Software Review vol.2

語楽王・TANGO!・・・Produced by (c) メビウス (\.3800)

だんご3兄弟にあやかって付けたのかどうか分からないタイトル (ごらくおう・タンゴと読む) ですが、多機種からの移植作品が多いWSにあって貴重なオリジナルソフトです。

一応、取ってつけたようなストーリー設定はあるのですが、本当にとってつけたようなものなのでここでは割愛します \(^_^;) ぉぃぉぃ。で、肝心のゲーム内容ですが、簡単に言えばクロスワードパズルと15パズルの要素を合わせた純思考型のパズルゲームです。

6×6のフィールドの中に、文字 (ひらがな・カタカナ・アルファベット) が書かれたブロックが点在していて (ステージによっては何も書かれていないお邪魔ブロックもある)、このブロックを15パズルの要領でスライドし、画面上部に表示される題目に関連するTANGO (単語) を作り出していきます。作ったTANGOはAボタンを押す事によって画面上から消え、フィールド上のブロックを全て消すとステージクリアとなります。

最初のうちは、ブロックも少なくTANGOを作る際も悩むことはほとんどありませんが、ステージが進むにつれブロック数が増え、またクロスワードのように1つのブロックを2つのTANGOで共有するパターンも増え、かなり頭を使う必要が出てきます。しかも、本当のクロスワードのようにマス目が決まっている訳ではなく自由に文字を配置できる反面、組み合わせのパターンによっては上手く配置する事が出来ず並べ直す必要が出てきたりします。

このゲームの面白いのは正にこの『作りたい単語を作れないもどかしさ』という点で、普通のクロスワードでは単語をひらめいた時に既にゲームとしては終わっているのですが、本ゲームではせっかく思いついて1度並べた単語でも他の単語を作る為に崩したり、上手に区画整理しなければならないという、『クロスワードを解く』だけではなく『クロスワードを作る』という楽しみがあります。

また、クロスワードだと単語が分からないと本当に手も足も出ませんが、本ゲームでは適当にブロックを動かしていて偶然隣のピースと繋がることがあります。この新たな発見をしたという快感 (知っている単語を完成させて行く快感とはまた別の嬉しさ) がまた楽しかったりします。ま、これは逆に言えばモノを知らないという意味でもあるんですけどね (^_^;)。

1度クリアしてしまうとオシマイというマイナス要素はあるものの、パズル雑誌の重鎮・世界文化社が収録に携わった問題は質・量ともにかなり歯ごたえがあります。特に、ブロックをただ単にバラバラに配置しておくだけでなく、その題目とは全く関連の無い単語に並べて置いてあったりするのは秀逸。

例えば、という題目に関連するTANGOを作るステージの初期配置はつうしんはみがきぎゅうにくそっなょとなっています。これを見てしまうとどうしても頭には『ぎゅうにく』がこびりついてしまい、にゅうがくそつぎょうなんて連想するのが非常に困難になってしまうのです。

また、TANGOの消し方によって点数が変わり (1つ1つ消すより一気に消した方が高い&クロスさせて別のTANGOにもなっていると更にアップ)、より高いスコアでのクリアや短い時間でのクリア (制限時間ではないが、クリアまでの時間が記録される) を目指すという楽しみ方もありますので、2回目以降のプレイもスリリングに遊べます。まぁ、この手の思考型のパズルを好む人はあまりスコアとかは気にしないものなのでどれだけの人がそういう楽しみ方をするか分かりませんけどね。

クリアといえば、ステージをクリアする毎にランダムでカードがもらえます。カードには、誤った操作を戻したり、どうしてもTANGOに組み込めないブロックを破壊したり、強制的にステージクリアしたりといったモノがあり、これを上手く使えばTANGOが組めなくてもクリアしていく事が出来ます。しかも、1度クリアしたステージでも再び挑戦してクリアすればカードがもらえるので、どうしても解けないステージは他のステージでカードを稼いでゴリ押しでクリアするといったことも出来ます。私も何枚かカードを使いましたが、出来れば使わないでクリアしたいものですね (^_^;)。

