1 いけ垣
その名のとおり、生け垣でできた障害で、最も一般的な障害です。どういうわけか、JRA(日本中央競馬会)公式には「いけ垣」とひらがなで表記されます。高さは120〜160cmですが、140cmのものが大部分です。幅(障害本体)はおおむね170〜240cmです。
この生け垣に使われている植物は「マサキ」で、土盛りの台座の上に植わっているのが一般的ですが、中には台座がなく地面に直接植わっているものもあります。これらは公式には区別されておらず、JRA発行の資料ではすべて「いけ垣」障害という表記になっているのですが、ファン(特に古い世代)などの間では台座付きタイプのものは「土塁生け垣」または単に「土塁」、台座がないタイプのものは「生籬(いけがき)」とも呼ばれています。台座付きのものと台座なしのものとでは、前者のほうが幅がやや広いため、難度は多少上です。
なお、東京競馬場にある一部のいけ垣障害は、大きなプランターにマサキが植えられている特殊なものが設置される形(ユニット式。いわゆるカセット式)になっていて、プランターごと差し替えることにより、レースのレヴェルに応じて障害の幅や高さの変更ができたり、「竹柵」障害に差し替えられるようになっています。 |