平成11.4.12月 更新
大凶収集紀行へ '98 その5 平成10年3月29日(日)
いきす じんじゃ
息栖神社
茨城県鹿島郡神栖町大字息栖

大鳥居(18.0KB)
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◆旧県社◆主神:岐神、配祀:天鳥船神・住吉三神

 息栖神社は、鹿嶋市の隣、神栖町(かみすまち) の常陸利根川河岸に鎮座します。鹿島神宮 から約10km、車で15分程で到着します。 鹿島神宮、香取神宮と合わせて、 東国三社の一社に数えられますが、 観光地的雰囲気の全くないこじんまりとした寂かな神社です。
 祭神は、岐神(くなどのかみ)を主神とし、 相殿に天鳥船神(あめのとりふねのかみ)住吉三神を奉ります。 合わせて五柱の神を奉ることから、古くは、息栖五所明神と称されたそうです。 岐神は、鹿島神・香取神が東国を開拓する際、航海の専門家として道案内に立たれた神で、 除厄招福,交通守護の御利益があります。また、天鳥船神は、国譲りの神話で、 鹿島神建御雷神(たけみかづちのかみ) に副えて遣わされ、先導をつとめた神として紹介されています。 住吉三神は、海上守護,漁業関係の霊格の高い神です。
 古代、霞ケ浦は奥深く入り込んだ中海で、港湾部を挟み込む鹿島・香取は軍港として、 東国平定の重要な拠点でした。その事から、鹿島・香取・息栖の神々は、深い関わりを 持つのです。それにしては、神宮号をもつ両社に比べ、ここ息栖神社は、 あまりに寂しいたたずまいでした。御札・御守を頂く際、退屈そうにしていた神社の方から、 20分程、いろいろな話を聞かせてもらえました。
 さて、お参りをする前に手水場で手や口をすすぎ清めますが、 ここの手水場は小さい上に水道の蛇口がむき出しで少々興ざめでした。ところが、 この蛇口から出る水こそが、この神社の最大の霊験ともいえる代物だったのです。
 神社から通りを一本挟んで河岸に出ると、大鳥居の両脇に水中に立つ鳥居が二つあります。 水中には、男瓶・女瓶(おがめ・めがめ) と呼ばれる石瓶から霊水が湧く忍潮井(おしおい)があります。 昔、この河岸一帯が海だった頃からあり、潮の中から真水を湧き出している事から、 忍潮井の名が付けられたということです。 伊勢の明星井、山城の直井と併せて日本三所霊水の一つに数えられます。 他の二所の霊水は現在枯れており、ここの霊水だけが今も湧いているのだそうです。
 現在は、河岸に石門が作られ、忍潮井の前は船溜りになり事実上の釣り堀状態です。 残念ながら、湧き水を直接飲むことは出来ません。 ところが、地下には霊水の水脈が走っていて、この水脈から直接ポンプで引いているのが、 先ほどの手水場の蛇口なのです。飲んでみると、少しぬめりを感じる (気のせい?)独特の味でした。 今も霊験あらたかで、他県から毎週この水を汲みに来て、癌を患った親に飲ませ続け、 ついに直ったという話もあると聞きました。見た目で判断してはいけません。

おみくじは、お金を入れて、箱の中から籤を一本取り出す方式でした(百円)
… 午後3時30分頃、 おみくじをひく

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