なんか、ファミ通のレビューではあんまり良い点数が付いてませんでしたが、個人的にはかなりオススメなゲームです。リアルタイムなアクション性が無いので自分のペースで遊べるし (電車の中でガチャガチャとキーを動かす事も無い)、ルールも単純だし、値段的にも内容的にも非常にお手軽で携帯マシン向きのゲームだと思います。解いている最中でのセーブは出来ないけど、セーブファイルは3つ用意されているので安心です。一応、アイテムを使うこと無くクリアすることが出来ました。もしかしたら他の解き方があるかもしれませんが、解答例はこちらにアップしてます。是非とも早く続編を出して欲しいものです。

余談・・・ワンダースワンFANvol.3のP.109に載ってるこのゲームの評価の神奈川・30歳・男って、多分私のことです (^_^;)。

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beat mania for WS・・・Produced by (c) コナミ (\.4800)

WS発売直後にコナミが放った爆弾が、この beat mania for WS の発表でした。当時既に beat mania GB が発売され、携帯機ならではのアレンジで非常に楽しめるゲームになっていたのですが、いかんせん音源が旧世代のPSG音源であり生音の迫力に慣れていたユーザーにとっては物足りなさがありました (個人的には、往年のゲームミュージックっぽくてとても気に入っているのですが)。

WSのサウンド機能は非常に強力なのは知っていましたが、さすがに雑誌で『PCMによるサウンドやサンプリングヴォイスなども収録されている』と知った時は驚きました。もっとも、その情報量 (サンプリングは容量喰うからねぇ) から128M (GBの4倍!!) の容量を目一杯使いながらも10曲前後しか収録出来ないという点は非常に残念な気がしました (beat mania GB がオリジナルも含めて20曲あるのに比べるとどうしてもね)。

ただ、以前に書きましたが、3月に開催された東京おもちゃショウで実際に遊んでみてその考えは変わりました。携帯機らしからぬサウンドはとても衝撃的でした。もっとも、この時は会場が騒がしかったせいできちんと音が聴けた訳ではなかったので (それでもヴォーカルが流れているのはきちんと確認出来ましたが)、実際にゲットするまでは評価は下せないという状態でした。

で、無事にゲットして遊んでみた感想ですが、サウンドは素晴らしいの一言に尽きます。次世代機のようなCDクオリティという訳にはいきませんが、携帯機でここまで再現出来るとは!と誰もが驚くこと間違いありません。ただし、あくまでオプションのステレオヘッドフォンアダプタを使用した場合に限ります。本体内蔵のモノラル圧電スピーカーでは音が割れてしまって、この素晴らしいサウンドの1割も再現されていません。まぁ、本ゲームを買うような人は当然持ってると思うのでわざわざ書く必要も無いと思いますが・・・。

収録曲は下の表に書いた13曲 (うち最後の2曲が隠しサウンド)。そのほとんどが 3RD MIX の曲でオリジナル性は低いようです。ただ、私の場合は携帯機以外の beat mania はほとんどやったことが無く (大抵ギャラリーになって見てる方)、GB版に収録されている曲以外は全て新鮮な感じがしました (GB版と同じ曲もスコアが変わってるので挑戦し甲斐があります)。特に、隠しサウンドの MEDLEY はWS版に収録されている曲の途中のフレーズをランダムでツギハギにしたもので、素早い反応が要求されて面白いです (曲としての評価は低いですけどね)。

funk (Cat Song - Theme of UPA-)
−お馴染み、ネコふんじゃった。可愛いネコの声にメロメロ
★☆☆☆☆☆
soul (find out)
−テンポは遅いが、スクラッチや同時押しに注意
★☆☆☆☆☆
ambient (Beginning of life)
−練習用にピッタリ。でも曲の出来はイマイチ (^_^;)?
★★☆☆☆☆
j-popdance (Believe again [HYPER MEGA MIX])
−脅威の全編ヴォーカルナンバー!!
★★☆☆☆☆
bossa groove (La Bossanova de Fabienne)
−囁くようなヴォーカルがとても心地良い。
★★★☆☆☆
funky jazz groove (Stop Violence!)
−艶っぽいホーンセクションがイカすナンバー。
★★★☆☆☆
big beat mix (METALGEAT SOLID -Main Theme-)
−ディストーションがクール。タイミングがキビシイ!
★★★★☆☆
raggae (Queen's Jamaica)
−個人的にはイチバン難しいと思う。5回に1回くらいしかクリア出来ず。
★★★★☆☆
house (20,November [single mix])
−BMの顔ともいえる曲。ハンディで慣れてたので楽勝!
★★★★★☆
drum'n bass (Deep Clear Eyes)
−黒鍵パートを捨てればクリアは簡単!?
★★★★★☆
dj battle (DJ BATTLE)
−WSのボタンでは連続スクラッチは難しい・・・。
−−−−−−
hard techno (Attack the music)
−問答無用の難しさ。★6つは伊達じゃない!!
★★★★★★
medley (All Songs for WonderSwan)
−簡単な曲でも途中のフレーズから演ると難しいです。
−−−−−−

