Space Channel5 -Ulala's cosmic attack-

キュートなキャラとシュールなノリでDCユーザーを虜にしたスペースチャンネル5(通称:スペチャン5)がついにGBAに移植。日本の雑誌でもずいぶん前に紹介され、いつ発売になるかと思ったら権利の関係か何かで色々とあり、散々ハラハラさせられた末に無事にリリース。いやぁ、ホントに良かった。

ジャンルで言うとパラッパラッパーウンジャマラミーのようなノリを重視するリズムゲームの範疇に入ると思いますが、曲のバリエーションも多くないし、フレーズもほとんど決まってるので、音楽の付いた旗上げゲームというのが一番ピッタリくる表現かもしれません。使うキーも十字キーとA、Bのみ。同時押しとか斜め押しなんてのは無いので非常にシンプルです。

で、何故そんなシンプルなゲームが好評を得たかというと、やはりキャラクタとベタではあるけれどもついついノッてしまうストーリー展開が良かったからだと思います。いや、DC版は最後まで遊んだこと無いんだけど、たぶんGBA版と同じ内容だよね?となるとやはり最大の問題は演出面をカバーするにはGBAではちょいと荷が重すぎたのではないかと。まずグラフィックなんですが、元のゲームから無理矢理データをコンバート (実際には別の会社が作ったのでデータに関しては一から作ったらしいですが) したかのようなキャラはチマチマし過ぎてて、特に主人公のうららはかろうじて外形をとどめてるというカンジです (髪型と服の色でかろうじて分かる)。テレビ画面とは違うのだからそれなりの見せ方があったと思うんですが、どうもその他多くのメーカーと同じ様に携帯機を意識した作りじゃないのが残念です。って、まぁこのゲームをGBAで作るって時点で携帯機を意識してない様な気もしますけど (笑)

このチマチマ感というか雑な印象を受けるグラフィック (といっても気になるのは主人公のウララだけで、モロ星人とかは元が単純という話もあるけど問題はなかったりする)、どっかで見たことがあるなぁと色々考えたら、BRITNEY'S DANCE BEATもこんなカンジだったと思い出しました。これも何かキャラへの愛情を感じられないゲームだったなぁと。思うに、まぁ3Dのデータの方がデータ量が少なくて済むし、作成にかかる時間も短いと思うんだけど (いくつかのパターンを描けばあとは計算で色んなポーズを描けるから)、元々そんなに複雑なダンスのパターンがある訳でもないし、思い切って2Dアニメ調にイメージチェンジして作っても良かったんじゃないかなぁと。その方が、キャラクタの表情とかも細かく描けたろうし、動きにもメリハリが出たんじゃないかと思うんですが。元々アメコミ調のキャラなのでアニメタッチにしてもあまり違和感無かったと思うしね (日本の萌え系のアニメタッチになったらチョット問題かもしれないけど (笑))

あと、これは作った会社には何の罪も無いんだけど、メッセージが英語っていうのはやはり辛かった (苦笑)。キャラクタがセリフを喋らないってのも痛いんだけど、セリフが訳分からんってのはこのゲームにとってはかなり致命的。何といってもおバカなセリフとかストーリー展開が面白いゲームですからね。表示される英語のフォントもなんかチャチだし、長い文章でもすぐに消えちゃう (まぁ、ネイティブな人にはこれでも時間が長過ぎるんだろうけど) ので、一生懸命読んでもついていけない・・・。ノリが大切なゲームでノリ切れないってのはやはり問題ですよね。ま、これは最初に書いた通り会社が悪い訳ではなく勝手に英語版に手を出して遊んでる私の方の落ち度ですので、私と同じように英語の苦手な人は気を付けて下さいということで (苦笑)

キャラの動き自体は悪くないと思います。まぁ若干モーションが省略されてたり、画面が小さいせいもあって細かい動きまで再現できてないってのはあるみたいですけど、プレイに支障はないと思います。ただ、タイミングがちょっと取りづらいなぁと思う部分は何ヶ所かありました。元々タイミングがズレてるってのもあるし、入力する段階になって急にメロディがヘタってテンポが遅くなったりして「オヤッ?」ってカンジになったり。まぁ、いずれにしても慣れの問題ではありますが、初回プレイでこういうのが続くとチョイト興醒めしちゃいますね。

