The Conti入院g Story of Bungalow Bill

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07.4/8(日) 98 61.3kg

The Conti入院g Story of Bungalow Bill 第2章

【五人囃子より四人囃子】

9:40頃ウチを出る。念のためコンビニで水・コーヒ・チョコを購入して非常事態に備える。

10:10病院着。日曜なので夜間緊急窓口で受付。5階病棟に上がる。

10:20-11:00 切れ切れにオリエンテーション。担当は****さんといい,勿論かわいい。

明日の手術は12:30から1時間程度らしい。きょうの17時ごろシャワーを浴びてくれとのこと。ジツはけさウチで風呂には入ってから来たのであるが,それは空振りだったか。

それから術中に着けるT字パンツ(つまり褌。紙製)を自分で1階の売店まで降りて買ってこなければならない。言っといてくれたら買ってから上がってきたのに。もう病院着に着替えちゃったから恰好悪いぢゃねーか。

病室は病棟の端っこ。と言っても建屋自体が横断面三角形であり,廊下に行き止まりは存在しない。頂点に位置するデイルームに最も近く,ナースセンタから最も遠いのであった。

通常の5人部屋が満室のため4人部屋に入る。5人が4人になっただけで差額が発生し,5000円強/日よけいに掛かるのだ。高いなあ。しかしきょうのところはおれひとりなんで個室と同じ。ちなみに個室の差額は5万円/日。

ベッドは4台が放射状に配置され,枕頭燈はおろかエアコンの吹き出しまで各個に調整できる。トイレが部屋についている。ベッドは電動で頭と足をそれぞれ上げ下げ可能。

病院着(パジャマ)とテレビを借りられるオプションがあって,おれは「病院着(\100/日)借りる」「テレビ(\500/日)借りない」としていたら,テレビ代は差額に含まれていて観放題なんだった。アナログ地上波だが驚いたことにFM放送も聴ける。せっかくポケットラヂオ持ってきたのに。

TVディスプレイは8"のEIZOで,自在アームが壁から伸びている。でも観るもんないから割り引いてもらいたい。

あー,この日記は[es]の素のキーボードで書いているんだが,日記書きで一日つぶれそうであるな。

昼ご飯。基本的にベッドへ配膳され,そこで食う(デイルームは,何ならここで食べてもいいヨくらいで,見舞い客の応対の場として用いるのがメインのようだ)。ややごっちん飯にハンバーグ。グルタミン味つよし。何とグレープフルーツが半果もある。でも総量はぜんぜん足りず,30分で腹が減った。尤もそれはきのうの自主絶食のせいもあろう。

14時ごろT字パンツを買いに売店に下りる。外来の待合いのただ中にあるんで,こんな入院患者みたいな恰好は入院患者みたいで厭だが日曜は外来は休みだ。むしろ売店の開いてるのが不思議だ。T字パンツとクリネックスとコーヒとチョコを入手。865円,うちT字パンツ381円。

よく考えたらT字パンツとTバックは同じことを述べている。

ここで早くも[es]の電池警告切れ1回目。当然SIM通信はOFFにしてある。ちょい休ませれば盛り返すだろうが,さて何日つづれるかなあ。

看護婦さんは2交代制なのだそうだ。きっつう。近年の主流らしい。17時からは****さんに代わった。言うまでもなくかわいい。

きょう中に麻酔科の先生が全身麻酔の説明をしにくるハズだったのが延びたようである。あしたなのに。

夕べはさすがに寝つけなくて――『ディアボロの冒険』おもしろいよなあ――今ものすごく眠いんだがこれがあしたいっぱい持続すれば全身麻酔の一助になりませんかそうですか。

などと言っていたら17時半ではないかっ。シャワー忘れてたっ。この浴室は銭湯式でなく,洗髪台・シャワーカラン・介護用浴槽が1基づつの予約順番制である。慌てて浴室に行くと,次の人の予約は18時からだった。よかったー。

10分で頭とおしもと足先を洗っておしまいにする。パンツは替えない。

ここで[es]に乾電池チャージャを接続してみる。あっさり回復。チャージャは単三4本で7時間ぶんということだ。こんなこともあろうかとおれは18本もってきてある。ナニ半端だ? そんなこと言いな。