さて、肝心のゲームシステムの方ですが、まず何といっても目に付くのは同梱のスクラッチパッドでしょう。A/Bボタンを覆うように取り付ける仕組みになっていて回すとボタンを押すような仕組みになっています。まぁ、雰囲気的な意味合いが強いモノであまり操作性は良くないです。ステレオヘッドフォンアダプタを付けてると更に重量バランスが悪くなるし、何より画面の右上を覆ってしまって邪魔です (あまりゲームに影響の無い所だから良いのかもしれないけど)。持ち歩くにも邪魔だし、私は試しに使ってみてすぐに外しました (^_^;)。ただ、面白い試みである事は確かですね (連打系の釣りゲームが出た時に流用出来るかも)。

で、ボタン操作の方ですが小さくて押しにくいです・・・って、これはWS自体の問題だから仕方ないですね。一応、キーコンフィグは3種類から選べますが、どれが良いかは判断付きかねます、というかどれもイマイチ。GB版の時も感じましたが、やはり既存のコンシューマーの操作系では特殊コンパネを使うゲームは難しいのかもしれません。まぁ、そうは言っても動かせないとてんでお話にならないので、とりあえずはC設定で遊んでいます。中白鍵が左に寄ってしまうのが難点ですが、スクラッチの同時押しするにはこの設定が一番しっくりする感じがしたので。ただ、あくまで机の上に置いてプレイする場合についてなので、持って遊ぶ時にはやはり違和感があります。ある意味、専用充電池も必需品といえるでしょう。

サウンドに容量を取られている (と思われる) 割にグラフィックは頑張っていて、WSのキメの細かいドット数と相俟ってモノクロながらも非常に奇麗な絵になっています。ただ、液晶のコントラストが合わせづらく、流れてくるスコアとグルーヴメーターを同時に上手く表示させる事がナカナカ出来ません。スコアは当然として、グルーヴメーターも結構ゲーム中に気になるので結構ツライです。また、GREAT! のコンボ数が表示されない、キーを押した時にそのラインが反転しないなど、ちょっと改悪な部分もあります。WSのボタンは上手く押せたかどうか分かりづらいので、こういうキータッチに関わる部分はなるべく変更して欲しくなかったですね。

良いなと思ったのは、プラクティスモードが付いていること。WSというハードの特性上ユーザーの年齢層は低い&これが初めてのゲーム機いう人も多いと思います。ゲーセンに通いつめるようなオタクはともかく、このような人達にとってはゲームの雰囲気と操作に慣れる意味でこういうモードが付いていると非常にとっつきやすくて良いと思います。ただ、練習用モードですら難しいという声もあるみたいですけどね (^_^;)。

肝心の難易度はさすがに高いです。でも、曲のクオリティが高いせいもあってか諦めずに頑張ってみようという気になります。ただ、バッテリバックアップになって手軽になったのは良いけど、隠し曲や追加モードで遊ぶ為にはステージクリアや高得点獲得などの条件を満たさなければならないっていうのがちょっとツライですね (GB版はパスワードでいつでも全曲で遊ぶことが出来た)。ま、一応隠し曲とサバイバルモードとヒドゥンモードを出せたので良いですけど、他にもモードがあるとなると・・・。

アーケードでは既に新バージョンが稼働中ですが、まだまだ3RDが稼動している所も多いと思います。アーケードに行く前の練習用に・・・は使えんな、やっぱり (^_^;)。そういう類のアイテムじゃないです。純粋に携帯機のゲームだって割り切って遊ぶのが吉でしょう (順番待ちの間に遊ぶってのはオツかも)。

