DIARY

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     7月28日 2004
     
核の再処理、賛成ですか?
     今日はグリーンピースの受け売り。

    消費者負担で危険な核の再処理? 経済産業省にあなたの声を!

経済産業省は原発から出る使用済み核燃料からのプルトニウム取り出し(再処理)
にかかる費用をさらに消費者に負担させようとする「報告案」に対する意見募集
を行っています(*1)。
これまでも原発から出る使用済み核燃料の後始末費用の一部分は、
電気料金に上乗せされてきましたが、
今回の「報告案」は、
再処理にかかる費用をさらに消費者に負担させるというものです。

しかも、政府は、再処理をしないほうがより経済的であるという試算を10年間隠
していたことが暴露されました。情報を隠し、消費者の負担の元により危険で負
担の高い政策が実行されようとしていたのです。

国の意見募集の締め切りは8月13日となっています。
このような重大なことに対する意見募集にしては
あまりに期間が短すぎます。
経済産業省が「意見は聞いた、反対はなかった」
などと公言する事態にならぬよう、
あなたの声を経済産業省に届けてください。

(*1)「原子力発電のバックエンド事業に対する制度・措置の在り方について」
の「報告案」に対する意見募集
バックエンド事業とは、原発から出る使用済み核燃料の後始末部分のこと。

「再処理費用の消費者負担に反対です。」
「コスト試算の隠蔽の真相究明をまずすべきです。」
など、一言でもけっこうですので、
皆さまのご意見を、皆さまの言葉で、ご記入ください。

なお、経済産業省ではこの意見を
あなたのお名前、住所、メールアドレスなどを除き、
公開することがあるということです。
また今回のサイバーアクションは、みなさんのメールが、
経済産業省の公式な国民の意見募集への応募となります。
だから、というわけではありませんが、
誹謗中傷や言葉の暴力はご遠慮くださいね。どうぞ、よろしくお願いいたします。

アクションに参加するには
http://www.greenpeace.or.jp/cyberaction/reprocost/message_html
にアクセスしてください。

核問題担当 鈴木かずえ

グリーンピース・ジャパン
http://www.greenpeace.or.jp/
〒160-0023 東京都新宿区西新宿8-13-11 N・Fビル2階
電話 03-5338-9800(代表) FAX 03-5338-9817


    ということです。
僕は、もうリアクションしました。
ちなみに、文章を書くのがめんどくさい人は、
僕の書いた文面(グリーンピースの文章のつぎはぎ)を
コピーして貼り付けしてもいいと思います。
文例
再処理をしないほうがより経済的であるという試算を10年間隠し、
より危険で負担の高い政策を実行しようとしていた事は、
重大な背信行為だと思います。
「コスト試算の隠蔽の真相究明をまずすべきです。」
もちろん、再処理費用の消費者負担には、絶対反対です。









      7月27日 2004
      
飛行機雲
      青い空にスーッとのびる飛行機雲は、
見ていてなんだか気持ちのいいものであったが、意外な一面があるようだ。

   航空機エンジンの排気は熱く、湿気を含んでいる。
排気中に含まれる水蒸気の大部分は、航空燃料の水素が燃焼してできたものだ。
排気が冷め、周囲の空気と混ざるまで多少の時間がかかるため、
通常は飛行機の後方に50〜100メートルのすきまが空き、
それから飛行機雲が出現する。
大きな飛行機雲は、巡航高度の大気の湿度が十分高く、
気温が十分に低い(摂氏マイナス65度から40度)という
2つの条件が重なった場合にのみ形成されるそうだ。

   ジェット機が通った道筋にできるあの白く細長い飛行機雲は、
雲提を形成し、大気の熱収支を大きく変化させるのではないか?
長い間、科学者たちはそう推測していた。
もしそうなら、飛行機雲は、気象の形成に重要な役割を果たしているのではないか

   しかし、飛行機雲と気象の関係を調べるのは至難の業だった。
たとえば北米大陸の上空を航空機が一切飛行できないようにし、
航空機が飛んでいるときと飛んでいないときのデータを取ることなど、できないからだ。

   ところが2001年9月11日(米国時間)からの3日間、
気象学者たちに調査のチャンスが巡ってきた。
航空機を使ったテロが発生した事態を受け、
米連邦航空局(FAA)が米国中の民間航空機に飛行禁止を命じたのだ。

