高山蝶(高山昆虫)とは、高山帯に自生する植物を高山植物と呼んだのと同じ発想から生れてきたものでしょう。しかし高山帯といってもひとつの定義された高度が存在するわけではありません。さらに北の高緯度地方ではその高度は低くなり、逆に本州の山岳地では高くなります。 高山帯と亜高山帯との境界はふつう森林限界に設定されています。したがって高山蝶は、垂直分布的に森林限界より上にある環境(非森林的)を生活の場とする蝶ということがでるかもしれません。 しかし、一般に日本で高山蝶と呼ばれている種を上の定義にあてはめると色々の問題(日浦:1980、資料参照)が生じてきます。北海道で高山蝶と呼ばれている種は、 ウスバキチョウ、アサヒヒョウモン、カラフトルリシジミ、ダイセッタカネヒカゲ、クモマベニヒカゲの5種です。 各種については別にふれますが、代表的な観察コースをあげますと、黒岳7合目〜黒岳山頂〜黒岳石室、銀泉台〜コマクサ平〜赤岳山頂などです。ここでは上記のすべての高山蝶が観察できます。 (保田 信紀) |
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