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TODAY〜  Vol.1

北風は冷たかった】
【普賢岳を覚えていますか?】 【ちびとも日記】bV 【フリーマーin札幌】 【“生”の終りを…】
【おいしい?】 【ちびとも日記】bU 【親は‥(病棟から)】 【幼い頃の……】
【ちびとも日記】bT 【ちびとも日記】bS 病院(或は医師)に思うこと 【ちびとも日記】【bR】
【いま 母は元気です】 燕尾服の〜 【ちびとも日記】bQ 【ちびとも日記bP】
写真というもの 決断 生体肝移植 ターミナルケア 患者さんは多いです
どうする!“ゴミ” 癌 その時貴女だったら? インフォームド・コンセント 「かあさん!…」を応援
患者さんを 父を 心が通じなければ WATASHI 母さん!頑張ろう
父が…… クリニックの今 「WATASHI」読みました YUN TODAYbQ
YUN TodaybP




今 いま 二度と再び還ってこない 今 全ての人に平等に訪れる
“いま”
人それぞれの今日を! そして明日へ

YUN Today bP
                                              
37歳 主婦 2児の母 何処にもいるありふれた私
5年前 今の自分を想像だに出来なかった 30歳で結婚するまで
遊んで 遊んで もう すごい女
家庭を待ってからも主人と 会社の上司と 仲間と 毎晩のように飲んで 飲んで…
そんな中子供を持ち いきなり家庭に籠もり子育てに夢中 周囲はもうビックリ!
平凡な子育て 平凡な主婦 友人達は「退屈じゃないの?と驚くばかり
子を持ってからの私は毎日新しい発見の連続 連続……
“子供”はもの凄いパワーと 大人が到底辿り着けない想像力の塊!
どんな飲み会より どんな銘酒より 面白く深い
第一回のTODAY 今回は私の長女についてお話しします

現在3歳6ヶ月のE・M 歩き始めが遅かったせいか 私の遺伝?運動能力はどうみても自慢できない 
ブランコやスベリ台で怖がらず遊ぶようになったのはつい最近のこと その分かどうか
知能の発達は早かった(親ばか?)1歳になるかならないかでしっかり言葉を話すようになり 
今では私の相談相手?になる始末
先日「ママ ケーキ作ろう」 「急に言われても……ケーキ作るにはいろいろざいりょうがいるでしょう」
「うぅ〜ん これで…」 手に何枚かの新聞紙を持って…“新聞紙ケーキ”作りが始まりました
ものを創るのが好きな私 夢中になって「3段けーきにする?」「ローソクは何本にする?」どんどんのっていく
いつの間にか娘の身長ほどのケーキが出来上がってしまった『やった!すご〜い』と手を取り合って大喜び
「じゃー片づける?」 「ダメッ!みんなで食べるんだもの〜」
「ママはイチゴとクリームの所 私はチョコのところを食べる あ〜オイシイ!」
娘は私がとうに忘れていた想像の世界にいる 何だか涙が出そうになった
もの凄く綺麗な空気の中に浸っているような 不思議な感動に包まれた
「もう一つ! あ〜オイシカッタ お腹イッパイ」胸がいっぱいの幸せな一時だった

昨日は夢中で絵を描いていた そっと見ているとタコのような絵になってきた
「これなに? タコ?」 「ちがうよ ゾウさん!」 よく見ると 確かに顔はゾウ 鼻は長いし 耳も大きい
「でも 足が10本もあるよ?」 「うん ゾウさんが早く走れるように足をいっぱいかいたんだ」
今にも走り出しそうなパワーを感じた
私は側にいた主人に 「ピカソだ ピカソ!」と絵を見せました 幸い我が愛する夫も親ばか大会で
「う〜ん これ天才だ!」もう大まじめ……

熱くなった胸の中で強く つよく思ったのはこの子の“この世界”長く守ってやりたい そして育ててやりたい
〈アレ? 違うでしょう ゾウさんの足って4本じゃない? この前動物園で見たでしょう 
            これじゃ〜6本も多いよ 足を沢山描いても早く走れないのよ〉って言ってしまいがちだけど
それだけは誰も この子には言わないで欲しい
この絵は大切に部屋に飾っておこう

この子にも4本足の像を描く日がきっと来る
でもこの自由な“発想”を少しでも長く持ち続けて欲しい…と強く思いました

そんなこんなの子育ての毎日 他から見ればなんてこともはい毎日かも………でも

最後までお読みいただいて有り難うございました

                                          由美
WATASHI

朝一番で市立病院の受付に診察券を出していた
後から来ることになっている夫を待って…
今日は 私が数回診察を受けた医師から「ご主人お一人出来ていただくように」と指定されて日
混みあう診察の順番取りに一足先に来ている私
呼ばれて主人が診察室に入る かなりの時間が経って主人が戻ってきた
「癌だって」主人の言葉が私の耳に響いた 右の乳房の組織検査の結果だ 「そう」呟くしかない
40歳 中学3年の娘 中学1年の息子を持つ2児の母
「初期のようだ 手術を急ごう」夫や周囲の声は騒がしい
将来の甲子園球児を彼なりに真剣に目指している息子 多感な年頃になった娘 茶碗一つ洗ったことのない夫
あ〜どうすればいい
胸を一つ失う感傷なんて考えてる余裕はない 
チーム一のチビの1年生が 今夜も遅く山盛りにボールの入った大きなバケツを引きずるように帰ってきた
このボールとユホームを彼と一緒に洗って 明日の早朝朝練に行かせなければ

この子達を残して………


窓から燦々と日が射している どうして今 21年前のことなど頭をよぎったのか

昨日は2児の母になっている娘とフリーマーケットに 先日は1児のパパの息子のマンションで
掃除洗濯に精を出してきた 嫁は看護婦に出て忙しい
還暦を迎えて前にもまして元気印でパソコンやらドライブの夫

右胸はない 今も…見事に抉られて  好きな水泳も遠ざかって久しい

冬の陽は何時の間にかビルの彼方に落ちていた

                                       I. 
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