|
滝子山は大菩薩連峰の最南端にある山で、大月市の「秀麗富嶽十二景」のひ
とつに数えられています。山頂には3つのピークがみえることから、三ツ丸、
三ツ森とも呼ばれています。
笹子駅から国道20号線（甲州街道）を大月方面に進みます。笹子川を渡り、
吉久保入口のバス停から中央線をくぐって稲村神社に向かいます。道を左に
進み、中央自動車道を渡って桜公園の脇を通り、大鹿林道に入ります。途中
で右手に「寂しょう尾根」（※1）への分岐がありますが、そこには入らず大
鹿沢沿いに進みます。林道歩きに飽きた頃に、ちょうど道証地蔵（みちあか
しじぞう）のある分岐点に着きます。左は大鹿峠に至る道ですが、今回は滝
子山に向かう右の沢を下っていきます。
道証地蔵からようやく登山道が始まります。沢沿いをたどり、樹林帯の中を
進みます。やがて片側を刃物で切り落としたような「切石」と呼ばれる花崗
岩の大岩を越え、山腹の急な道をジグザグに進んで曲沢峠への分岐に着いた
ら、右折してさらに登ります。なお、左の道は曲沢峠を経て大鹿山に向かっ
ています。右の道をそのまま進むと再び沢に近づきますが、滝やナメが連続
して現れるので、さまざまに変化する景色がくたびれモードを解消してくれ
ることでしょう。
沢沿いにたどる道は砂の斜面にあり、多少歩きにくいですが、傾斜は次第に
ゆるみ、カラマツの樹林帯に入っていきます。青いシートに包まれた小屋を
左にみながら進むと、さらに傾斜はゆるくなります。笹原を進むと、やがて
大谷ヶ丸への巻き道となる分岐に着きます。明るく開けたゆるやかな尾根を
進むと南大菩薩の縦走路に合流します。
南大菩薩の縦走路に合流する大谷ヶ丸との分岐を右に折れ、樹林の中を進む
と「鎮西ガ池」があります。小さな水溜りのような池ですが、白縫神社の鳥
居と小祠がまつられています。鎮西八郎為朝の妻「白縫姫」の伝説で知られ
る、由緒ある神社です。
神社から急な道をひと登りすると頂上直下のコルに出ます。左が三角点のあ
るピークで、標高は1590mです。
右に登れば、かつては“展望台”と呼ばれた滝子山の最高点で、1620mの標
識が建っています（1610m、1615mと紹介されていることもあります）。
滝子山は秀麗富嶽十二景にふさわしく、富士山をはじめとして三ツ峠、御正
体山（みしょうたいやま）、雁ガ腹摺山（がんがはらずりやま）などを展望
できます。西側は樹林に遮られていますが、ちょっと移動すれば甲斐駒ガ岳
などの南アルプス連峰を望めます。
下山は先ほどのコルから三角点のあるピークを経由し、初狩にのびる尾根を
下ることになります。樹林帯の中を急降下すると、いったんツツジガ丘で傾
斜がゆるみますが、その後は再び急坂が始まり、草原状に開けた檜平まで続
きます。檜平は三ツ峠方面に視界が開けた場所で、小休止するのに良い場所
です。
ひと休みしたら、ちょっと登り返してまた下りの道を進みます。尾根沿いに
下ってコルに出てから、尾根をはずれて樹林帯の中を通り、山腹を巻くよう
にジグザグに下っていきます。やがて道は桜沢沿いに下るようになり、しだ
いに谷が開け、藤沢川に合流します。ここからは舗装路になるので慌てずに
行きましょう。藤沢集落から初狩駅までは約30分です。
（※1）：「しょう」は立心偏に尚
＜問合せ先＞
大月市役所商工観光課 0554-22-2111
↓大月市のサイト
http://www.city.otsuki.yamanashi.jp/
*山の状況は変わっておりますので、表示ルート・内容が異なる場合もございます。
地域の山小屋、観光課などにお問合せの上、自己責任において登山を行なって下さい。 |
