3. ドラッグ解説
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マリファナ(大麻・ガンシャ)・ハッシシ | ||
使用方法:タバコと同様 | ||
症状:多幸感により気持ちが安らぐ。不安が消える。
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シンナー
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使用方法: ビニール袋に接着剤を入れ、その蒸気を吸入する。この方法を用いると一瞬のうちにシンナーが脳にまわります。 |
シンナー乱用による症状: シンナーを吸引すると1分もたたないうちに意識が朦朧となり、陶酔感や多幸感が訪れます。 |
シンナー乱用による精神的障害:![]() ・無気力 ・判断力の低下 ・暴力的・攻撃的になる ・疲労 ・情緒不安 ・孤独感 シンナー依存に陥ると、覚醒剤乱用者にみられる「誰かが悪口を言っている」「誰かに殺される」などの幻覚・幻聴や被害妄想があらわれます。 結果、自分を守ろうとしてまわりに危害を加えてしまいます。 また急性中毒では死亡することはないものの、後遺症が残ることが多いと言われています。 |
シンナー乱用による身体的障害: ・脳 記憶障害・記憶力低下・小脳失調・脳波異常 ・心臓 心不全・不整脈・胸痛 ・気管支・肺 慢性気管支炎・咳・痰 ・胃・肝臓 食欲不振・腹水・黄疸・肝機能障害・胃痛・嘔吐 ・腎臓 タンパク尿・浮腫・血尿 ・目 眼底出血・めまい・視力低下・失明 ・生殖器官 生殖能力低下・女性の場合は生理不順(出産にも悪影響があります) ・他 手足の震え・しびれ・麻痺・貧血・歩行困難・貧血・白血病 有機溶剤には発がん性があります。慢性中毒は一度進むと大変治りにくいので、かかってからの治療よりも、かからないための予防が一番大切です。 過度の麻酔作用による呼吸抑制、心室細動、肺水腫などによる死亡も報告されています。 またよく知られている通り、有機溶剤乱用者の歯は溶けてボロボロになってしまいます。 シンナーを乱用すると、背が伸びなかったり筋肉がつかないなどの発育を妨げる大きな原因になります。 |
ヘロイン
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使用方法: ヘロインを溶かした溶液を静脈注射する。 |
ヘロインの禁断症状: ヘロインには精神依存と肉体依存が生じるため、ヘロインを断った後の禁断症状は非常に強烈で、それにより命を落とすこともあります。 ![]() ・幻覚 ・失神 ・痙攣 ・不安 ・意識朦朧 ・死への強迫観念 ・激しい悪寒 ・ショック死 ・全身への激痛(骨がバラバラになって飛び散るような感覚) ヘロインを乱用し続けると、最初のうちは眠気、あくび、くしゃみ、涙、鼻水、よだれが出てきて、 大量に冷や汗をかき、手が震えてきます。次の段階になると「これが禁断症状だ」とわかるほどの耐えられないほどのだるさを全身に感じるようになります。 この時ヘロイン中毒者は「これから自分に何が起こるのだろう」という不安に襲われるそうです。 そして、全身への激痛がはじまります。 のた打ち回るほどの激痛に耐えかね、自分の体を傷つけたり自殺する人もいるほど強烈なものです。 激痛の後はものすごい悪寒に襲われ、震えや下痢を繰り返すうちに意識が朦朧としてきます。 更に全身の痙攣、失神、激痛などに繰り返し襲われ、心臓の突然停止により死亡することもあります。ヘロインによる禁断症状は想像を絶するほどの苦痛であり、病院で集中治療を受けなければ命に関わるほど危険なものなのです。 |
-ヘロイン- 症状と心身的障害: ヘロインは日本ではあまり出回っていませんが、世界中で「麻薬の中で最も早く依存症になりやすい」ことで恐れられています。 歴史上最強の鎮痛剤と呼ばれているモルヒネの3倍の威力を持ち(毒性は10倍)依存してしまうと、2〜3時間毎に摂取しなければならないような状態になってしまいます。 そこでやめようとしても、強い精神依存と肉体依存のため激しい禁断症状に悩まされることになり、その苦しさから逃れるために再びヘロインに手を出してしまうのです。 更に、一度ヘロインに対する耐性が生じてしまうと、他の麻薬を乱用してもその効果を感じにくくなります。 尚、ヘロインは心身への悪影響が非常に強いため、 医学界でもその使用を禁止されています。 |
ヘロイン乱用による症状: 純粋なヘロインは白色粉末ですが、純度の低いものや産地によって灰色や灰褐色のものもあります。 ネパールでは「ブラウンシュガーBrown Sugar」と呼ばれる黄土色のものがよく使われています。 ヘロインは一般的に静脈注射で体内に取り込むため、即効果があらわれます。 ヘロインには不安感を消滅させる作用があるため、陶酔感や快感を得ることができます。 その快感は想像を絶するものだといわれます。 ネパールのストリートではスリや盗みに入る際の不安や恐怖が消え、使わないときよりかなり多くの仕事ができるということでした。 しかし一度に大量に乱用すると呼吸困難に陥り、昏睡から死に至ることもあります。 ヘロイン乱用による精神的障害 ・幻覚・妄想 ・倦怠感 ・脱力感 ・精神錯乱 ヘロイン乱用による身体的障害 ・脳 意識障害・記憶障害・昏睡 ・心臓 心不全・不整脈・胸痛 ・気管支・肺 気管支炎・呼吸困難・肺炎 ・胃腸 嘔吐・下痢 ・生殖器官 男性は精子の異常・女性は月経の以上・流産・死産・子供の先天異常 ヘロイン中毒の母親から生まれた子供は、70%以上の確率で生後48時間以内に禁断症状をあらわします ・他 ひきつけ・痙攣・失神 注射針からの感染 エイズ 乱用により注射ばかりしていると皮膚の表面が強くなり、次第に注射針が刺しにくくなります。 更に、同じ静脈に注射し続けると血管が細くなり注射しにくくなるため、乱用者は体の至る所に注射をするようになります。 そして最後には静脈がボロボロになり、注射さえできなくなってしまうのです。 |
ドラッグ・HIVへの対策
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ドラッグ (主としてヘロイン) |
現地の薬物使用者支援NGO・プライアスとの連携によるカウンセリング・教育 薬物トリートメントセンターへ送り、薬物を管理・コントロールしながら3ヶ月以上断薬のための教育・訓練を受けさせる。 薬物断絶後の職業訓練(今後の課題) |
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HIV (エイズ未発症者) |
HIVケアセンターでのケア 生活支援のカウンセリング 職業訓練など |