のことを考えて欲しい。
あなたが、泳ぎが達者だったり、身近に浮き輪があるなど、
助ける手段があれば、助けないのは問題であるが、
泳げないのなら、助けに川に入っては自体はさらに悪化する。

 脳死やALSで呼吸不全に陥っている状態は、
今の医療では、根本的に助ける手段のない状態である。
人工呼吸器を付けたら、命は長らえられるという考えもあるが、
それは、溺れている人をただ眺めているだけの行為であり、
何ら助けていることにはなっていない。

  僕には、このお母さんの気持ちが充分に想像できる。
(あえて「わかる」とは、書かないでおく。)
そして、このような苦しみを、
別の誰かが受けることを考えると、
ただの「委託殺人、執行猶予付き」で終わらせていいものか?
疑問に思ってしまう。

  ただ、この逮捕・判決の一連のものは、
ひょっとしたら、このお母さんのためだったのかもしれないとも思う。
このお母さんの保護目的で身柄を拘束し、
このお母さんが、立ち直るために、あえて司法の判断を仰ぎ、
執行猶予付きの有罪判決をしたのかもしれない。
そこまで、粋な判断がなされたと信じたい。





   2月15日 2005
   
 僕は裁けない。
     神奈川県相模原市の自宅で昨年8月、
難病の筋委縮性側索硬化症(ALS)で寝たきりだった長男(当時40)の
人工呼吸器を止めて殺害したとして、
殺人罪に問われた母親菅野初子(すがの・はつこ)被告(60)に対し、
横浜地裁は14日、殺人罪より刑が軽い「嘱託殺人罪」と認定、
懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
被告弁護側は控訴しない方針。

    筋委縮性側索硬化症(ALS):
  運動神経が侵され筋肉が委縮する原因不明の難病。
  感覚や頭脳にはほとんど影響がないが、
  手や足の運動障害から始まって次第に全身にまひが広がり、
  進行すると呼吸筋も侵されて、呼吸不全となる。
  発症率は10万人に2-6人とされ、
  厚生労働省が特定疾患に指定している。


   

     筋委縮性側索硬化症(ALS)の長男殺害事件で14日、
母親に嘱託殺人罪を適用した横浜地裁判決の要旨は次の通りである。

 関係証拠に基づく事実を総合勘案すれば、
被告人は、不治の難病に罹患(りかん)し(病気にかっかってしまったということ)、
四肢が麻痺して、自ら死ぬことができなくなっていた長男から、
その病苦からの解放のため、
死に至る人工呼吸器の停止を日ごろから懇願されていた。

 当初は断り続けていたが、
病状いよいよ悪化の状況下にあった本件当日、
自らも自殺することを決意して、
長男の日ごろの懇願を受け入れて人工呼吸器を停止させたことが認められるから、
殺人罪ではなく嘱託殺人罪の成立を認めるのが相当である。

   人がどのような病状になろうとも、
どのように繰り返し依頼を受けようとも、
どのような人からの依頼であっても、
それが原因不明で治療法もない不治の難病に罹患した息子であっても、
人が人の生命を奪うことは許されないことである。

   同じ難病に苦しみながら闘病生活を送っている多数の患者や家族に
与えた衝撃にも大きいものがあったことも想像に難くないことなどにかんがみると、
被告人の刑事責任には重いものがあるといわなければならない。

 しかし、被告人は息子の病状が急速に悪化し、
意思疎通も困難になっていく状況の下、
24時間態勢で自己の生活のすべてを息子にささげ、
足掛け4年にわたり献身的に介護に専念してきた。
この間、
息子から繰り返し人工呼吸器を外して死なせてほしいと懇願されても、
その都度断り、生きるよう励ましていた。

 息子の病状もいよいよ悪化し、まばたきもできなくなって、
文字盤上の平仮名を一文字一文字拾ってゆく意思疎通の方法も
だんだんと困難になってきたこともあり、
自らも自殺することを決意することによって、
息子の嘱託に応じることに踏み切ったのであり、
息子をわが手で死に至らしめる
母親の苦悩、葛藤(かっとう)、悲しみが大きいものであることは推測に難くない。

