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56   LOOXな日々(その3:パフォーマンス調整) (2002.9.22)

残暑も終わり、過ごしやすい季節になってきた。その上、3連休が2週も続いてなんだかとてもノンビリしている。天気がいまひとつだがこれ以上贅沢を言ったらバチが当たる。

前話でも書いていたがADSL回線の調子が悪くなった。8月下旬頃から夜になると回線速度が数百Kbpsに落ち込み、その上リンクが突然切れたりして安定しなくなった。それでもモデムの電源を入れ直すと繋がったり、朝になると繋がったのでなんとか凌いでいた。

しかし、先週の連休明けの朝から全く繋がらなくなった。直ぐに「113」の故障案内に相談しても「ここは電話回線用だからADSL担当に連絡する」との回答。連休明けで混んでいたようで、なかなか連絡もなく、復旧したのはお昼を過ぎていた。原因は局内の交換機?の不調と言われ、別の交換機に繋ぎ直したそうだ。8月下旬からの回線速度の低下もその前兆だったとのこと。まだ1週間経たないが今のところ速度も安定しているようだ。

NTTから連絡がくるのが遅くちょっとムカッとしたが、その日のうちに復旧してよかった。こういうときはNTTの対応は素早くて良い。接続料金が多少高くてもしかたないかな。もし、他の接続会社だったら、こうは行かなかったように思う。

さて今回は、非力なLOOXで音楽を聴いたり、動画再生などちょっと重たいマルチメディア的なことをやって、そのあとWindowsXPのパフォーマンスチューニングに挑戦してみた。CrusoeでWindowsXPは少し荷が重いようで、Windows2000に入れ替えて使っている人もいるようだ。しかし、外付けのCD-ROMドライブやフロッピィドライブがないと入れ替えは難しそうだし、失敗すると修理扱いになりそうなので素人がやっても大丈夫そうな範囲でトライした。今回も以下、旦那が担当です。

WinAmpでのMP3再生 Impress TV視聴中
■MP3の音楽を聴いてみる
MP3ファイルをダブルクリックしたらFMPという富士通オリジナル?のプレイヤーが動いた。デザインはイマイチ。WindowsMediaPlayer、WinAmpなどと比較してみたが、それほどCPUの負荷は違わないようだが、若干WinAmpが軽く動く。さすがにWindowsMediaPlayerの音楽に合わせてグラフィックスが踊る映像エフェクトを表示させると辛い。

内蔵ハードディスクには20GB以上の空きがあるので、MP3ファイルに変換したアルバム300枚以上が入る計算になる。長期の出張や旅行にでるときには便利だ。前話に書いたようにスピーカの音は全くダメだがヘッドフォンを繋げばそれなりに実用になる。

■インプレスTVを見てみる
インプレスTVはオンデマンドのTVチャンネルだ。ADSL+無線LAN経由で300Kbpsストリームの番組を見てみた。画面サイズLargeにすると音声に比べ映像が遅れている。衛星回線の映像をみているようだ。さらに時々絵が止まる。画面が小さいStandardにすると映像が止まる頻度は少なくなるが、映像が遅れて表示されるのはまだ起こる。

デスクトップのエンデバーではなめらかに再生できるのでインターネットの速度は問題ではないと思う。LOOXのCPUかビデオチップがネックなのか、はたまたHDDなのかはよく分からない。タスクマネージャでCPU使用率を見てみると70%前後なのでCPUは余裕があるのかも知れない。とにかく動画再生はちょっと厳しいことが分かった。
 
 

デジカメデータをPCカードで取り込む デジカメアルバムをViXで見る
■デジカメの写真を取り込む
IXY DIGTALのコンパクトフラッシュをアダプタに挿して読み込ませる。無事に読める。当たり前。IXYは64MBメモリで約100枚撮れるが、家族で遊びに出かけたときなどは1日で100枚程度は軽く撮ってしまう。泊まりの旅行にでかけるときには、何枚ものコンパクトフラッシュか、写真を保存するためのパソコンが必須になる。

