第100回定例会報告

(1997/10/26)


 お蔭様でYSGAも、10月で100回目の定例会を迎える事が出来ました。
これからも協会員の熱意を頼みとして、より一層活発な活動をレポートしてゆくつもりですので、どうか宜しくお願いいたします。100回記念にあたり1会員の調べたところによると96年末までにYSGA例会でプレイされたSGタイトルは実に365作品に登るとの事で、今後も対戦例を増やすべく精進する所存です。
 さて当日は、計18人の参加を得て、机を全て組み替える程の盛況ぶりでしたが、100回目という事で、普段やらない物や、YSGAらしいSGをやろうと欲張ったせいか、肝心のビックゲーム(プレイしやすいThe Great War in Europe4人戦と(DG)KREG!3人戦)が1名ずつのドタキャンを受けて、11月9日に延期となったのが残念でした。それでも以下の6タイトル10数戦が行なわれました。



(GDW)ホワイト・デス
赤軍2人独軍1人で対戦、4ターン途中まで。
 赤軍は独軍スキー部隊を徹底的に尾け狙い、序盤でほぼこれを掃討、為に後々、独軍は戦線の維持に支障をきたす羽目になった。ヴェルキエ・ルーキ郊外の独軍を包囲殲滅している過程で時間を喰い、独軍第3ターンの増援(独第8装甲師団:師団長は後のバルジ大作戦の独第7軍司令官ブランデンベルガー)にダイレクトにヴェルキエ・ルーキに近接された。しかも赤軍希望の星「第3親衛突撃軍直属カチューシャ・ロケット砲連隊(弾幕力90)」が、不用意な運用の所為で独山岳猟兵大隊とスキー部隊に強襲され、大損害を出すなど失敗が相次いだ赤軍。
 それでもヴェルキエ・ルーキを囲んだ赤軍は、1回の弾幕斉射で独軍の1ブンカーの防御力を半減させる凄じさで、独軍の心胆を寒からしめた。独軍の反撃も装甲ペラペラで少数の戦車しか無いため逆に対戦車防射でメタメタにされる始末。
 第5ターンにはお互い大増援を迎えて戦局の打開を謀るという直前で時間切れ。
 このゲームは3人でやるのがベストだと意見が一致した。それにしてもホワイト・デスは面白い!お互いが攻撃できる上に、道路が集中した要塞都市を包囲掃討しつつ、独軍盤端近くを通る大鉄道線の切断を伺う赤軍。対して、寄せ集めで各個に登場する部隊を再編成して反撃に転ずる独軍。精密リサーチ魅惑の戦闘序列等々。
 今回、日本版COMMAND誌に付いた独第48装甲軍団もホワイト・デスと同時期の赤軍攻勢を扱っており、記事の中でもホワイト・デスの事が触れられている(p23)ので同時プレイで行ないました。でも記事で触れられている第11装甲師団から抽出された戦車兵力って、ホワイト・デスでは微々たる物、こんなボロ戦車しか寄越さないくせに恨みがましく書きおって・・・全部1戦力の戦車なんだもんなァ。

【後日談】あんまり面白かったので、去る連休11月1-2日に泊り込みで(GDW)ホワイト・デスを再戦しました(本当は(3W)Hitler's Last Gambleを全選択ルール込みでやる予定でしたが延期して)。壮絶な死闘の末10ターンにヴェルキエ・ルーキが陥落、赤軍の損失も356戦力に登りましたが、大鉄道線の断絶が長期に渡ったためにVP的には赤軍の戦略的勝利となりました。
 これまでのプレイでB4用紙にギッチリとルール備忘録と作戦案を書き込む事が出来た。それにしても両軍共いくらでも作戦が試せるので、これから毎年11月連休にはホワイト・デスを対戦して、展開を比べることにします。


(日本版COMMAND)日本機動部隊・独自開発ノートPC索敵システム使用
 ここ半年このシステムの改良に時間を捧げてきたYoshKさんが遂に最終版を仕上げたのでテストを兼ねて副会長とシナリオ「南太平洋海戦」対戦。
 見敵必殺を誓い索敵に血道をあげる両軍であったが、夜明け前に米潜水艦に発見された日本艦隊は、爆雷攻撃で潜水艦を始末するも米艦載機の攻撃を受けて軽空母2隻を失う。また遅ればせながら偵察機が捕捉した米艦隊も空襲を受け正規空母1隻が大破。静かに淡々と索敵を行ない、いざ敵発見となると盛り上がるブライントサーチ特有の展開は注目の的であった。

(日本版COMMAND)独第48装甲軍団
 激務の為ここ半年ほど参加できなかったFujIさんがその場でルールを読んで、こちらもようやく年期明けで本格参加となった小針さんとの対戦。赤軍を担当したFujIさんが独軍の両翼で攻勢をかけるも難攻、ようやく第5ターンに左翼で独軍を包囲、ソフホーズ79を射程内に収めるのに成功していた。
 ルール上で、混乱したユニットが戦闘でいかなるペナルティを被るのか不明ながら、プレイ自体は作戦的奥行が感じられて、今後研究しがいがありそうだ。
 これで1942-43年にかけての赤軍冬季攻勢を作戦/戦術級で再現したホワイトデスと48装甲軍団を同時プレイしたことで、以前やった(PWG)黒死*黒海と合せてほぼ全戦線を再現したことになる。後は(CoA)スパーク作戦が出れば完璧だ。

(AH)Thunder at Cassino
 このシステム初戦の3さんとSony森さんとの対戦。市街戦と高地争奪戦の両方がダイナミックに楽しめる(!?死ぬほどきつい)素晴らしいSG。瓦礫に覆われた街路にシャーマン戦車が阻まれ、高地に駆け登ったのはグルカ兵のみという激戦が繰り広げられた。残念ながらSony森さん早退で3時頃終了となっていた。

(GJ49)信長最大の危機×4以上
 (AH)Hannibalに続き、YSGAでも大流行の兆しを見せる当SG。細かなルール上の疑問が有るものの(20数項目の質問状をGJホームページに伝送予定)、何度やっても経過を楽しむことのできる希有な戦国ゲーム。
研究すればするほど、織田方不利が明らかになるそうだが、それでも織田でやってみたくなるのが傑作たる所以か。実際の信長も不世出の英雄傑物であった上に、メチャ強運の持ち主なんだし、これくらい難しくて当然ちゃぁ当然かな?


(AH)ヨーロッパ要塞
 市の予算編成で寝る暇も無いほど忙しいのに、こよなく愛するこのSGのソロプレイを最近2回も終らせた戦史マニアのAoNさんとGJライター大林さんとの対戦。
思い起せば大林さんが入会した際、ひとゲーム終った彼に夕方5時過ぎなのに、ヨーロッパ要塞に誘ったAoNさんとの因縁の3戦目。意表を突いて南フランスに上陸した連合軍(大林さん)に、独軍(AoNさん)しばらく様子見。しかも2次上陸はビスケー湾ときては独軍戦わずしてジークフリートラインへ撤退開始。
 この作戦だと連合軍もほぼ無血上陸できる反面、独軍も消耗することなく大兵力を維持したまま本土防衛要塞線に立て篭ることが出来るので難しい。



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