富士山麓 トレッキングコース ガイド(3) 更新日:2002年09月16日

注意: ’ランク’は個人的な趣味です。 ’時間’はおよその目安(難易度)です。正確には地図を参照ください。

富士山麓コース(青木が原樹海) (今後も内容を充実させていきます)
 * ここで紹介するコースは、普通の地図ではコースが表示されていないので、ガイドなしに入ることはお勧めできません。

No コース名 ランク 時間 コ ー ス  と 概 要
01 精進湖散策コース 2Hr 精進湖入口-->精進湖自然観察路-->精進民宿村入口-->精進湖入口
02 大室山周辺コース1 ☆☆☆ 2-3Hr 精進口登山道(県道鳴沢富士宮線)-->本栖風穴-->大室山ブナ林-->富士風穴-->戻り
03 大室山周辺コース2 ☆☆ 1-2Hr 精進口登山道(県道鳴沢富士宮線)-->大室山ブナ林-->富士風穴-->戻り
04 背負子周遊コース ☆☆☆ 2-3Hr 精進口登山道(県道鳴沢富士宮線)-->大室山ブナ林-->背負子風穴-->戻り
05 野尻草原周遊コース ☆☆ 2-3Hr 天神峠-->片蓋山-->鹿ノ頭(野尻草原)-->軽水林道-->天神峠
06 神座周遊コース ☆☆☆ 3-4Hr 神峠-->長尾山-->神座山-->神座風穴-->鹿ノ頭(野尻草原)-->天神峠
07 大室山登山コース ☆☆☆ 3H 精進口登山道(県道鳴沢富士宮線)-->大室山ブナ林-->大室山-->大室山ブナ林-->戻り
08 精進口登山道コース  ☆☆ 3H 精進口登山道-->乾徳道場入口-->下り山-->県道鳴沢富士宮線
09 氷池コース  ☆☆☆ 2H 天神峠-->登り口-->氷池-->戻り
10 石塚噴火口コース  ☆☆ 2H 精進口登山道(県道鳴沢富士宮線)-->本栖風穴-->石塚噴火口-->戻り

1.精進湖散策コース (2000年11月) :
    
精進湖入口-->精進湖自然観察路-->精進民宿村入口-->精進湖入口

このコースは、国道139号線の北側になりますが、長尾山噴火による溶岩流が精進湖畔にせり出しており、溶岩流の半島のようなところを一周するコースです。道に迷う恐れもなく、またほぼ平坦な道だけなので、家族連れで樹海の様子を観察するには最適ではないかと思います。私は紅葉も終った晩秋に訪れたのですが、人にほとんど会うこともなく、のんびりとした散策ができました。

精進湖入口に駐車できるスペースがあります(大きな案内板がある)。ここを出発点とし、最初は湖畔に沿った自然観察路を行きます。途中にはあずまやがあり、休憩ができます。途中からうっそうとした樹海の中に入っていきます。道はよく整備されていますので、溶岩の様子や奇怪な形をした木々を楽しみながら歩くことができます(一部木の名前の札が付いています)。道がいろいろと分かれていますが、国道に出て国道沿いを歩くか、または樹海の中を通って、元の入口に戻ることができます。


精進湖畔 2000.11

2.大室山周辺コース1 (2001年1月) :
    精進口登山道(県道鳴沢富士宮線)-->本栖風穴-->大室山ブナ林-->富士風穴-->戻り

このコースは、難しいコースと言うわけではないのですが、普通の地図ではコースが表示されていないので、ガイドなしに入ることはお勧めできません。
このコースは、なんと言っても青木が原樹海の中心を歩けるということです。樹海の中は真っ暗で、道に迷ってしまうのではないかと思われている方も多いかと思いますが、コースの道はしっかりしており、比較的平坦で、コースからはずれなければゆったりと散策できるます。樹海の中も晴れていれば明るい感じもします。