あと、入力といえば、GBA-SPでプレイすると微妙に入力しづらいです。スイッチ式のボタンは微妙な連打とか向いてない (きちんとボタンを離さないと押しっぱなしと勘違いされる) というか、旧GBAも含めて多くのハードが採用している接点式のボタンの方が微妙な操作をしやすい・・・まぁ、今まで遊んできた慣れというのもありますが・・・気がします。現にSPだと最終ステージの途中で詰まったのに旧GBAでプレイしたら100%でクリア出来ました。まぁ、これもソフトの方の問題ではないのでアレですが、もし遊びにくいと感じている方が居たら旧GBAかゲームボーイプレーヤーで遊ぶと良いかもしれません。

あとサウンドに関しては、GBAとしては十人並というか特に素晴らしいということもなければ聴くに耐えないということも無いです。若干ノイズが入りますがCRAZY TAXI -CATCH A RIDE-ほどではないし、それなりのヘッドフォンを使えば (というか普通この手のゲームで遊ぶ人はヘッドフォンを使うか (笑)) 充分楽しめると思います。いくつかの曲はアレンジが加わってて元の曲と変わってるらしいですが、私のようにオリジナルのゲームをほとんどプレイしていない人には関係ないですし、実際初めて最後まで通してプレイしましたが特におかしな曲がある様には思いませんでした。思わず吹き出すオカシイ曲はありましたけどね (最後にジャガーが登場する時のスキャットの曲、なんかあの声に笑った)

一通りクリアしてみて、まぁ英語という壁はあるものの、ストーリーは大体理解出来るし、終盤にかけての盛り上がり方はナカナカのものだなぁと思いました。ゲーム自体も簡単だし、この手のジャンルが好きな人にはオススメかも。もっとも、グラフィックや演出の面を考えるとわざわざGBAじゃなくDCやPS2でプレイした方が良いかもしれませんけどね (苦笑)

そうそう、あと問題だと思ったのはレジュームが無いこと。セーブポイントはステージ終了後にしかなく、しかもご存知の方も多いでしょうけど1つのステージが結構長い時間かかるので気軽にプレイするっていう訳にはいきません。まぁたしかにステージの流れみたいなものがあるので通してプレイした方が良いという開発者の意図は分かるのですが、GBAですからねぇ。部屋でどっしりと腰を据えて遊ぶというよりも気軽に遊ぶというスタンスのハードに、据え置きハードの仕様をそのまま適用するのはどうかと思いますね (手抜きと言われても仕方ないかも)

遊んでて気になったのはそれくらいかなぁ。ジャンル的にリズムゲーの類は好きだし (GBAではほとんど出てないんだけど)、今はキャラクター図鑑を埋めてる最中 (スペース・マイケルも出てくるよ)。ちょっと単調な作業になりつつあるけれども意外に楽しんでやってます。続編も移植して欲しいけれど、今回のリリースでも何かもめてたみたいだし、もしかしたらもう出ないかも。いや、水口さんのチーム自身が開発に乗り出してくれれば何の問題も無いんですけどね (笑)

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IRIDION II

タイトルを見て分かる方もいると思いますが、かなり前にリリースされた IRIDION 3D の続編です。ただ続編とは言ってもバックグラウンドのストーリーが繋がっているというだけでシステム的にはかなり大胆に変更されています。まぁ、もし前作のままだったら買う訳は無いんですけどね (以前のレビューで散々な書き方しましたから (苦笑))

