K107.林内気温の日変化・季節変化、春~入梅期


著者:近藤純正・菅原広史・内藤玄一・萩原信介

東京白金台の自然教育園の数地点において気温の連続観測を行なっている。 本章では3月~梅雨初期の気温日変化と気象庁大手町露場との気温差について 解析した。
林内の開けた「開空間」における晴天日中の日だまり効果による気温上昇は、着葉前の 3月下旬に最大であり、着葉による林床の木漏れ日率(日射量)の減少にした がって小さくなり、5月下旬にはほぼゼロに近づく。この季節変化の傾向は森林内に設置 されている北の丸露場における日だまり効果の特徴と同じである。

常緑樹林と落葉樹林の気温差は明瞭な季節変化を示し、3月下旬と5月末でその差は 約1℃もある。すなわち、木漏れ日率が40%から10%になると気温は相対的に約 1℃低下する。
開空間と林内における高度4.6mまでの気温鉛直分布をみると、3月の日中は上層ほど 夜間は下層ほど低温であるが、5月になると日中は日射による樹冠層の高温化により、 高度4.6mの気温が1.4mの気温より高くなる、いわゆる気温の逆転層が現れる。 (完成:2015年7月10日)。

本ホームページに掲載の内容は著作物である。 内容(新しい結果や方法、アイデアなど)の参考・利用 に際しては”近藤純正ホームページ”からの引用であることを明記のこと。

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更新の記録
2015年7月5日:素案の作成
2015年7月6日:樹種名を加筆、ボーエン比の役割を追記
2015年7月9日:はしがきに備考「見通しと木漏れ日率」を加筆

  目次
      107.1 はじめに
      107.2 気温の観測
      107.3 晴天日の気温日変化の比較(大手町、北の丸、自然教育園)
      107.4 常緑樹林と落葉樹林の気温差
      107.5  開空間と大手町の気温差、季節変化
   107.6 北の丸と大手町の気温差、季節変化
   107.7 高度4.6mまでの気温鉛直分布
   まとめ
      引用文献


気象庁データ
気象庁の大手町露場における2015年の気温データは気象庁から提供されたものである。

107.1 はじめに

晴天日における森林内の気温について、これまでのシリーズ研究「森林内の気温」で 分かったことは次の通りである。

(1)広い芝地の気温を基準とした林内の気温差は、木漏れ日率の関数で表され、林内の 見通しの良好・不良に大別される( 「K104.林内気温ーつくばの洞峯公園、農環研、気象研」)。



備考:見通しと木漏れ日率
見通しは、林内の風通しを表す簡易パラメータであり、現在まだ見通しと風通し間の明確な 関係は付けていない。しかし概略であるが、樹木の影響のない風上の風速に対する林内 風速の低減比は0.1前後(見通し不良林)である(「K56. 風の解析 ―防風林などの風速低減率」の図56.12)。また、モデル計算によればahc (=葉面積指数×個葉の抵抗係数)の大きな林では0.2 (ahc=2m2/m3)~小さな林では 0.5(ahc=0.3m2/m3)が目安である( 「K56. 風の解析―防風林などの風速低減率」の図56.13」)。

さらに、水平方向に測った防風林の力学的厚さawc(=水平葉面積指数×個葉の抵抗 係数)を用いれば幅のある森林つまり風の通り抜ける距離が数10m以上の、 awc>10m2/m3の場合、風速の低減率は0.05~0.45の間に入る。 この幅の中で、密林は小さなほうに、疎林は大きなほうに入る( 「K56. 風の解析―防風林などの風速低減率」の図56.21を参照)。

見通しと林内風速(風通し)の間の明確な関係をつけることは今後の課題である。

同様に、木漏れ日率と現在多用されている天空率の関係も明らかにする必要がある。 物理的な意味では、林床に到達する放射量が林内気温を決める主な要素であり、 天空率は木漏れ日率と強い相関関係があるものの、林内気温を決めるパラメータとしては 精度に劣る性質を持つ。

