第115回定例会報告

(1999/01/24)


 前回少なかった分、今回の例会は対戦約束も順調に決まり、17人の参加で下記の9タイトル11戦が繰り広げられました。

(ツクダ)激戦!ア・バオア・クー(FORTRESS)
 ガンダム20周年記念第一弾として、DoBSさんの提唱で昔懐かしツクダの名作ア・バオア・クーを、同人追加ルール(弾薬切れ、推進剤切れ、蹂躙攻撃、補給、機会射撃、Bサーベル優位性、ドワッジ、艦艇のミサイル補給、B撹乱弾の被弾)を採用して、同人シナリオS-7「最終戦」(地図盤6枚使用)を5人でプレイ。マルチゲーム以上の盛り上がりぶりを見せていた。
 Nフィールドの連邦軍を担当した大林氏は、サラミスだけでも90ユニットという凄じい駒数に進撃させるだけで四苦八苦(6ユニットスタックがズラッと重層戦線を形成)。7ターンかかってようやくジオン軍に接近したところで、Nフィールド・ジオン軍担当のShiNH氏が痺れを切らして左翼だけで連邦に突撃。両軍入り乱れての激戦が片翼だけで行なわれ、残り半分は両軍とも睨み合いにとどまった。14ターンには激戦場は、緒戦時のスタックが幻のごとく激減していた。一方、Sフィールドのジオン軍は、ジッコを連邦軍に突入させ、その隙に本隊をア・バオア・クーに後退。連邦も学徒兵ボールを露払いとして使用し有為の学徒を犠牲に激戦を展開。緒戦時にマゼランを4隻も失い「マゼラ・アタックならぬマゼラン・アタック」と皮肉っていたSフィールドの連邦も要塞に引き寄せられての難攻に、一向に前進しようとしないNフィールドの連邦軍を声高に非難。結局14ターンまでプレイして、除去ユニットが山をなしていたが、まだまだ決着はつかず、逆に両軍とも相手の方が優勢だと主張していた。

(GAMERS)SCS:AFRIKA「ロンメル登場」×2
 見た目は面白そうだけど、やってみると少々投げやりなデザインを感じたりする事の多いSCS(スタンダード・コンバット・シリーズ)にあって、唯一と言っていい程、同一師団効果や諸兵連合効果を持つ、このAFRIKA。
 1度目のプレイでは、トブルクに補給より部隊を運ぶ事に重点を置いた為に、41年11月には飢餓によりトブルク陥落、揚げ句補充ステップの代わりに転出ユニットの方が多かった英軍は、激戦中のベンガジ守備隊から部隊を転出させるほどの兵力不足に陥り、メルサ・マトルーとアレキサンドリアのみの拠点防御に徹せざるを得ず投了。夕方からの2度目のプレイでは、ようやく呪われたダイス運から脱した英軍が、トブルク港がDAK砲兵によって封鎖されるまでに半年分の補給を揚陸する事に成功、1回目とは打ってかわって補充ステップも順調に手に入れて積極的に反撃に転じた。しかし機が熟す前に反撃兵力を逐次投入してしまった為に、各個にロンメルスタックに叩かれる羽目に。時間切れで2回目は41年7月までしかできなかったが、次の機会には英軍も最良の作戦でDAKと対決できると感じた。
 数ある北アフリカ物の中でもそのプレイアブルさ、簡単で的を得たゲームシステム、補給戦の苛酷さ等、ベストSGと呼んでも過言ではない感触を得た。
【アフリカの戦訓】
 開始ターンに独軍は快速を活かしてバルディアを無血占領、加えてトブルクをZOCで囲んで、陸路による補給ポイントの搬入を一度も許さない態勢作りが必須。ベンガジにも部隊を隣接させてボックス陣地の構築も許さない。その後はトブルクの港湾に対して毎ターン弾幕攻撃を加えて海路による補給搬入も阻止、トブルクにどれだけ強力な部隊が立て篭ろうと、備蓄の補給ポイントが底をつけば全滅は必至となる。兵力、制空権共に劣勢な英軍の作戦は、毎ターン補充ステップが届く事を熱望しつつ(兵力抽出されないよう祈りつつ)、トブルクの補給が危急を告げるまでメルサ・マトルー周辺で、兵力の増強を図る事。トブルクは町と要塞の相乗効果で防御力4倍なのだが、独軍にはロンメル、同一師団効果、航空支援で計4シフト、加えて諸兵連合効果により+3DRMまで利用してのトブルク強襲が可能なので、ガザラ方面を英軍が確保して接敵正面を減らし、補充可能な安全な後背地を維持する(ZOCの及ばない断崖道路に補給ポイントを置いて、そこから補充復活ユニットを出す)必要があるだろう。
 あとルールで注意すべき点として、戦場の霧ルールがある事、スタック値とステップ値は別物という点、ZOC浸透可能、補給ポイントの消費に関してイタリア軍師団は3ユニットと換算される事、2級線道路は補給の伸張に関して0.5移動力として利用できる事、地形効果表の欄外注記の記述が間違っていて町×要塞×ボックスで防御力12倍なんて書いてある事、アレキサンドリアは地形的にほぼ難攻不落という事などがある。

