第9回ビックゲーム例会

(1998/05/03-04)


 今年で9回目を迎えたYSGAビックゲーム例会ですが、人数の増加に伴い遂に普通の連続例会と変わらない、スタンダードなSGをただ漫然と並べてプレイする形となってしまいました。(GDW)サードワールドウォー+ペシシアンガルフから始まって、(AH)ロンゲスト・デイ、(SPI)Wacht am Rhein、(SPI)Highway to the Reichとやっていた時代が懐かしい!?
 かくして初日19人、2日目20人の大所帯で、下記の15タイトルが対戦されましたので、遅れるにも程がありますが、御報告致します。


(AH)ASL歴史モジュール「ベルリン:赤い復讐」キャンペーンシナリオ1
 独2赤軍2の4人戦。盤外砲撃を軽視した赤軍、必勝の確信で編成した重機関銃スタックを独軍128ミリ砲撃によって建物ごと粉砕される。初日にモルトケ橋奪取を目指す赤軍、JS2mを先頭に前進するもヤクトパンターに砲塔を撃ち抜かれ頓挫。橋への接近路には独軍装甲機銃キューポラが睨みを効かせ、火炎放射T34とSU76mの数ターンに渡る砲撃で沈黙させるまで、赤軍歩兵の足を止める。両側面をビルによってカバーしたヤクトパンターを何とか撃破すべく赤軍SU76を側面に廻り込ませるも簡単に反撃されて炎上、冷静さを失った赤軍は歩兵の肉薄攻撃で撃破すべく、次々に橋を渡って接近するもヤクトパンターの88ミリに皆殺しにされる始末(実は榴弾制限を忘れていたので、もしかしたら成功するチャンスはあった!?)。怒り心頭に達した赤軍はヤクトパンターを焼払うべく遂に火炎放射T34を突撃させたが(対戦車火炎放射は敵の装甲値に関わらず8以下で撃破)、ロードブロックによって車体装備の放射機が撃てない事を指摘され逆に砲塔を吹き飛ばされて、お仕舞い。かくしてモルトケ橋方面の赤軍は全滅に近い損害を受けてその役割を終えた。一方、議事堂正面の赤軍は、長期戦を念頭に置いた慎重な攻撃で、ベルリン郊外のモアビット刑務所から解放した囚人兵を露はらいとして前進、隠匿配置されたSSと橋の手前で死闘を繰り広げる。橋の爆破を試みる独軍に対してはJS2mを固定配置して阻止。しかし2つある正面の橋のうち1つは爆破されて半壊す(30トン以上の車両渡れず)。独軍は議事堂周辺にティーガー2の装甲キューポラを2つ配置するも、ひとつは狙撃兵に戦車長が撃ち殺されて車両放棄(代わりに近くの機銃操作班が入る始末)、もう一つは完全故障となって全く使えず。地雷探索の為にビルに真っ先きって突入させられた囚人兵は、戦渦によって狂暴化(元囚人なので「凶悪化」)して橋に突撃して撃ち倒されるなど、息詰まる展開となった。結局このシナリオでは、橋の手前側をほぼ制圧するも、赤軍の損害が大きく大負けといった状況であった。
●教訓●
赤軍は152ミリ盤外砲兵とカチューシャロケット、航空機をまず購入し、橋周辺の独軍装甲兵力の撃滅を図る事。煙幕弾を撃てるSU85を使って、歩兵の前進を助けるなど、まず初日は歩兵の進出を最大限に考える。独軍は対空4連装を設置するのも効果的か。あと忘れちゃいけないのが、埋めた戦車の車体機銃は、取り外して初期配置に加えられる事、駆逐戦車には榴弾制限があって歩兵の肉薄も意味がある事、ビルの高度差による死角はだいたい3ヘックスという事など。

(DG)KRIEG! 定員通り3人戦
3度目のプレイでようやく史実通りの39年9月ポーランド侵攻が行なえ胸を撫でおろす独軍Miuさん。バルカン諸国が史実と異なる陣営に若干味方したものの、大筋では史実に近い展開を見せていた。このSGの特徴である独軍航空戦力の強力さに、米英・ソ連軍は圧倒されていたものの、バルバロッサ後には赤軍反撃を準備する42年夏までプレイ。北アフリカはイタリア単独で維持できるので、フランス降伏後の米英軍は独ソ戦開始後は暇を持て余し(ツクダ)甲斐の虎をサブゲームとする羽目に。

(EP)D-DAY 3人戦
米軍YoshKさんの航空妨害で独軍KonDさん損害を受けつつも戦線はガッチリと維持し、長期戦態勢となっていた。今回は新人のMatNさんが英軍を担当された。