それゆえ、木漏れ日率と天空率の関係をもとめる作業を行なうよりは、木漏れ日率と林床の 放射量の関係を明確化することが重要である。



(2)前日が降雨の日は林床の表層土壌の含水率が高く、広い芝地に比べて 日射量が少なく風が弱く林内の乾燥が進まないことと林内土壌表層の冷たい貯熱影響 によって地温・気温の上昇が遅れ、その結果として気温差はマイナス側にずれる。

降雨が多くなる梅雨期に近づくと、同様の理由によって気温差はマイナス側にずれる (「K106. 明治神宮の森・代々木公園の日中の気温分布」)。

科学博物館附属自然教育園(東京都港区白金台5丁目)では、2014年11月14日から気温の 連続観測を行なっており、上記の結果をより詳細に確認することができる。

前報では(近藤ほか、2015;「K101. 森林公園の気温―北の丸 公園と自然教育園」)、2015年2月までの結果を報告した。本章では3月12日から 入梅期までの観測値を解析する。また、気象庁の大手町露場と北の丸露場の気温との 関係についても解析する。

林内の木漏れ日率:
林床の日射量が林外の何%であるかの測定は非常に難しい。今回は、木漏れ 日率として、観測点の周囲約20m範囲内を目視する。林内には、一般に低木などが生え ているので、林床面上の高度1m以下の範囲を見たとき「強い直射光」が当たって いる面積の割合(%)を「木漏れ日率」と定義する。

ただし、林内の見通しが非常に悪い場合、見通しのできる範囲内、たとえば10m以内の 木漏れ日率とする。 この定義による木漏れ日率は雲量の測定に似ている。山で囲まれた山峡では天空の 見える範囲は狭く、その見える範囲内に占める雲の割合を雲量とする。

木漏れ日率の目視の個人差は許容範囲内である。木漏れ日率=40~100%の範囲では個人差 は10%程度、木漏れ日率=0~10%範囲では3%程度であり、測定に際して神経質に ならずともよい。


107.2 気温の観測

図107.1は気温計の配置図である。気温計通風筒の地表面からの高さは1.4mとする。 ただし、開空間とその北20mの林内では、高度0.4m、1.4m、4.6mで気温の鉛直分布 を観測する。開空間の高度0.4mの気温計は、高度が0.25mの期間もあった。

自然教育園の地図
図107.1 自然教育園内の気温計配置図。
塔北20m:気象観測鉄塔の北20mの林内、高度=1.4m(ほとんどが常緑樹)
塔南50m: 同上 の南50mの林内、高度=1.4m(落葉樹と常緑樹)
開空間:旧管理棟跡地の開けた空間、高度=0.4(0.25)m、1.4m、4.6m (中心部近くに落葉樹)
開空間北20m: 同上 の北20mの林内、高度=0.4m、1.4m、4.6m(落葉樹と常緑樹)



各観測地点の代表的な樹木は次の通りである。
塔北20m・・・・・・・・高木スダジイ、亜高木ヤブツバキ、トウネズミモチ
塔南50m・・・・・・・・コナラ林(木漏れ日率の季節変化が大きい)
開空間の大木・・・・カラスザンショウ(開空間の中央近くに日陰をつくる)
開空間北20m・・・・シラカシの大木あり

気温観測は高精度の強制通風式気温計を用いて行なう。この気温計の総合的誤差(通風筒 に及ぼす放射影響を含む)は0.03℃程度である(「K92. 省電力 通風筒」「K100. 気温観測用の次世代通風筒」)。

センサーはPt1000オーム、受感部の直径は2.3mmを用いている。 気温のサンプリングは10分間隔である。

気温観測用の通風筒のファンモータの電源は12ボルト、0.06アンペアであり、 AC100ボルトにACアダプターを用いるが、短期間の停電時には乾電池を用いた。 塔南50mの気温計は5月2日~5月14日は故障のため、この期間の気温値は図にプロット しない。

