日本の旅・坂の町おおた
茨城県常陸太田市(その2)

 坂の町・常陸太田市街地のみどころは、まだまだ続きます。今度は、駅から30分くらい離れたところを歩いてみましょう。
 

    
若宮八幡宮               太田落雁           

 
若宮八幡宮                            
 「馬の背」西側のヴューポイント。1394(応永元)年以来太田城内にまつら
れていた鎌倉・鶴岡八幡宮の分霊を江戸期に現在地へ移したもので、地域の鎮
守として長らく信仰されてきました。境内からは西山公園や久昌寺が一望でき、
樹齢500年の大ケヤキもあります。駅歩20分。               
 
太田落雁(らくがん)                         
 「馬の背」東側のヴューポイントで、ベンチが設置されており,しばしボー
ッとすることができます。徳川斉昭が八景歩きを通して子弟の体を鍛練させる
&風景を愛でさせるために制定した「水戸八景」のひとつ。現在の眼下はすっ
かり振興住宅地となってしまっていますが、背景の山並みは昔のままで往時の
眺めを想像することはできます。また、ここは高校生のデートスポットでもあ
り、上の写真を撮る寸前も、ひと組のカップルを事実上追い出してしまいまし
た。ごめんね!(笑) 駅歩25分または茨城交通・日立電鉄バス栄町下車。 
 
    
旧太田中学校講堂            久昌寺             
 
旧太田中学校講堂                        
 国指定重要文化財。1905(明治38)年に竣工した、背の高い切妻造りの洋風
講堂で、コリント式の柱のついた玄関ポーチがあります。この時期における旧
制中学校の建築として貴重な存在。内部も演壇周りに凝った飾りがあるそうで
すが、残念ながら内部のほうは非公開です。               
 この建物は、県立太田一高構内にあります。現校舎の真裏に位置し、正門か
らでは見えないので注意。正門には「関係者以外立入禁止」旨の大きな看板が
掲げられていますが、実際には土日を含め、外観見学のために構内に立ち入る
ことは自由です。勉強や部活の邪魔にならぬように見学してください。駅歩30
分または茨城交通・日立電鉄バス太田馬場or一高入口下車。        
 
久昌寺(きゅうしょうじ)・西山公園(せいざんこうえん)       
 久昌寺は、徳川光圀が母久子の慰霊のために建てた日蓮宗の寺です。その久
昌寺に隣接する小高い丘(市街地とは別の丘)は西山公園で、4月上旬はサク
ラがきれい。ここからは「馬の背」市街の一端を眺めることができます。丘の
頂上には、法華経などが収められた義公廟があります(「義公」とは、徳川光
圀のこと)。なお、西山公園と西山荘は約1km離れていますので、ご注意くだ
さい。駅歩30分、十王坂を下って直進した突きあたり付近。        
 
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