   そして、民間機が飛ばなかった3日間、
米国の気象が明らかに異なっていたことがはっきりした。
研究結果によると、この3日間は、
航空機が通常どおり飛行しているときに比べて、
米国の気温の変動幅が摂氏1.2度大きくなったという。
つまり、航空機の飛行が昼夜の気温差を縮めるということだ。
航空機の飛行が多いほど、
真昼と真夜中の気象的な差は小さくなることを示唆している。

米航空宇宙局(NASA)ラングレー研究所のミニス氏は、
昨年9月12日に中部大西洋岸諸州の上空を漂っていた1本の飛行機雲の、
複数の衛星写真を研究した。
3日間の飛行禁止措置によってミニス氏は、
いつもなら数え切れないほどの飛行機雲があふれる空で、
1本1本の飛行機雲がそれぞれどう変化していくかを見るまたとない機会に恵まれた。
ミニス氏が目にしたのは、それぞれ航空機の両翼の幅ほどしかない6本の飛行機雲が、
数時間で2万平方キロメートルにもおよぶ雲提に育っていく様子だった。

米航空宇宙局(NASA)の最新調査は、
民間ジェット機のエンジン排気によって形成される、
人工的な巻雲(けんうん)、つまり飛行機雲が、
米国で観測された地上の気温上昇の要因かもしれないと報告している。
データは、米国上空を覆う巻雲(写真)の面積が
10年に1%の割合で増加してきたことを示している。
巻雲増加の原因は民間航空便だった可能性が高いという。
自然のものであれ、人工のものであれ、
巻雲(絹雲、すじ雲とも言う)は気候学的に重要な役割を果たしている。
地球表面から発せられる赤外線放射を反射することで、
熱を宇宙に逃がさず、大気中にとどめておく働きをするのだ。
今回の研究は、『気候ジャーナル』誌の4月15日号に掲載された。
論文によると、ジェットエンジンの航跡雲が形成した巻雲は、
大気下層の温度を、10年に0.2〜0.3℃の割合で上昇させたという。
この結果は、地表と大気下層の温度が1975〜94年の期間、
10年に0.27℃の割合で上昇したという米気象庁のデータと重なる。

    あの飛行機雲が、
そんなに大きな影響を及ぼすものである可能性があったなんて驚きである。
いままで、僕は、前線の境目を飛行機が飛んで、
湿気の多い空気をかき回して飛行機雲が出来ると思っていたが、
とんだおかど違いだったようだ。








     7月24日 2004
     
チョウチョが羽ばたくと嵐が起こる。
     なにもそんなに大きなチョウチョの話ではない。
「バタフライ効果」と言われて、
「世界のある場所でチョウチョが羽ばたくと、
それが次々と他の現象を引き起こし、
ついには他の場所で嵐が起こる可能性がある。」という理論である。

   だけど、そんな話は、どこかで聞いたことがある。
そう、「風が吹くと、桶屋が儲かる。」という話だ。
なんで、風が吹くと桶屋が儲かるのか、忘れてしまったけど、
たしか、風が吹くとほこりが舞い上がる。
ほこりが舞い上がると、それが目にはいる。
ほこりが目にはいると、目を洗わなければいけないから,桶がいる。
という話だったように思う。
一つ一つの話は、つじつまが合うけど、全体としてはつじつまが合わないたとえである。
この話は、事象が起こる頻度についての検証が抜けていたわけである。

     ところで、「日差しが強いと、プランクトンが雲を作る。」という話がある。
海の中のプランクトンが、どうやって空の雲を?と思ったが、
米航空宇宙局(NASA)の地球科学部門から資金提供を受けて
行なわれた最新の研究が明らかにしたことだ。
この植物性プランクトンは、自分たちの必要に応じて、
天候を変えていたというのだから、驚きだ。
論文執筆者の1人の、デビッド・シーゲル博士は、
「海中で起こっているプロセスと気候はすべて、
非常に密接な関係にあるということがわかった。
今回の成果は、研究者たちに刺激を与え、
生態と気候の相互作用におけるサイクル全体に目を向けさせるものとなる」と述べた。

