2 水の匂い
さて、楽しみにしていた夕食。
…何が出たっけなぁ?大したものは出てないけど、悪くもなかった気がする。
日記帳を家に忘れたせいで、何を食べたのか思い出せない。ははは(^
^;)。すいませんね。
さて。
食べたのよ。美味しい夕食を(笑)。
…で、その覚えてない夕食を経て、またお風呂に入ったんだな。
その頃には混浴の時間になっていた。覗いたら誰もいなかったから、入った。
入って30分もすると、若い男女の声。いいねぇ、仲良くて。ラヴラヴで入ってきて、当てつけのように仲良く入浴を楽しんでいる。ちぇ。
ノブと、同じように混浴のお風呂に入ったとしても、ラヴラヴでドキドキなんて事には絶対ならないもんなぁ、なんて思っただ。…というより、一緒にお風呂なんてノブの方がいやがっちゃうしね(笑)。
すごすごと部屋に退散する。
また誰もいない真夜中に入りに行こうかと思ったのだが、この旅館ではお風呂は0:00迄しか入れない(以後は鍵がかけられてしまうらしい)。
つまらないなぁ…。お酒飲んでも楽しくなさそう(しかも高い!持ち込みも禁止なので、これから行ってみようと思う方は注意して下さい)だし、仕方なくふて寝することにした。
さて、7:30に起きて、これまたぱっとしない朝食をいただく。
湯河原はこれといった特産品がないので、食の目玉商品がないのがつらいところだなぁと思った。
朝、お風呂を覗いたら、チェックアウト前に露天風呂に入っておこうとする人が結構いて、混んでいた。みんな考えることは同じ様だ。
…ちなみに、ここのお風呂は無色透明、無味(飲用ではないにも関わらず、相変わらず舐めてみたよ)無臭。泉質は分からず。
ここの温泉の面白いところは、露天風呂の脱衣所のところの看板でしょう。
一.大声を出したり、ひわいな歌を歌ったりしないこと。
ひわいな歌って…?どんな歌よ!?前に、歌って問題になった人がいたのでしょうか?
はてさて。
やることなくなったし、10:00にチェックアウトする。
近くに観光名所「不動滝」があるというので、行ってみることにする。
観光地の割に、湯河原の駅から10分に1本の割合でバスがくる。私の感覚からいえば、都心でもない限り、1時間に1〜2本位しかバスはこないと思っているから、これは嬉しく、革命的なことだった。
乗って10分弱で「不動滝」というバス停に着く。…そのままである。
降りてすぐ目の前の階段を登ると、細長い落差15m程の滝が目の前に現れる。
…あまり大したことない…。
生ぬるい風が頬をなでる。…一体いつになったら本当の春が来るんだろう。
ぼんやり考えながら、滝のすぐ近くまで寄ってみる。
…あれ…?
一歩引いてみた。生ぬるい春になり切れていない風。
一歩踏み出す。水と水がぶつかり合う時に発せられる独特の清々しい風が、顔をひやりと包む。空気の重さが違う。上手く言えないけど、天女の衣のような優しくて軽やかな感じがする。
その一歩で、空気はカーテンで仕切られたように全く違うものになっていた。
銀座シャンテの地下に、結構好きな雑貨屋さんがある。
そこでお香を買うのが好き。その中に「水」っていうお香があるのだけど、私は水に匂いがあるとは思ってなかったから、うぅぅむ…って眉根を寄せながらそれを眺めてた。
ところが、その滝の前で犬のように鼻をひくつかせると、水の匂いがする。びっくりした。
水って匂いがあるんだぁ…。
汗をいっぱいかいて喉がからからになって、思いっきり水を飲んだ後に「ぷはぁぁ〜」っていったときの深呼吸の気持ちよさのようなかんじが、胸一杯に広がってくる。はぁぁぁっ。
旅は新しい発見があるから楽しい。
そんなこんなの湯河原旅日記でした。
滝に行った後は、おとなしく帰ってきたよ。アクティーのグリーン車に乗ってね。
いぇーい。richだぁぁぁ。
毎度、ご愛読感謝!