3.電子音声現象( EVP )


「私はそれが可能だったと述べたのではない。それが起こったと言っているのだ!」
ウィリアム・クルックス卿


ヴィクター:驚いたことに、死後の世界との交信が高度な先端技術を用いて劇的に進化してきたことに、極めて少数の人々しか気付いていません!

O教授:はあ? 当たり前だよ。そんな胡散臭い情報は一般に流れとらんからな。

ヴィ:電子音声現象、あるいはEVPの名で知られている現象について、絶対に確実な情報源に基づいたとても信用のおける本が出ているのに、マスコミは決してそれを報告しないのです。

O:へぇー、いったいどこにそんな本が出ているのか教えて欲しいね。

ヴィ:残念ながら日本ではほとんど出ていません。唯一まともに読める本と言ったら、徳間書店から出ている「あの世の存在に活かされる生き方」でしょうか。しかし、この本はいまひとつ客観性に欠けていると言わざるを得ません。

 この極めて重要な発見、EVPは、物理的にこの地球上に住む人々と、死んで、現在異なった次元に住んでいる者達との間に客観的な交信が起きていることを明らかにしています。50年以上の間、世界中の実験者達が「超自然的な声」−テープレコーダーで録音しているときには聞こえないのに、テープが再生されると聞こえる声 −をテープに録音してきました。非常に短いメッセージの多くが、すでに旅立った家族や友の名前で訴えかけてきます。彼らはこちらの言葉に反応し、実験者の名前や質問の回答を入れてきます。今までに世界中で何千という研究者が、この最も魅力的な心霊現象を研究してきました。この現象は私の議論の対象として適切なものです。厳密な科学的手順に従い、多くの異なった国であらゆる種類の研究者が、各研究室でこの実験結果を再現してきたのですから。根気のある研究者が電子音声現象を調査しようと決めるとき、適切な手順に従って録音するかぎり、亡き家族や友人達の声を聞く可能性がとても高いことを悟り、大きな衝撃を受けます。

O:EVPなどという客観的な心霊現象があるというのなら、是非、今この目の前で起こしてもらおうか。

ヴィ:すみません、私自身はその研究をしていません。

O:じゃあ、なんでその現象が信じられるの?

ヴィ:O教授、あなたはここに空気があるのを信じますか?

O:信じるよ。

ヴィ:なぜですか。あなたは空気を見たことがあるのですか?

O:そんなもん見えなくても、空気の存在は実験ですぐ確認できる。

ヴィ:そうでした、あなたは一応科学者でしたね。

O:なんだ、その一応ってのは。失礼だな。

ヴィ:それでは、あなたはクレオパトラが存在したことを信じますか?

O:突然、歴史の話か。もちろん信じるよ。

ヴィ:なぜです。あなたはクレオパトラと会ったことでもあるのですか?

O:何をばかなことを。クレオパトラがいたという証拠はたくさんあるじゃないか。

ヴィ:するとあなたは、直接は見たことがなくても証拠がたくさんある事柄は信じるわけですね。

O:クレオパトラと幽霊を一緒にしちゃ困るよ。考古学、そして歴史を真摯に掘り下げている者たちと、心霊現象にうつつを抜かしている者たちを、同じ土俵にあげて考えるわけにはいかないな。

ヴィ:教授、今のあなたの態度を端的に表現する言葉があります。

O:なんだね。

ヴィ:偏見です。

O:もういい、先を聞かせなさい。

ヴィ:それでは電子音声現象の手始めとしてコリン・スミスとピーター・バンダーの話をさせてください。

 これはケンブリッジ教育研究施設内のある大学で宗教・道徳教育の専任講師をしていたピーター・バンダー博士の身の上に実際に起こった話です。ピーター・バンダーは心理学者としての訓練を積み、心霊現象に対して根本的な敵意を持つキリスト教神学者であったため、音声現象の調査に入る前は「死んでいる」人たちが我々と連絡し合うことは不可能だと述べていました。また彼は、そういったことを考えることさえ「全く不自然であるだけでなく異常なことだ」とまで言っていたのです。