最新のゲームがすぐに携帯機で遊べるというだけでなく、今後のWSのソフト作りの一つの指標になり得るほど高いレベルのゲームという意味でもWSにとっては非常に貴重なソフトです。このゲーム以降、WSでのコナミのリリース予定は今のところ入ってませんが、ハードの機能を引き出した素晴らしいゲーム (MSXの頃の活躍を思い出しましたよ、私ゃ) を作り続けてもらいたいですね。個人的には、PSで出てる APPEND DISC のようなオリジナル続編を出して欲しいです (ハンディマシンではサマーミックスとかアニソンミックスとか出るみたいだし、出来ないことは無いと思うんだけど・・・)。

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風のクロノア -Moonlight Museum-・・・Produced by (c) ナムコ (\.3980)

オリジナルは97年にPS版でリリースされており、可愛いキャラクタと、幻想的なグラフィック、独特の操作感で非常に高い人気を得たゲームらしいです。PS持ってない私はWSに移植されるまでその存在すら知りませんでしたが (爆)。

今年の東京おもちゃショウで初めて存在を知り、GW中にはわざわざこのゲームで遊ぶ為に渋谷くんだりまで行ってキャンペーンに参加してたのですが、その時はあまり遊ぶ時間も無くナカナカ面白そうなアクションゲームだな、という感じで終わってしまいました。

で、実際にゲットして自分のWSで遊んでみると、その考え方は甘かったと思い知らされました。ナカナカどころか、凄ぇ面白いです、これ。何が面白いかっていうと、まずその操作性です。プレーヤーが操るクロノアは移動の他には、ジャンプ風だまを撃つ (風船銃みたいな感じで敵やブロックなどのアイテムに撃ち込んで運ぶことが出来る) という2つのアクションしか出来ません。しかしながら、ステージ中に散りばめられているアイテム類を上手く利用することで一見行けそうに無いような場所にも移動することが出来ます。

最初は2段ジャンプ (風だまで膨らませた敵を持った状態でジャンプした後にもう1度ジャンプする=より高い所までジャンプ出来る) すらままならない状態なのですが、慣れてくるとジャンプして風だま撃ち込んで更にジャンプして次の敵に風だま撃ち込んで・・・みたいな連続動作も出来るようになり、これが非常に気持ち良いのです。操作に慣れるのにも時間がかからないし (ココがキモ)、習熟度に応じてアクションの範囲が広がるというのはGBの名作アクション魔界村外伝・レッドアリーマー に通じる楽しさがあります (このゲームもホバリングとか、足場を作るというアクション自体が楽しかった)。

さらに、ステージ中にあるギミックも非常に良く出来ていて、単にアクションゲームにパズル的な要素が加わってるというレベルではなく、純粋にアクションパズルとして成立しているというのも大きな魅力です。例えば、スイッチをオン (敵や風だまを当てるとオンになる) にしないと開かない扉があるのですが、このスイッチにも数種類あり (一定時間で自動的にオフになったり、数個点在しているのを同時にオンにしないといけなかったり) このスイッチをオンにする為に別の場所からブロックを持ってきたりとか色々考える要素が大きく、それが上手く解けた時の達成感は相当なモノがあります。

他のギミックも単純なモノではなく、クロノアが素の状態の時とモノを持ってる時で動きが違う扇風機とかが出てくるし、敵も単純に歩いてるだけのヤツから空飛んだり、時限爆弾になったりするヤツまで様々。これら各キャラクタの特性を把握して上手く利用することでゲームを進めていかなければならないのですが、ステージ途中に置かれている掲示板を見ればヒントが書いてあるので使い方は分かるし、謎解きの難易度も徐々に上がっていき誰でもちょっと考えれば解けるという絶妙のバランスがとられています (ただし、ノーマルステージの話)。攻略本を見てもなんじゃそりゃっていう解法のパズルゲームが多い中、これは非常に素晴らしいことだと思います。

