お知らせ

ここでは、当診療所からのお知らせを掲載しています。

■MRさん(製薬会社・営業の方)の喫煙後2時間以内の訪問を禁止しました。(受動喫煙を防止するためです。)


■禁煙指導(2006.4.1から保険診療が可能になりました。条件によって保険扱いにならないこともあります。)

ニコチンパッチ(ニコチネル)による禁煙指導を行っています。禁煙したくてもやめられないという方は当院にご相談ください。
2003年5月1日から健康増進法25条、受動喫煙防止の法律が制定されました。
タバコの副流煙には200種類以上の有害物質と40種類以上の発癌物質が含まれています。
その中でもジメチルニトロサミンという発癌物質は空気に良く混ざるため、
同じ部屋にいる人は喫煙者が吸う量の50~100パーセント、つまり喫煙者とほぼ同じから半分の量を受動喫煙することになります。
自分はタバコを吸わなくても喫煙者とほぼ同じか近い確率で癌になってしまうということです。
これを避けるために家族や一緒に暮らしている人のいる建物の中でタバコを吸うのはやめましょう。
実際にヘビースモーカーの夫を持つ奥さんが自分はタバコを吸わないのに喉頭癌や肺癌になった症例を経験しています。
また、耳鼻科の病気もタバコの煙で粘膜の繊毛運動が傷害されて起こることがわかっています。
子どもの中耳炎や副鼻腔炎(蓄膿)、お年寄りのしつこい咳は粘膜が傷つけられて起こってきます。
花粉症もタバコの煙で粘膜が障害を受けると症状が悪化します。健康の為にタバコはやめましょう。
ニコチン依存症になってしまった方は、ニコチンパッチ(ニコチネル)やニコレット(ニコチンガム)といった
禁煙補助薬で無理なく禁煙されることをオススメします。


■ニコチン置換療法

ニコチン置換療法はニコチンの禁断症状を緩和するのに効果的です。ニコチンパッチは処方箋を書きますので指示通りに使用してください。
まず、禁煙をする日を決めて灰皿とライター、タバコを捨ててしまいます。家族の協力も得て煙から逃げるようにしましょう。
一日に20本を吸っていた方はニコチンパッチは30mgから始めて24時間毎に毎日貼り替えます。
貼っている間はいらいらせずに、吸いたい気持ちが抑えられますので、1本でも吸わないようにしましょう。
心臓に負担がかかることがあります。 3日目が一番苦しいときでこれが過ぎると慣れてくるでしょう。
スケジュールでは30mgを4週間毎日貼り替えるのですが、かぶれることがあるので場所を変えて貼ってください。
また、吸わない自信ができてきたら24時間を、もう少し長く36時間貼ってみましょう。
それでも吸いたくならないようでしたら、早めに20mgにしてみても良いでしょう。
20mgをさらに2週間続けるのですが、これも36時間貼っても吸わなくて大丈夫なら早めに10mgにします。
10mgをさらに2週間ですが同じ要領で36時間でも効果が切れないときは貼るのをやめてみましょう。これでニコチン依存症から解放されます。
うまく禁煙できても3ヶ月、あるいは3年するとまた吸いたくなるという人も多いのですが、
自分の健康と家族のことを考えて煙から逃げるようにしてください。また禁煙に失敗しても何度でもチャレンジしましょう。
いつかはうまくやめることができるはずです。自信を持ってがんばって下さい。


■睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、「無呼吸」(10秒以上の呼吸停止)が1時間に5回以上または7時間の睡眠中に30回以上ある病気です。
無呼吸がつづくことで体に負荷がかかり生活習慣病(高血圧や心疾患など)になることや、
昼間の眠気による事故(交通事故、労災事故)にも関係するため、ご本人だけでなく社会的にも問題となります。
SASはしっかり治療すると無呼吸がなくなり、生活習慣病や眠気などの症状もコントロールできます。
この疾患は特殊な疾患ではなく、日本には120万人程度いると言われています。
原因は、上気道(空気の通り道)が閉塞することなので、
首周りの脂肪の沈着、扁桃肥大、アデノイド、気道へ舌が落ち込む、舌が大きい(巨舌症)、鼻中隔湾曲症アレルギー性鼻炎、口蓋垂が長いなどがあげられます。
また、日本人の中には顎が小さい(小顎症)ため、気道が狭く、やせているのにSASの方もいらっしゃいます。
症状はいびきをかく、朝の目覚めが悪い、何時間寝ても頭がすっきりしない、熟睡感が無い、朝わけもなくだるい、
朝起きたときに頭痛がする、日中も眠気がある(会議中、パソコン作業中、運転中、テレビを見ているときなど)、
夜中にトイレに起きる回数が多い、ED(インポテンツ)、すぐのど風邪をひいてしまう、息苦しくて目がさめる、などです。

気になる方は当院でも簡易検査機器を貸し出していますのでご相談ください。
治療は生活改善(減量、禁煙、就寝前4時間の禁酒、精神安定剤の制限)をまず試みることです。
CPAP(Continuous Positive airway Pressure)といって鼻マスクをして空気を送り、気道を広げる治療方法があります。
中等症以上に健康保険の適応があり、3割負担で月に5000円程度です。中等症以下には歯科装具により下顎や舌を前方に固定する方法もあります。
手術治療は無呼吸の原因部位が明確な場合にだけ適応となります小児の睡眠時無呼吸症候群の大半は扁桃肥大が原因ですので、扁桃摘出術が有効な場合が多いです。
成人の場合は、原因部位が明確でないことが多く、また肥満を合併されているケースも多いため、手術適応には慎重な判断が必要です。
ただCPAPやマウスピースで治療を行う場合でも鼻の通気が良好なことが重要で、また鼻詰まりが無呼吸の悪化要因になっているケースもあり、鼻の治療は積極的に行う事が重要です。

■ アレルギー性鼻炎の治療
アレルギー性鼻炎の治療法は薬物療法、免疫療法、手術療法があります。薬物療法は飲み薬、点鼻薬(鼻のさし薬)で一時的に症状を抑えます。
最近はいろんな種類の抗アレルギー剤があります。自分に最もあった抗アレルギー剤をみつけて症状を緩和しましょう。
根本的な治療は免疫療法ですが3年から5年と長期にわたり、根気が必要です。当院ではダニ免疫療法(舌下療法)を受けることができます。
http://www.dani-allergy.jp/

治療を受けられる方は副反応に充分注意が必要です。
治療希望の患者さんは血液検査を受けていただき初回投与後30分間は当院で安静が必要です。
その後も服薬の前後2時間は激しい運動、飲酒、入浴などは避けるようにしましょう。
時間に余裕をもって受診して頂きますようお願いいたします。
手術療法(当院では高周波凝固法を行っています)は確実に鼻のとおりをよくしますし、保険もきいて3割の方で3000円程度と安価です。
重症の方には最後の手段としてオススメです。ただし、2~3年程度で再発する場合もあります。