 犯行後、被告人は自殺を試み、
夫に発見された際
「私は死ぬ時は息子と一緒に行かなければいけない。
 私を病院に連れて行かないでほしい。
 長男と一緒に死なせて」
        と述べるなどしており、
これらの点は被告人のために酌むべき事情と言える。


    僕にいわせたら、
「どんな理由にせよ、人が人を殺してはいけない。」
と言うのなら、もともと死刑なんて判決はあるはずもなく、
裁判自体がもともと矛盾していることを認めた発言である。
「偉そうに、もっともらしいことを、とってつけたように言うな。」と言いたい。
そんな理由で、有罪になるのは、僕には納得がいかない。

   今の世の中で、「尊厳死」は、すでに市民権を得たと思っているし、
現実問題として、尊厳死は尊重されるようになった。
この長男が、この事態を予測できたら、(十分に説明されていたら)
初めから、人工呼吸器を付けることを拒否していた可能性が高い。


  長男が呼吸器を外すことを承諾したかどうかが争点だったが、
小倉正三(おぐら・まさぞう)裁判長は
「死を望むのも無理からぬほどの病状となり再三、
呼吸器を外してほしいと母親に懇願していた」と指摘。
長男の依頼に応じた嘱託殺人と認めるのが相当とした。

  菅野被告の長男幸男(ゆきお)さんは
筋委縮などにより自発呼吸ができず、手足もまひ。
文字盤のひらがなを
一文字ずつ眼球の動きで追って意思を伝える能力も低下していた。

   このため検察側は、
犯行当時、幸男さんの真意を確認できる状態になかったとして、
殺人罪の適用を主張したが、
小倉裁判長は
(1)幸男さんは自ら外すことができない呼吸器の装着を後悔していた
(2)昨年7月ごろには
  被告のほか訪問看護師や医師にも「死にたい」と表明していた
                               -などと指摘、退けた。



    だけど、執行猶予がついたとはいえ、委託殺人罪である。
僕には、罪にした理由が納得できない。
同じ難病に苦しみながら闘病生活を送っている多数の患者や家族に
与えた衝撃にも大きいものがあったことも想像に難くないことなどにかんがみると、
被告人の刑事責任には重いものがあるといわなければならない。」
と判決文に書いてあるが、
この判決の方がよほど衝撃だったのではないだろうか?

でもまだ、この裁判官は、情状酌量して、
執行猶予をつけたのだから、結果オーライなのかもしれない。
だって、このお母さんが将来犯罪を犯して
刑務所にはいるわけはないのだから・・・。
でも、どうせそうなら、どうしてもう一歩踏み込んで、
安楽死を認めてあげなかったのだろう。
日本では、安楽死について、
医者の間でも、社会的にも
充分に議論が尽くされていないように思う。
一概に、「いけない。」では、済まされないと思うのだが・・・。






    2月 9日 2005
    
僕の闘病日記
    月曜日(7日)の夕方に、気管に何か引っかかるような、咳の種が出来た。
夜には、咳と痰が出てきて、体がだるくなった。
一晩寝たらよくなるだろうと思っていたら、昨日はめっちゃしんどくなった。
なのに、熱は37.4℃しかない。
今年は、インフルエンザは、AもBも流行っている。(Bが圧倒的に多い。)
B型のインフルエンザは、発症もゆっくりで、
熱もそんなに高熱にならないことがある。
「B型だろうか?」と思いながら、昨日は検査はしなかった。
だって、検査は痛そう!それに、
昨日検査しても、発病して時間があまり経っていないから
陽性になる確率は低いと思った。
(24時間以内の検査では、陰性の結果が出ても、
 そのうち20%はやはりインフルエンザワクチンであるという報告がある。)
しかし、しんどいのでインフルエンザの薬であるリレンザを、夜に吸入した。
昨日の夜は熱は37.8℃だった。
今日も、頭が痛く咳が出る。
熱は36.7℃・・・。
今日は、検査をしないといけないが、やっぱりしたくないなぁ。
でもまぁ、やるしかないか・・・、
ということで、鼻の穴から綿棒を入れて検査することにした。
自分でするのは初めてである。
鏡でどっちの鼻の穴が大きいか見比べて、大きい方から綿棒を入れた。
なんと気色の悪いことか!それに痛い!
「この検査をしたとき、時々、綿棒に鼻血がつくことがあるが、
 その時はもっと痛いんだろうなぁ。」
(僕の時は、鼻血はつかなかった。にもかかわらず、しばらく鼻の奥が痛い!)
と深く反省するが、だからといって他に手段はない。
のどの奥の粘膜から採取してもいいが、検査の感度が少し落ちる。



