Octave Phono EQ.2
オクターブ フォノイコライザー EQ.2




コンパクトでも多機能・高性能フォノイコライザー

 プレーヤーが、Pro-Ject Xtension9 TA とトーレンス TD-126 MkIII の二台体制になったので、フォノイコライザーも、もう一台、必要になりましたので、前から気になっていた、OCTAVE EQ.2 という大変コンパクトな製品を導入しました。
もう一台は、EAR Phonoboxです。


ヘアライン仕上げがとても美しい。

 コンパクトとは言え、2016年1月に発売された新設計のイコライザで、その機能も多彩。
 MC入力のインピーダンスは、62Ωから1kΩまで調整可能です。音は、大変に敏感に反応します。



ゲインも4段階に変更できますので、音量を合わせるのに便利です。



 TD-126 MkIII とEQ.2の配置はこんな感じ。
 配置上、デジタル系の中に置かざるを得ないのでノイズには最大限の気を使います。



EQ.2がアルミの台(自作)に載せてあるのは、DEQ2496(の電源部)から距離を稼ぐためです。
直置きでは実測でノイズが検知できましたので。


写真の上側が直置きの時のノイズ、下がアルミ台の乗せた場合。
これ以上離してもS/Nが改善しないのも確認しました。
Aウエイトなしで約-78dBのノイズレベルはかなり優秀。

そのノイズスペクトラムは以下のようでした。




ラインレベルでは電線にあまりこだわらない私も、フォノケーブルは流石に重要との認識なので、オルトフォン製二重シールドPhonoケーブルをおごっておきました。アルミベースは、EQ.2本体シャーシと共に接地しています。

下の写真は、付属の外部電源。

小さくてちょっと頼りなげですが、ドイツ製で、仕上げもよく、信頼性できそう。先端にはノイズ除去のフェライトもついています。
実は、ローノイズを謳う大型電源も試しましたが、音はなにも変わりませんでしたので、小さくて便利なこちらの付属電源を使います。

音の特長
 負荷インピータンス設定で音が変わりますが、Van Den Hul MC-10 Special + 500Ωで感じたことは、
高域は心地よく、かつトライアングルは鮮明で定位も明確、中域は充実、低域は少し強調、という印象。Octaveのイメージとよくあっています。どんなジャンルにも威力を発揮しそうなイコライザーです。

 税別36万円は一般論としては安いというわけにはいきませんが、この性能と設定の多機能からすれば、理にかなった価格のフォノイコと思えました。小さいがゆえに置き場所に困らないのも大きなメリットです。私のように、この大きさが必要な場合には、まったく無敵でしょう。電源を別筐体にするなら、フォノイコが大きい技術上のメリットは、私には考えつきませんし。
 フォノイコライザーを価格相応の大きさにするのが流行のこの時代に、この大きさでこの価格にはオクターブの自信が感じられます。本国のオクターブに質問した時、直ちに返信が帰ってきて、サポートも流石でした。


(2020年1月30日)
(2020年2月8日追記)
(2021年12月25日改定)
(2022年12月18日改定)

 


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