Otoshibumi Craft Lab 電気の森 The Forest Of Electric
+ Electronic Technorogy [1999]
電気回路編 第1章 オームの法則 Ver.3.x
Ver.3.0 Last updated : 1999/11/10
電圧とは、「電荷を移動させるもととなる電気的な圧力」をいう。
「電圧」は、「電気的な圧力」という意味で名づけられたのです。
電圧は、電磁気学において、「2点間の電位差」と定義されています。このことについては、「電気基礎 電気編」で詳しく説明する予定です。
電圧の量記号にV、または、v、単位記号に[V](volt、ボルトと読む。)を用いる。
電圧の量記号V、または、vは、英語の「voltage」の頭文字を用いています。
単位記号の[V]は、イタリアの科学者ボルタ(Alessandro Volta)の名が使われています。ボルタは、電池の発見者です。初めて連続的に流れる電流を生じさせる装置(ボルタの電池と呼ばれています。)を考案し、以後の電流に関する研究の基を作りました。
電源とは、「電気的な圧力(電圧)を発生させる装置」をいう。
電源は、「電気を発生させる源」という意味です。
電源は、「電流を発生さける装置」と考えることもできます。一定な電圧を発生させる電源を定電圧源、一定な電流を発生させる電源を定電流源といいます。
電源の図記号を図.A−4−1に示す。長い線を正極(プラス)、短い線を負極(マイナス)という。
この図記号は、正確には「直流起電力」を示しています。直流起電力は、「常に一定な電気的圧力(電圧)を生じさせる能力をもつ電源」をいいます。
起電力とは、「電圧を起こす原因となる(基となる)力(能力)」をいう。
起電力は、電源の性能をあらわす一つの値です。電源が、「どれぐらいの電圧を発生させることができるか。」を示す値としてとらえていただいてけっこうです。
起電力の量記号にE、または、eを単位記号に[V](volt、ボルトと読む。)を用いる。
起電力の量記号E、または、eは、英語の「electromotive force」の頭文字を用いています。
単位記号の[V]は、電圧と同じ単位を用います。
起電力の方向は、直流電源の負極から正極の方向とする。
電流の流れは、水の流れにたとえることができる。
図.A−4−2(a)のようにタンクの中に入った水をポンプで循環させるケースを考えてみる。
ホースの中に水を流すためには、水に圧力を加えなければならない。この役割をするのが、ポンプである。「ポンプ」は、水に圧力を発生させるものである。水に加えられた圧力が「水圧」である。さらに、「ポンプの中には、圧力(水圧)を起こす原因となる(基となる)力(能力)がある」と考えることができる。
同じような考え方を電流に対してあてはめてみる。
図.(b)のようにタンクに入った電荷を「電源」によって、導線の中を移動させるケースを考える。
導線の中を電荷を移動させるには、電荷に電気的な圧力を加える必要がある。この「電気的な圧力」が「電圧」である。「電源」は、電圧を発生させるものである。電源の中には、電気的な圧力(電圧)を起こす原因となる(基となる)力(能力)があると考えることができる。この「電圧を起こす原因となる(基となる)力(能力)」が「起電力」である。
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