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撮影対象の導入方法
自動導入ではない赤道儀で撮影対象を導入する方法である。
基本的に目視による写野内への導入は行わず、プレートソルビングを利用するのでPCは必須となる。
スターホッピング等で導入するよりも手間はかからないはず。
目視でわからない対象でも数分で導入することが可能。
必要なものはExcelとAll Sky Plate Solver(ASPS)である。
ASPSはコマンドラインから制御できるので、バッチファイルを作成してプレートソルビングを実行する。
その結果をExcelに引渡して現在位置からの移動量を計算する。
【All Sky Plate Solver】
download All Sky Plate Solver
- インストールについては特記することはない。
ダウンロードして実行するだけ。
- Help > Select Language で日本語メニューの選択も可能。
- Indexes > Index installation wizard で必要なインデックスのダウンロードが必須。
光学系のFOVに応じて選択すればよい。
- Settings > Plate solver でFocal lengthとPixel sizeの設定を行う。
- 後はFile name のところでファイルを選択すれば解析可能となる。
早ければ数秒、遅い場合は30秒以上かかることもある。
- 試写する際にdigiCamControlのようなテザー撮影のソフトを用いて、
PCから露出制御した方が一連の作業の手間がかからない。
【導入支援ツールの初期設定】
- [ダウンロード](Excelファイルとバッチファイル)
- [初期設定] - 強調箇所を修正
- Excelファイルとバッチファイルが同一フォルダにあることを前提としている。
ファイルの配置をバラす場合(Excelファイルとバッチファイルが、別々のフォルダに存在)、
Excelファイルのマクロ(cal)のうち、Path1〜3の箇所を修正する必要がある。
-
Path1 = ThisWorkbook.Path & "\" & "sol4intr.bat"
← バッチファイルのパス
Path2 = ThisWorkbook.Path & "\" & "solr2c.bat"
← 同上
Path3 = ThisWorkbook.Path & "\" & "sold2c.bat"
← 同上
- パスの通っていないフォルダにバッチファイルが存在
マクロのThisWorkbook.Path & "\" &を削除し
"〜"内にバッチファイル名を含めたフルパスを記入。
- パスの通っているフォルダにバッチファイルが存在
マクロのThisWorkbook.Path & "\" &を削除。
- Excelファイルのマクロ(cal)のうち、
bufを必要に応じて修正する。
-
buf = Dir("D:\VAR\photographs\zW\zT\_work\dsc*.jpg")
← ワーキングフォルダと画像の種別
- Excelファイルのマクロ(imp)のうち、
arg1を必要に応じて修正する。
-
arg1 = "D:\VAR\photographs\zW\zT\_work\"
← ワーキングフォルダ
- バッチファイルのうち、以下に示す箇所を必要に応じて修正する。
-
[sol4intr.bat]
set ASPSpath=C:\USR\LOCAL\PlateSolver\PlateSolver.exe
← ASPSの実行ファイル
set workdir=D:\VAR\photographs\zW\zT\_work
← ワーキングフォルダ
--------
for /f "tokens=1* delims=" %%i in ('dir /b /od dsc*.jpg') do set inputfile=%%i
← ファイル種別
-
[sold2c.bat]
set workDir=D:\VAR\photographs\zW\zT\_work
← ワーキングフォルダ
-
[solr2c.bat]
set workDir=D:\VAR\photographs\zW\zT\_work
← ワーキングフォルダ
【方法の解説】
【その他】
- Stellariumのシミュレーション画像は、瞬時の位置ではなくJ2000.0で表示されている。
- ワーキングフォルダ内の最新ファイルをプレートソルビングするようにしている。
- 出力ファイルはout.txtとres.txtのふたつ。
out.txtはその都度上書きされ、最下行に対象ファイルを記入している。
res.txtは順次追記しており、1回の処理で2行1セット、RA,DECの順に記入している。
- out.txtの出力内容はASPSのWEBサイトより、ASPS_CmdLine.pdfを参照のこと。
初出:2019-04-02 改訂:2021-01-19
(C) YamD