ボンバーマンストーリー

ハドソンの2枚看板のうちの1つ、ボンバーマン (ちなみに、もうひとつは桃太郎)。このシリーズも息が長いですね。FC版の前身であるパソコン版の『爆弾男』から数えたら20年近くになります。その後も各コンシューマでリリースされ、それなりに人気を博しているのですからスゴイものです。

今回発売された本作は、アクションRPGです。実はGBで『ボンバーマンMAX』というのが発売されていて、コレも同じシステムになっていました。シナリオ自体が同じかどうかは実際に遊んだことが無いので分からないのですが、イメージイラストの一部が流用されたりしているところを見ると、大幅な変更は無いような気がしますがいかがなもんでしょ!?

ゲームの大まかな流れは、惑星調査で行方不明になったボンバーマンのライバル・マックスを探し出すために草原・海辺・氷原・砂漠の4つのゾーンを旅しながら各ゾーンの謎解きとボス討伐を果たし、最後に現れる天空の城に乗り込んでラスボスを倒すというカンジのシナリオになっています。

で、各ゾーンではまず広大なフィールドを冒険し情報を集め、村でアイテムを買ったり回復したり、爆弾の合成を行います。爆弾の合成と書いたことで分かると思いますが、RPGになってもボンバーマンはボンバーマン。敵との戦闘は全て爆弾を使って相手を倒すことになります。で、ノーマルの爆弾でも戦えないことは無いんですが、村人の悩みを解決したりすることで手に入る合成素材というのを集めると、特殊能力の付いた爆弾が使えるようになるのです (たとえば、水中でも爆発するアクアボム、置いた後も操作して自由に動かせるラジコンボムなど)。後半に進むにつれてトリッキーな動きをする敵が増えるので必ず入手しておきたいモノです。

また、爆弾以外で戦闘に関連するシステムにキャラボンというのがあります。コレは、惑星に生息する生物の総称で全部で25種類います。コレを捕獲 (というか、ストーリーが進むにつれて手に入るようになっている) することで、ボンバーマンの基礎能力が上がったり (火力がアップ、爆弾をリモコン操作で爆発できるなど)、ストーリーを進めるアイテム (特定の部屋の扉を開ける、危険地帯をさせて通れるなど) になったりします。なかなか面白いシステムだとは思ったのですが、数がいる割にはその能力に差があり過ぎたり、ワンポイントでしか使わなかったりで実際に装備するのは2、3種類くらいしかないというのが残念。もう少し個性というか能力差があれば、攻略の奥が深くなったのになぁ、という気がします。

で、まぁこういったシステムを使いながらフィールドを探索し、各ボスの居る基地に侵入。この基地はダンジョン (というか、従来のボンバーマンのフィールドそのもの) になっており、様々なトラップと敵の攻撃をかいくぐり最後のボスを倒せばクリアとなります。

アクションRPGではありますが、ゼルダの伝説と同じく経験値という概念がありません。体力を示すハ〜トや、ボンバーマンの防御力を上げるアーマー、移動速度が上がるシューズ、火力アップ、爆弾数アップなどはアイテムを取ることでしか上げることが出来ません (ここらもゼルダと一緒)。なので無闇にモンスターを倒しまくっても意味が無い・・・訳でもないのかな?イヤ、一応モンスターを倒すとゴールドか薬品S (回復量少)になるんですが、基本的に買うモノって薬品L (回復量大) とコロコロコミック (ボスの攻略法が書いてある) しかないので、あまりお金溜める必要性無いんですよね。しかも、薬品は1個しか持つことが出来ないので、買い置きしておくことも出来ず、さらに最後のダンジョン内部にアイテムとして置いてあったりするので買う必要ナシ。コロコロも読まなきゃならないほどボスは強くないので必要ナシ。薬品Sも危険を冒して敵をやっつけて取るよりも最初から敵を回避した方が良いだろうし (笑)。最後の最後であるアイテムを買う以外には使い道ないので無理して敵を倒さずに安全に進めることを心がけましょう。