まず、前作スペースハリアーライクな3Dシューティングでしたが、今回はパースの付いた疑似3D縦スクロールシューティング (画面の上の方に行くにしたがって奥行きが付いてるように見える) になっています。グラフィックはポリゴンではなくスプライトを多用した2Dのドット絵です (背景はレンダリングしたマップをスクロールさせてるカンジだけど実際にはどうなのかな)。GBAのゲーム (他のジャンルも含めて) でもポリゴンを使ったモノが多いですが、あえて2Dにこだわってるのはやはりゲーム性を優先させたからでしょうね。ポリゴンの方が驚きはありますけど、GBAでは結局『動いてる』というレベルでしかないのが実状です。前作のレベルがあれば技術力がある会社であるのは一目瞭然で、当然続編も同じ路線で突き進みそうなものですが、あえてそのこだわりを捨ててゲームの面白さを追及したことは素晴らしいと思います (まぁ前作のシステムのままゲーム性を追求してたらもっと素晴らしかったんですが (ぉぃ))

ゲームシステムもガラッと変わりました。前作では操作といえば十字キーによる移動とAボタンによるミサイル攻撃以外には何もありませんでしたが、今回は通常の武器だけで6種類 (通常ショットの他、散弾、反射レーザー、多方向弾など) あるだけでなく R-TYPE のような波動砲 (ダブルタップによる溜め撃ち) もぶっ放すことが出来ます。通常武器は各々パワーアップアイテムを取ることで3段階までパワーアップし攻撃力が増します (1段階目のパワーアップではR-TYPEのビットよろしくオプションが自機にくっ付いて敵の通常弾を受け止めてくれる)。なお、通常の武器は各ステージが始まる前にひとつだけ装備して発進しますが (ここら辺、何となくシルフィードに似てるね)、ステージ中に落ちているアイテムユニットを取ることで他の武器を装備、L/Rボタンで装備の入れ替えをすることが出来ます。もっとも、武器の強さというか使い勝手の良さにはかなり格差があるのでよほど自虐的でない限り使用する武器はほとんど決まりという状況だったりします。もう少しステージによって武器の向き不向きがハッキリしてると入れ替える楽しみというか攻略の楽しみが増えた気がするのでチョット惜しいですね。さらには、L/Rボタンの同時押しでスペシャルボム (画面上の敵を一掃するほどの破壊力を誇る) を使うことが出来ます。途中でアイテムを回収しない限り使用回数に限りがありますが、ボスにもダメージを与えることが出来る強力な武器です。

武器を見る限りにおいてもかなりパワーアップしていますが、システム自体もかなり変わっています。ステージ数は全部で15個用意されており、プレイヤーのレベルに合わせて敵の攻撃パターンや耐久力が異なる3段階のゲームレベルを選べるようになっています。ステージの流れは雑魚→中ボス→雑魚→ボスとなっており、背景のグラフィックや障害物が異なっているのはもちろん敵の攻撃パターンやキャラクタも異なるものが出てくるので見ていて飽きません。ステージはあまり複雑な構造はしていませんが、ステージ毎に色々な障害物が用意されています。さらにこの障害物には自分だけでなく敵にも当たり判定があり、障害物の影に回り込んでおびき寄せて壁にぶつけて倒すなんてことも出来ます (最近のシューティングでは当然なのかな?)。敵のキャラクタの動きとかボスの動きなんかは日本のシューティングで良く見られるようなカンジなんですが、これが単なるパクリではなく、きちんと作ってあるというかオマージュを感じるほど良く作り込まれています。海外のゲームは概ね大雑把という見方が未だに根強いですが、このゲームに関してはそういったところは見られず、シューティングの楽しさを味わうことが出来ます。もっとも、一番難しいレベルは未だクリア出来てないのでホントに初心者から上級者まで楽しめるか出来かどうかは分からないのですが、とりあえず私レベルのヌルゲーマーでもシューティングの醍醐味を楽しめたのは確かです。