検査の結果は、
A型インフルエンザ!だった。



   熱なんて、ホントにアテにならない。
しんどいときは36.7℃でもしんどいので、

熱よりも”しんどさ”が重要な所見

だとあらためて思い知らされた。

だけど、”しんどさ”は、客観的指標ではないから、
大げさなヒトとそうでないヒトとの区別なんて出来ないから、
結局、総合的に判定するしかない。

    果たして、36.7℃や37.4℃のヒトが、
「さっきから、しんどいからインフルエンザの薬を出してちょう!」
と言ったときに、「一日待ってちょう!」と言った方がいいのか?


    実は、僕は見切り発車した訳だ。
自分にしたことを、ヒトにもした方がいいのだろうが、
もしそうすると、薬のばらまきになってしまいそうだし・・・。
これからも、ケースバイケースで判断するしかないのだろうが、
100%正確に判断は出来ない。

  飲まなくてもいいヒトに薬を飲ましたり、
インフルエンザなのに、
一日しんどい思いで我慢してもらったりすることがありそうだ。








   2月 4日 2005
   
アポらないために!
   業界用語かどうかわからないけど、僕は、
脳卒中(脳梗塞や脳出血・くも膜下出血)になることを「アポる」と言っている。
apoplexy (アポプレキシー・卒中)を略して使っているわけだ。
「おまえ、そんなに煙突みたいにたばこ吸って、
 肉ばっかし食べてたら、しまいにアポるで!」といった具合に使う。

  どうやら、そのアポることに関して、
塩分摂取が大きな危険因子らしいことがわかった。
確かに、日本人は塩分摂取が多く、アポがとても多い。
確かに死亡統計の直接の死因で一位は癌だけど、
アポった後に体が不自由になって、徐々に寝たきりになって
徐々に弱って、感染症や老衰になって亡くなる方が多くいる。
この方々の死因は、それぞれの細目に分類されてしまって、
実際に直接の死因とはならないから、統計には表れないけど、
実はアポった後になくなる方は、圧倒的に多い。
これが、日本人の隠れた一番の死亡原因なのではないかと
僕は秘かに思っている。
そして、圧倒的多くの人達が、
「この死に方だけはしたくない!」という死に方でもある。

  欧米人は心筋梗塞が多いのに、どうしてなんだろうと思っていた。
これまでは、何となく「人種の差」でかたづけられていて、
こちらも何となくそう思っていた。
しかし、塩分摂取が危険因子だと言われると、確かに納得できる。

  これは、Northern Manhattan Studyで明らかになったもので、
2月2日、Armistead D Williams III氏らがポスターセッションで発表した。
Northern Manhattan Studyは、
脳卒中の発生率とその危険因子を決定するように
設計された進行中のコホート試験である。

  今回の研究では、ナトリウム摂取については、
アンケートへの回答をもとに割り出した。
アンケートに回答した参加者は3183人で、
1日の摂取量が
4g以上(672人)、
3〜4g(670人)、
2.4〜3g(550人)の3グループと、
2.4g未満(1291人)のグループで比較検討が行われた。
(やはり、外人は塩分摂取量がとても少ない。)
(日本人でやったら、みんな6g以上になってしまって、
 比較対象グループを作れないかも・・・。)
参加者のうち63%が女性、
21%が白人、52%がラテン-アメリカ系、24%が黒人だった。
ベースラインでは平均年齢は、69.6±10年だった。

