第130回定例会

(2000/04/23)


 当日は、通常より狭い20人部屋に23人が集まって、以下の10タイトル14戦が行なわれました。
(GMT)トライアンフ&グローリー:「カスティリオーネの戦い」
1796年イタリア戦役
 発売直後に河崎さんが翻訳し、YSGA和訳ホームページにも掲載、個人的にはコンポーネントの綺麗さに惹かれるところ大で、YSGAきってのナポレオニッカーDoBSさんと対戦。
 南北戦争を題材とした一作目(GMT)Gloryに比べてもプレイしやすくなり、指揮官ユニットがなくても、チットの活性化チェックで充分それらしさを出しているのに感服した。また、精密な戦術級である(GMT)バトル・オブ・ワーテルローに比べても、対騎兵突撃用の歩兵方陣が、突撃を受ける瞬間にしかチェックを行なえない等、シンプルなルールでかえってリアルな感じになって好感が持てた。
 実際のプレイの方も、いい意味でのチット引きの緊迫感があり、騎兵の威力が十二分に描かれていて大変盛り上がった。
 この「カスティリオーネ」は、オーストリア軍が全滅するか全て盤外へ離脱してしまうまで、際限なくターンをプレイするというシナリオなので、オーストリア軍は秩序だった撤退を開始。しかし行動力に富む仏軍は、軽騎兵の突撃で戦線を混乱させた後、重装騎兵の突撃で、縦深突破。散々にオーストリア軍左翼を蹴散らした。
 また右翼では、丘の上に建つ城(これがまた、立て篭りたくなるような城閣なんだよね。日本で言うところの二の丸三の丸らしきものもあるし、からめ手だってある)に足止め部隊を残して撤退するはずが、撤退中を側面から突かれて四分五裂。そればかりか城に強力な部隊を入れていたのに、からめ手から意図的に逃げ込まされた潰走部隊によって篭城部隊まで潰走させられた。
 プレイ自体は3ターン終了までだったが(会場が5時終了の為)、個々のターンが充実しているので、時間ばかりかかるという印象は全く受けなかった。何と言ってもナポレオン戦争における、騎兵の強さを痛感できるので、すっかり「重装騎兵ファン」になってしまった。
 和訳もある事だし、米国ボルダーゲームスで$39で個人輸入しよう(送料込みでも日本円で五千円しない。日本で一万五千円とかボッタくられるぐらいなら、少々のリスクと手間は惜しみません)と意気投合した2人であった。

(GMT)Barbarossa:Army Group South:「ルントシュテット・アタック」
 昨年の5月以来、冷めること無く続くYSGAでの(GMT)Barbarossaブーム。この3、4月は、ほぼ毎週末どこかでプレイされていたが、昨年に引続き今年の5月連休大会も、Army Group South+A.G.Centerのキャンペーンが決定したので、その練習プレイ。
 もはやリボフ早期陥落(VP奪取)は無理と分かったので、今や、いかにキエフ方面へ突破するかに力点が移された。ゴリ押しで東へ進む独装甲師団群を、ソ連戦車が側面から襲うという激戦が繰り広げられていた。

(VG)第7艦隊
 こちらも5月連休例会に向けての最終調整。3人で1マップシナリオをプレイ。ソ連の空対艦ミサイルと潜水艦が大活躍していた模様。

(AH)ASL
1回戦シナリオ/J8:「BLOCK BUSTING IN BOKRUISK」
(河崎さんのレポートより)
 1944年、崩壊の瀬戸際に瀕した中央軍集団と、その包囲をめざすソ連軍との戦闘。マップは1と3を半分ずつ使い、ソ連軍は8ターン終了時までに、マップ1の複数建物ヘクス5つのうち4つを奪わなければなりません。私はドイツ軍(防御側)を担当しました。
 末期戦だけあって、ソ連軍はISU-152が一輌、SU-85が二輌、KV-1Sが二輌と豪華な顔ぶれ。対するドイツ軍は、マーダーIIIと三突G型が一輌ずつ、76ミリと50ミリATが一門ずつという肌寒い装備です。
 縦長のマップなので縦深防御を敷き、遅滞戦術を取る手もあったのですが、ただでさえ少ない戦力が分散されるのを嫌い、今回は採用しませんでした。
 前線側の3つの建物は捨てて、後方の2つを死守する作戦です。ゲームはドイツ軍虎の子の戦車二輌が、丘上に配置されたソ連軍 76ミリ歩兵砲に相次いで撃破されるという衝撃的な展開で始まりました。
 この歩兵砲は短砲身なのでTK#が9しかなく、セットアップ前は「イワンの短砲身、恐るるに足らず」とバカにしていたのですが、なんとロスケのくせに生意気にもHEAT弾などという小洒落たものを撃って来やがったおかげで、第一ターン準備射撃でマーダーIIIが被弾・撃破、慌てて路上から丘の上に向けて応射を始めた三突も続く第二ターンに被弾・撃破という結果になってしまいました(マーダーはともかく三突までやられるとは予定外)。
 その後もウィル赤軍の的確な攻撃の前に、ドイツ軍守備隊は次々と撃破されてゆき、結局最終ターンを待たずして盤上からドイツ兵の姿は消え去ったのでした・・・
 ISU-152がドイツ軍MMG銃座に初弾を命中させたり、いい所で狂暴兵が出てドイツ軍の射撃を吸引したりと、ちょっと運がなかった部分もありましたが、改めてベテランプレイヤーの腕の冴えを見せつけられた展開で、完敗に終わりました。