ストーリーモードの他にアーケードモードチャンレンジモードが用意されているのですが、これらのモードはストーリーモードをクリアしなければ遊ぶことが出来ません。ストーリーモードはステージをクリアする毎にパスワードが表示されるので、これを打ち込めばいつでもプレイ可能です (電源を切らなければ何回でもすぐにコンティニュー可能)。まぁ、シューティングだし、たかだか5文字なのでパスワード入力でも良いのですが、フォントがちょっと見辛いのが難点。なんか写し間違えしそうな気がします。低いレベルの序盤のステージならば良いですけれど、やっとのことでクリア出来たステージのパスワードが通らなかったとしたら・・・。それはともかくとして、他のモードについてですが、アーケードモードは各ステージ毎にひたすらに高得点を目指すモード (ハドソンのキャラバンモードみたいなカンジ) で、スコアの他に命中率なども記録されます。ステージをクリアするとパスワードが表示され、そのパスワードをIRIDION II 公式サイトで入力すると、世界中で自分がどれくらいのランクにいるのかが分かります (私はヘタレなんでアクセスしたこと無いですけど (苦笑))。もうひとつのチャンレンジモードは、ストーリーモードで登場したボスが次々に現れるモードで、ボス以外には何も出てきません。これもクリアするとパスワードが表示され、アーケードモードと同様に自分の腕がどの程度か分かるようになっています。どちらのモードも上級者向けで私のようなヌルゲーマーにはオヨビじゃないというカンジですが (ストーリーモードをクリアしないと遊べないという時点で初心者向けではないよな (笑))、このゲームを遊び尽くしたいという人、美味しいとこだけ味わいたいという人には良いかもしれませんね。

あと、これらのゲームモードの他にギャラリーモードというのがあります。これもストーリーモードをクリアしないとロックが解除されないのですが、ゲーム中に出てくるキャラクタのイメージイラストを多数見ることが出来るモードです。単にゲーム中に表示されるキャラの絵ではなくイメージイラストっていうのがミソ。なかなかカッコイイイラストが揃っています。ただ、ギャラリーモードの最初に会社の名前が表示されるのですが、今までてっきり深遠 (内容が奥深くて容易にはかり知られないこと) だと思ってたんですが、デッカク深淵って書かれててビックリ。これって危険に直面しているって意味なんで、会社の名前としてはどうなのかと心配してしまいました (苦笑)

また、前作も音楽の出来は非常に良かったのですが、今回もその点は受け継がれています。いや、むしろパワーアップしてるくらいで、各ステージ毎に異なるBGMが用意され (ステージ開始時に画面に曲のタイトルが出る所にこだわりを感じる) しかもどれも非常にクオリティが高くゲームの雰囲気を盛り上げてくれます。そんなステキなBGM (や効果音) を聴きたくなるのは人情というもの。このソフトでもBGMを聴くためのジュークボックスモードが付いています。ただ、困ったことにはチャレンジモードをクリアしないとジュークボックスモードを選ぶことが出来ないということ。正直、これは困った (苦笑)。いや、普通の人は困らないのかもしれないけど。うーん、個人的にはギャラリーモードとジュークボックスモードをとっかえて欲しかったなぁ。

先程、R-TYPE FINALと称したゲームが発売されましたが、難易度はマニア御用達というかとても普通の人が楽しむ難度ではないなと思いました。まぁコンセプト的にいってもこれまでの同シリーズのファン向けという意味合いは強いと思うんですけどね。ただまぁそういった姿勢というか暗黙の了解みたいなものが作り手にも遊び手にもあってシューティングが非常にマニアックというか一部の人間にしか受け入れられていないというのが現在のゲーム業界。本作のような従来のシューティングのエッセンスを上手く取り入れ、初心者でもそれなりに楽しめ (自分が上手いと思わせ) るようなシューティングがもっとあっても良いと思います。ネタ的にはどうよ?っていうのも中にはありますが、とにかく、それを補ってあまりあるほどのゲーム性があるのでナカナカ飽きません。この会社には今後も頑張ってIRIDIONシリーズを作っていってもらいたいものです (次回作はスターフォックスもどきで?!)