ただ、敵と違いソフトブロック (要するに爆風が当たると壊れるブロック) を壊すとキャラボンのエサが出現することがあります。これを与えることでキャラボンが成長します。キャラボンが成長してもボンバーマンの能力には全然影響が無いのですが、特定の村にあるキャラボンコロシアムでバトルをさせることで、お金がもらえたりアイテムがもらえます。このアイテムの中にはゲームを進める上で非常に重要なモノが多いので必ずゲットした方が良いでしょう。ただ、このバトルにしても非常にそこが浅いというか普通に育ててれば適当にやってても勝てたりします。キャラボン同士の属性がどうとか説明にありますが、少なくとも私がやったバトルの中ではそういった属性が影響して勝敗が決まったというような場面は1度もありませんでした。何というか・・・このキャラボンシステムに関してはホントに中途半端な印象がありますね。

何しろ爆弾を使って進めていくので、通常の肉弾戦で進めていくアクションRPGに比べてテンポが悪いというか遅いです。しかも、初期状態ではボンバーマンの移動速度が遅いので非常にイラつきます。それなりにパワーアップして、アクションが楽しめるようになるまで我慢出来るかどうかがキモですね。後半のダンジョンでは謎解き部分も多いし、アクションも要求されるのでかなりプレイしがいがあります。個人的にはアクションとしてかなり良い出来なのではないかと思います。ただ、セーブのシステムだけはちょっといただけない。何処でもセーブ出来るのは良いのですが、ことダンジョンの内部でのセーブに関しては、ダンジョンの入り口から再開されてしまうという。苦労してダンジョンの奥深くまで辿り着いて、今日はここまで明日本格的に攻略するぞ!と思って次の日に電源入れてみればアラ不思議、何でか入り口に居るよこの人は状態で茫然自失状態になりました (いや、説明書にちゃんと書いてあったりはするんだけどさ (苦笑))。レジュームが無いのも外で遊ぶことを考えるとツライですねぇ。

さて、ここまではアクションRPGのストーリーモードのお話。実は本ソフトのホントのメインはこのバトルモードにあると言っても過言ではない・・・と思ってる人は多いんじゃないでしょうか?!ワンカートリッジプレイに対応しているソフトの中には、マップや使用出来るキャラに制限があったりするのですが、このゲームの場合そういった制限がありません。何もギミックの無いノーマルなステージを含めてマップは8種類の中から選べ、出現位置をランダムに決めたり、制限時間やマッチポイント数、さらにみそボン (やられてもフィールド外から爆弾を投げ込んで邪魔出来る) システムの有無まで (しかも、スーパーみそボンでは敵をやっつけるとフィールドに復活できる)、かなり細かく設定することが出来ます。もちろん、1人でCOM3人を相手に戦うことも可能 (COMのレベルも3段階で設定可)。1人で練習して仲間が集まったらバトルを繰り広げるという遊び方が手軽に出来るのはナイスです。

個人的に、SFC後期からのボンバーマンシリーズはアイテムやギミックが複雑になり過ぎて、ノーマルゲームもバトルゲームも運の要素が非常に強くなり面白みが薄れていたのですが、GBA版は派手過ぎず地味過ぎず、かなり良いバランスで成り立っていると思います。ルールも簡単だし、誰でもすぐにバトル出来るので、GBA仲間が多い人は持っていて損の無い1本だと思います。

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麻雀刑事

パソコン、コンシューマ、アーケード、どのプラットフォームでも必ずリリースされている定番・麻雀ゲーム。本格的な対局に的を絞ったモノ、キャラクタ人気に頼ったモノ、RPGやADVのようなストーリーに凝ったモノ、俗に言う脱衣モノなど、種々雑多な麻雀ゲームが各メーカーからたくさん発売されています。

麻雀刑事、そのパッケージのタイトルロゴを見ると、刑事ドラマというよりも戦争ドラムだった西部警察のパクリだと分かります。さらに、キャラクタの顔や特徴を見ると、日本一殉職者の多い七曲署を舞台にした名作刑事ドラマ太陽にほえろ!の影響が色濃く出てることがハッキリと分かります。まぁ、ぶっちゃけた話、そういった類の演出をメインに据えた麻雀ゲームだということです (笑)

という訳で、本作のメインであろうストーリーモードについて。プレイヤーは、新任刑事としてとある署内に配属されます。で、どう考えても石原裕次郎だろうというボスと、個性的な名前の刑事達 (ここら辺はモロに太陽にほえろ!ですな) と共に事件の解決に乗り出す。プレイヤーは、ただ単に犯人を逮捕するだけでなく伝説の刑事として名を馳せるべく東奔西走するのである・・・と、まぁ大まかなシナリオとしてはこんなカンジです。ゲームを始めると、まずボスにニックネームを付けてもらえます。このニックネームは気に入らなければ何回でもやり直し出来るんですが、なるべくならイチバン最初に付けてもらった名前で進めていきましょう (ちなみに、私はダンディ刑事)。