(SPI)To the green fields beyond(5/3のみ)
第一次世界大戦でイギリス軍が始めて戦車を集中的に投入した1917年のカンプレー会戦をテーマにしたゲームです。1ターンは半日でユニットの規模は中隊(戦車)〜旅団です。基本的に歩兵ユニットはスタックできないためにイギリス側にとっては砲兵と戦車をいかに上手に使うかが戦線突破のカギとなりますが、補給(攻撃するユニットごとにポイントの消費が必要)と戦車の故障(1/3〜1/6の確立で攻撃不能)が足枷となり、行き当たりばったりの攻撃ではすぐに頓挫してしまいます。ドイツ軍は初期は圧倒的な イギリス軍の攻撃にさらされ防戦一方ですが、敵ZOCを無視できる突撃師団を含む大量の増援を得るので戦線を押し戻すほどの反撃も可能です。第一次世界大戦に興味のある方はぜひプレイしてみて下さい。

(国際通信社)WAVE of TERROR(5/3のみ)
年末年始の当SGブーム時にプレイできなかった独軍AoKさんと連合軍SebTさんの対戦。独軍は1攻撃1個師団制限に苦しみ、St.Vithは後続に任せて前進するも、Bastogneは更に固く、前進も行き詰った。

(コマンド誌付)1918(WW1西部戦線)(5/3のみ)
独軍突撃隊浸透によってコンピエーニュの森を突破された仏軍は米軍で側面攻撃をかけたが、撃退され遂にパリ市街1ヘックスを独軍に占領されて敗北。

(朝日)壬申の乱(5/3のみ)
大和の奪回に成功した大友皇子側が、その後押しに押して勝利。

(AV)カンニバル作戦(5/3のみ)
当初英軍に押されまくる日本軍であったが、増援で背側面のジャングルに到着した日本軍によって英軍逆包囲状態に陥った。

(AH)帆船の戦い(5/4のみ)
 シナリオはキャンペーンゲームの第1戦をプレイしました。舞台はアメリカ独立戦争中のインド洋でのイギリスとフランスとの戦いで、この時代では珍しくフランスが攻撃側です。展開は序盤は風が弱いこともあり、接近中のフランス艦隊が一方的に砲撃を受けマストを失う艦も出る程でしたが、風が強まるとフランス艦隊がイギリス艦隊の後部を突破し1隻をだ捕してもう1隻に大損害を与えたところで終了となりました。
 ゲームのルールはその場で教えてもらえてプレイ可能なほど簡単ながら、風向きに応じて移動力が変化することと、相手の弱点である艦尾や艦首に位置すると一方的に攻撃することができかつ砲撃力を増大させることができるため白熱したプロットの読み合いになります。またシナリオも一騎討ちから両軍あわせて60隻程が入り乱れるトラファルガーの海戦まで様々なヴァリエーションが楽しめるのも魅力です。

(Decision Games)Over the top (5/4のみ)
これも第一次世界対戦を扱った作戦級ゲームでボックスとS&Tの付属をあわせて6個のゲームが発表されています。今回は最も小規模なモンス1914をやってみました。5ターンまでプレイしましたが、簡単なルールながら砲兵、航空機、浸透戦術、化学戦と第一次世界対戦のエッセンスは網羅している好ゲームとの印象を得ました。機会があれば是非ほかのゲームもプレイしてみたいものです。

(コマンド誌付)独第48装甲軍団(5/4のみ)
静岡から遊びに来てくれた独軍Endohさんと赤軍SaeGさんとの対戦。赤軍、敵ZOCを避けての浸透戦術を執らず正面から独軍を殲滅する戦法を執って、増援で来た独第11装甲師団に端から巻き返される。全12ターン中11ターンまでプレイされていた。

(コマンド誌付)ガダルカナルの戦い(5/4のみ)
米国出向から一時帰国した古参会員菅野さんの2年振りのSG対戦で、米軍FujIさんと練習シナリオをプレイ。日本軍ダミーも無いので米軍大兵力を活かして反撃に転ずるも、日本軍、戦線の隙間からヘンダーソン飛行場に1ユニット突入成功。3ターンまでの対戦。

(AH)Hannibal(5/4のみ)
ハンニバル前半で戦死し、もはや戦局挽回は無理といった状況。

(ツクダ)甲斐の虎「第4次川中島合戦」(5/4のみ)
サブゲームとしても重宝な戦国合戦SG。

(翔)SS明治維新(5/4のみ)
薩長軍、江戸侵攻に失敗し京都を捨てて広島方面へ敗走。

◆今回は米国、宮城県石巻、静岡からも参加者があり、最終日の打ち上げも17人という人数で、もはや10年来の例会場である珠算塾もスペース的に限界を感じた例会となりました。


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