県道鳴沢富士宮線の途中に精進口登山道と交差する所が出発点です。道路標識はありません。狭いですが車数台が駐車できるスペースがあります。入口には車止めと大きな看板があります(もちろん4輪駆動車では入ることは禁止です)
この入口から樹海の中に入り、本栖風穴に向かいます。

登山道入口 2001.01 本栖風穴へ 2001.01
本栖風穴までの道は、写真のように広葉樹の多い道で、冬でも明るい散策路となっています。ゆっくり歩いて30から40分くらいで本栖第2風穴に着きます。さらに10から15分くらい歩くと本栖第一風穴に着きます。本栖風穴は第1と第2がありますが、どちらも天然記念物となっており、入ることはできません。どちらの風穴も大きな暗い竪穴になっており、ガイドの話によるとさらに横穴が続いているそうです。
第1風穴から大室山の麓に沿って時計回りに歩きます。この道が長尾山噴火による溶岩流の境目になっているそうで、溶岩上の樹林と大室山の斜面の樹林とでは樹相が明らかに異なっているのが分かります。
大室山の麓には、ブナ、ミズナラ、カエデ、ホオノキ、カツラなどの大きな木がうっそうと茂っており、また大きな木が道を塞ぐように倒れているなど、素晴らしい樹林帯の中の散策となります。

本栖第1風穴(奥) 2001.01
しばらく歩くと、’ブナの森’という広々とした明るい森に着きます。ここには、ブナの大木とミズナラの大木があります。特にミズナラは大きく、人が半分隠れるほどの大きな板根が張り出しています。ここでゆっくりと休憩し、樹海を満喫されることをお勧めします。
ここから精進登山道に出て、入口に向かいますが、10分くらい行くと左手に富士風穴があります。富士風穴は天然記念物ですが、入ることは可能です。ただし、中は真っ暗で、床は氷で覆われているため、たいへん危険で、ガイドなしで入ることは避けるべきです。
富士風穴から20分くらい歩くと最初の樹海入口に戻ることができます。
本コースについて質問等があれば、メールをください。回答いたします



ミズナラの大木 (左:2001.01、右:2000.11)

3.大室山周辺コース2 () :
    
精進口登山道(県道鳴沢富士宮線)-->大室山ブナ林-->富士風穴-->戻り

このコースは、大室山周辺コース1の短縮版で、家族連れでの散策にはよいと思われます。青木が原樹海の中心を歩くわけですが、このコースはしっかりした登山道で、平坦な道を歩くだけです。コースからはずれなければゆったりと散策できるます。
前のコースと同じく、県道鳴沢富士宮線の途中に精進口登山道と交差する点が出発点です。この入口から樹海の中に入り、登山道をまっすぐにゆるやかに登って行きます。富士風穴の入口を通りすぎ、しばらく行くと大室山の’ブナの森’に着きます。ここには、ブナの大木とミズナラの大木があります。特にミズナラは大きく、人が半分隠れるほどの大きな板根が張り出しています。ここでゆっくりと休憩し、樹海を満喫されることをお勧めします。

ブナの森の紅葉(2001.11) ミズナラの大木(2001.11)
この後は、来た道を戻りますが、途中の富士風穴を見学できます。富士風穴は天然記念物ですが、入ることは可能です。ただし、中は真っ暗で、床は氷で覆われているため、たいへん危険で、ガイドなしで入ることは避けるべきです。

<==富士風穴の大きな入口 (2000.10)

4.背負子山周遊コース (2001年3月 & 6月)
    
精進口登山道(県道鳴沢富士宮線)-->大室山ブナ林-->背負子風穴-->戻り

このコースは、難しいコースと言うわけではないのですが、普通の地図ではコースが表示されていないので、ガイドなしに入ることはお勧めできません。
前のコースと同じく、県道鳴沢富士宮線の途中に精進口登山道と交差する点が出発点です。この入口から樹海の中に入り、登山道をまっすぐに行くと、大室山のふもとの’ブナの森’に着きます。ここから登山道をはずれて大室山の麓に沿って更に山道を登ります。途中に左へ入る道があり、少し行くと第1、第2、第3背負子風穴があります(ガイドなしで入ると迷う恐れがあります)。