 もう一人の執筆者ダードル・トゥール博士は、
この研究論文を科学雑誌『ジオフィジカル・リサーチ・レターズ』の5月号に発表した。

 両博士はバミューダ沖で収集した測定記録を分析し、
海水に含まれるジメチルスルホニオプロピオン酸(DMSP)と呼ばれる化合物の濃度と、
その海域の海水面近くに到達する紫外線のレベルとのあいだに
直接的な相関関係があることを突き止めた。

  DMSPは植物プランクトンの細胞から出て水中に入ると、
細菌によって硫化ジメチルに分解される。
硫化ジメチルは、海水が蒸発するときに一緒に大気中に運ばれ、
酸素と反応してさまざまな硫黄化合物を形成する。
これらの硫黄化合物が結合して小さな塵となり、
水分の凝縮を促して、最終的に雲が形成される。
というスト−リーである。
このプロセス全体が非常に短時間のうちに起こるため、
プランクトンは長時間太陽光線にさらされることがない。
今回の研究で、
大気中の硫化ジメチルは、わずか数日で入れ替わることがわかった。

 このようなプロセスが起こるということは、
地球が、紫外線を遮断するオゾン層の減少といった気候変化への対処能力を、
これまで考えられていた以上に備えていることを示唆しているのかもしれない。
しかしシーゲル博士は、このような評価を下すのは時期尚早だと考えている。
この現象がどれほど広範囲に及んでいるか、
またこのシステムで紫外線などの自然の力に
どの程度まで対処できるかが不明だからだ。

   それにしても、
海の上でにょきにょきとわき上がっている入道雲は、
プランクトンが作り出していたなんて、ちょっとした驚きである。








      7月23日 2004
      
一年間に医療事故で何人死んでる?
      交通事故死は、年々減少して、2003年度は7702人である。
「医療事故で死ぬ人は、推定で3千人くらい。」と思ったら大きな間違いである。
なんと、3万人である。
この数は、アメリカの医療事故死の割合から、
日本に当てはめて推定したものである。

米国のコロラド州・ユタ州で行われた診療録の調査とニューヨーク州で行われた調査で、
それぞれ入院患者の2.9%、3.7%が何らかの被害に遭遇していた。
コロラド州・ユタ州では、そのうち8.8%が死にいたり、
ニューヨーク州では、13.6%が死亡した。
どちらの調査でも、有害事象の半分以上に医療ミスが関与していて、
防ぐことが出来たものであった。
この調査結果を、1997年の米国の入院患者数3360万人余りに当てはめると、
少なくとも4万4千人が医療過誤でなくなったことになる。
ニューヨーク州の率で計算すると9万8千人である。
日本の人口は、米国の約半分なので、およそ3万人と推測できる。

      日本の病院数で概算すると、1病院あたり年間3例の死亡事故が発生し、
病院の勤務医は6年に一回死亡事故と関わる計算になる。

     僕は何も、「医者を信じるな。」と言っているわけではない。
良心的に一生懸命やって、気を付けていても、
「今の医療体制は、事故が起こる事がある。」ということを、
知っておいてほしいのだ。
どんなに優秀な頭脳をもっていても、
当直して徹夜明けに、朝から、何人ものややこしい患者がたて続いた時に
(そんなことはよくあることである。)
ふと間違って、「アマリール」という糖尿病に使う血糖降下剤を
「アルマール」という血圧降下剤と間違って書いてしまうかもしれない。
糖尿病でない人が飲めば、低血糖発作が出て最悪の場合は死に至るだろう。
知っていれば、「変だ。」と思った時に
すぐに医療関係者に問いただすことが出来る。
知らなければ、「まさか間違いは起こるはずがない。」と思って
取り返しのつかない事態にまで発展する可能性が高くなる。
さっきの例で言えば、
「医者の根性がたるんでいるから根性をたたき直す。」とか、
「その医者にすべての責任を負わせる。」というのが、
今までの対応である。
しかし、それでは事故は無くならない。
まず、
当直あけにハードな仕事をこなさなければならない環境。
間違いやすい薬は、どちらかを使わないようにするとか、
使う場合は、医師、看護婦、薬剤師、事務など
2重3重のチェックをする。とか、
コンピューターによる病名と投薬の不一致に対するアラーム設定
などの対策が必要だと思う。
しかし、最終のチェックは、薬を受け取る患者本人である。
いつも飲んでる薬と違えばすぐにわかるのだから、確認が必要なのだ。
「きっと薬が変わったんだろう。」などとは間違っても思ってはいけない。
「薬を変える時は必ずその旨を説明する。」
「それ無しで変わることは決してない。」
「もし、それ無しで変わっていたら、まちがいである。」
ということを、徹底して患者にも話しておく必要がある。

