通し番号「17」

「空港まで」


アムトラックは1時間30分遅れでワシントンのユニオン駅に着いた。
ここからサブウェイと空港バスを乗り継いでワシントンダレス空港へ行く。

気が急いていてアルファベットがわからない。information(案内所)があったので
“地下鉄はどこ?(Where is the subway?)”
と聞く。どんどん聞きながら行く。
サブウェイの改札に着くと、自動販売機が並んでいる。使い方が分からない。
とりあえず人々の切符の買い方を見ると、分かった気がしたが、エアポートバスへの乗り継ぎ駅も不安になり、駅員に聞く。
“ダレス空港へのバスに乗りたい。いくらですか?
(I want to take a bus to the Dulles airport. How much is the ticket?)”
駅の名も料金も調べたとおりだったので安心して、自動販売機から切符を買う。

ホームに降りて電車を待つ。進行方向に矢印が書かれており、わかりやすい。
まもなく電車がきた。

車内は背の高い黒人が多い。
貼ってある路線図で、ここから目的駅まで何駅か数える。
少し恐いが鞄は重いので足の間に挟み、長めのとってにさりげなく片足を通した。
停車するたび駅名を凝視し、駅数を再勘定。気ばかり焦る。
席が空いたので座り、鞄を足で守り、落ち着くように自分に言い聞かせる。
やっと駅に着いて、降りる。
改札で
“バス停に行きたい。(I want to go to the airport bus stop )”
と確認して外へ出る。

ロータリーはバスが3台も停まっている。落ち着いて表示を読む。
新たに入ってきたバスにそれらしいことが書いてある。
運転手にダレス空港行かと尋ねると、“そうだ。乗りなさい”と言われたので乗る。
“代金を払いたい。(I want to pay.)”
と言ったが、運転手は相手にしてくれない。・・・早くバスを出してほしい。
しばらくのうちに15人ぐらいが乗った。やっと発車。
道は滑らかで広い。すいている。片道5車線ぐらいあったような気がする。
緑と広い青い空と道だけ。気持ちがいい。空港までどれだけ時間がかかるのか分からないが今更あたふたしても仕方がない。そんなかんじの道だった。

バスが空港に着いた!
“ではチケットを回収します”
私のほか何人かがチケットを持っていなかった。本当はチケットをどこかで買って乗るものだったらしい。でも、みんなお金を払って降りることが出来た。
離陸1時間前だ。

空港内は、ずらりとカウンターが並んでいた。自分の行くべきカウンターに辿り着くのに数分かかった気がする。航空券を見せて
“これに乗れますか?(Can I take it)”
“はい(Yes.)”
・・・ほっとした。<続く>

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