(CoA)The War for the Union「1862」
 ネイティブで英文ルールを読むFred.牛さんとUeMさんとの対戦で、YSGA自家製和訳に誤訳が次々発見されたものの62年8月までプレイされた。今回のプレイでは、追加選択ルールの「10面体サイコロ使用戦闘結果表」と、標準選択ルールの「マクレラン将軍の戦闘特性(攻撃下手・防御上手)」を使用。
 東部ではお互い大軍を有しながらも牽制的な小競り合いに終始し戦線膠着。西部ではグラントがオハイオ軍を率いてナッシュビルへ迂回機動を図るも、南軍のフォレストらが後方を脅かし、トーマスのメンフィスへの進撃も南軍が当地に大集結したので攻めるに攻められないという状況に陥っていた。
 北軍の場合、大軍を率いる為には、複数の無能な軍団長を配下に入れなければならない為、必然的に戦闘の修正が不利なものとなってしまうので苦労が絶えない。それ故「61年からプレイしたら絶対、Lion将軍(貴重な+1指揮官)を死なせたりしないものを!」と北軍プレイヤーは地団太を踏んでいた。

(SPI/HJ)パットン第3軍
 入会時から当SGをやり込んできたOunさんに対し、今回が初戦のYoshKさんが米軍を担当して猛攻を掛けるが、5ターンを終えた時点でジークフリート線に少し喰い込んだだけで米軍の戦車大隊はほぼ全滅。独軍に完全にしてやられた。

(EP)D-DAY
 「5ターンまでに独軍は、敵橋頭堡に突入して決着を付ける」という短期決戦論者の多いYSGAにおいて、独軍長期持久の面白さを知らしめたいYaGさんとSebTさんとの対戦。両軍ともお互いの戦車師団を狙う、準備された攻撃が頻発して、7ターン終了時には大いに疲労していた。対戦中、シェルブールに秘匿されていた独軍戦車がユタ橋頭堡に侵入する珍事も起きた。
 熟練者同士の白熱した対戦に多くの観戦者が訪れていたが、短期決戦主義者のMiuさんを納得させるには至らなかった。

(AH)ASL「スコットランド・ザ・ブレーブI」の“Cameronians Crossing”
 44年ノルマンディーでの英軍攻勢エプソム作戦を描いた同人歴史的モジュールの史実マップ5分の1程度の部分だけを使用する小シナリオ。ダス・ライヒ師団のパンター2輛に、チャーチル戦車5輛が大苦戦。7ターンのシナリオ終了時に英軍は1ユニットの突破も果たせず敗退(詳しくは後日対戦者のレポートにて)。
 対戦した2人はシナリオ終了後、渋谷マークのSGバーゲンに急遽出発、お目当てのASL日本語ルール@2千円の他、例会場との携帯による電話受注で、(AH)ウィーザピープル2千円、ASLマップ300円など大いに買込んだ。

(3W)SALVO!「マタパン沖仮想戦」
 英伊軍とも戦艦が登場しての海戦で、伊軍が一方的に戦艦を失ってしまった。

(HJ)フリートバトルズ
 続いて、独(250点分)英(200点分)としてポイントで艦隊を編成する形でのプレイ。独軍はH級戦艦まで登場させた上に、簡易魚雷ルール使用によって英艦隊を串刺しにし、英戦艦フッドを爆沈させて勝利を我が物としていた。

(S&T)Fighting Sail×2
 パットン第3軍を終えた2人が、まずホーンブロワシナリオを対戦して帆船物初戦のYoshKさんが感じを掴み、続いて同じ大きさ、兵装の艦を1隻ずつ選んでのフリーシナリオを行なった。両者とも致命的命中が連続し、派手にマストは倒れ、舵は壊れ、船は炎上する展開に、とても盛り上がっていた。


トップへ戻る 例会報告へ戻る 前の例会報告へ 次の例会報告へ