パリ 朝7時。
昨日は日曜日でロクに店も開いておらず、
なんとか夕飯と水を得たものの、とりあえず今朝は朝食が無い。
家族の食材を得るべく、朝のパリをぶらぶら。
アパートメントから出た処の「9月4日通り」(何か意味ありそうな通り)を
オペラ座のほうへ西へ歩いて行き、
オペラ通りへ出る直前のミショティエール通りを何気に右折。
パン屋を発見しました!

通勤の婦人やサラリーマンっぽい人たちが次々と入っていきます。
パンの美味しそうな香りが店の外まで。これは期待できそう。
勇気を出して店に入ります。
陳列棚には、クロワッサンやアップルタルト、キッシュがずらり。
そうだよ、こーゆーのが夢だったんだ・・・(ミーハーですが。)
フランス語しかしゃべらない店のおばちゃんに、なんとか意思を伝え
焼き立てのクロワッサン4個とキッシュ2個をゲット。
紙の袋が、パンの熱気で熱い・・・
大急ぎで、アパートへ戻り皆で、美味い美味いと言いながらパンを食す。
その後、毎朝通うことになり、
「ボンジュール、マダム、キャトル・クロワッサン・シルヴ・プレ?」
を調べて覚えて、しゃべってみると通じた。
生まれて初めてフランス人にしゃべったフランス語。少しうれしい。
美味い朝食で、元気が出てきて、今日も出かけます。
目指すは、オペラ通りのかなり南(ルーブル方面)の
地下鉄ピラミッド駅にある観光案内所。
「9月4日通り」からオペラ通りへは、パサージュ・ソワソルを通りショートカット。

パサージュとは、パリに19世紀の昔からある商店街のことだそうです。
確かに伝統はありそうですが、店はつぶれていたり、日本食の店になっていたり。
中には、それなりの店もあり、ちょっと安心しますが、
伝統のパサージュ、存続がかなり危ぶまれそうです・・・
さて、パサージュを抜けて、大通りのオペラ通りに出ました。

観光案内所で、地下鉄バス3日券を購入したり、その他情報を仕入れます。
子供料金やバスの乗り方等を英語で教えてもらい、これでパリでも生きていけそう。
オペラ通りからローアン通りへ折れ、さらに南下。
リヴォリ通りへ出ると、目の前の門の向こうはもう、ルーブル。

建屋に開いているトンネルをバスも通りぬけていきます。
建屋の下の通路を抜けると・・・

ありました。ガラスのピラミッド。
作られた当時は賛否のあらしが吹き荒れたというガラスのピラミッド。
今や周囲になじむとともに、新鮮な風をルーブルの中庭に吹き込んでいるようです。

重みのある北側のシュリー翼。よく見ると池の中に小さなピラミッド。

真中のピラミッドから入るらしい。セキュリティチェックの列。
朝早い時間だからか、そんなに混んでいません。

ついにルーブル美術館の中に入る。ピラミッドの下は明るい。

ピラミッドの上には、パリの夏空。青い空が気持ち良い。

チケットチェックを抜け、いよいよルーブルに入館。
「モナリザ」と「ミロのビーナス」の案内はいたるところに。
あわただしい見学者への配慮か、
あまりに広大なためにわからない人が続出したためか?

はじめは彫刻がお出迎え。

窓からは、中庭のピラミッドがちらりと見えます。

天井にも絵画が。

大きな絵。私の住んでいるリビングより大きい、なんてくだらないことを・・・

モナリザに出会えました。防弾ガラスの中でほほ笑む。
群がる庶民は、ここまで近づくのが限界。

そういえば、子供のころ一度だけ日本にモナリザが来ました。
もう二度とモナリザはルーブルを出ることは無いらしい・・・
パリに来る前に、日本の図書館で即席勉強したルーブルの本に載っていた
気になる綺麗な顔の女性の絵。実際の絵に会えて、なんだか嬉しい。

あふれる絵に圧倒されて、しばし休憩。中庭に癒される。

宗教画が多いですね。

ルーブルのもう一つの目玉、ミロのビーナス。

世界各地から来た人々に囲まれています。すごい人気ですね。
毎日、こんなに囲まれるのでしょうか。
ま、これも気になっていた絵ですが、

高尚な美術を愛する方々から見ると、
美術的観点から見学していないじゃないか、とお叱りを受けそうな感じですが、
所詮素人です。気軽に心に素直に絵を見ていきます!?
こちらも気になる、こんな妖艶な雰囲気を油絵具で描けるとは。

甘美な絵だけではなく、こんな絵も大好きです。
波打つ海に、戦いに猛る思いを乗せて行く帆船。

体に比べ小さな翼で、自由に飛び立つつもりだったのか・・・

多すぎる絵たち。家族は休憩モードで、
私ひとりがシュリー翼、ドゥノン翼、リシュリュー翼と
貪欲に次々と絵を見ていく。疲れた・・・吹き抜けを眺め一息入れる。

バルコニーにも彫刻が、下の庭を見下ろしています。

駆け足で巡ったにも関わらず、もうお昼です。
ルーブル美術館内のカフェで、サンドイッチを頬張り、
コーヒーで締めくくる昼ごはん。
ミュージアム・ショップで、気に入ったルーブルの折りたたみ傘を購入。
少し、雨の日が楽しみになりました。
ショップ内を見ているうちに、欲しいものが増えそうです。
ここらで、午後の見学へ移行しなくては・・・
ルーブルでの半日は、思いのほか、ずっしりと来ました。