ニックネームが決まったら早速捜査開始。1つの事件の捜査期間は7日間。初日は署内のミニスカトリオに事件の概要と容疑者リストをもらい、本格的な捜査は2日目からとなります。捜査の基本は聞き込みで、1日毎に目撃者や証言者が現れ麻雀勝負を挑んできます。対局は仲間の刑事も含めた4人打ちで、得点ではなくノルマと呼ばれる条件をクリアすることで勝敗が決まります。ノルマというか条件打ちに関してはキングレコードからリリースされてる麻雀 (ナデシコエヴァでじこ) でも採用されていましたが結構初心者には難しいノルマもありました。本ゲームでは『タンヤオで上がれ』とか『ラスになるな』などの簡単なモノばかりなのですが、対局前に示されるルールがクセモノ。とにかく超インフレルール (赤5牌、ワレメ、サシウマ、ドラ4当たり前) というか、コツコツ稼いでもアッという間にハコにされて終わり (自分以外の誰かが箱になっても終わる) ということもしばしば。半荘がアッという間に終わってしまうので簡単なノルマですらクリアするのが難しいという状態になります。しかも、このルールは変更出来ません。

そんな訳で、無事にノルマをクリアすると事件を解くカギとなる証言が得られます (クリアできなかった場合はもちろん得られません)。証言は、犯人の特徴を述べており、初日にもらった容疑者リストの中から該当するモノをチェックしていきます。このようにして捜査を続け、証言を元に容疑者を特定する (通常は、6日目まで捜査して7日目に容疑者を推理するのですが、もちろん、それよりも早く容疑者を推理して割り出しても構わない) と、容疑者を逮捕・署内で取り調べということになります (ちなみに、誤った容疑者を逮捕した場合には誤認逮捕となり、その事件は迷宮入りになるので注意が必要)。取り調べは、これまた麻雀対局。『容疑者をトップにさせない』というノルマを無事にクリア出来ればめでたく犯人逮捕となり、伝説の足跡として日本地図上に印が付きます。印が付くのは事件が発生した場所で、日本全国で発生する事件を解決して地図を埋めれば伝説の刑事として名を残すことになります。ただし、ノルマがクリア出来なかった場合は証拠不充分で釈放、迷宮入りとなり、地図上からマークが消えてしまいます。地図上にマークが無い状態で迷宮入りになるとライフが1減り、0になるとゲームオーバーになります (逆に言えばライフがある限り何回でも事件の捜査が出来る)。

ストーリーモードは、こんなカンジでひとつの事件が終わったら次の事件が始まるという繰り返しです。一つの事件の容疑者は6人で顔のパーツから多分1億くらいの組み合わせがあるんじゃないでしょうか。また、事件のタイトル自体も地方名とか色々とあるんで結構な組み合わせがあるような気がします。ただ、解決した時の犯人のセリフがいつも同じだったりするし、グラフィック自体もほぼ同じだし (2日目に現場に行く時にはその地方の名所みたいなグラフィックが出てきて良いカンジだけど)、結局やってることは同じなんで、わざわざパッケージの裏に事件の組み合わせは○通りとか書くほどのもんじゃないなと思いますね。あと、気になるのはストーリーをスキップできないこと。メッセージの表示も速くないし、どうせ同じ絵なんだから見なくてもいいやって気がするんでだけど、トロトロ表示されるのに付き合わされてしまうのはちょっと苦痛です。あと、対局に関してですが、麻雀ゲームとはいえ、仲間の刑事が容疑者を援護するような打ち方をするのはどうかと思いますね。犯人に対してそういう感情があるっていう伏線とかがあるならまだしもいきなり対戦し始めて理不尽な打ち方された日にゃ、何回床に叩き付けたか分からんですよ、マジで (苦笑)