晩ご飯は18時。豚しゃぶと金平牛蒡。やはりもの足りないが恐ろしいことにこの後あさってまで絶食である。知ってたけど。クスリも飲まない。息はする。

20時までに『大久保町の決闘』を読み終えてしまった。文庫3冊と新書1冊が持ち込んである。『ダーウィンの使者(上)』の再読に掛かる。

入院ガイダンス,不精して持ってこなかったから消灯時刻がわかんない。

ヤな汗を掻きつつ目が覚めて23時。「ガキの使い」は選挙速報で潰れてやんの。

07.4/9(月) 99

【わしはまた落ちた】

5時半ごろ目が覚める。寝すぎのときの腰痛が大変。で,起きあがると脚が痛い。

鎮静剤なのか予備麻酔なのか朝から点滴。懐かしの点滴ルートが左腕に装着される。何時間も掛ける非常にゆっくりとした点滴で,このまま手術に突入だそうだ。

きのう来るはずだった麻酔医が午前中にやっと入らして麻酔の説明。

最近の外科手術で怖れているのは,術後の安静期間中に脚にできてしまった血栓が心肺の血管を詰まらせる「肺梗塞」なんだそうである。飛行機の「エコノミー症候群」と同じものだ。日本人には少ないんだが,合衆国辺りはけっこう深刻らしい。それで血栓のできにくいようきつめのタイツを穿かされる。術後もベッドの中で脚をどんどん動かせと指示された。へー。

手術は予定どおり12時半から。1時間程度のハズだが全身麻酔が醒めるには2時間くらい掛かるらしい。おれには4度目の全麻なんだけど,一生のうちにこんなにこなす人間はそうそう居ないのではないかしらん。

手術室にストレッチャで運ばれ,笑気ガス?のマスクを被る。以前別の病院で受けた開胸手術の全身麻酔では更に硬膜外麻酔が併用されたのだが,今回は正にその部位を切りひらくんでガスだけで気を失うことになる。

ゆっくり呼吸してーと誰かが言うので,深呼吸したら肺が横一文字にぶった切られたように痛む(いちばん太い気管支を貫通した線分のイメージ)。思わず肺が痛いですぅと言おうとしたら声が出ず,次の瞬間ブラックアウトした。

逆に麻酔が醒めて目を開けたときはすべての色彩がいっぺんに網膜に映ったかのように感じた。時間の経過した感覚はゼロ。何時か訊きそびれて実際の所要時間は判らずじまいであった。

07.4/10(火) 100

【恃もう。どれーん。】

きのうのきょうで朝イチに術創に挿入されていたドレーンを抜かれる。患部の出血を吸いだすための管である。

きょうは一日中安静。飯は食っている。

どんな手術だったかと言うと,背中を数cm切開して椎間板のヘルニアをちぎり捨て,椎骨にちょっと切り欠きを作るものらしい。切り欠きを入れるのは,今後ヘルニアが再発・発達したときに圧される坐骨神経の待避場所を設けるためだ。もちろん椎骨どうしが摺りあうジョイント部は避けてである。

開けてみたらおれの坐骨神経はかわいそうに硬膜が腫れあがって,しかも押さえつけられた先の腱に癒着しそうな案配だったそうである。腱から剥がすのにけっこう苦労したとか。そのさい硬膜が傷ついて――おいおい――組織液がちょっと漏れたから――おいおいおい――頭痛がするかもしれない(ここで1年前にまた別の病院で硬膜外ブロックを受けたときの説明と繋がった。髄液?は頭痛を引きおこすのだ)。

お医者が切除したヘルニアの一部?をジップ_パックに入れたのを証拠品とばかりに枕元に置いていったんだけど,おれがこんなの貰っていいのか。……貰ってもなあ。ジップのファスナで閉じてあるだけで密封はしてないし。

07.4/11(水) 101

【腺出るとカテーテル】

朝から熱が38℃。感染症か術後ふつうの反応か。

やや落ちついて早くもリハビリ科へ行かされる。あにょ,まだ尿カテーテルがちんこに入ったままですよ? コルセットを巻いて尿パックをぶら下げたまま車椅子で送ってもらい――病棟は5階でリハビリ科は2階――入院前からやっていた軽い運動を行なった。車椅子の乗り降りや至近距離ならもう自力で立って歩いているわけである。

リハビリから戻って昼食。特に問題なく歩けるね,てことで13時ごろ尿カテーテルを引き抜かれ――いちちちちち――トイレを皮切りに本格的に歩き始める。まだ排便はなし。

シーツ交換でデイルームに追い出される。15時に自力小便。

夕食後は熱が38.6℃。頭痛に悪寒もあって坐薬を入れられ,点滴に抗生剤が添加された。おれはやばいのか。

20時には37℃。

07.4/12(木) 102

【余古糞回路接続】

4時半ごろ目が覚め,またたいへん寒い。38.6℃ある。

10時ついに便通。それから2時間おきにどさどさと出る。

リハビリは毎日ある。きょうも車椅子。

4人部屋には初日を除いて誰かしらもうひとり入っていて1日づつ入れかわるものの,けっシロートがっというような病人が続いていたのだけれどもおれの退散魔法によってひとりに戻った。