日中の気温として、1日の最高気温が現れやすい時間帯の12時~15時までの3時間平均値を、 また早朝の気温として、1日の最低気温の現れやすい時間帯の2時~5時の3時間の平均値 をもとめる。

107.3 晴天日の気温日変化の比較(大手町、北の丸、自然教育園)

林内気温の特徴を知るために、はじめに、気温の日変化をみておこう。

林内の代表地点として林内環境の変化が少ない塔北20m地点を選ぶ。ここは常緑樹からなり、 林床に届く日射量の季節変化はわずかで、木漏れ日率は10%(4月中旬まで)~7% (5月中旬以後)である。

晴天が続いた3月~5月の各下旬の数日間を選び、気温の日変化を図107.2に示した。

比較のために、東京都心部のビル街を代表する気象庁大手町露場と東京の新露場(北の丸 露場:森林公園内の開空間)の気温日変化も示す。

気温日変化
図107.2 晴天が続く期間の気温日変化(2015年)。
上:3月24日~3月31日
中:4月23日~4月28日
下:5月22日~5月27日


気温差日変化
図107.3 晴天が続く期間の気温差の日変化、前後1時間の移動平均値(2015年)。
上:3月24日~3月11日
中:4月23日~4月28日
下:5月22日~5月27日


これら3地点の特徴を分かりやすくするために、大手町を基準とした気温差の日変化を 図10.7.3に示した。両図からわかる特徴は次の通りである。

着葉が進んでいない3月下旬(上図)には、日中の気温は北の丸が大手町よりも高温で ある。塔北20m地点は14時ころ大手町とほぼ同温である。夜間は大手町で気温下降が 緩慢となる。林内気温(塔北20m)は北の丸に比べて1.5℃程度低いが、 日変化パターンは似ている。

着葉が進んだ4月下旬(中図)には、3月に比べて北の丸は全体として0.3℃ほどマイナス側に ずれた日変化をしている。林内気温(塔北20m)は位相がわずかに遅れる傾向にあり、 同時に日変化の振幅が小さくなっている。これは、塔北20m地点の周辺の広い林内で 着葉が進み、周辺一帯における林床へ届く日射量が減少することによると考えられる。 さらに、季節が進むにしたがって降水量も多くなり、林床の表層土壌の水分量も増え、 熱慣性が大きくなることにより、この傾向を強めていると考えられる。

表層土壌の水分量の影響は、梅雨明け後の晴天が続くころの観測結果から今後確認する ことにしよう。さらに注目すべきは、気温が高くなると「ボーエン比の気温依存性」 つまり、エネルギー分配比(=顕熱/潜熱)が気温上昇とともに小さくなり、 蒸散にエネルギーが多く費やされ、大気を直接加熱する顕熱が相対的に減少する。 その結果、放射条件が同じでも林内気温の上昇は小さくなることが予想される。

5月下旬(下図)になると、上記の特徴は明瞭になる。
林内(塔北20m)については、大手町との気温差(図107.3の下図)は-2℃~-1℃程度 で気温差の日変化幅は小さい。北の丸については、日中の気温は大手町とほぼ同温 であるが、夜間は北の丸が1~2℃の低温となる。

107.4 常緑樹林と落葉樹林の気温差

3月から5月にかけて着葉が進むので、着葉が気温に及ぼす影響をみることができる。 常緑樹林の塔北20m地点に対し、その南方約70mの塔南50m地点は落葉樹が多く、この 2地点の気温を比較すれば着葉の影響がわかる。塔南50m地点では落葉期には林床に 届く日射量は大きいが、着葉がほぼ完了した5月中旬の木漏れ日率は10%に減少し、 塔北20m地点の木漏れ日率(7%)とほぼ同程度になった。

図107.4(上)は4地点(開空間、開空間北20m、塔南50m、塔北20m)の高度1.4m における日々の12時~15時の平均気温である。ただし、開空間の高度4.6mの気温 を基準とした気温差をプロットしてある。