その他の1人用モードとして、フリー対局、サバイバル対局があります。
前者は文字通り、ストーリーモードに出てくるキャラから面子を選んで対局をするというモード。40近くあるルールを個別に指定することが出来るので、ストーリーモードのような超インフレ麻雀にならないのが良いです。ただ、ただ、見た目のインパクトほど打ち筋に違いが無いような気がします。『リーチ!』などの掛け声もみんな同じですしね (音声自体も聴き取りにくいショボイ声だし)。ただ、本ゲームの中で唯一まともな麻雀が楽しめるモードなので細かいことには目をつぶることにしましょう。というか、まともな麻雀を求めてる人はこのゲームを買っちゃイカンですな (ぉぃ)
後者は、半荘が終わった時点でのポイントがプラスになっている限り対局を続けられるというモノで、最高100回まで続けることが出来ます。ただし、このモードもストーリーモード同様に超インフレルールやムチャなルール (2000点持ちドボンアリ、ワレメサシウマアリ・・・1発で終わるじゃんか (笑)) が使われるので、たとえポイントを稼ぎまくっていたとしても一気に地獄に突き落とされることもあります (ちなみに、ラスをひくとポイントが半分になってしまう)。本来の対局とは違った意味で緊張感のあるモードだと思います。上級者にオススメでしょう。

どのモードも長丁場になり易いのが難点ですが、オートセーブ機能が付いているのでいつでも電源を切ったところからゲームが再開出来るのは嬉しいところ。また、操作に関してもコレといった不具合もなくストレスなく遊べると思います。麻雀牌が小さいので見にくいという話も聴きますが、これまでの携帯機の麻雀に比べたら細かさも色数も段違いです。6ソウと9ソウをたまに間違えたりしますが、概ね良好だと思います。

さて、本作のウリであり、携帯機ユーザーの夢だった?!のが、4人対戦モード。もちろん、ワンカートリッジによる4人対戦が出来るという意味です (GBでも4つのカートリッジと本体さえあれば4人対戦は出来ましたからね)。全自動卓が、そのまま小さくなったカンジで場所は取らないし、卓に固定されていないから自由な姿勢で出来るし、他人に手牌を除かれたり推測されたり (どの位置から牌を切るかで予想する) することもなく、点数計算まで全部やってくれる。会社の休み時間に遊ぶにはもってこいですな (笑)。

いや、実際マジな話、GBA発売時の同発タイトルに麻雀や将棋といった定番タイトルが無かったというのは高い年齢層のユーザーを取り込むのに失敗したという見解もあり、そういう意味ではもっと早く登場して欲しかったタイトルだと思います。まぁ、ソフトは売れなかったかもしれないけど (ソフト1本で済むから (笑))。

1人で遊ぶ場合は、ストーリーモードのノリについていけるかがカギであり、対戦で遊ぶ場合にはお買い得だと思うけど自分で買わずに他人に買わせる手もアリかな、という感じのゲームです。後発の麻雀ソフトと見比べて自分の感覚で選びましょう。

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ハテナサテナ

パズル好きならほとんどの人が知ってると思われるお絵描きパズルの亜流 (と言っちゃ失礼か?) というカンジのパズル。ちなみに、ゲームに出てくる謎の宇宙人のキャラデザインは、あのウゴウゴルーガ (って、もしかして知らない人の方が多い?) のキャラを担当していた田中秀幸さん (最近だと、スーパーミルクちゃんのキャラデザといった方が通りが良いのかな)。あの番組のキャラほどアクは強くないけど、カラフルな色使いや摩訶不思議なカンジは面影があるかな?一応、この宇宙人が知りたがっている謎 (地球上にあるモノ=パズルを完成させると出てくる絵になってる) を解くと、宇宙人との友好度が深まりストーリーが進むという設定はあるみたいですが、まぁ、そういったバックグラウンド無しでパズルとして楽しんでも問題無いと思います (つーか、ストーリー設定ってあってもウザイだけ (笑))

肝心のパズルのルールですが、一般的なお絵描きロジックの様にマス目の縦と横に数字が並んでいるのが分かると思います。この数字は『縦または横の列に、その色で塗りつぶすマスが、バラバラでも続いていても、とにかく何個あるのかを表示』しています。たとえば、縦の列の赤色のマスのヒントが5だとすると、この縦の列の何処かに赤色で塗りつぶすマスが5個あるという意味になるのです。これらのヒントは正解のマスを塗ることで減少していき、0になればヒントの表示が消えます (自動的にチェックしてくれるので非常に便利)。