背負子第1風穴(2001.03) 背負子第3風穴(2001.03)
山道に戻って、更に登って行くとメガネ穴や神座風穴へ行くことができますが、道がいろいろと分岐しているので、ガイドなしでは迷う恐れがあります。したがって、また来た道を戻ることをお勧めします。

5.野尻草原周遊コース (2001年10月) :
    
天神峠-->片蓋山-->鹿ノ頭(野尻草原)-->軽水林道-->天神峠

このコースは、難しいコースと言うわけではないのですが、普通の地図ではコースが表示されていないので、ガイドなしに入ることはお勧めできません。
鳴沢から天神山スキー場に向かって登り、スキー場のゲート前を右に折れます。途中精進口登山道との交差点を過ぎ、しばらく行くとやや広い十字路にでます(車の場合は、ここに駐車します)。ここには大きなヤマナシノキがあります。この十字路の脇にあるのが片蓋山です(まだ登っていません)。
ここを右の方へ、車止めのゲートを通って、軽水林道(なぜか途中までですが素晴らしい舗装道路になっています)を下っていきます。しばらく行くと、急に目の前が開け、草原に着きます。春や秋には、草原の花が咲きます(ただし、北アルプスや南アルプスのお花畑のイメージとは違います)。草原の左前方の小高い山が鹿の頭です(頂上まではすぐですが、展望は望めません)。前方が大室山ですが、一般の人は登るのは避けたほうがよいです。右後ろが長尾山(寄生火山で、現在の青木が原樹海の溶岩流の基になっています)、左後ろが片蓋山となります。
道路を更に進むと、舗装が切れます。しばらく行くと精進口登山道との交差点に出ます。ここを右に折れ、登山道を登ると、始めに通った車道に出ます。車道を右に行くと、駐車したところへ出ます。

野尻草原と長尾山(2001.10)

6.神座山周遊コース (2001年4月) :
    天神峠-->長尾山-->神座山-->神座風穴-->鹿の頭(野尻草原)-->天神峠    

このコースは、難しいコースと言うわけではないのですが、普通の地図ではコースが表示されていないので、ガイドなしに入ることはお勧めできません。
このコースは、なんと言っても青木が原樹海の中心を歩けるということです。樹海の中は真っ暗で、道に迷ってしまうのではないかと思われている方も多いかと思いますが、コースの道はしっかりしており、比較的平坦で、コースからはずれなければゆったりと散策できるます。樹海の中も晴れていれば明るい感じもします。
5.と同様に、鳴沢から天神山スキー場に向かって登り、スキー場のゲート前を右に折れ、精進口登山道との交差点で車を駐車します。ここから、精進口登山道を下ります。すぐ左側の小高い山が長尾山です(山頂への道はありません)。さらに下り、軽水林道を過ぎてしばらく下ると、十字路に出ます。ここを左に行くと神座山に突き当たります(山頂への道は左に回って行きます)。突き当りを左へしばらく行くと、神座風穴、蒲鉾穴があります。右へ行くとメガネ穴がありますが、このコースの場合は戻ってください(そのまま進むと、ブナの森、富士風穴の方へ行ってしまいます)。さらに進むと大室山の麓に出ますので、そこを左へ行きます。20、30分くらい歩くと広い草原に出ます。そこが野尻草原です。しばらく歩くと舗装道路へ出ます。その道路を右へ登って行きます。大きなヤマナシのある交差点に出ますので、そこを左折し、しばらく歩くと、出発地点に戻ります