テレビの一チャンネルで延延24時間通販の番組を流してんだけどさあ,ここはケーブル放送なのかな。QVCって何。

もしかしたら88年以来一度も買い漏らしたことのない「テレビブロス」,この入院で欠かすかもと怖れていたのが売店で入手できた。イレギュラなおれ好み番組がいくつか放映間近であり,入院延長は何としても避けるべきと知る。

「芸能人雑学王」。あんまり集められなかったのかと思いきや。おれはラサール石井にかなわないと思ったことはないが,ここの上位数名には脱帽。やるな品川・東。

07.4/13(金) 103

【絶てば退路に日和あり】

左腕の点滴ルートを外されてしまう。

リハビリへは歩いていく。放置プレイ加速。

もう退院したいなあ。

Kurt Vonnegut死去。

Sony VAIO G にSSDモデル。WM6の[es]。

「みんなのうたリクエスト」なる番組があった。総合14:43。えっ,週イチなの?

午後またひとり入ってくる。椎間板ヘルニアでおれによく似た経過のよう。珍しく意気投合する。きょうMRI,あす神経根ブロックのようだ。

[es]で電池つかいすぎ。むろん本体の電池は1日も持ちはしないから乾電池を仕込む緊急チャージ_パックを持ちこんである。乾電池のほうはチャージャに詰める4本1組で2日は行けると踏んで14本パック(2本予備)を持ってきたところが何のことはない,毎日4本とりかえてきょう底をついた。

しかたなく追加購入しようと見たら売店にあるのがオキシライド。何でそんなマニアック。

電源問題と,やっぱり入力しづらいので[es]への日記入力は寸断のずだぼろ。データと表示を分離する日記表示システムを考える。基本は前回入院の奴(2001.6-10)だが今度はIEのみなどという不細工なことはしない。サーヴァサイドにアプリを置けないというAsahi-net縛りは活きている。JavascriptとCSSで何とかするのだ。

いや,[es]でコーディングする気はないんで,リアルのメモ帳に手書きで概略とデザインだけ。

消灯後「タモリ倶楽部」まで粘ったらまた鉄道ネタ。おれには辟易でもタモリが喜ぶならしようがない。

07.4/14(土) 104

【You are the 電池n' 食いeen】

何だかもう右脚がぶつくさ言いはじめてるなあ。きれいさっぱり完治というのはあり得ないのだなあ。orz

入院1週間目である。外出できないかな。電池を補給しないとなあ。

土日はおれに治療イヴェントは起きない。

術創は縫合したなり透明なフィルムに覆われて密封状態なんであるが――おれには見えない位置なんだけど――月曜日に並みの絆創膏に換えるらしい。それって抜糸かいな。抜糸したらもう退院だよな。翌日火曜日(10日目)ってのはイイ線だな。

きょうの担当さんはおれの長い長い病院生活で初めての男性看護師。おれが看護婦さんという言い方を改めることはないが,男性なら看護師言わなしゃーない(看護士のほうがらしいと思うけれど)。

電池を買いに売店へ降りると,単三はオキシライド2本パックしかない。単価が高うなるように高うなるようにしてけつかる。Coolishより200円以上たかいのだ。それでも電源は要る。4パック8本を購入,1500円Over。

「日本の話芸」は権太楼で『抜け雀』。権太楼師おもろないとは言わんけど――おれも大概のエアチェックは残す――ここんとこ名人扱いされかかってんのは違うと思う。

夕方シャワー。術後は清式なぞやってもらったりもしたのだがこれが1週間ぶりの洗髪。

「地球へ…」微妙だなあ。テレパシーモノはあんまりSFに入れてもらいたくないんだが。「わたしを月へつれてって」なら屈託なく楽しめるのに。

07.4/15(日) 105 60.1kg

【セクハラは堪えられない】

↑標題はただの駄洒落であって他意はない。

「目がテン」ホタルイカを途中から。保存してよさそう(ウチでVAIOが録ってる)。魚住りえ出戻りしてこないかなあ。

「ゲゲゲの鬼太郎」。噂の巨乳猫娘を確認する。それはいいけど――いいんだ――ネズミ男まで小ぎれいにしてどうすんだ。おれの選ぶマンガ界三大キャラのひとりだぞ。改悪するな。

電池をばんばん遣う。オキシライドは高いんだが背に腹は代えられない。尤もこうした容量イノチな用途だと,少しはアルカリより持つようだ。

三重でM4.5の地震。

久光が5年ぶりに優勝して良かった良かったとチャンネルを回したらあれっ「笑点」の大喜利に昇太が居るよ。たい平が入ったのは聞き知ってたけどなあ。あそこに並んでいるのは,桂・三遊亭・三遊亭・林家・春風亭・三遊亭・林家であるナ。古今亭の欲しいところだ。

