☆ 大脱走 PART 2 ☆



私は、エレベーターの中で、最悪のストーリーを作り上げていました。

飛べないルーシーは、きっとベランダから真っ逆さまに落ちて、地面に叩きつけられ、今頃虫の息になっているんじゃないかって。

もう、私の心臓は、バクバク状態でした。

ベランダの下は、民家のガレージです。落ちてるとしたら、そこか、もしくは、マンションの塀の内側になる・・

とにかく、一刻を争うと思って、まず民家のガレージを捜索。

門が開いていて、車もなかったので、断りもなしに、そのままダダダーッと入って行って、植え込みのところを端から端まで、必死になってガサガサ捜しました。でも、どこにも見当たりません。

「おおっ、それじゃ、考えにくいけど、マンションと塀の間か?」

マンションと塀の間は、わずか80センチくらいです。
ある程度、放物線を描いて落ちてるはずなので、ちょっと無理のある考えだったんですが、もう、神様にすがる思いで、さっそくその隙間に入ろうと思いました。
でも、その隙間への入り口は、カギが掛かってて、管理関係者以外は、勝手に入れない様になってます。
しかも、その隙間は、枯れ葉や誰かが捨てていったゴミで埋めつくされている惨状。

「うわーっ どうしよう・・・」

一瞬、ためらいましたが、
「えーい、こうなったら、手段は、選ばないぞっ!」

腹をくくった私は、なりふりかまわず、高さ約1.5メートルのブロック塀をよじ登り、ヒョイヒョイとブロック塀の上を歩き、着地しやすそうなところを見つけて、ゴミの中へと華麗に着地。

「ルーシー、どこだあーっ!」

落ちてそうな場所を中心に、ゴミと格闘しながら、くまなくルーシーを捜しましたが、やはり、見つかりません。

「どういうこと?」

もう、それまで以上に、どっと焦りが込み上げてきました。
ルーシーが消えてしまっているのです。

「そんなことって・・」

つづく。




<<makiさんのページへ戻る<<    >>完結編 巣立ち>>


注:ここに掲載された文章は全てメールを戴いた方の許可を頂いてから掲載しており、著作権に関しては各メールを書かれた方に有ります。無断複写転載は固くお断りしております。

LAST UPDATE 1999/04/25



ご意見ご感想は  ぽ  までメール下さい(^_^)。

PRODUCED BY Yasuo Watanabe
yasuo@cyber.email.ne.jp


行き先メニュー

タロちゃんのページに戻る
トップページに戻る
asahi-net
GigaHit