塔北20mの気温(黒四角印)に比べて開空間と塔南50mの気温差は季節が進むに したがって低温になっている。

3月~6月塔の南北気温差
図107.4 高度1.4mの気温差、12時~15時平均。
上:各地点における日々の気温差、開空間の高度4.6mの気温を基準
中:晴天日における塔の南50mの気温差、塔の北20mの気温を基準


この傾向を見やすくするために、同図(下)は晴天日の塔北20mの気温を基準とした 塔南50mの気温差を表したものである。

気温差は3月17日~25日に0.8~0.9℃あり、日数経過とともに低下し、4月下旬に0℃前後、 5月下旬に-0.2℃前後になり、3月~5月までの変化幅は約1℃である。

これまでの報告で示したように( 「K104.林内気温ーつくばの洞峯公園、農環研、気象研」)、 「K106. 明治神宮の森・代々木公園の日中の気温分布」)、 見通し不良の林内(自然に近い林内)における木漏れ日率が40%と10%のときの気温差 は約1℃であり、今回の自然教育園における観測結果とほとんど一致する。

107.5 開空間と大手町の気温差、季節変化

前掲の図107.2では、林床に日射がほとんど入らない常緑樹の密な地点(塔北20m)と 大手町の気温差を示したが、次の図107.5には自然教育園の開空間と大手町の気温差の 季節変化を示した。

2時~5時の気温差(上図)では、晴天時のプロット数が少なくて季節変化は不明であるが、 日中の12時~15時(下図)では季節変化は明瞭で、気温差は3月下旬に0.6℃前後で林内の 開空間が都市ビル街より高温であるが、季節が進むにしたがってこの開空間の木漏れ日率の 低下にしたがって気温差も低下し、5月下旬には都市ビル街より1.7℃前後の低温となる。

つまり、12時~15時の気温差は+0.6℃から-1.7℃、その変化幅は2.3℃で非常に 大きい。

この開空間の中ほどに近い場所には「カラスザンショウ」の大木があり、落葉期の木漏れ 日率は大きいが着葉期の木漏れ日率は小さくなり、開空間というよりは林内に近い環境と みなすことができよう。

3月~6月開空間の気温差
図107.5 晴天時における開空間の気温差、大手町の気温を基準。
上:2時~5時の平均
中:12時~15時の平均


107.6 北の丸と大手町の気温差、季節変化

図107.6は大手町の気温を基準とした晴天時における北の丸露場(開空間)の気温差の 季節変化である。

2時~5時の気温差(上図)では、プロットのばらつきが大きく、不明瞭ながらも季節 が進むにしたがって気温差はマイナスの値が大きくなる傾向にある。

3月~6月北の丸の気温差
図107.6 晴天時における北の丸の気温差、大手町の気温を基準。
上:2時~5時の平均
中:12時~15時の平均、塗りつぶし印は前日の降水量が10mm以上の日


日中の12時~15時の気温差(下図)では、明瞭な季節変化があり、3月下旬~4月上旬の 気温差は+1℃前後あるのに対し、5月下旬~6月には+0.3℃前後に低下している。 つまり、森林公園内の開空間にある北の丸露場の日中の日だまり効果は3月の1℃から6月 の0.3℃に減少する。この傾向は、前報の「k105. 北の丸公園の 日中の気温分布」の6月20日の観測と図105.4の分布図のプロット(気温差0.32℃) でも示した通りである。

107.7 高度4.6mまでの気温鉛直分布

開空間(旧管理棟跡地)とその北20mの林内における気温の鉛直分布を図107.7に示した。

2時~5時の鉛直分布(左列図)によれば、開空間では高度が低いほど低温である。しかし林内 では気温の高度による違いは小さく、3月(左、上図)には高度4.6mと0.4mの気温差は 0.6℃あるが、5月にはほとんどゼロである。