2回戦/シナリオT4:「SHKLOV'S LABORS LOST」
 昼食後に二本目のシナリオ、SHKLOVに取りかかりました。
 バルバロッサの中の一幕、ソビエト士官候補生の守る一隅に手を焼いたドイツ軍が、Gross Deutschland を投入したというシナリオです。今回も私がドイツ軍担当ですが、今度は攻撃側になります。
 このシナリオは両軍に10−3がいて分隊士気も8という、いささかインフレ気味のシチュエーションですが、トーナメントシナリオだけあってバランスもよく、コンパクトでエキサイティングなので私の好きなシナリオの一つです。
 機銃を装備していない為、対歩兵戦では使いづらい三突B型のさばき方がドイツ軍にとってのポイントになります。今回のドイツ軍は、我ながら随所に冴えた動きを見せ(笑)、煙幕もうまく決まって順調に前進していきます。三突Bは戦線後方に回り込み、対戦車ライフルの銃弾に怯えながらも(初期戦の醍醐味)包囲状態の形成を試みます(でも命中弾がなかなか出ない)。焦点となるニュータイプ(10−3)対決は、どちらも10−3の基にフルスタックでMGを掻き集め、お互い相手のLOS内にとても入れない状態。ここでドイツ軍は、敵10−3キラースタックの隣接ヘクスに9−2が指揮する3個分隊スタックを突撃させ、同時に10−3スタックを1ヘクス離れた射撃可能地点に前進させました。ソ連軍の防御射撃で9−2スタックは3KIA(!)の被害を被ったものの、ドイツ軍10−3スタックの反撃も1KIAの結果を与え、運良く10−3の除去に成功します(この時点でドイツ軍キラースタックの火力は24FP、ヒーローもいたので−4DRMでした。化け物か・・・)。
 10−3さえ倒せばこっちのもの。目標建物5つのうち、最後の一つに立て篭るソ連軍を包囲しかけたところで、時間切れ終了となってしまいました。
 ドイツ軍がかなり優勢ではあったと思いますが、残り2ターンの間にソ連軍を全滅させねばならず、まだコミッサールも健在だったので、まだまだ予断は許されない状況でした(ドイツ6:ソ連4くらいでしょうか)。  悲願の対ウィル戦2勝目に手が届きそうだっただけに、最後までプレイできなかったのが惜しまれます。

(Jedko)ロシアン・キャンペーン2
 セットアップの段階で独軍が中央・南方の装甲軍団の殆どをルーマニアに配置して、第一ターンのセカンド・インパルスに突進を開始するというAH版独ソ戦時代の裏技を披露。これを予想していなかった赤軍は、41年末にモスクワこそ落とされなかったものの、レニングラードからロストフ全面に至る縦に一直線の戦線構築を独軍に許してしまった。

(EP/Sunset)D-DAY
 YSGA全体で16個注文したサンセット版D-DAYが届いたので、それを引き渡しがてらの対戦。覗きに来た誰もが、サンセット版のマップの美しさに感嘆の声を挙げていたのが印象的だった。
 プレイ自体は、相変わらず微妙なルール解釈の違いはあったものの、独軍の短期決戦が成功して、連合軍が投了していた。

(コマンド誌付)バルジ大作戦
 今や常連の國學院大SG研のSoGaさんと、古参メンバーながら結婚以来ずっと忙しかった太公捨 立謀さんが珍しく朝から参加されたので、急遽組まれた対戦。
 SSファンのSoGaさんが独軍を担当し、当初は素晴らしい快進撃を見せたものの、中盤からは老練な太公捨 立謀さんが独軍の進撃を抑え込み、SoGaさんをして悲鳴を上げさせるに至っていた。

(GJ59)戦略級南北戦争(Yankee Thunder,Rebel Lightning)
 こちらも、もはや常連といってもいいファランクスのCEDERMTさんと、MzTnさんとの対戦。事前にこれをプレイして、(VG)大戦略南北戦争より面白いと感動されていたMzTnさんが、北部州を石壁ジャクソンで席捲して、CEDERMTさんを困惑させ勝利を収めた。

(GJ49)信長最大の危機×2
 GREGさんとしては(AH)Breakout:Normandyをやるつもりが、最近このゲームの面白さに目覚めて売り切れ前にギリギリ購入、連日ソロプレイを続けてきたKonDさんの希望で、急遽これの連続対戦に変更。最後の最後まで熱戦が繰り広げられた。

(翔SS)ヒトラー帝国の興亡
 久しぶりに参加したSugMさんが、RPG仲間にレクチャーして対戦。ソ連を征服し、米英軍のフランス上陸を撃退した独軍が勝利を収めていた。


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