通常のお絵描きパズルと違うのは、塗ったマスに表示されるカラーヒントというモノがあること。これは『そのマスを中心とした隣接する4方向のマスにいくつ同じ色で塗れるマスがあるか』を示しています。例えば、2と表示されていれば4方向の何処か2ヶ所が同じ色で塗りつぶせるということになります。さらに、このカラーヒントが全方向だった場合には隣接するマス目が全て自動的に塗られます (オートドロー機能)。もちろん、オートドローで塗られたマスのカラーヒントが全方向だった場合には連鎖的にオートドローが発生します。ここら辺のシステムは、Windows に標準でインストールされているマインスイーパーに良く似ている気がします。一気にマス目が埋まった時はかなり気分爽快です。ちなみに、このオートドローが大きければ大きいほど点数が高く、宇宙人達がアニメーションで動くデモが発生するのですが、個人的にこの手のパズルゲームは解くことに意義があって得点に関してはあまり重要視していない私にとっては点数はどうでも良いというカンジがしますが (無論、得点にこだわる人には重要なテクニックだと思いますが)、上手くいけばヒントが増えることになるので出来るだけ活用したいテクニックではあります。

ここまで、ルールに関して色々と書いてきましたが、文章ではナカナカ分かり難いと思います。それでなくてもパズル=ルールが複雑で難しいと考えている人も多いでしょうしね。しかし、このゲームではそんな心配は御無用。レッスンモードでは画面の見方からルール、操作、テクニックまでを親切に・・・というかお節介 (笑) なくらいに事細かに教えてくれます。説明書を読まなくても、このレッスンモードで遊べば一通りプレイすることが可能です。ただ、説明が始まると長いのが難点。一応、途中で打ち切ることも出来るんだけど、それじゃ意味無いからねぇ。もう少し、メッセージとかも早く出して、あとゴチャゴチャと余計なセリフは入れないようにした方が良かった気がします。まぁ、1回プレイしたら用無しでしょうけど、やっぱウザイのはカンベン (笑)

これで気分良く問題が解ける・・・と思ったら大間違い。実は、色々と問題点も多かったりします。まず、一番大きな問題は色が見にくいこと。GBAの液晶で見た場合にナカナカ区別の難しい似た様な色使いをしているのでホントに見にくいです。水色とちょっと薄い水色 (ピンクっぽくも見える) とか、オレンジなのか緑なのか分からないとか、そういう色使いが多いのが困りモノ。まだ、5×5の問題の様に1つのマスが大きければ良いですが、15×10くらいになると非常に見極めにくいです。で、その救済措置としてカラーパレットを変える機能が付いているのですが、それを使っても結局別の色のグラデーションが変わるだけで結局見にくいという状態。どうせなら、黒・白・赤・青・黄・緑の様にハッキリした色だけ使えば良いのにと思いました。で、それには見にくいというだけでなく他にも理由があります。それは、実際に埋めた絵と最後に表示される正解の絵があまりにもかけ離れているから。5×5で『単なる十字架だねぇ』と思ったら最後に正解グラフィックが出てきて『風車小屋』だっていうんだからビックリ (笑)。某お絵かきロジックでも白黒で塗りつぶして『単なる円盤だねぇ』と思ったら最後にグラデーションで色が付いて『アンパン』みたいなことがありましたが、このゲームでは全くその原形を留めていないという点でより極悪です (サスガに30×20くらいの問題になると、かなり雰囲気のある絵にはなってますけどね)。それだったら下手にグラデーションにこだわった色使いをする必要なんて全然無くて、ホントに暗号を解くようなカンジ (ホントに意味不明でもOK) で遊べた方が個人的には楽だと思いました。

何で楽かって言うと、ストレスが溜まらないから。このゲーム、一応すべて論理的に解く事が出来るようになっているそうです。で、問題ごとにロジックというパラメータがあり、ちゃんと論理的に解けばOK、ちょっとでも当てずっぽでマスを塗ったりすると画面が赤くフラッシュしてこのパラメータが×になります。まぁ、別にパラメータが×になっても問題をクリアする事は出来るので問題無いのですが、パラメータが全問○ならばオマケが出てくるのがこの手のゲームの常識 (笑)。いや、たとえ何も出てこなかったとしても結果のデータに×が付いているというのはあまり気分の良いものではありませんよね。そこで、問題になるのが色の区別が付きづらいこと。同じ色だと思って塗ってみたらイキナリ画面が赤くフラッシュして何で?と思ったら違う色だったとか良くあります。一応、カーソルの位置とヒント数字のマスの色が同じ時にはヒント数字が光るという仕様にはなっていますが、怪しい色の時は心配で何回も確認してしまいます。これが非常に面倒で苦痛。全く違う色ならばこんな面倒な作業は不要のはずです。他のゲームでもそうなんですが、もっと実機を想定した色使いをして欲しいものです。もっとも、このゲームの場合はWEB上の体験版からして見にくい配色になっているので、これはもう作った人間のデザインセンスも問題だとは思いますが (苦笑)

