ベラヴィスタホテル（マカオ）

　マカオに古びて朽ち果てそうなホテルがあったので、行った際に泊まってみました。中心地からちょっと外れた丘の上にあるこのベラビスタホテルは、ポルトガル植民地時代の建物をそのままホテルにしているものです。石造りでシンメトリックな外観はなかなか気品あるものですし、ロビーやレストラン周辺の造りはその伝統を十分に感じさせるものでしたが、如何せんちょっと古くなりかけており、特に部屋のインテリアはいかにも安宿という感じでした。
　
　しかし、我々が安く泊まった後、このホテルはマンダリングループが買い取り、部屋数を半分以下にして（８室とか）オールスウィートホテルとして再デビューしたとのことで、なるほどそれだけの価値がある建物だなと思いつつ、気軽には泊まれなくなってしまたのも事実のようです。
　そして、マカオ返還を前に、遂にそのホテルも閉鎖になったと聞きました。今後は領事館になるとか。全くこの建物も数奇な運命を辿っています。

　更にそれに追い打ちをかけるように、ここから綺麗に見ることの出来た海も随分と埋め立てられてしまい、この静かで美しい風景を見ることももはや永遠に出来なくなっているようです。全く月日の流れと共に様々なことが起こるものですね。
　予約は、その昔のことですから日本から電話を入れましたが、結局あまり通じていませんでした。（それでも問題なく泊まれました。）また、ここのレストランのポルトガル料理はなかなかのものでした。うーんそれもすべてないのか。



	丘の上に堂々とそびえています

		素っ気ない室内。でも天井はとても高かった。ワードローブの倍以上あるから、４ｍはあるのではないでしょうか。魚眼レンズで撮っています。
テラスレストランは、最高の眺めです。失われてしまった風景。