2002佐賀International Ballon Fiestaその3

release on '03.1.28

3日目。いよいよ最後の日。今日こそは競技を見たいもんだ。

幸いこの日は晴れ。やったー!しかし風がきつい。大丈夫なんだろうか・・・
会場に来てみると、場内放送で今日は競技を開催するとのこと。数種目を一度におこなうそうだ。ほんとは「Hare and Hounds(うさぎ狩り)」が見たかったけど、こればっかりは仕方がない。
競技は少し遅れ気味。風がきついので様子見なんだろう。そんな中果敢に1機のバルーンが浮上。会場に向かってきた。今日おこなわれる競技は地上の的に向かってマーカーを落とすというもの。風の読みが必要で当然1番最初にバルーンを飛ばすなんて不利。だからこのバルーンは賞賛に値するものだ。結果はそれほど的に近付くことができなかったけれど、この後少しずつバルーンが上がってきた。増え出したらもうどんどん飛んでくる。やっぱり数が多いと壮観だ。
ここでトラブル発生。TVでも取り上げられたのでご存知の方も多いと思うが例のバルーンが燃えたっていうトラブルだ。
地面衝突直後のバルーン
上にも書いたが今回の競技は地面の的にマーカーを落とすというもの。ということは当然的に近いところ(できるだけ低空)からマーカーを落とした方が確実なわけだ。トラブルを起こしたバルーンはちょっと高い目、地上から何百メートル上空かなんてわからないけど、しろうとの僕でも「風もきついし、マーカー落とすにはちょっと高いかなあ」と思いたくなるような高度だった。そんな高度から一気に降下してきたわけだ。もくろみとしては急降下/急上昇で観客を湧かす、というのもあったかもしれない。確かに急降下してきた時は歓声が湧いた。しかしそれは地面衝突少し前には「ああっ」というどよめき、驚きの声に変わったのだった。地面に衝突した時にクルーが脱出したように見えたのでそれはよかったが、誰も乗っていないバルーンは再び上昇し、爆発を続けながら流れていった。
これがはっきりいって怖かった。僕や観客達の上空を通っているわけではないけれど、数度爆発をくり返し空からボンベとか、構造物とかが火がついたまま落ちてくるのだ。下には民家だってあるし、普通に人だって歩いているだろう。そんなところに火の固まりが落ちたらどうなるか・・・最後はバルーン本体が墜落していった。墜落と同時に火の手は上がらなかったので幸い2次被害は起こらなかったようだが、それからクルーの搬送のために救急車は来るわ、墜落現場方面にパトカーや消防車が向かうわと、ちょっと騒然とした雰囲気になった。

そんな時に僕の滞在時間のリミット。気になりながらも競技会場を後にした。帰る途中でもインターネット等できる限りでその後の状況をチェックした。クルーの怪我は大したことなかったし、無人のバルーンによる2次被害もなかったようだ。当然午後からの競技は中止になったみたいだけど。
しかし来年もこのフェスタが開かれるかどうか心配だ。付近に何もないところで起こした事故ではなく、2次被害が起こらなかったことが幸いといえるくらい、住宅地に近かったからだ。開催場所を変えてもいいから是非続けてほしい。地方で続けている国際大会、手放すにはあまりにも惜しい。(終わり)

写真集のページに行く
2日目のページに行く
1日目のページに行く
旅のページへ戻る