あと、デザインセンスという点では、どうしてもヒント数字の表示の仕方が気になります。マス目のサイズが大きくなるとヒントが画面からはみ出てしまい (スクロールして表示するようになる)、一覧性が著しく損なわれてしまっています。イチバン小さい5×5から最大30×20の問題までが収録されているのですが、10×10の問題で既にいっぱいいっぱいという感じです。某ハードのお絵描きロジックでもスクロールさせて問題を解くというのがありましたが、実にストレスが溜まる作業になっていました。いや、縦なら縦だけ、横なら横だけを見て解けるというモノであれば何の問題も無いと思うのですが、こういったロジック系のパズルの場合、縦と横のヒントの関連を照らし合わせながら解くモノであって (しかも、その交点のマスだけでなく周りのマスの状態も見極めながら)、一覧性に欠けているというのは即ゲーム性の低下に繋がると思うのです。もちろん、あまり小さいサイズだとパズルとして面白く無いと思うので、このゲームの様に大きなサイズを用意するというやり方も良いとは思います。ただ、それならそれでもう少し画面のレイアウトを何とかした方が良かったのではないでしょうか?上下左右ともに、無駄なスペース (変なキャラなんか表示させる必要無いんだからさ) があり、この部分まで問題を表示するスペースに使えばもっと見やすくなったような気がします。もっとも、こういった問題はハードの仕様によるところが大きいですから、ソフト開発者にアレコレ注文を付けるのは酷かもしれませんけどね。

操作系に関しても気になった事があるので挙げておきます。問題の難易度が上がると、何も塗らないマスが出てきます。まぁ、塗らなくて良いマスなのでほっとけば良いんですが、普通は何も無いなら無いで印を付けたくなりますよね。特に1個や2個ならまだしも、10個以上も出てきたら考えるのも大変になりますから。で、気に入らないのがブランクのマスを塗るというのが別メニューになっていると言うこと。通常の色を変えるという操作 (Bボタンを押す毎に色が変わる) からRボタンでブランクマスのメニューに移らないとブランクの印が付けられません。まぁ、元々ブランクのマスを塗るというよりも目印としての意味合いが強い (記号が数種類あるので、例えば2色のどちらかなんだけどという場合にはハート、3色のうちのどれかという場合には十字とかいう風に使い分けられる) ので別メニューにしたんでしょうが、逆に言えばブランクはブランクとしてカラーの一つとして入れて欲しかったですね。とにかく煩雑なんですよ、ブランクが出てくる問題になると (苦笑)。

あと、同じようにRボタンで切り替えるメニューにカラーヒントの表示があります。通常、カラーヒントはカーソルを合わせた時に吹き出しのカタチで表示されるのですが、このメニューから設定すると画面のマスの中に直接表示される様になります。問題のサイズが大きくなってひとつのマスが小さくなると数字が小さくなるということ、画面がゴチャゴチャするという理由からメニューによって切り替えるようにしたようですが、ハッキリ言ってマスに直接表示されていないとゲームになりません。ぶっちゃけた話、マインスイーパーのヒントがマス目に表示されない (カーソルを合わせた所だけ表示される) 様なモンなんです。そんなのゲームになりますか (いちいちヒントを見て調べるなんて、カッタルくてとてもゲームにならないって)?縦ヒント、横ヒント、カラーヒントが一見して分かるようになってこそ、その相関関係が良く分かりそこから何処にどの色が塗られるかが分かるというのがこのゲームの本筋のはず。それを自ら破ってどうする (笑)。しかも、ムカツクのは問題を始める度にデフォルト (すなわち、カーソルを合わせないとヒントが表示されない) に戻ってしまうこと。カラーヒントが画面に表示されないから『周りに同じ色は無い!』と違う色塗ったらミス。カラーヒント表示させたら3方向全部同じ色で塗るんだった・・・みたいなことが多々ありました。いや、マジでムカツキますよ。こんな下らないミスでリトライする羽目になるんだもん。開発者の意図も分からないではないですが、こういうプレイアビリティに関わる設定はユーザーに委ねて、その設定を押し着せるような事はしない方が良いと思いますね。

