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アリランハウス
Arirang House

37 34 46.55,126 59 10.86

 (1)一軒家の宿の全景。広角3枚をつなげています。なお左奥の門はお隣の入口。
右から高窓二つがある部屋、入口の門、高窓が二つある角部屋、バス(メータが付いている)、キッチン(配管が見える)と並んでいます。

 ソウルの宿をコネストやソウルナビなどで探すと、結構コンドミニアムというかアパートメントもある街というのが分かってきました。ちゃんと2ベッドルームもある本格的なものです。でも、オペレーションがいろいろという風に書き込みには載っていて、ちょっと考えてしまう。その一方で、久しぶりにVRBOを覗いてみると、おや一件だけある。それも伝統的家屋を貸し出しているようだ、というのが目に入りました。そういえばVRBOって今までパリなどで検討してきたけれど、実際に使ったことが無いではないですか。さてと、どうしよう。ホテルは帰ってきた時の1泊でいいことにしよう。前半の3泊はやっぱり伝統的家屋で押してみようということで、メールのやりとりが始まりました。

 しかし手続きには結構苦労なのです。先ずは設備でちょっと心配だったエアコンの有無を尋ねながら、今後の手順を聞いてみました。エアコンはあるとのこと。4部屋、キッチン、2バス、洗濯機、パティオ。そんなところが設備で、費用は1泊175ドル×3泊+掃除代50ドルで575ドル。何なりと尋ねてくれとのメール。ではここにしようと支払い方法を聞くと、予約金300ドル、あと2週間前までに残金を支払ってくれ。それからPDFで送られてきてた契約書があり、それに署名して郵送で送り返して欲しい。

 いやいやなかなか道のりは長いですね。おまけに支払いはピッツバーグのメロンバンクに振り込んで欲しい。それもバンカメ経由で、という込み入ったもの。送金で使った新宿のシティバンクのお姉さんも非常に苦労して、一度手続きしたのがキャンセルになり、再度違う方法でやるからいいかと、こちらまで連絡が入ったりもしましたが、どうにか送れました。しかし日本の銀行だと海外送金に大体5000円かかるところ、シティバンクに口座があると無料なので助かりました。
 
 そして送金が確認出来たところで、ようやく了解のメールと家への入り方(解旋方法)、ゴミの出し方、キッチン、洗濯機の使い方をはじめとする使用上の注意が今度はワードの文書で送られてきました。ようやくだな、と思っていたら、次のメールでセキュリティディポジットが300ドル要る。通常は事前に受け取るのだが、日本から行くのなら現地にいるマネージャー(韓国人)に払って欲しい。チェックアウト後、返金するから なんてメールが入りまして、おいおい、後出しじゃんけんかと思いつつ、では現地で直接払うようにする、またチェックインがお昼前になっても大丈夫か、チェックアウト時に立ち会って返金するのだな、といったメールを返し、何とか全体が整理出来た所です。多分6回位のメールのやりとりをしたような。いやいや個人相手だと大変です。
 
 そして現地、場所は最近注目の北村の南入口にあります。地下鉄安国駅下車徒歩約5分、北村文化センターから1,2分で着きます。徒歩1分でコンビニと朝6時から開いている食堂もある。ここから北に行けば北村の町並みが広がっていく、東に行けば直ぐに昌徳宮だし。と、結構使える場所でした。

 宿の中に入った感想は、こういう韓国の形があるのだなというものでした。結構重厚な入口を入ると小さな中庭があり、そこに全ての部屋が面している。その行き来は全てこの中庭周りで行うという、完全に囲み形の造りなのです。これを強固にするとイスラムの家屋ですが、ここはモンスーンの韓国。外に面した窓もあるし、平屋だし、でも土は全くありません。そして、部屋に入ると何かかみさんの実家に行ったような奇妙な感覚でした。畳の代わりの板張りですが、そこに座椅子と座布団、そしていわゆるローテーブル。普通のホテルにあるようなソファやライティングテーブル、チェアではなく、あくまでも全部目線が低いのです。だからみんな床にデレーとなってくつろいでしまう。そう、かみさんの実家そのものなのです。一瞬ここは何処?そうか韓国かという感覚でした。
 
 でもオペレーションは少々難あり、でした。確かにエアコンは3台付いていましたが、一部屋は配線が無く(!)、もう一部屋は納戸のようになっていてあまり使いたくない。結局一番大きな部屋と、続きのリビングをメインで使うことに。おやおや。
 また、結構布団が薄いのです。そう、当然ベッドはなく、布団を出してきて敷くスタイルです。日本人だからあまり違和感ないけれど、いきなり外人(どこの国を言うのだ?)だと戸惑うだろうな、などと思いつつ、あちこちの布団を総動員して寝る体制を作ったのでした。
 
 でも面白い経験です。日本に来る外人がホテルではなく日本旅館に泊まりたいのが分かるような気がしました。こういう所でないと出来ない得難い経験なのですから。
 そして予想通り韓国人のマネージャーは一切現れず、従ってセキュリティディポジットは全く関係なく終わりました。おやおや。かなり緩いオペレーションは個人運営だからなのでしょう。そこいらのいい加減さはありましたが、伝統家屋に泊まるというのはやはり得難い経験のソウルでの3泊でした。

平面図。(1).(2)は外の道路から、それ以外は内部から撮っています。全体で130m2程度、中庭を覗くと80m2という、まあそこそこの一軒家でしょう。しかし見事な囲み形住宅です。
セ北村文化センターでもらった地図をコピーしました。矢印が文化センター赤丸印が泊まった家です。安国駅から徒歩5分程度でした。破線はお薦め散歩コース。
(2)メイン道路からのアプローチから、路地を入るとこのように見えてきます。そしてお隣の家とは、ご覧のように道路に面している所は塀で接していますが、建物間は50cm位は離れています。後は小学校の建物。 (3)中庭から主間方向。窓の模様が違うのは、二重になっている内と外の障子風ガラス引き戸の柄が違うためです。結構繊細ですね。
(4)主間と読んだまあリビングです。かつては祖父の間というか主人の間でしょうが、今は薄型テレビが鎮座しています。42インチだったような。 (5)一の間と称したリビングの続きの間。大きなタンスというかワードローブには布団や座布団が入っています。
(6)バスルーム。ウォッシュレットでしたが、シャワーだけでした。また洗面はツイン洗面台、そして陰に全自動洗濯機が入っています。このキッチンバスエリアはしっかり改装していました。
(7)何故かキッチンの写真は撮っておらず、HPから借用しました。冷蔵庫は本当に大きかったですが、当然料理はしなかったので、一層大きさが目立ちました。
(8)夜の中庭。障子っぽくうまく作っています。
(9)朝の中庭。洗濯紐が生活感を一気に醸し出しています。お世話になりました。その向こうは建て替わったビル。こんなビルの谷間になってしまった。
アリランハウス

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