 1972年、出版業者のコリン・スミスがピーター・バンダーに音声現象の研究をしてみないかと聞いたとき、バンダーはきっぱりと拒絶しました。そのためコリン・スミスは、コンスタンティン・ラウディヴが自著「Breakthrough(突破口)-1971」で概説している実験手順に従いながら自ら実験をしてみたのです。彼はすぐに声らしきものを得ましたが、それが何を言っているかわからず、バンダーに、その部分を聞いてもらうように頼みました。バンダーは何度も巻き戻し、再生をしました。10分程して諦めかけたとき、彼は突然、 気付いたのです;

「ラウディヴと彼の同僚が言及している奇妙なリズムが・・・、声が聞こえる・・・。声はとても早口で、変なリズムだが、確かにドイツ語で、スミスは話すことのできないドイツ語で問いかけている。私はこれが、3年前に死んだ母親の声だと確信した。」


 後にコリン・スミスは「Voices from the Tapes(テープの声)」という本を出版し、最も厳しく管理された条件で行われたバンダーの後年の実験風景を、数人の異なった関係者たちの4ページに渡る写真とともに紹介しています。このときのEVP実験は、不測の要素が干渉してくるのを排除し、放送電波の混入も防ぐ音響研究室で行われました。実験を監督したピー社の、懐疑的な二人の音響技師たちは、18分の録音テープの中に約200の声が入っていることを認めざるを得ませんでした。

 以下はバンダーの本に引用されている、この実験に立ち会った人達のコメントです。

 ピー社主任音響技師ケン・アトウッド;

「私はあらゆる知識・手だてを用いて声の謎を暴こうとしたが、それは失敗に終わった。 他の専門家達も同じだ。我々はこの事実を受け入れなければならないのだろう。」


 ダブリンの心理学研究所所長ブレンダン・マクガン博士;

「音声現象の再現に確かに成功した。テープに入った声は周知のどの情報源からのものでもない。」


 物理学者であり電子工学技師でもあるA.P・ヘイル;

「このテストが遮蔽設備付きの自社の研究室で行なわれたということを考えると、今回起きたことを通常の物理の理論で説明することはできない。」


 ロバート・メイヤー卿らはこう結論しました;

「専門家が当惑してしまうと言うのなら、この音声現象は確かに一般大衆に知らせるべき価値がある。」


 デッカと RTE のテッド・ボナーはこう言っています;

「トリックではない。変な仕掛けなどあり得ない。これは我々が想像したこともない何かだ。」


 「Breakthrough」の出版に先だって、ピー社の研究室でコリン・スミスとピーター・バンダーが行ったこの実験は、イギリスの「サンデー・ミラー」紙の編集長によって準備され、その費用がまかなわれたものです。サンデー・ミラー紙の記者ロナルド・マクスウェルは、実験を監督し、この現象を非常に支持する3ページの写真入りの特別記事を準備していました。彼は新聞社が選んだ電子工学の専門家達が、声は本物であり、トリックや不正などはなかったことを検証したことに大いに喜びました。しかしながら間際になって、この非常に重要な記事は、編集長が説明もなしに掲載を拒み、紙面には載らないことになったのです。

 ピーター・バンダーの言によると;

「サンデー・ミラー紙の企画・費用によって行われた実験の結果は、トップの人間を喜ばせなかった。」


 この特集の担当をしていたマクスウエルとシリル・カーシュは1週間後に再び実験を試みています。彼らはそのとき、ピーター・ヘイル氏を含む最先端の科学者から各情報を得、文章を集めて来ました。それでも編集長は再び出版を拒否したのです。

 ピーター・バンダーの実験はコンスタンティン・ラウディヴ博士の研究によって触発されたものです。ラウディヴ博士は、1959年に偶然、音声現象を再発見したフリードリッヒ・ユルゲンソンの研究を再現するために、ドイツで研究していました。英語タイトル「Breakthrough」で知られるラウディヴの古典的な研究記録は、彼の録音した72,000例の音声に基づいています。