■ViXで写真見る
LOOXは縦方向の画面が狭いので写真の表示はちょっと苦しい。IXYの解像度は1600×1200で、LOOXが1024×600なので横方向は2/3、縦方向は1/2、面積だと約1/3しか表示できない。縮小表示で全景が収まるように縮小するには面積で1/4に縮小しないとだめだ。全景表示するための縮小処理に少し(数秒)時間がかかる。大きいまま表示させると瞬時に表示できるので、まあいいかな。
 
 

Bootvisでの起動の解析
■パフォーマンスのチューニング
いろいろと先人達が試みたことをWebで探し、本屋でXPのチューニングに関する本を立ち読みし、Windows XPのチューニングしてみる。チューニングはXPの起動を高速化するのと、普段アプリを使う上での高速化の2点があるようで、どちらも試してみた。

色々な設定は主にWindows.FAQ - ウィンドウズ処方箋を参考にさせて頂きました。設定変更は自己責任でお願いします。

  1. 起動の高速化
    1. 常駐ソフトを最低限にする
      常駐ソフトは起動するときに読み込まれるため、起動に時間がかかる。それにメモリなどのリソースを消費するので必要なもの以外は常駐させないようにする。

      • ボリュームコントロールの常駐をやめる
      • 画面の設定の常駐をやめる
      • Windows Messengerの常駐をやめる(アンインストールしたら消えた)
      • msconfigのスタートアップで不要なものを止める(何が不要かよくわからん)

    2. 搭載していないデバイスの検出をやめる
      デバイスマネージャのIDE ATA/ATAPIコントローラの設定で、搭載していないデバイスの自動検出をやめる(プライマリIDEのデバイス1とセカンダリIDEのデバイス0,1)。

    3. bootvisで起動を最適化
      bootvisはマイクロソフトが提供している起動プロセスの解析&最適化ツールだ。起動するときに読み込むDLLやドライバの情報を記録解析し、それらを素早く読み込めるようにするらしい。上の画面イメージがbootvisで解析をした結果。

    以上やってみて少し早くなった気がするが、電源ONからXPが起動して自動ログインしデスクトップが表示され、マウスポインタの砂時計マークが消えるまでに約55秒かかる。遅すぎか? ちなみにスタンバイ状態からの復帰は数秒で非常に速い。

  2. 普段の高速化
    1. 表示形式の簡素化
      XPはちょっと過剰なくらい表示に凝っている。2GHzとかのPentium4なら余力でできる仕事かも知れないがCrusoeではCPUが勿体ない。できるだけ無駄なことにCPUを使わないようにする。

      • パフォーマンスオプション
        システムのプロパティで「パフォーマンスを優先する」にする。
      • Windows XPスタイル(Luna)の無効化 デスクトップテーマをWindowsクラッシックにして、services.mscでThemasサービスも無効化する。
      • スタートメニューのクラッシック化
        高速化のためというより、どうもXPのスタートメニューに慣れないのでクラッシックというWindows2000タイプに変更した。パフォーマンスアップにも効果があるようだ。
      • フォルダオプションを従来のWindowsフォルダにする
        エクスプローラのフォルダオプションも同様に、XPタイプに慣れないので昔のWindowsタイプにしている。

    2. システムの復元を無効化
      XPは自動的にOSの復元ポイントを作るらしいが、別に復元しなくてもいいので止めた。本当は止めない方がいいのかも知れない。

    3. ディスクレイアウトの最適化
      XPはよく使うファイルの最適化してくれるらしい。最適化はアイドル時に自動的にも行われるらしいが一応、強制的に行ってみた。

    4. エラー報告を無効化
      異常終了などが発生するとマイクロソフトに報告するダイアログがでるが、こんなものは要らないので無効にしておく。
以上、色々試した結果、それなりに軽快になった気がする(と思いたい)が、アプリケーションの起動は相変わらずもたつく。しかし、900グラムという軽さでWindowsXPが4時間以上動作するのだから、あまり贅沢を言ってはいけない。WindowsXPはちょっと重すぎると思うが、LOOXはよくできていると思う。

3話に渡って書いてきたLOOX導入記はひとまず完了です。今後は、実際にモバイルで使ってみて気付いたことなどがあれば考察していきたいと思っています。

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