    もちろん、医療側も「リスクマネジメント」という合い言葉の元に、
医療事故をなくすべく努力はしている。
しかし、施設によって、その温度差はかなりあるように思う。

    そもそも、保険制度はこのリスクマネジメントには
一円もお金を出してはくれない。
すべて自分の所からの出費でまかなうことになる。
医療スタッフの教育、施設の整備改善、システムの見直し、再構築。
いずれもそれなりのコストを伴う。
小泉政権下のこの医療制度では、
赤字が出てもつぶれることのない公立病院や
大きな資本のある病院しか生き残れなくなってしまう。
医療の砂漠は、もうすぐ目の前まで来ているようだ。










     7月20日 2004
     
熱中症に注意
     今日は記録的な暑さだったようで、各地で最高気温の更新が相次いだ。
これだけ熱いと、熱中症の患者も多くなる。
一般的に、屋外で汗をいっぱいかいている運動選手や、
肉体労働者が熱中症になると思われているが、実はそれだけではない。
熱中症患者の3割が屋内で安静にしている時に発症していたことがわかった。
その内の4割は70才以上の高齢者だった。
寝ている間に発症して亡くなることもあるので、
体温調整機能の低下した高齢者は、
エアコンや扇風機をつけ、水分を十分取るように気を付けた方がいい。
寝る前には、水を飲んで寝た方がいい。

     また、フードの付いたベビーカーは、
内側はかなり高温になるようなので、
これに赤ちゃんを乗せて日中に出歩くのも、出来るだけ避けた方がいい。

     一般的には、外出時には日よけの付いた帽子をかぶって、
水分は頻回に摂取した方がいい。
多くの汗をかく時には、塩分の摂取が必要。
運動時には、1Lの水に塩は2gくらい入っていてもいい。
ただし、味はしょっぱくなる。

     
こむら返りや、立ちくらみは
熱中症の初期症状の可能性がある
から、
これらが出たら要注意。










     7月16日 2004
     
新家族
     なんだか今日は、駐車場がにぎやかだと思ったら、
別の巣で、またツバメのヒナが孵化していた。
灰色のモジャモジャの産毛に包まれて、
口をいっぱいに開けて餌を要求していたので、騒がしかったのだ。
去年もそうだったけど、春先と、今時分に雛がかえるみたいだ。
巣が別なので、別のつがいのようだ。
最初のつがいとその親は出て行ってしまったのだろうか?
それとも、彼らが別の巣でまた子育てしているのだろうか?
いずれにしても、駐車場にはいつもツバメがいる。
でも、最初の家族と、今回の新しい家族が、
同時に居るというわけではない。
最初の家族は、ヒナがかえって、巣立った後、
2〜3羽がいつも居たが、最近1ヶ月は2羽がいつも居た。
そして、またにぎやかになった。
この2羽は、最初の家族の内の2羽なのか?
それとも、最初の家族が出ていって、
入れ替わりに入ってきた2羽なのか? 不明である。
名札でも付けといてくれないかなぁ!

     ところで、「にがり」。
ダイエット効果があるとテレビや雑誌などで紹介され、
健康食品としてブームになっている「にがり」について、
独立行政法人国立健康・栄養研究所(東京)は14日、
ダイエット効果の根拠がないとして、
取りすぎに注意するようホームページで呼び掛けを始めた。
研究所によると、
主成分の塩化マグネシウムが
「糖の吸収を遅らせる」
「脂肪の吸収をブロックする」
「糖質代謝を促進する」   などとして、
ダイエット効果を紹介する例が目立つが、
どれも確実な根拠や文献はない。
マグネシウムは医薬品の世界では下剤に使われており、
食品としても過剰に摂取すると下痢する可能性がある。
下痢による一時的な体重減少は見かけの変化にすぎず、
ビタミン、ミネラルの吸収を妨げることもある。
研究所は、にがりだけでなく健康食品について正しい情報を提供するため、
14日からホームページで健康食品の原材料約100種類の効果・安全性のデータベースも公開した。
アドレスは、http://www.nih.go.jp/eiken/