 音声現象の研究は、実際には1920年代にすでにトーマス・エジソンが始めていて、彼は無線の長波と短波の間に、他界とのテレパシー通信のようなものを可能にする周波数があり得ると信じていたのです。ここでラジオ・テレビの先駆者達、マルコーニ、エジソン、オリバー・ロッジ卿、ウィリアム・クルックス卿、ジョン・ロージー・ベアード、これらの全員が霊との通信の現実性を確信していて、それを証明するために彼らの専門的な技能を使っていたことを注意しておきます。

 最初の声が録音されたのは1938年で、このときは蓄音機でした。テープレコーダーの録音は1950年代から始まります。バンダーの本が1973年に出版されたときから、多くの国で何百という研究者が研究に取り掛かりました。

 次にEVPとバチカンの知られざる関係について述べましょう。キリスト教徒 − カトリック教徒、プロテスタント、原理主義者 − には、カトリック教会が電子音声現象の調査に極めて積極的だという事実はほとんど知られていません。

・最も初期の調査をしたのはイタリアのカトリック司祭の二人で、エルネッティ神父とジェメリ神父は1952年にグレゴリオ聖歌を録音していた際、偶然この現象に出会いました。ジェメリ神父はテープから父親の声が「ズッキーニ、明らかなことだよ。私だってことがわからないのか?」と彼の小さいときのあだ名で話しかけているのを聞いたのです。カトリックとしてどのように死者と関わればよいのか全くわからず、2人の司祭はローマのピオ12世を訪れました。法王は彼らを安心させ、次の言葉を贈りました;

「ジェメリ神父、このことについて心配する必要は何もありません。この声の存在というのは全くもって科学的な事実であり、交霊術とは何ら関係のないことです。録音機はまったく客観的なものです。そこには発信源に関係なく、届いた音波だけが受信され、録音されるのです。この実験はおそらく、人々の来世についての信仰を強めることになる科学的研究の礎となるでしょう。」


・ローマ法王の従兄弟であり、ユング研究所の共同創設者の聖ゲブハルト・フライ博士は、EVP研究の開拓者であるラウディヴと密接に協力した、国際的な超心理学者として知られています。彼はまた国際カトリック超心理学会の会長でした。フライ博士が述べた言葉が記録に残っています;

「これまでの見聞から得た私の全知識を持って判断すると、このような現象を完全に説明しようとすれば、これらの声が超自然的な人格のものであるという仮説を立てること以外に方法がありません。この仮説が私を満足させてくれるかどうかは別として、このような声の現実性を疑う資格は私にはありません。」


・フライ博士は1967年10月27日に亡くなりました。1967年11月、多数の録音実験の最中にゲブハルト・フライと称する声がテープに現れました。その声はウィーン大学のピーター・ホーエンウァルター教授によって、確かにフライ博士特有のものであるとされています。

・ローマ法王パウロ6世は、彼のドキュメンタリー映画を作ってくれた親しい友人、スウェーデンの映画プロデューサーであるフリードリッヒ・ユルゲンソンが、1959年から音声現象について研究しているのをよく知っていました。ローマ法王は彼の研究に報いるため、1969年にセント・グレゴリー大王十字勲章を贈っています。ユルゲンソンはイギリスの研究家バンダーにこう書き送りました;

「バチカンには音声現象に対して熱心に耳を傾けてくれる人達がいました。私はこの神聖な街の中心的存在の中に素晴らしい友人達を得たのです。今日、この『架け橋』はその土台の上にしっかりと築かれています。」


・バチカンは司祭達に声を収集し研究する許可を与えています。スイスの神学者である聖レオ・シュミット神父は1万以上もの声をテープに捕え、「When the Dead Speak(死者が話すとき)」を著しましたが、これは彼の死後少し起って1976年に初めて出版されました。もう一人、超常的な録音の研究を行うための正式な認可が与えられたのはアンドレァ・レッシュ神父で、彼はラテラン寺院の司教大学(ローマ教皇庁が僧侶のために作った学校)に超心理学のコースを開設しています。

