=土浦といえば、やっぱり花火だね!=

花火のG1ロード
土浦全国花火競技大会


 
 毎年10月第1土曜日に行われ、秋の夜長を彩る土浦の目玉。来年へ向けての新作発表会の意味合いがある、「花火の『紅白』」「花火の有馬記念」的存在。約2万発という発数もさることながら、中身は尺玉・ジャンボスターマインクラスばかりなので,非常に観ごたえがあります。夏の花火と違って温かいコーヒーなどがお供です。作者 まるしんは 毎年のようにこれを観ているのですっかり目が肥えてしまい、ふつうの花火では満足できなくなってしまってます(笑)。
 
とりわけスターマインの内容に注目!['98]

 
 秋の夜長の伝統の一戦、第75回土浦全国花火競技大会は、'06年10月14日(土)に、約70万人(主催者発表)の観客を集めて行われました。前年に比べ人出は10万人減っていますが,これは10月6日に降った大雨による河川の増水により,当初予定の10月7日(天気そのものは晴れだった)から1週間の順延となったことが大きな理由です。なお,当日の天気は晴れで,風も微風・北風(観客席側に煙が流れてこない風向き)という絶好のコンディションでした。順延によって参加辞退に追い込まれた業者が1業者出てしまったのは惜しかったです…。
 ※写真コメントの[ ]内の数字は、撮影年です。
 
 
今は亡き土浦駅東口のモスバーガー店頭にて['98]。'00年まで掲示されていた。 当日はガソリンスタンドも['98]。実はこのスタンド、'01年夏に廃業。
 
桟敷(マス)席['98] 創造花火(傘)['99]

 
第75回('06年)大会・各部門優勝業者
部門 作品名 都道府県 業者名
10号玉 昇り曲導付四重芯変化菊 茨城県 野村花火工業(株)
創造花火 ヒヨコの可愛いあんよ 秋田県 (株)北日本花火興業
スターマイン Japan Blue 茨城県 (株)山 山竒 煙火製造所
総合優勝 (内閣総理大臣賞) 茨城県 (株)山 山竒 煙火製造所
 '06年大会での10号玉の部優勝は,昨年に引き続き野村花火工業(株)。10号玉の代名詞的存在「野村の四重芯」を不動のものにしています。一方,5連覇を目指したスターマインの部については準優勝という結果で,こちらは残念…。
 スターマインの部では,(株)山 山竒 煙火製造所が栄冠を手にしました。一方,10号玉の部では準優勝で,奇しくもこの結果は野村花火工業(株)と対をなすものとなっています。
 創造花火の部では、伝統的にこの部門を得意としており,かつて3連覇を果たした実績もある(株)北日本花火興業が,昨年に続き優勝を果たしています。
 総合優勝は,10号玉とスターマインの2部門で優勝・準優勝という組み合わせであった(株)山 山竒 煙火製造所と野村花火工業(株)が僅差の争いを見せましたが,結果前者がその栄冠を手にしました。
 
  

土浦全国花火競技大会・ひとくちメモ

開催日時
 公式発表では10月第1土曜日18:00〜20:30となっていますが、小雨時は繰り上げて開始されることがあります。また、'99年は終了が20:45ごろに、'98年は20:50ごろに延びてます(注:無風の状態だと間延びしがちです)ので、帰りのスケジュールには少し余裕を持ってください。なお、有名な花火大会の中には雨天決行というものも少なくありませんが、土浦全国花火競技大会については雨天(大雨)・強風時はしっかり順延(原則として翌日)されますのでご注意ください。(注:'06年は、河川増水により10月14日(土)開催に順延されています)

開催場所
 土浦市桜川畔「学園大橋」付近です。駅から会場まで徒歩40分。

桟敷席券
 土浦全国花火競技大会では、混雑を気にせずに観られる桟敷席(マス席)が設置されます。チケット(かなりの「プラチナ」である)は1マス16000円、半マス8000円('06年現在・1マス6人まで、半マス3人まで)で、電話による事前申し込み抽選販売(8月・ローソンチケットを仲介)と、9月はじめの現地窓口売りの2とおりの販売方法があります。詳細は毎年8月はじめまでに発表されるので、問い合わせを。

   
交通機関
 当日は土浦駅東口(行き帰り)・西口(行きのみ)〜会場付近の臨時バスが出ます。また、例年大会当日には、帰りの下り水戸方面、上り我孫子方面それぞれ4本ずつ臨時列車が出ています(ただし,花火が順延された場合,臨時列車の本数が減ることがあります)。

競技花火
 土浦全国花火競技大会は、10号玉の部・創造花火の部・スターマインの部の3部門で構成されています。10号玉とは俗にいう「尺玉」、創造花火は従来の丸い形にとらわれない花火、スターマインは華やかな連続速打ち。出品できるのは1部門につき1作品。出品は1業者につき2部門までで、1部門、例えばスターマインだけに絞って出品している業者もいます。花火競技会のウリはまさにスターマインで、かつては純粋にスピードとメリハリが勝負の基本したが、近年はほぼ全作品がBGM付きで、スピードよりもむしろ音とのマッチを重視するようになっています。それでもとにかく派手なことには変わりがなく、20000発という発数のかなりの部分を占めると思います。

競技花火以外の花火
 競技をいったん中断して打ち上げられる花火のうち、何と言っても目玉は、'99年大会から大幅にグレードアップした大会提供花火。「土浦花火づくし」と銘打って、ワイドスターマイン(会場で観てては全体をカメラに収めきれない!)をはじめとする各種花火の組み合わせで、観客を魅了させます。また、余興広告仕掛け花火は特に「筑波山」をあしらったものに注目。また、「阿部電気設備」提供の余興広告仕掛け花火で流れるBGM「交通安全音頭」は土浦花火の隠れた名物のひとつですが、これに合わせて手拍子をしたりするほどに酒に飲まれないように(爆)。大会開始前には時折「昼花火」も上がりますよ!

 
参考:「花火のダービー」「花火のオールスター」
   全国花火競技大会(秋田県大仙市)へ   



 
2尺玉2発は茨城唯一・・・しかし'02年を最後に中止
霞ヶ浦湖上花火大会

 
 8月上旬に行われる市民参加型の夏祭り「土浦キララまつり」のイヴェントの一環として行われていた花火大会。発数は約2000発、打ち上げられる花火の「平均的な」規模も小さいのですが、この花火のウリは「2尺玉」が上がること('00〜'02年は、2発揚がってます!)でした。2尺玉は、秋の土浦全国花火競技大会ですらあがらないシロモノ。今でこそ茨城県内においては大洗町の海上花火大会などでも揚がっていますが、実は、2尺玉が初めて打ちあげられたのはこの霞ヶ浦湖上花火大会でした('98年)。
 しかし、折からの不景気の経済状況の上、「(キララまつりは市街地を中心として行われるのに対し、花火は市街地から離れた場所で打ち上げられるため)花火の時間帯は市街地が閑散となってしまう」などの理由から、'03年からは中止となっています。

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