そうそう、最後に一つ。ゲーム中に挿入されるデモは相変わらずアニメ調。なんかチョット違うよなぁと思いつつ、ハゲオヤジを見るのがクセになったてたり (笑)

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MARBLE MADNESS&KLAX

今の子供達にアタリと言ってもアタリショックという言葉を聞いたことがあるか無いかくらいの認識しかないと思いますが、オールドゲーマーにとってはその独特のアイディアと世界観、そしてやけに高い難易度で常にプレイヤーを楽しませてくれたメーカーのひとつではないでしょうか。今となっては新たにゲームが出てくることは無いのですが、こうやって定期的にというか思い出されたように昔の名作が新型のハードで出てくるのはオールドゲーマーには懐かしく、若い人達には今のゲームには無い古臭さが逆に新鮮味を感じるのではないかと思うのですが、いかがでしょう。

公式サイトを見ると、本作以外にも多くのカップリングソフトが発売されているようです。しかも、いずれのソフトも2本以上のゲームが遊べるにも関わらず、日本円で約3000円とGBAのソフトとしてはかなりリーズナブルです(他の海外ソフトの値段に比べても安い)。まぁこの辺はチョットしたからくりがあって、以前にGB(GBC)で出したソフト(本作の場合は、KLAXMARBLE MADNESS)をカップリングしているだけなので開発費を安く抑えられたという話なのですが、今となってはGBのソフトは入手が困難ですし、GBのカートリッジだとGBAからハミ出して使いにくいということもあるので、GBAソフトとしてリリースする意義はあると思いますけどね。

ゲーム内容については、前に紹介したのとほとんど変わらないですね。両ゲームとも若干画面が横長になって間延びしてますけど、見た目はそんなに変わらないです(GBA用に補正している訳じゃないから当たり前か)。だからKLAXは相変わらずブロックの色の区別が付きません (苦笑)。このゲーム、システム的には非常に面白いんだけどなぁ。現にPCエンジン版ではかなりやり込んだし。ディーエスでリメイクされる(上の画面がブロックが流れてくるレーンで、下の画面がブロックを揃えるフィールドにする)ことを切に願いますよ、本当に。MARBLE MADNESSは見た目も操作性も昔のまんま。だから直線的に動かす時は早いんだけど、回避したり回り込んだりといった操作をする時はかなりの熟練を要します。それはそれで面白いのかもしれないけれど・・・これもディーエスでリメイクされてスタイラスで転がせるようになるともっと面白くなりそうな気がします。

最初から本ソフトのコンセプトを知っていたので期待以上でもなく、期待以下でもなく、まぁこんなもんでしょう、といったカンジのソフトでしたが、一度も遊んだことの無い人には値頃感があって良いソフトなのではないでしょうか。まぁ、両方とも今でも単品で十分イケるゲームですからね(さすがに、ポンとブレイクアウトの組み合わせとかじゃ買う気は起きないから (苦笑))。ただ、残念ながらGameBoy microで遊ぶという目論見はちょっと消えてしまったかもしれないです。特にKLAXの方は画面が小さすぎて色の区別どころの話じゃないような気がします。LYNX (ATARI)みたいに縦長画面でリメイクされないかな。GameBoy microなら縦に持って十字キーでトレイを動かして、Lボタンでブロックを弾く・・・って、作っても利益には繋がらないだろうなぁ (苦笑)

今回のシリーズは全10本(収録ゲーム数は26個)となっています。アタリにはまだまだ面白いソフトがたくさんアリ、最初期のゲームばかりでなく中期以降の濃い内容のゲームも出して欲しいのですが、それは今後に期待ですかね。ちなみに、初期のゲームについてはATARI ANNIVERSARY ADVANCE(GBA用)やRetro ATARI CLASSICS(DS用)といったオムニバスソフトとしても発売されているので、そちらで遊ぶのも良いかもしれません。アレンジの点でイマイチな部分もありますが、GBA以降のハードに合わせて作られているので、GBソフトの完成度よりは高いし、1本のソフトの収録数が多いのでコストパフォーマンスは高いですからね。

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namco museum 50th ANNIVERSARY

ナムコ創立50周年を記念して他のコンシューマー機を含めて色々なソフトが発売されていますが、本作は海外で発売されたGBA用のコレクションソフトです。他のハード(たとえばPS2)等では14作が収録されているのですが、本ソフトは容量の関係からか5作にとどまっています。まぁ、それに関しては仕方ないとは思うのですが、収録されているゲームというのがMs. PAC-MANGalagaPAC-MANDIG DUGRALLY-Xで、以前に発売されたNAMCO MUSEUMPAC-MAN COLLECTIONで遊べるゲームばかりというのはいかがなものかと。初収録となるRALLY-Xに関しても、ゲームバランスが調整されて有名なBGMが付いたNew RALLY-Xじゃないというのが・・・向こうの人は難しいゲームの方が好きなのかなぁ?