・1970年、国際カトリック超心理学会はオーストリアで会議を開催しましたが、その会議の大部分は音声現象に関する報告にあてられました。

・1972年にイギリスでピーター・バンダーが行った有名なピーレコードのテストには、カトリックの上層部の人達が4人参加しています。

・イギリスの聖パウロ教会衆の長であるピストーネ神父は、これらのテストの後でインタビューに答え、次のように述べています;

「こういった声の中にはカトリック教会の教えに反するものは何も認められない。これは何か異常なものだが、恐れる理由はないし、危険も感じられない。教会は科学の現出を抑制できないことを悟っている。我々は科学的な現象を扱っている。これは進歩であり、教会は常に進歩していくものなのだ。私はほとんどの教会の代表者達が我々と同じ態度を示したのに喜びを感じる。我々は音声現象の問題が、死後の世界についての疑問は証明できないし基本的に論議の対象にならない、と主張している人の想像力でさえかき立てるものだと認識している。この本と一連の実験は、無神論者の心にさえ、重大な疑問を提起する。これだけでも教会が実験を支持するのに適した理由だと言える。2番目の理由はバチカンII以降の教会の大きな柔軟性に見いだされるかもしれない。我々はキリストの教えに矛盾しない限り、すべての問題に心を開くことをいとわないのだ。」


・卓越したローマ教皇庁使節としてベルギーにおもむいたH・E・カルディナーレ大司教は、「これを不思議だと感じるのは当然のことですが、でも確かに、誰にでも聞こえる声がそこにあるのです」と論評しています。

・ローマ教皇庁からモンシニョールの称号を授けられている敬虔なC・プフレガー教授はこう言っています;

「いろいろな事実によって、死と復活の間には、死後体験としての別領域があるということがわかってきました。キリスト教の理論は、この領域についてほとんど触れていません。」


・バンダーの本には、敬虔なモンシニョール・ステファン・オコーナー、教区牧師長、英国海軍礼拝堂に勤務する主要なローマカトリック教牧師達が、2年前に自殺した若い海軍士官だと主張する声がテープから再生されるのを聞いている写真が載っています。皮肉にも、ラウディヴ博士はそれ以前の実験において、独立して同じメッセージを記録していました。

・1970年代からバチカンは、電子音声現象を含む多岐に渡る超心理学のすべてを後援し続けています。

・バチカンで最も有能な神学者の1人、ジノ・コンチェッティ神父は最近、インタビューに答えてこう言っていました;

「近代的な教義問答によれば、神は、地球を越えた次元に住む亡くなった友が、人生における困難なときに我々を導くメッセージを送ることを許している。教会はこれらの交信が真剣な宗教的・科学的目的で実行される限り、故人との対話をもう禁じないことに決めたのだ。」 


 さて、O教授、この現象をどう思いますか。

O:ヴィクター、その現象がなぜ起きているのかを私が説明してあげよう。いいか、人間は聞きたいと思うものを聞いてしまうものなんだ。ちょっとした雑音を繰り返し聞いていれば、それが言葉に聞こえてきても不思議はない。

ヴィ:教授、私の話をちゃんと聞いていましたか? その中に複数の人が同じ内容を聞き取っていた例が何度も出てきています。それに、実際に何人かで聞き取りテストを行った人達も多数いるのですが。

O:結果はどうだったね。

ヴィ:研究者たちはEVPの音声を三種類の品質に分けていますが、そのうちのAクラス、一番品質の高いものに関してはほぼ100%の認識率が出ています。最近はインターネットでも実際のEVP声を聞くことができます。

O:その品質の高いものというのは、実際に誰かが録音した声なんじゃないのか。

ヴィ:バンダーたちが行った厳密な実験にもAクラスの声が含まれています。

O:テープに元から入っていた可能性はないのか。

ヴィ:そのときのテープはもちろん、工場から出荷されたばかりの真新しいものでしたよ。O教授、私はこのEVP現象についてだけでもあなたと十二分に論議ができます。しかしながら、私が提出する証拠はこの分野だけではないのです。とりあえず次に進んで、今度は電子機器を用いたトランスコミュニケーションの話を聞いてください。

弁護士の論じる死後の世界


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