YSGA 第96回定例会

(1997/06/22)


 GJホームページを見て連絡くれたKoNさんとMiNさんも参加して総勢19人で以下の8タイトル9対戦がおこなわれました。ただ場所を取るゲームばかりが広げられたので、会場内での移動に立ち往生する場面も散見されました。幸い天候が曇りだったので室温もそんなに高くなりませんでした。

(AZW)Rossyia 1917

初めて参加いただいたKoNさんとMiNさんも含めて最大定員の5人で対戦。コンポーネントの綺麗な仏国製SGで1917-1920に渡るロシア内戦を1ターン1ヵ月の長丁場で再現するフルマップ2枚、師団規模ユニット千余りの大きめSG。
司令部単位での交互移動システムで死傷者千五百万を数えた史上最もブラッディな内戦(中共の文化大革命死傷者1億も一種の内戦と言えなくは無いけど)をシミュレート。仏国のSGとて侮れないもので5人戦でもそれぞれの勝利条件が設定されて、率いる部隊も友軍陣営内で混在させて協調しにくくしてある(もちろんご多分に漏れず意味不明のポイント設定や解釈しにくいルールもある:でも気に病むほど致命的では無い)。赤軍もトロツキー派とスターリン派に分かれ、四方八方から攻めてくる白衛軍に対処しなければならない。毎ターン両陣営とも(COMMAND.33)The Great War in Europaの影響と思われるイベントチットを引いてロシア内戦の混沌さを表している。これには後方の鉄道をカットして補給切れを誘発させる赤色パルチザンと反共義賊(これに対処するためには後方警備の騎兵が有効)、ロマノフ皇家の後継者死亡だとかバリエーションに富んでいる。

<展開>
まず第1ターン開始時、シベリアのエカテリンブルグに軟禁中のロマノフ王家の安否をチェック、結果はニコライ2世自身は射殺、家族はカザンへ移送。これによりシベリアのコルチャック提督率いる極東白軍(初参加のMiNさん)とチェコ軍団(KoNさん)はカザン奪回目指して大攻勢、兵力の整わぬ赤いナポレオンこと若き英雄トハチェフスキーの軍を撃破し、続いて赤色恐怖警察長官ジェルジンスキー軍を敗走させてカザンに迫る!
モスクワを守るスターリンは2個師団を残してブジョンヌイ軍を編成、鉄道でカザン前面へ急送、以後装甲列車も駆回る激戦がつづく。カフカスから北上するデニーキン白衛南部軍はロストフと一蹴しそのままモスクワを目指すと見せて突如西方転回、ドネツの赤軍を包囲殲滅。ペトログラードのトロツキーは英仏に支援されたミラー率いる北部白衛軍にバルト三国とアルハンゲリスク方面から攻められ釘付け状態。ウクライナでは民族独立派のペトリューラがキエフを発って東進、しかし全速で進撃したために隊形が延びきり、近辺にいた赤軍のヴォロシロフとキーロフの軍に挟み撃ちされる。このゲームでは2個の司令部を共同させるにはチェックが必要なのだが何度やってもトロツキー派のキーロフは武装点を得られず攻撃不能、常にスターリン派のヴォロシロフ単独での攻撃となって、はからずも両派の対立が鮮明化した。
なんとかペトリューラ軍を殲滅した頃ペトログラードに迫る英仏干渉軍に対処するためモスクワ守備のスターリンが全兵力を率いて北上、それまでペトログラードにとどまり武装点を上限まで貯めていたトロツキーは自派のキーロフを挺子入れすべくウクライナへ移動。さぁこれからと言う時、仰天すべき事態が発生!今まで大きな機動を見せず侮っていたデニーキン軍が騎兵旅団を強行軍させ、ガラ空きだったモスクワに無血入城、これにより大幅に政治点を手に入れた白軍陣営は次のターンの先制権を握って、鉄道移動によるモスクワ周辺へのデニーキン全軍の展開が可能となり、この時点でボリシェビキの敗北が明かとなったので投了した。
今回初めて参加したKoNさんとMiNさんはお互いに5年以上SGをプレイしてなかったそうだが、非常に楽しんでもらえた。特にMiNさんは最後にプレイしたSGが(AH)パンツァ−ブリッツという古豪だが最近のSGのシステム向上に驚いておられた。


(EP)関ケ原

今回で連続3回目の参加となる3さんが、ずっとソロプレイで 過ごしていた頃対戦したいと願ってきた(EP)関ケ原。定石通り岐阜城に西軍最強の島津勢が入り、東軍がその攻略に苦慮していたところ、採算度外視で大領の恩賞で誘われた福島正則が突如西軍側に寝返り、なし崩し的に岐阜城の麓で大決戦が生起し、結果西軍が勝利。
しかし約束した恩賞を払えず減点70VP、これを見たヤジ馬から「たとえ西軍勝利と言え、石田三成は福島正則に合ったが最後、取ったか見たかで刺し殺されること必定」との感想が。 TV戦国時代劇の最高傑作「関ケ原」(TBS製作:森繁が生きてる内に同じ配役で豊臣家滅亡を描いた司馬遼の「城塞」作ってくれないかなぁ!死ぬほど観たいなぁ)を見直して再戦を誓った2人は次回(ツクダ)激闘関ケ原で雪辱戦に挑むのであった。