あと、これはまぁ世界観の関係もあるんでしょうが、ちょっとメニューが使いづらい。各モードに移る時にシューティング?っていうか、アイコンに照準を合わせてAボタンを押すんだけど、アイコンが揺れてるから照準からずれて1発で選択が出来ない時がある。これもムカつきますね (笑)。凝ったことするのは良いんだけど、あくまでも遊びやすさは損なわない程度にお願いしますよ、ホントに。

まぁ、気になったのはコレくらいかな?問題の質や見にくさには問題があると思うけど (って結構重要な事だけどさ (苦笑))、システム自体は面白く、停滞気味だったロジック系のパズルに新たな1面を見出したというのは高く評価出来ると思います。キャラクタグラフィックはどうなんだろ?好き嫌いはあると思うけど、個人的には許容範囲かな?ちとストーリーのデモが長いのは気になりますが、キャラのぶっ飛び具合が何ともイカしてます (デ〜ヂィ (笑))。ノーマルモードでは、カラーヒントが8方向対応 (周囲8個のマスの状態をヒントとして表示するようになり、4方向の場合よりも難易度が上がる) になり、より難しい問題が登場。最後まで飽きさせない作りになっているのは素晴らしいと思います。そういや、てくてくエンジェルやゲッターラブ!、チャックナジッパー (って、ジャックザリッパー?アブねぇなぁ) の問題がオマケで出てくるのもツボを突いてますな。ファミ通の編集者が出てくるのはどうかと思うけど (笑)

そうそう、もうひとつ忘れちゃイケナイのがエディットモード。アイコンエディタの様にドット絵を描く感覚で問題を作成出来ます。実際に解けるかどうかを確認してくれるチェックモードもあるので、適当に描いても大丈夫。ウィンドウズに使われてるアイコンとかが問題になったら結構面白いかもしれませんね。ただ、問題なのは作成したデータの取り扱い。通信ケーブルを使う事を前提にしているので、近くに同じようにハテナサテナを買って同じくらいハマった人がいないとどうしようもありません。これが、縦ヒント・横ヒントを入力して問題を作るモードがあったとすれば、たとえばWEB上でヒントを公開してソレを入力して問題を楽しむことが出来ると思うのですが (絵を公開したんじゃ、解く前から答が分かっちゃうからねぇ (笑))。現在の仕様では、例えばゲームショウなどで新たなデータを配布するというくらいしか展開が望めないのが残念です。

単なるロジック系のパズルとしてだけではなく、オートドローによる爽快感を上手く取り入れ、新たなゲームとして成立させていると思います。至る所でツメがアマイというか、ユーザーインタフェースなどに改良の余地が多いにあると思いますが、今回は顔見せ的なモノということで納得しています。今後もし続編を作る場合に改良されることを期待します。

なお、上記文中にも書きましたが、WEB上で体験版をプレイすることが出来ます。どんなゲームなのかを知るのに非常に良いと思うので、ちょっとでも興味が沸いた方はアクセスしてみてはいかがでしょうか (って、いつからハドソンの回し者になった (笑))

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ファミコンミニ09・ボンバーマン

上の方のレビューでも書いてますが、ハドソンの顔ともいえるボンバーマンが初めてお茶の間に姿を現したのが本作。まぁ、キャラクタ自体はハドソンのファミコン参入第一弾ソフトであるロードランナーで登場してたんですけどね (本作とストーリーが繋がってるのは周知の通り)

今回あらためてプレイして思ったのは、凄く難しいゲームだったんだなということ。いや、普通のゲームは最初は簡単で徐々に難しくなっていくっていうパターンなんだけど、このゲームの場合、プレイ開始時には移動速度は遅いわ、爆弾は一個しか置けないわ、爆風はメチャクチャ小さいわで、雑魚キャラのフーセン野郎相手でもかなり苦戦します (制限時間短すぎ)。もちろん、ステージを進めていくうちにパワーアップし、過激派も真っ青の爆弾テロ野郎になる頃には楽しくて仕方ないんですが (アブナイなぁ (苦笑))、いくら当時のゲーム業界がまだ小さかったとはいえ、こういうストイックなゲームが受け入れられた (しかも子供・・・って自分も子供だったけど (笑)) っていうのは今ではちょっと考えられないですね。

