プリアンプのマッキントッシュC1100 は、椅子の後方に配置されていますので、リモコンで音量調整は可能ですが、音量レベル値を確認するには、立ち上がって振り向かねばなりません。
ずっと前から、不便してました。
望遠レンズ付のカメラで表示部を拡大してモニターすることを思い立ちましたが、「監視カメラ」「防犯カメラ」「WEBカメラ」などのキーワードでは、よい機材にたどり着けませんでした。
ある日、気がついた正しい検索キーワードは、「ベビーモニター」。
私の必要する機能は、
カメラは屋内専用の小型、確実につながるモニターとセット、無線接続、カメラ常時ON、
音がしたらモニターは自動ON、音がなければ勝手にスリープ。
これは、確かに、ベビーモニターの仕様そのものです。
色々ありましたが、パナソニック ベビーモニター KX-HC705-W を選択(アマゾンにて)。価格は高めですが、電源入れっぱなしで使うのを考えて、信頼感を重視。
音量レベル値だけをみるには、内蔵レンズでは広角過ぎるので、小型4倍単眼鏡(美術館で絵を拡大してみるため用)を本来のレンズの上にテレコンとして取り付けました。さらにベビーモニターに備わる2倍デジタルズームも併用して、8倍に拡大します。
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演奏中は、上右写真のように、C1100の表示面の音量値がずっと表示されます。演奏を終わり、設定時間(5分〜30分)が過ぎると、モニターはスリープに入ります。故に、ONもOFFも、いかなる操作も不要です。
使ってみて、私には、想像以上に便利。歳とともに眼も悪く、立ち上がって振り返っても、眼鏡なしではC1100の表示は見えにくかったのですが、このモニタなら実物より大きくて、しかも近くに置けるので、よく見えます。
自作苦心談
なにせ目的外使用ですから、いくつか苦労はありました。
@赤外ブロックフィルター
画像素子(CMOSとかCCD)は、写真フィルムと異なり、赤外線にもかなり感度があるので、通常のカメラは必ず赤外線を止める赤外ブロックフィルターが入っています。しかし、ベビーモニターは、色の再現性を犠牲にしてでも暗闇での感度を重視するので、赤外線は全透過です。
そのため、C1100のディスプレーを撮像すると、眼には見えない多数の線が写りました(下の写真)。
(2倍デジタルズームの画面をトリミング)
これは赤外線漏れと予想。天体撮影用で赤外ブロックフィルターを各サイズ持っているので、レンズの先端にちょうどよいのをはめ込みました。その結果は下の写真の通り、線が消えました。
(4倍テレコン+2倍デジタルズームの表示)
Aレンズの取付は接着剤
単眼鏡はカメラに取り付ける構造にはなってません。そこで、接着剤でレンズ枠をカメラに貼り付けるという荒業を採用。下写真は接着中。レンズ間の光軸が狂わないよう正確に接着するのは若干の工夫が必要。赤外ブロックフィルターは先端キャップの下にあります。
Bバランスウエイト
単眼鏡は70gくらいあるので、カメラの前後バランスを取るために、裏側に金属ウエイトを付けます。これで、リモートでの首振りもスムースです。
2023年4月19日