     7月12日 2004
     
最近ビオフェルミンRを使わなくなったわけは・・・。
     抗生物質や抗菌剤を使って、細菌感染症の治療をする。
この時に、抗生物質や抗菌剤は、正常な腸内細菌も殺してしまう。
そのために下痢が出たり、逆に便秘になったり、
便通がこれまでと変わってしまうことをよく経験する。
だから、
僕は、抗生物質や抗菌剤と一緒にビオフェルミンRを処方していた。
しかし、いつもどこかで引っかかっていた。
”R”である。
”R”とはレジスタント(耐性)の”R”である。
ようするに、抗生物質や抗菌剤に耐性のビフィズス菌なのである。
そりゃあ、そうなっていないと、
一緒に投与した抗生物質や抗菌剤によって、
死滅してしまって効果が無くなってしまうのだから、当然である。
リーズナブルだけど、”R”って、どうなっているの?
と思っていたわけである。
つまりは、
抗生物質や抗菌剤で死なないように、遺伝子操作されたか、
経代培養して耐性の株を増殖させて出来たものなのである。

    「そういうものを、使っていても安全なのか?」
という疑問があるのだが、今のところ何も問題にはなっていない。
だけど、最近使わなくなったのは、ある論文を読んだからだ。
ビオフェルミンRの論文ではないのだけども、
「ばい菌は、ばい菌同士で情報伝達をして進化する。」というものだ。
「細菌なんて、単細胞だし、頭脳があるわけでもないし・・・。」と
バカにしていたのだが、そうでもないようだ。
例えば、アミノ酸など自らの生存に必要な物質の濃度を感知してそこに集まり、
逆に、有害な物質に対してはそれを避けるように遊走する。
しかし、この機能は、
それぞれの細菌が、単独で
周囲の環境が自らにとって都合がいいものかどうかを判断する機能である。
そして、これまでは、
細菌が細菌同士で情報交換し、周囲の環境に応答する機構は無いと考えられていた。
しかし、実は、そういったことが行われていることが判明してきた。
Quorum-Sensing機構と呼ばれるものがそうである。
Quorumとは、「定足数」を意味しており、
Quorum-Sensingとは、細菌自身がある一定数に達するとそれを感知して、
様々な応答をする事をいうのだそうだ。
例えば、緑膿菌は増殖して一定数以上になると
「バイオフィルム」という膜を作る物質を分泌する。
緑膿菌は、この膜の中で繁殖する。
この膜があると、抗生物質が膜にさえぎられて
緑膿菌に届きにくくなって、その効果が出にくくなる。
ようするに、細菌は細菌同士で生き残りの戦略として、
都合のいい情報伝達を行っているわけだ。
・・・・・・・・・ということは、・・・・・・・・・。
間違えば、抗生物質耐性のビオフェルミンの耐性が、
他の細菌にも移行するかもしれない。
善玉の腸内細菌ばかりに移行してくれたら助かるが、
そんなに都合良く物事が運ぶ保証はどこにもない。
逆に、悪玉の細菌が耐性を獲得してしまうことだってあるわけだ。

     ということで、ビオフェルミンRは基本的には出さない事にした。
ホントに、自然の機構は奥が深い!
自然には逆らわない方がいいようだ。









     7月9日 2004
     
狂犬病
     日本では、昭和35年(だったと思う。)以来、狂犬病は出ていない。
アメリカでは、ハワイを除く国内で2001年に、
動物の感染例が7437例報告されている。
もちろん人では、0だ。
ところが、今月の1日に4例の人の狂犬病が確認された。
どうしていっぺんに出てきたかというと、移植である。
移植元の臓器提供者(ドナー)が感染していたのだ。
臓器提供者(ドナー)はアーカンソー州の住人で、5月4日に死亡。
肺、腎臓、肝臓が摘出され、4人に移植された。
1人は手術中に死亡。
テキサス、オクラホマ両州で移植手術を受けた他の3人もその後に死亡し、
解剖で狂犬病感染が確認された。
ドナーは死亡時に狂犬病の症状を示していなかった。
狂犬病は通常、感染した犬などの哺乳(ほにゅう)類にかまれたりしてウイルスが感染、
中枢神経が冒されて死亡する。