さて、ゲームの方ですが、GBAの画面に合わせて若干縦の比率が縮んでいるようですが、さして気になるほどではありません。また、意味不明のパスワード (バグ面に突入とか) とか最強装備のパスワード (最初から能力マックス、リモコン、壁抜け、ローラースケート付き) が使えたり、当時大流行していた隠しキャラ (条件は良く覚えてないけど、モンスターを一匹も倒さない状態で出口の上を通過するとステージによって様々な隠しキャラ=当時のエライ人・中本さんとか=が出てくる) が登場するなど、あらゆる点でファミコン版を再現しています。個人的には音がチョット・・・ということもあったのですが、まぁ昔のゲームのことなので、きっと色々な情報が後付けされて勘違いしてるんでしょうね。

あくまでファミコン版を元にしているので、ボンバーマンの醍醐味である対戦プレイは出来ません。とことん1人で黙々とクリアしていくことになるので、後のシリーズで散々遊んだ、という人は手を出さない方が良いかもしれません。ただ、パスワード方式の他にスリープ機能も搭載しているので、昔のように慌ててパスワードを書き留める紙を探すなどということはしなくても良くなっています。この辺はさすが携帯ハードを意識した作りだと思います。

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ファミコンミニ10・スターソルジャー

今ではコナミ傘下に入ってしまったハドソンですが、ファミコン市場に参入した辺りからバブリーな行動が目立つようになりました。その最たるものがゲームキャラバン。これは日本全国のデパートなどを行脚し、ゲームの宣伝も兼ねてゲーム大会を開くというもの。今で言えば、小学館が開催してる次世代ワールドホビーフェアみたいなことを一社だけでやっていたというカンジかな。しかも次世代〜は全国4ヶ所なのにキャラバンは40ヶ所以上のデパートなどを廻り、何処も満員盛況だったというのだから驚きです。

そんなキャラバンで欠かせない存在、というよりもファミコンの歴史を語る上で外せないのが高橋名人。ファミコン体操や「ゲームは一日一時間」の名キャッチを生み出したのはもちろん、十六連射という神業でゲームをクリアしていく姿に子供達は熱狂したものでした (いや、真面目な話、当時は一流スポーツ選手と同じくらいのレベルの有名人だった)

さて、そんな高橋名人を一躍有名にしたのがスターフォースなのですが、元々まだファミコン市場に参入していなかったテクモのゲームをハドソンが移植したという経緯もあってか、今回のファミコンミニではラインナップに入らず、その代わりに映画「ゲームキング」で毛利名人と熱い戦いを繰り広げた本作が収録されることになりました。

本作は高橋名人を活躍させるために作られた (という噂があった (笑)) シューティングゲームで、前述のスターフォースの流れを汲む、とにかく撃って撃って撃ちまくるゲームになっています。空中と地上の敵を同じショットでやっつけられるという単純な操作ながら、背景の建物に表裏の概念があり、裏に回り込むことで敵の攻撃を回避出来る代わりにこちらの攻撃も当たらない、など戦略的な行動 (特にハイスコア狙いの場合、ちょっとした撃ち漏らしは命取りになる) が要求されるなど、単なるシューティングに奥の深さを持たせています。

いきなりフル装備でゲームスタート、などの裏技や隠れキャラなどが再現されているのは当然ですが、GBAの画面に合わせてフィールドも小さくなっているにも関わらずファミコン版の難易度をそのまま持って来てるのでかなり難しく感じます。特にGBAの場合はコントローラーと画面が一体化してる訳で激しくボタンを押すと画面がブレて見えなくなってしまうというジレンマがあります。まぁシューティングにはあまり興味が無い私ですが、それでも買った以上はそれなりのところまではクリアしたいですよねぇ (未だにステージ3がクリア出来ない (苦笑))

あ、GBプレーヤー持ってる人はそういう問題は無いのかな。でも、それだと何のためにGBAで出たのか分からないしねぇ (ファミコンで遊んだ方がどう考えたって良いから (笑))。とはいえ、ファミコンの、というよりシューティングの歴史に名を残す一品としての価値は高く、是非一度プレイしてみて欲しいゲームだとは思います。さて、全クリ目指して頑張るか (絶対無理 (笑))

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