  平均5.5年のフォローアップの間に、142例の虚血性脳卒中が確認された。
年齢65歳超、性別、民族、高血圧、心臓病、糖尿病、
タバコ歴、BMI、身体活動、アルコール飲酒、教育などの事項で補正後、
ナトリウム摂取と虚血性脳卒中のリスクを比較した。
その結果、
1日の摂取量が4g以上のグループでは、2.4g未満のグループと比較して、
虚血性脳卒中のハザード比が1.84(95%信頼区間、1.20-2.83)と危険が増大していた。
ボーダーラインだったのは、3〜4gのグループで、
ハザード比が1.22(95%信頼区間、0.77-1.95)だった。

これまでに、
ナトリウム摂取と血圧の間には独立した因果関係があることが分かっていた。
しかし、ナトリウム摂取と脳卒中の関係を明らかにした研究はほとんどなかった。

   この結果から言えることは、

一日4g以上、塩分を摂取すると、
一日2.4g以下の人達よりも
1.8倍アポりやすいということである。


一日4gの塩分制限はけっこう厳しいが、
まず、
漬け物は食べない。
 一切れ1gである。
汁物は、汁はなるべく飲まない。 
みそ汁一杯1.7g、ラーメンやうどんは汁を飲んだら5g!もある。
塩や醤油は、料理にかけないで、
皿に取って、舌に乗せる部分だけに付ける。
酸味やだしをきかせて塩は控えめに味付けする。
など、出来るだけ気を付けた方がいいようだ。

   僕も、とっても心配になってきた!
「梅干し食ってスッパマン!」
なんて言ってる場合ではない。





    2月 2日 2005
    
ウラン試験の中止を求めるようメールを!
     青森の再処理工場でまた、設計施工ミスが発覚した。
一つ間違えると大事故になる可能性のある物事に関しては、
「ヒトは間違いを犯すものだ。」という前提で、
あらゆる事を進めていかないと行けない。
「いくつかの間違いを、重ねて犯さないかぎり、大丈夫。」
という前提で作られた原子力発電所では、
やはり事故は起こった訳だし、これからも起こる可能性が高い。
なぜなら、間違いは重なって起こることがしばしばある。
それは、一つの間違いに連鎖して、別の間違いが起こるからだ。

 もうすでに、核燃料サイクルに依存したエネルギー政策が、
コスト、効率ともに他のエネルギー政策より劣っていることは
証明されている。
これ以上、核燃料サイクルに依存したエネルギー政策に固執するなら、
関連業者との癒着を強く疑いたくなってしまう。

 というわけで、以下はグリーンピースのメールのコピーだが、
是非サイバーアクションをお願いします。

★ 核再処理工場の稼動を止めるためご協力をお願いします

もしこの再処理工場が稼動すれば、日常的に、放射性物質が排水管から海へ、排
気筒から大気へ放出され、原子力発電所が1年間で出す放射能を一日で放出しま
す。イギリスのセラフィールドにある核再処理工場の周辺海岸の放射能レベルは、
チェルノブイリの立ち入り禁止区域内のいくつかのエリアよりも高いところもあ
ることがわかっています。工場周辺では小児白血病は全国平均の10倍となってい
ます。

工場が稼動すると放射能汚染が始まるという事実を広く知っていただくため、グ
リーンピースでは、意見広告をすすめています。また、意見広告と連動して、W
EB上で、「ホントに六ヶ所村の核再処理工場稼働した方がいいと思う?そろそ
ろ判断の時 みんなの意見がわかるアンケート」を実施し、その結果もWEBに
掲載しています。ぜひ、ご参加ください。また、ご友人の方にもぜひ、お知らせ
くださいますようお願いいたします。このメールの転送も大歓迎です。

アンケートはこちらから
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/nuclear/plutonium/dechau/?sup

青森県知事へメールを送ろう!

日本原燃の計算間違いと、国の管理のずさんさが発覚しました。青森県知事へ、
今一度慎重な判断を求め、ウラン試験の中止を求めるようメールを送ってくださ
い!

知事へのメールはこちらから
http://www.greenpeace.or.jp/cyberaction/rokkasho/?sup

意見広告掲載へのご寄付をお願いします
http://www.greenpeace.or.jp/info/donation/?sup

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