ゲームシステム同様、システム演出面に関しても丁寧に作られています。まずサウンドですが、ゲーム開始時と2段ジャンプ時に『わっふ〜』って叫びます。PS版を知らないので比べることは出来ないのですが、GUNPEYのサンプリングヴォイスに比べればかなり良いと思います。元気のある掛け声なのでヤル気も起きますしね。やられた時の『はにゃ』『ふにゅう』を聴く為にわざとやられる人は居ないと思いますが、これらもホント可愛い声です (誰が声を担当してるんだろ?)。BGMの方はステレオヘッドフォンアダプタを使うとステレオサウンドになりますが、前述の beat mania for WS で度肝を抜かれてるのであまり驚きといったものはなかったです。ただ、ゲームの雰囲気に合ったちょっぴりファンタジックなBGMは十分鑑賞に堪え得るものだと思います。

次にグラフィックに関してですが、オープニングの絵こそ単純で味気無いですが、ステージ開始前のデモやギャラリー (ステージ中に出てくる夢のかけらを全部集めると完成する) の絵なんかはとっても可愛らしくて良い感じですね。残像は少なくて良いのですが、液晶のドットが細かいWSといえども、さすがにゲーム中のキャラクタは小さく、イメージグラフィックを再現しきれてはいません。しかし、上手く特徴をアレンジしてデフォルメしてるし、ロープを手繰る時や耳をはばたかせて空中浮遊している時などの仕種まで細かい所まで描かれていて見ていて微笑ましくなります。こういう細かい所って (容量の関係上) 結構省かれがちですけど、さすがはナムコ。ユーザーが何を期待しているか良く分かってますね。

さすがといえば、セーブ画面。タイトル通り、このゲームは博物館が舞台になっている訳ですが、セーブ画面のファイル名のグラフィックが入場チケットの様になっています。さらに、YES/NO の選択ボタンもそれっぽいグラフィックのスタンプになっていてとても雰囲気が出ています。PCのゲームでもそうですけど、以外にこういう部分って手を抜いてデフォルトなモノ (WINなら例のダイアログを出して聴いてくるだけ) にしがちなんですよね。こういうところまで目をかけてるってのは素晴らしいことだと思います。

ちょいと良い評価ばかりになってしまいましたが、あえて気になる所を挙げるとすれば、縦画面モードの採用でしょうか。通常は横画面モードでプレイするのですが、ステージによっては縦画面モードにして遊ぶ仕様になっています。で、この縦画面モードがあまり必要が無いというか (たしかに縦に長いマップもあるけど・・・) 横画面のままでも良かったのではというか。というのも実は1度クリアしたステージはメニューで縦横モードを変えられるようになっているのです。ま、見やすい方で遊べるという利点でもあるのですが・・・個人的には縦モードで遊ぶ時のボタン配列がイマイチ (間隔狭すぎ) なのでツラかったです。

ノーマルステージをパーフェクトにクリアした後に現れるエキストラステージの難易度の高さも少し高過ぎますね。パズル的な難しさなら良かったんですが、どっちかっていうとシビアなタイミングが要求されるアクション性が異様に高いので、ノーマルステージで慣れてる人でもかなりてこずると思います。ま、アクションが好きな人には嬉しいオマケなんでしょうけどね (私の場合は減点の対象)。

あと、ゲームに直接関係無いのですが、パッケージが妙に白い=クロノアが描かれてるだけっていう味気無いモノになっているのもちょっと寂しいですね。ゲーム買う人全てが雑誌等の情報を仕入れて買っている訳ではなく、逆に店頭で箱とかを見て買う人が多いと思うのでそういう人が面白そうだと感じるかというと・・・ちょっと疑問です。

まぁ、気になったのは本当にそれぐらいで後は大変に満足しています。アクションゲームというと、スーパーマリオブラザーズというステレオタイプがありますが、個人的には非常に苦手 (制限時間があるっていうのがイチバン厄介ですね)。でも、このクロノアのようなアクションであれば私のようなヌルゲーマーでも十分に楽しむことが出来ます。後は、他のソフトで見られるようなセーブファイルの消失やバグなんかが無い事を祈るばかりです (実際、シャレにならんからねぇ (^_^;))。

そうそう、セーブっていえばオートセーブ対応なのも良いですね。携帯機には必須の機能だと思うのですが、意外にサポートしてるゲームって少ないんですよねぇ (そういうのに限って長丁場な展開が多いし)。

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パズルボブル・・・Produced by (c) サンソフト (\.3800)