7.大室山登山コース (2001年5月) :
    精進口登山道(県道鳴沢富士宮線)-->大室山ブナ林-->大室山-->大室山ブナ林-->精進口登山道

このコースはガイドがいないと迷う可能性があり、大変難しいコースです。普通の地図ではコースが表示されていないので、ガイドなしに入ることはお勧めできません。
ブナの森から登りはじめます。当然道はないので、ジグザグと山頂を目指して直登します。山の斜面はすべて樹林帯なので、まったく見通しはききません。ただ上を目指して歩くのですが、かなり急な登りですので、ゆっくり登ります。まだ春先のせいか、林床は比較的きれいで、ヤブ漕ぎを強いられることはありませんでした。およそ1時間半で1468mの山頂(標高差は350m位)に着きます。辺り一面大人の背丈以上のササやぶで、展望はまったくききません。したがって、山頂付近を歩こうと思ったのですが、道がわからなく、方向を見失いそうになりました。
帰りは単に来た道を下ればよいのですが、私はちょっと方向を間違え、神座山方面に下ってしまいました。そこからブナの森までは、ヤブ漕ぎを強いられました。


8.精進口登山道コース (2002年1月、6月) :
    精進口登山道-->乾徳道場入口-->下り山-->精進口登山道(県道鳴沢富士宮線)

このコースは、精進口登山道を登るコースです(まっすぐ登っていけば、富士2、3、4合目を通って、5合目まで行くことが出来ます)。精進湖の赤池交差点近くに、登山道入口があります。ここから途中まで車が入れるようになっていますが、自然保護のためにも、入口で車を置いていくようにしましょう。入口からは青木が原樹海の中を登り始めます。道は比較的広いく緩やかですので、ゆったりと歩きながら、樹海を満喫することができます。登山道の中程で、乾徳道場入口の看板がありますが、そこから下り山の登りが始まります。さらに登って行くと、自動車道路に出ます。この道路が、県道鳴沢富士宮線(通称開拓道路)です。行程はおよそ2時間で、道に迷うこともなく、安全かと思います。

9.氷池コース (2002年6月) :
    天神峠-->登山入口-->氷池-->戻り)

このコースはガイドがいないと迷う可能性があり、大変難しいコースです。普通の地図ではコースが表示されていないので、ガイドなしに入ることはお勧めできません。
鳴沢から天神山スキー場に向かって登り、スキー場のゲート前を右に折れます。途中精進口登山道との交差点を過ぎ、広い十字路の手前で駐車します(目印は特にありませんが、植林中の開けた斜面を過ぎたところです)。道路の左側のやや幅の広い林道を登ります。途中から左の山道に入り、しばらく登ってから噴火口へ登ります。一応踏み跡がありますが、噴火口の登りはまったく踏み跡がないので、注意が必要です。
噴火口の上から底までは、慎重に降ります。道はありませんが、なんとなく踏み跡らしきものはあります。噴火口の底には、小さな祠が祭ってあり、何とも言えない神秘的な雰囲気が漂っています。冷気があり、周りは静寂そのものです。
帰りは来たを戻りますが、方角を間違わないようにしてください(私自身、方角を見失い、さまよってしまいました)。


10.石塚噴火口コース (2002年9月) :
    精進口登山道(県道鳴沢富士宮線)-->本栖風穴-->石塚噴火口-->戻り)

このコースはガイドがいないと迷う可能性があり、大変難しいコースです。普通の地図ではコースが表示されていないので、ガイドなしに入ることはお勧めできません。
石塚噴火口は、青木が原樹海の溶岩を噴出した寄生火山の一つです。
「2.大室山周辺コース1」の最初と同様に、本栖風穴まで行きます。さらに少し進むと、大室山の麓に出ます。「2.大室山周辺コース1」とは反対に、右側のコースを取ります。10分くらい登ると峠のようなところに着きます。その右側の斜面が、石塚噴火口の斜面となります。帰りは来た道を戻ります(噴火口から直接樹海を突っ切ることは危険ですので、止めてください)。


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