(EP)朝鮮戦争

作戦級においてはどんな劣勢な側であれ防禦戦を心から楽し む希有な性格の訳聖YaGさんと、攻撃側をやって負けた所を見た事の無い鬼才AoKさんとの、5月31日坂戸での(AH)クレタ侵攻に続く対戦。中盤まで史実より1ターン分は持ち堪えていた国連軍であったが、積み重なった損耗と2ターンに渡る悪天候(航空支援不可)によって、残りターンあと僅かの時点で共産軍の戦車隊が釜山最終防衛線内に突入してサドンデス。(写真は終了時点の状況)
魂の潰れそうな重いテーマ(新聞沙汰になって絶版となった問題作)ではあるが、エポック社を代表する傑作であることは間違い無いと皆で確認しあった(二千八百円という低価格も好評であった)。



(EP)日本機動部隊

ロータス1・2・3を使ったノートPC使用の索敵システ ムで、開発にあたってルールの修正を30近く書き上げたYoSさんと副会長のSaTさんとで対戦。
両軍とも正規空母4隻が登場する仮想シナリオで、丁々発止の駆け引き続く。日本潜水艦の夜間雷撃でサラトガ轟沈、夜が明けて空母決戦開始、日本航空隊はヨークタウンを大破させるも対空砲火で壊滅、逆に米艦載機により日本空母2隻撃沈。警戒艦隊同士での遭遇戦も発生し、いつもながらの盛り上がりを見せていた。




(AH)Stonewall Jackson's Way シナリオ5 ラパハノックからブル・ランへ

GJライターの大林さん(北軍)と、小針さん(南軍)との対戦。南軍ジャクソン将軍に何度、波状攻撃を喰らわせても、また包囲して攻めかかってもすべからく撃退される北軍に大林さん悲鳴。正に「寄らば斬るぞ」といった感のある無敵ジャクソンだった。

[補足]
北軍はジャクソンに対してはベストといってもよい機動をしていたにもかかわらず、包囲してさあこれから攻撃だといったところで南軍に連続してイニシアティブを取られてしまい、包囲したはずが各個撃破されるというアスターテ会戦のような展開。しかしロングストリート指揮下の南軍は、有利な体制を作りさあ攻撃と言うところで北軍にイニシアティブを取られ、何度も決定的なチャンスを逃がしていた。


(AH)ASL シナリオM Crisis at Army Group North

独ソ戦初頭、レニングラードを目指す独北方軍集団先遣隊に襲いかかる赤軍KV1重戦車の群。独軍戦車は敵の軽戦車と差し違えるも、全速で突破するKV1は勝利を目前にして次々88mm高射砲によって撃破された。やはり戦車単独での突進は厳しく戒められるところか。負けたとは言え赤軍のF牛さんもNiSさんも大いに満足していた模様。



(AH)ASL シナリオ11 Defiance on Hill 30

朝鮮戦争を終えた2人とF牛さんとで対戦。
ASL初めてのAokさんと2人で攻撃側の独軍を担当するも、Hill 30の上にある最後の家を巡って両軍睨み合いとなった8ターン目に時間切れ。 Aokさんは前もってASLのルールに目を通すも略号の嵐に嫌気が差し、今回口頭でルール説明受けるも攻撃側だったので何をすればいいのか分からなかった模様。やはりASL初戦者には防禦側を受け持たせるべきとの感を強くした横浜SG協会ASL別動隊だった。



(AH)ハンニバル×2

ジェネラル最新号に掲載された新ルール/エラツタを夏期コンベンションでのトーナメント用に訳出したので早速取入れて対戦。
どちらもハンニバルが支配マーカーを全土に拡大して圧勝。ゲーム終盤でハンニバルが死んでもサドンデス負けが無くなったのでそれから支配マーカーを取り戻すのは至難の業。YSGAではカルタゴ有利説が更に力を増したようだ。

[補足]
写真はカルタゴ色に染まるイタリア半島。
ハンニバルが死ぬと、5PCを取り除くのみでゲームは続行するようにルール改正された。


(HJ)ペナントレース`96

チャートを暗記する盛り上がり振りはいずこも同じか。

[補足]
この日行われた3連戦で、横浜の選手が負傷(開幕以来合計3人目)。チャートを調べた横浜プレイヤーは、『涙で曇って俺には読めねぇ。』




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