日中の12時~15時の鉛直分布(右列図)によれば、季節によって大きく変わる。 すなわち、落葉期の3月は開空間と林内ともに下層ほど低温の不安定分布であるが、 着葉が進んだ5月になれば中間高度に低温層ができ、地面近くと上層で高温の分布と なる。それゆえ、高度1m~5mが低温層となる。

気温鉛直分布
図107.7 晴天日の開空間と林内における気温鉛直分布。
左は2時~5時の平均、右は12時~15時の平均
上:3月
中:4月
下:5月


4月から5月になると日射量が強くなり、樹冠層(葉面層)で多くの日射量が吸収される ことによって、その高度の気温が高くなる。着葉も多く林内の鉛直混合が弱いことにより 樹冠層に高温層が形成される。

夏期になるとこの傾向が顕著になると考えられる。5月下旬から樹冠の上までを含む5高度 (1.0m、3.0m、5.2m、7.4m、19.0m)で気温の鉛直分布の観測を開始した。 その結果は次章で示す予定である。

まとめ

自然教育園内では2014年11月14日から気温の連続観測を行なっている。本章は2015年3月12日 から入梅初期までの結果である。同時に気象庁大手町露場と北の丸露場の気温との比較 も示した。

晴天日の林内気温について、
(1)大手町の気温と比べたとき、北の丸における日中の日だまり効果による気温上昇は、 3月下旬に1.0℃前後であるが、4月下旬には0.5℃前後、5月~6月には0.3℃前後になる (図107.6下)。夜間は大手町に比べて、3月は1.2℃前後低く、季節が進むにしたがって マイナスが大きくなり6月には1.8℃前後低くなる(図107.6上)。

(2)大手町の気温と比べたとき、開空間(旧管理棟跡地)における日中の日だまり効果 による気温上昇は、3月下旬には0.6℃前後(最大1.0℃)であるが、4月になると小さく なりゼロに近づき、5月には逆に1.5℃程度低温となる(図107.5下)。夜間は大手町に 比べて1.0~3.5℃ほど低温である(図107.5上)。

上記(1)と(2)で示した季節変化の傾向は、着葉が進むことで木漏れ日率の低下と、 林床の表層土壌の水分量が増えることとで、林外に比べて林内の地温・気温の上昇が 抑制されることによると考えられる。梅雨明け後の晴天が続くと、林床の表層土壌水分 量が減少し、盛夏の日中には再び日だまり効果による気温上昇が大きくなるものと 予想される。

それとは別に、今後の観測で注意すべきは、ボーエン比の気温依存性により、夏期には エネルギー分配比(=顕熱/潜熱)が小さくなり、森林の大気加熱の割合が相対的に 小さくなることである。その結果として、林内気温がどのような振舞いをするかに 注意しよう。

(3)常緑樹の林内(塔北20m)における日中は3月には大手町と比べると同温ないし 0.5℃ほど低温であるが、5月には1.5℃ほど低温になる。夜間は3~5月には大手町に 比べて1.5~2℃ほど低温である(図107.2、図107.3)。

(4)林内環境の変化が少ない常緑樹林の塔北20m地点を基準とした落葉樹林の塔南50m 地点の気温差の季節変化は、3月下旬に0.8℃前後であったが、着葉とともに気温差は 低下し5月下旬には-0.2℃前後となった(図107.4下)。これら気温差の季節による 変化幅1℃は、いろいろな林内でこれまでに観測した木漏れ日率40%と10%の気温差 約1℃とほとんど一致する。

気温の鉛直分布については、
(5)落葉期の3月には、開空間と林内とも、日中は不安定分布(下層ほど高温)、早朝 は安定分布(下層ほど低温)である。着葉が増えると、日射量の林床面に届く分が少なく なり、その分が樹冠層(葉面層)で吸収されるようになり、日中の気温鉛直分布は樹冠 層で高温となる(図107.7)。詳細は続報で示す予定である。

引用文献

近藤純正・菅原広史・内藤玄一・萩原信介、2015:自然教育園内の気温.自然教育園報告,  第6号,1-15.

      

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