個々のゲームについては、今さら語ることも無いと思うので割愛して(上に書いたソフトのページでも書いていますし)、本ソフトについていくつか書いておきますと、RALLY-Xを除く4つのゲームは、セレクトボタンを押すと画面が90度回転して、縦長の画面でプレイすることが出来るようになっています (どのゲームも本来縦画面で作られていた)。この機能によって見た目はかなりアーケード版に近くなります。ただ、十字キーだけで遊べるMs. PAC-MANPAC-MANはともかく、Aボタンで攻撃をしないといけないGalagaDIG DUGでは、かなり違和感のある持ち方になります。というか、旧型のGBAならLYNX (ATARI)のようなカンジで遊べますけど、GBA-SPディーエスだと、どうやって持ったら良いもんだか (まぁ、机に置いて遊ぶという方法はあるんですが (苦笑))

あと、気になったのがBGM。オリジナルに比べてはもちろん、以前発売されていたソフトと比べても明らかに音程が変な箇所があります。最初ディーエスのスピーカーから音を出してたのでそのせいかな?と思ったんですが、ヘッドフォンを使って聴いてみても明らかに変なカンジです。うーん、この時代のゲームってBGMも結構キモというか、それこそVideo Game Musicでゲーム音楽としてひとつのジャンルを形成出来るくらいのモノだった訳で、もうちょっと気を入れて作って欲しかったなぁ、というのが正直なところ。

RALLY-Xは面白いゲームだと思うのですが、他のコレクションソフトを持っている人がはたしてこのゲームを遊ぶためだけに本ソフトを買うべきかどうか・・・少なくとも私はオススメいたしかねます (苦笑)。たぶんPSP版を買った方が満足度は高いと思います。これが初めてのソフトというのであれば問題ないですが、それでもMs. PAC-MANPAC-MANという同系のゲームが収録されているというのは頭を抱えるところです(´・ω・`)

50周年記念とは謳っていますが、収録ゲームを見る限りでは「○周年とか関係なくリリースしたゲーム集のソフトと変わらないじゃん」というのが正直なところです。据え置きハードのヤツはローリングサンダーとかスカイキッドとかいったマニアックなゲームの他に隠しタイトルとしてギャラガ’88も入っているという太っ腹な内容なのにねぇ・・・

色眼鏡なしで見ると、まぁ個々のゲームの完成度は高いと思います。でもねぇ、あまりにも同じゲームを何回も出しすぎじゃないかと。今まで出てきたミュージアム系のソフトで全部ダブってますよ、本ソフトのゲームは。それでなくてもMs.PAC-MANとPAC-MANという同類のゲームが入ってる時点でどうかと思いますが (苦笑)。もっとねぇ、本当に50周年を祝うつもりなら、今までのゲームを全部リメイクするくらいの気持ちでやって欲しいもんだ!と本気で思う訳ですよ、80年代のナムコ黄金時代を知っている者としてはね。RALLY-Xが出来たんならBOSCONIANだって作れるだろうし、フォゾンとかモトスとかリブルラブル・・・はハード的に無理か (苦笑)。ともかく面白いかどうかは別としてイカしたシステムのゲームは他にもたくさんあるんだし、もう少し力を入れてソフトを作って欲しいですねぇ。

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SUDOKU FEVER!