オリジナルは94年にアーケードで発売されたもので、キャラクタからも分かるようにタイトーのゲームです。その後、あらゆるコンシューマー機に移植され、WS以外にGB、NGPCといったハンディマシンにも移植されています。

内容はアクションパズルで、下の発射台からバブルボールを発射して同じ模様のバブルを3つ以上繋げるとバブルがはじけて消えるという非常に単純なルール。そのため、この手のアクションパズルが初めてという人でもスンナリとゲームに入っていける。

このゲームの場合、バブルを発射する角度を調節するというのがちょっと難しいのですが、慣れてくると目測で大体の方向には飛ばせるようになります。また、ビリヤードの要領で壁にボールを反射させて陰に引っ込んだ所にあるバブルにくっつけたり出来るようになると更にゲームが面白くなってきます。

あと、このゲームには連鎖という概念が無いのも初心者がとっつきやすい一つの要因です。連鎖というとどうしてもツミコミ=それなりのパターンを覚えなければならない (ハイスコアを狙うという意味でもステージクリアという意味でも) のですが、このゲームではとにかくやることはただひとつ。すなわち、同じ模様のバブルを3つ以上くっつけるということ以外に無いのです。

しかし、ただ単にそれだけだと1度に消せるバブルの数には限りが出来てしまうのは当然で、それを回避するルールとしてバブルを支えている支点となっているバブルを消すとそれにぶら下がっているバブルは全て消えてしまう (大量消し) というルールがあります。わざと関係無いバブルを大量にくっつけて最後に一気に消してしまうということが出来る訳です。これは非常に爽快感があって1度やるとヤミツキになります。

初心者は少しずつ消していくという方法で、上級者は大量消しを狙ってというようにプレイヤーの力量によって様々な遊び方が出来るというのが非常にプレイバランスの良いです。他にも、特殊バブル (周辺のバブルを無条件に消滅させたり、同じ模様に変えたり) も用意され非常に良いアクセントになっています。システム的には非常に良く出来たアクションパズルだといえるでしょう。

さて、ゲームシステム云々に関してはこのくらいにして、WS版という観点で見ていきましょう。誰もが気付く多機種版との最大の違いはモノクロだということでしょう。このため、バブルは色ではなく模様で分けられています。本来カラーのゲームなので見にくいという人がいますが (雑誌の評価は概ねそう)、個人的にはひとつひとつのバブルが大きいので見分けはそんなに難しくないと思います。

で、それはもうひとつの特徴である縦画面であるということが大きく影響しています。コンシューマーもアーケードもモニタは横長で、このゲームを含む多くのゲームはその中で縦長のプレイフィールドを使うようになっています (2P対戦を前提にしているので)。モニタは解像度が大きいのでそのような画面の使い方をしても問題は無いのですが、ハンディマシンの解像度では縦長構成にするとどうしてもひとつひとつのブロックを小さくせざるを得なくなります。

実際、GBやNGPCのパズルボブルでは非常にひとつのバブルが小さくなっています。色分けされてはいますが、液晶の発色の状態があまり良くなく識別が非常に難しくなっています。特に、私のように色弱の人間にとっては下手にカラーを使われるよりは模様を使ってもらった方がまだマシって感じです。そういう意味で、WS版はマシンの特性を活かした非常に良いアレンジをしていると思います。

ボタンが多いので、発射角度を変える際も大きく移動するボタンと微調整するボタンがあり非常にフレンドリーです。もっとも、大体は大まかな動きだけで済ましちゃうんですけどね (^_^;)。そういう点では、ガイドライン (バブルが飛ぶ位置を点線で示す) をいつでも表示出来るようにして欲しかったです。コレは、かなり便利で微調整して狙おうって気になります。

ゲームモードは、ステージクリアと対戦と1人用エンドレスの3つ。どのモードも気軽に始められて気軽に終われるっていうか、あまり気負って遊ぶという感覚が無いですね。乗り物の中でのチョット空いた時間で遊ぶっていうか、暇つぶし用のゲームとしてはうってつけで、ハンディマシンと非常に相性の良いゲームだと思います。