ごはんは猫まんまにしてしまうことが増えた。外米だよなここの給食。

爪切り持ってきとくべきだったか。2週間なら逃げきれると踏んだんだが。

「ガキの使い」は,現場ではおもしろいんだろうけどさーのパタン。来週も録る必要なし。

さあて,あと2時間半「ロッキー」まで持つかな。

07.4/16(月) 106

【外出一色】

うまいこと目が覚めて「ロッキー」視聴。生卵ドリンクのカットを見逃したが,2以降のネタだっけ。

回診で絆創膏交換。だいぶ軽くなる。てっきり抜糸するんだと思ったら,そもそも縫ってないらしい。縫合代わりの接着剤でもあるのかな。

メス痕の上から透明の粘着シートをえいやっと貼ってるだけ。シートは皮膚にみっちり密着して皺皺になるんだがまったく伸びることはないようで,傷口を圧着する効果が高いと見える。

ここで外出をおねだりしてみる。と,即日もOKだったので13-20時で申請。[目的]は「試験外出」だがウチへの逃避行だっ。

退院時の荷物を減らすため以下を持ち帰った。

単四を使うポケッタブルな髭剃りと『ダーウィンの使者』は廃棄。

折り畳み傘を買って12:30病院出。

コンビニで電池12本(4本パック×3。ちょい悩んだがアルカリ)を調達して帰宅。

シャワー・爪切り。email・web・bookmark。3月分給与で逆振り込み発生,**万余円。ロケガ整理・エアチェック仕掛け。ディアボロの大冒険。パン食ったら腹痛。正露丸。

17:20ウチ発。『1万円の世界地図』。

20:00病院着。ガキが入院している。腕骨折の7歳。

外出ちゅう脚はけっこう痛んだけど,意外にコルセットが有効でラクだったなあ。ウチではディアボロばかりやってた。

そ言えばここでは体重測定をやらないので,ウチで計った60.1kgを毎日曜日恒例の値(07.4/15付)とした。

アニメ「DEATH NOTE」観てみよ思うてがんばって起きてたのにあしただった。orz

07.4/17(火) 107

【退院暦・待望暦】

退院したいいん

あさ血液検査。恐らく退院可否判定用。今どき珍しくピストン注射器で抜かれる。腕に針だけ刺しておいて,他端に試験管(予め薬剤を密封してある)を複数本つぎつぎに挿して負圧で抜くのが普通だもんね。

朝食に初めてのパン。びっくりするほど力のないパンとマーガリンである。ここの給食はレヴェル低めで,入院生活においてごはんが楽しみなどといった安易な逃げ道を与えないだけの見識があると言える。言えんわ。

14時ごろ主治医回診。今週退院だからと仰るのへおれがあすにでもと突ついてみるに,あー帰りたい?と来たからうんうんうんと3Hzで頷いてOKとなった。やたー。

とにかく最強のカード「手術」を切ってしまったわけで,その結果がどうあれ当分のあいだ打つ手はない。感染症でも併発しないかぎり,歩けるとならば入院していることにメリットはひとつもないのだったった。

あすの昼食からキャンセル。

伊藤一長長崎市長が暴力団員に銃撃されて死亡。市長選挙戦の最中だった。

アニメ「DEATH NOTE」,放映開始にあと30分というところまで迫りながら寝てしまう。

07.4/18(水) 108

【出てこい娑婆ーン】

どうしても前に入院していた病院と比べてしまうのだが,10日毎の会計ってのもなかったな。

術創の絆創膏はどうしたらいいんだろ。と思ったら,来週あたり剥がれたら剥がしちゃって良いそうである。9時前の回診で訊いた。

もう着替えちゃうよん。

おとといの外出で荷物減らしを画策したからきょうはそのときより軽い。入院時から増えたのは,

標本……。

9:20,36.4℃。

10:40リハビリ。きょうもあるのかー。

11時過ぎに会計。約**万円は予想より少し多かった。院内のATMが105円とられて引き出し限度額*0万円/回なのにがっくりする。手持ちの万札4枚を加えて払ったら,3000円しか残らなかった。まだこれから診断書の請求があるのにー。

とにかく会計は済ませたので退院あつかいとなった。お世話になりました。

病院を出る前に診断書請求。保険会社に出すぶんである。入院でもしないかぎりおれは請求なんかしないんだが――お察しのとおりめんどくさいから――今回は入院したからしようがない。でも通院オプションの詳細がその場でわからなくて出直してくることになった。まぁしようがないネ。

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