     数日前にこの記事を読んだのだが、
今日、「犬にかまれた。」と言って女の子が受診した。
通常は、かんだ犬を保健所に届け出て、10日間観察して、
その犬に狂犬病の症状が出なければ、それでいいのだが、
咬んだ犬が特定できない。
飼い犬らしく首輪をつけていたようだが、
放し飼いか
買い主が散歩をさぼって、わざと放したのか、
勝手に出てきたのか、
いずれにしても、ずさんな買い主のために、
女の子は、犬に咬まれただけでなく、ワクチンの注射も打たれなくてはならない。
注射は痛いし、ワクチンは高いし、本当に腹立たしい。

こちらも、業者に至急連絡して、
ワクチンのあるところまで取りに行ってもらって、
それを、もってきてもらうことになる。
業者も我々も、仕事時間が終わっても帰れない。
本当にいい迷惑である。

    そういえば、犬の糞もそうだ。
手ぶらで散歩させているおやじをよく見かけるが、
糞の始末は、するつもりが無いのだろう。
条例で犯罪にして取り締まるべきだと思うのだが・・・。
だいたい、そんな風にしていて、恥ずかしくないのだろうか。
日本の恥の文化も、風化してしまったものだ。









     7月 6日 2004
     
だから嫌われる医師会の体質
     札幌市の情報公開審査会が6月、
市立札幌病院で起きた医療事故の報告書で非開示となっていた医師名について
「医師は公務員で、担当医師名の公開は妥当」とする答申を行い、
これを受けた市が、医師名や事故に関する病院の見解などの情報を開示した。

    このことに関して、
「ミスした医師の名が分かれば、何度もミスを繰り返す医師を避けることができる」
と歓迎する声がある一方、
現場からは「医師が委縮する」と慎重な対応を求める声も出ている。

    また医療ミスに対する病院側の検討内容や判断も開示されたことで、
裁判などで患者側の有力な情報となり、ミスの再発防止に役立つとの見方もある。

    しかし日本医師会は
「医師が失敗を恐れて委縮する。治せる病気も治せなくなる恐れがあり、
開示は患者の利益にならない」と否定的である。
厚生労働省医政局指導課も
「医療ミスの報告が上がってこなくなる可能性がある」と開示に対して慎重にみている。

    理屈はいくらでも作ることが出来る。
でも、みんなが納得できる理屈でなければ、
そして、本当に正しいと思っていないなら、言わない方がいい。
「失敗をおそれて萎縮する。」って、失敗しないように治療するのが、
本来あるべき姿だろう?
そんなこと言っているから、
「偉そうにしてる人種」として、何かにつけて世間から、
そしりを受けることに気が付かないんだろうか?

きっと、あと10年たっても同じ体質なんだろうなぁ・・・。









      7月 5日 2004
      
今日は、「おやじの良き日」?
      といっても、「おやじ記念日」ではない。
「ビキニスタイル」の日である。
1946(昭和21)年、フランスのルイ・レアールが、
世界で最も小さい水着としてビキニスタイルの水着を発表したのが
今日、7月5日であったために、この記念日になった。
実は、この数年前にパリのデザイナー、ジャック・ハイムが、
ツゥーピース型の水着を考案して、
このタイプの水着は「原子」と名付けられた。
この頃、米国の原子爆弾の実験地であったビキニ諸島に由来して、
この名前が付けられたのだ。

     「ビキニ」が発表された当時、ファッション界をリードするパリでさえ、
ファッションショーで、ビキニを着る勇気のあるモデルが見つからず、
苦肉の策として、パリのカジノでヌードダンサーをしていたミシェリン・ベルナルディーニを
モデルとして起用したという逸話も残っている。

     いずれにしても、
おやじにとって、すてきなファッションであることには、かわりがないが・・・。









      7月 2日 2004
      
ついに、ここまで!
      先日、あるハイテクホテルに泊まった。(料金は安い。)
部屋には、最新式のウォッシュレットが付いていた。
便器の前に立つと、便座カバーが自動で上がる。
さらに、ボタンを押すと便座も上がる。
排泄後(大でも小でも)は、便器から離れると、
勝手に水が流れて、さらにしばらくすると、便座カバーが勝手に閉じる。
ほんとに、至れり尽くせりである。
この先、人がすることはなくなるのだろうか?
もうこうなってしまっては、後は、
出しにくい時は、勝手にきばってくれるようになるしかないかなぁ・・・。   
で、でも、便器がきばったら、
逆に、便器から何か出てきそうな! 





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