願わくば、もう少しグラフィック (デモとか) や効果音といった演出面にも気を配ってもらえたら良かったかな?と (無論、いきすぎた演出はかえってマイナスですが)。あと、メニュー画面で項目を選択する時のキー入力の反応が悪いような気がします。ゲーム中に使うボタンではないので良いのですが、ゲームを始めようと思った時にこういう現象があると何となくやる気がそがれてしまいますね。

各モードの記録はオートセーブされます。恥ずかしい記録まで残ってしまうのはアレですが、友人との記録比べには欠かせない機能ですね。周りの人にも買わせて、対戦も楽しんでしまいましょう (^_^)/。

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日本プロ麻雀連盟公認・徹萬・・・Produced by (c) ナグザット (\.3480)

本ゲームはWSとしては2個目の麻雀ソフト。WSの液晶画面の大きさも関係あると思うのですが、4人打ち仕様となっています (わざわざ自ら制限して2人打ちを作るところは無いか (^_^;))。

本ゲームも麻雀登竜門同様、思考エンジン部分はシャノアールが製作しています (パッケージに表記)。しかしながら、ゲームとしての味付けはまったく別でかなり洗練されています。

まず、画面表示ですが卓を上から見下ろしたタイプになっています。普通こういうレイアウトだとゴチャゴチャした感じになり見にくくなる (しかも画面は小さいし) ことが多いのですが、このゲームではそういうことが無く薄いグレーの卓と小さいながらも美しく見やすい牌になっています。

また、グラフィック面で言えば雀士の顔 (撮り込み写真) にしても文字 (もしかして、これも撮り込み?) にしても非常にクッキリしているっていうのかな?とにかくシャープでカッコイイという印象があります (ウィンドウに影が付いているのも一役買ってる)。グラフィックがゲームの全てという訳ではないけど見やすいに越したことは無いので、そういう点では100点満点に近い出来だと思います。

操作性に関してもコレといった問題はありません。キーの反応は良いですし、操作するボタンは多いですが直感的に分かるので問題ありません (キー設定で自動に出来たりもするし)。あと、片手だけで操作出来るようなレイアウトが3タイプ用意されているのは特筆すべきことかな?普通は両手で遊ぶと思うのですが、例えば電車やバスで吊り革につかまりながらゲームをするといった場合にとても有効だと思います。

肝心のゲーム内容ですが、フリー対戦モードとマスター制覇モードの2つが用意されています。各々10人のプロ雀士との対局を行うのですが、前者が自由に面子を選べるのに対し、後者はマスターと呼ばれる4人の雀士に挑戦するためにリーグ戦を行い、挑戦権を得るためのチケットを集めていくというもの。

どちらのモードに関しても、最強の思考ルーチン (しかもイカサマ一切無し) が相手ということもあり一筋縄ではいきません。というか、油断してるとあっという間にラス確定です (^_^;)。そこで役に立つのがオープンリプレイ機能。これは、対局終了時に面子の手牌をオープンにして最初から対局をリプレイしてくれるというモノ。これにより、プロの雀士がどのような打ち筋で対局を進めているのかが手に取るように分かります。今までの麻雀ゲームにありそうで無かった機能だったので麻雀を勉強しようとする人にもオススメです。

また、1打1打がちょっと遅いような気がしますが (麻雀登竜門に比べればマシですが (^_^;))、これは1打毎にオートセーブがかかっているから (ただし、マスター制覇モードのみ)。これにより、いつでも中断・再開が出来るようになっています (クイックリジュームを使えば電源オンで即再開!)。外で遊ぶことの多いハンディマシン、しかもこういうテーブルタイプのゲームでは必須の機能ですね。コレは良い!

その他にも、対局中に雀士のサンプリングヴォイスが使われてたりして演出面もバッチリだし、非常に細かいルール設定が出来ること (ローカルなルールもアリ!?)、個人成績が細かく記録される (ただし、マスター制覇モードのみ) ことなど、現時点でのハンディ麻雀としては最高の出来だと思います。

ただ良く出来てはいるんですが、遊びの要素が少ないってのがちょっとマイナスポイントかな?もっとモードを増やして、コンピュータ麻雀ならではのギミックがあっても良かったんじゃないかなって思います。でも、ホント買って損は無いですよ。今後リリースされる麻雀ゲームは如何に独自性を出すかがポイントになるでしょう。だって、オーソドックスなタイプではこのゲームにかないませんからね。

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