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アルベルベッロ(Arberberro)

40 46 55.40N,17 14 12.97E

 この地域一帯には、トゥルリと呼ばれる特異な建築形態が多く見られるため、ミシュランでは"Trulli District"として紹介しています。(三ツ星です)トゥルリというのは、平らな石を環状に積み重ねていき、円錐の頂点にくさび石を置き、全体を固定することにより空間を造り出しているもので、この形の建物は、他ではトルコ南部、イランあたりでも目にすることが出来ますが(くさびの形が違いますが)、一度見たら忘れられない特異なフォルムが観光客を惹きつけ、またここも世界遺産に指定されています。
 写真解説でも触れているように、この形は基本的には1階建てのもので、プロポーションから見てもそれが最も似合うものでしょう。そのためか、市の中心部では、トゥルリと普通の建物が混在している結果になっており、一方田園側では、しっかりとこの形できちんと残っています。しかし、建物構造でそれにしてもこれだけ形状を統一しようとした中世(ここは15,16世紀あたり)の人々の熱意には敬服するものがあります。
 内部構造は一つの円錐が一つの部屋を作っているという、非常にわかりやすいものでして、あっあの家は何部屋だってすぐに分かるようになっています。
 ここでは一泊したのですが、翌日が大雨に見舞われ、余りじっくり見ることが出来なかったのが残念でした。

市街の全景。トゥルリが保全されている建物と、単なる斜め屋根にしてしまったものとの混在が見られます。やはり市の中心部では保全が難しいのでしょうか。
ここの坂道の両側が一番保全されていました。やはり1階建てが一番似合います。

教会も同じ形をしています。
町のアイデンティティが教会もこの形にさせたと言うところでしょうか。
しかし馬に乗った人がいるなんて、凄い。

 路地から。入り口の処理もおもしろい。