第106回定例会報告

(1998/04/26)


 当日は、顔見せ2人・見学1人を含む20人の参加を得て、下記の8タイトル10戦が行なわれました。本来、GW連続例会の事前練習のつもりで行なわれた対戦は、本番が危惧される展開となり、急遽GW例会での対戦SGが大きく変更される結果となりました。


(AH)ASLベルリン:赤い復讐3人戦
GWに4人でやるので事前練習と研究を兼ねて対戦。「赤軍は砲口径が命」とばかりにJSU152×6、203ミリ榴弾砲2門、152ミリ重砲2門、火炎放射戦車2輛に志願囚人分隊多数、正規兵分隊10個を取り揃え、迂回となるモルトケ橋を無視して正面から突破を図る。対する独軍は党幹部を筆頭とする歩兵戦力と多数の機銃、唯一の装甲戦力ヤクトパンター1輛を帝国議事堂の側面に巧く配置して待ち受ける。シュプレー河北岸に出張って遅滞戦術を執る独SS精鋭に対し、ベルリン郊外のモアビット監獄から解放したばかりの囚人兵を肉薄させ、臨機射撃を誘って?隠蔽を外し、JSU152が巨弾を見舞う。立て篭るSSも損害は出ないまでも現在地に留れば、捕捉が蓄積していつか粉砕されるので一歩づつ撤退。赤軍は帝国議事堂を見渡せる川岸へ一刻も早く重榴弾砲を据砲すべく、橋への接近路へJSU152を近づけると、ヤクトパンターによって次々撃破される。赤軍は対抗策としてJSUを石造建物へ突入させて、地形効果を利して直接対決に出るも、JSU152の徹甲弾はヤクトパンターの正面装甲を貫けず(2ダイスで3以下)、逆に撃破炎上させられ、家に燃え移る前に2階に陣取る歩兵小隊を避難させる羽目に陥る。しかしその間に火炎放射T-34が、大活躍。駆逐戦車の他はパンツァーファーストしか持たない独軍は、2ヘックスの距離から32火力で吹きつけるゲル化剤に成す術なし。同一ヘックスにヒーローが2人も出現する奮闘を見せる独軍であったが、出張った遅延部隊の殲滅は間近といった状況。対する赤軍もわずか1輛の駆逐戦車を排除する術がなく困り果てた。第3ターン終了まで対戦。その後、本番へ向けての反省と検討を行なう。

(SPI)Battle For The Ardennes.3人戦
長年のソロプレイで3ターンまでの攻勢計画は完璧のohnoさんと初戦のKonDさんが独軍を担当、対戦経験豊富なYoshKさんが連合軍を担当。マルメディーは陥とされたもののバストーニュは固守し、独軍は中央突破に転ず。適格なアドバイスによる独軍の連携はYoshKさんを苦しめ、中央部では増援で乗車したままの米空挺だけが川沿いに戦線を張っているといった12月19日で終了。

(TSR)バルバロッサ
ルール/チャートを完訳し、GW例会の目玉として期待され、TSR社が究極的東部戦線キャンペーンと称した本作であったが、終戦まで陥落しそうにない要塞都市、最大比より低比率の方が効率の良い戦闘結果表などなど不可解なルールが目白押し。シークエンスの分かり辛さたるや1日に1ターンしか進まないのではと思われるほど。線路変換による補給危機によりモスクワ前面で独軍は停止するものと予想されたが、バルバロッサ効果で全戦闘6コラムシフトといっても過言ではない展開に、41年の赤軍プレイヤーの立場はルール審判だけかも。でも作戦/戦略級なのでもっと長期的に観ないと結論は出せず、夏までに今度は43年クルスクから45年までのキャンペーンに別メンバーが挑む予定。これによりGWは(SPI)グリーンフィールド・ザ・ビヨンドと、WAVE of TERRORが別途プレイされる事に決まった。

(XTR)Proud Monster
これまで10回近くこれをプレイし、26日から5月5日にかけて立て続けに3回プレイする予定という、張り子(Proud)じゃなく真のモンスターゲーマー:GREGさんと、当SG初戦ながらYSGA随一の辣腕ゲーマーAoKさんとの対戦。GREGさん、赤軍をハイスタックで戦線配備し、国境からモスクワ後方にかけて長蛇の列をなして縦深配置する。対する独軍AoKさんも初戦とは思えない鋭い攻撃を行ない、GREGさんを唸らせるが、だだっ広い平原をZOC無しシステムで駆回る危うさと、完全包囲して地道に掃蕩しない限り、史実の大包囲殲滅戦を再現できない意外さ(突破兵力たる独装甲軍団が包囲掃蕩と称して赤軍ハイスタックに正面からぶつかっていかなければならない)にギャップを感じ、AoKさんの当SGに対する評価はかんばしくない。しかしこれはデザインコンセプトに乗れるかどうかというだけで、逆に言えばバルバロッサで感じた独軍首脳の焦燥(赤軍は無限なのか!)や独装甲が赤軍の主力をシラミ潰しにして回るのも、敵の直後を掻き乱す電撃戦と考える事もできるのであり、依然として傑作SGであるのは間違いない。その証拠に29日のGGG横浜例会の場を借りてGREGさんを含む別の4人で対戦する予定となる。

(AH)ターニングポイント:スターリングラード
地図1枚と2枚のシナリオを立て続けにプレイ。購入して以来、長らく対戦を希望していた当SGを新居に越して久しぶりに参加したUeMさんとGJライターの大林さんが初対戦。 しかし独軍の圧倒的爆撃と砲撃に赤軍戦力たちまち激減。反撃を企てて戦力の集結を図れば、そこを粉微塵に吹き飛ばされる始末で、赤の広場、百貨店、石油タンク、ママエフ墓地、テニスラケットと順繰りに一掃されていく赤軍。「手も足も出ない!こんな一方的なゲーム展開は初めてだ」とは対戦後の赤軍。

(国際通信社)ビスマルクを撃沈せよ!
副会長SaTさんと太公捨さんという大艦巨砲主義者同士の戦いとなり、全28ターン中、26ターンに目的地ブレスト港まで残すところ2ヘックスまで迫った戦艦ビスマルクが、英大艦隊に追い付かれ無念の轟沈を遂げた。しかし英軍も史実通り戦艦フッドを一撃で 失い、重巡6隻も撃破された末の際どい勝利であった。英軍は試行錯誤の末に打撃力を重視した、艦の集中運用でビスマルクを大破させ、船足を17ノットにまで落として撃沈した。一部ルールにどちらでも解釈できる不明点があるものの、プレイされていると見栄えのするコンポーネントと考えさせられるシステムが合わさって、今後さらなる対戦が期待される。

(GJ49)信長最大の危機×2
3人で立て続けにプレイ。信玄に家康を蹂躙され、徳川抜きの姉川で浅井・朝倉に完敗した信長が敗北を認め、2回目の対戦でもやはり信長が苦境に陥っていた模様。信長公の天才を体感できる傑作SGである。

(AH)Hannibal
(TSR)バルバロッサで不完全燃焼ぎみの2人の対戦。ハンニバルがイタリア国内で戦死し、それによる政治支配の崩壊にカルタゴ敗北を認める。


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