パズルが好きな人なら知ってると思いますが、昨年あたりから海外では数独 (ナンバープレイス)が大流行。それを受けて日本でも数独が楽しめる携帯ゲームが数種(こんなのこんなのこんなの)リリースされています。

というか、日本ではもう何年も前にゲームボーイロッピーパズルマガジンルーカのパズルで大冒険!といったソフトが発売されていて、個人的には「何故今頃になって数独?」というカンジが強いのですが、今でもケータイで配信される問題を解いたり、新聞や雑誌に載ってる問題を見つけては解いてる私としては買わない訳にはいかないだろうという訳で店頭で見つけて速攻でゲットしてしまいました (笑)

ゲームシステムはシンプルそのもの。フィールド上のカーソルを十字キーで動かして空白のセルをAボタンで選択。すると、右上に表示されている1〜9までの数字選択フィールドにカーソルが移動するので、入れる数字を選んでAボタンで選択します。数字が確定されると数字選択フィールドの下にあるカウントフィールドの値が+1され、全ての数字のカウントフィールドの値が9になればクリアとなります (クリアかどうかは自動的に判定してくれる)。なお、プレイ中にLボタンを押すとマークアップヒント機能(カーソルを合わせたセルに入れられる数字の候補を表示する)のON/OFF切替、Rボタンを押すとエラーチェック機能(縦、横、ボックス内に同じ数字が無いかチェックする)のON/OFF切替が出来ます。ちなみにL/Rボタンはいつでも好きな時に押すことが出来ます。この手の機能はメニューから選ばせることが多いので、本ソフトでのこの手軽な操作感覚は非常に好きですね。

通常の数独は9×9のサイズですが、本ソフトでは8×8、6×6、4×4のサイズを選ぶことが出来ます (それぞれのサイズで更にEASYからEXTREMEまで、いくつかの難易度から選ぶことが出来る)。通常のサイズに慣れてるせいでしょうか、意外に6×6とか解こうと思っても結構ツマることがあります (解けないことは無いんですが)。また、タイトル通り数字を使った問題以外にアルファベット図形を使って表示することが出来るのですが、こうなるとさらに難しくなります。やることは変わらないんですけどねぇ。見た目から受ける情報でこんなにも変わってしまうのか、とチョット驚いてしまいました。

レスポンスも良いし、画面のレイアウトも見やすくて良いのですが、操作性でチョット気になるところが。それは、カウンターフィールドのカーソルの位置が毎回リセットされることです。私だけかもしれないんですが「同じ数を連続で入れる」ことが多いんですよ。一つの数字を確定したら縦・横確認して、同じ数字が確定するところがあったらそこにカーソル合わせて確定、みたいなカンジで。こういう解き方をする時、特に9を連続で入力したい時なんかにカーソルが逐一1の位置にリセットされると煩雑になってしまうんですよね。まぁ、こういう解き方をしない人には別にどうってことのない仕様だとは思うんですが、ロッピーパズルマガジンなんかは数字が固定されていたのでそっちの方が遊びやすかったなぁ、と。

あと、演出関係は全てにおいて非常に地味です。問題をクリアしても「WELL DONE (よくやった)」というメッセージが出るだけ。タイムカウントも無いのでクリアまでにかかった時間が記録として残るといったこともありません (まぁ、ランダムで問題が作成されるなら記録を残しても意味は無いんですけどね)。ゲーム中のBGMや効果音もあまり派手なものは用意されていません。ゲームの背景画面を変えることが出来たりするんですが、それも派手なモノは無いし (いや派手だと見にくくなるだけなんですけど) 数も多くないです。まぁ、普段からパズル雑誌を買ってとにかく問題を解いていくことだけにこだわる人にとっては余計な飾りが無い方が良いかもしれませんけどね。

そうそう、パズル雑誌といえば、本ソフトにはエディット機能が付いており、しかも自動で解答させる (というか、解けるかどうかをチェックする意味で付けられてるんですが) ことも出来ます。これを使えば懸賞も思いのまま・・・って、応募する=当選とは別なんですけどね。

海外のソフトにしては安く(といっても4000円弱ですが)、作りも丁寧で遊びやすいソフトだと思います。ただ、今後(2006年3月以降)日本でも数社からDSやGBA用に数独(ナンプレ)がリリースされる予定になっているので、いま無理して買う必要は無いかもしれません。とりあえず、数独が好きでGBA (オススメはGB micro) を持ってる人なら買って損は無いと思いますけどね(゚∀゚)

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