さ迷い歩き 「電磁波の海」 (4)-2 = ファインマン物理学V 電磁気学 = |
内 容 (V巻:電磁気学) | 内 容 | |||||
00 | ファインマンと「ファインマン物理学」 | |||||
01 | 電磁気学 1st page | 13.08.05 | 11 | 誘電体の内部 | 13.09.09 | |
02 | ベクトル場の微分 | 12 | 静電アナログ | 13.09.09 | ||
03 | ベクトルの積分 | 13 | 静磁場 3rd page | 13.10.16 | ||
04 | 静電気 2nd page | 13.08.22 | 14 | 色々な条件下の磁場 | 13.10.16 | |
05 | ガウスの法則の応用 | 13.08.26 | 15 | ベクトルポテンシャル | 13.10.17 | |
06 | 色々の場合の電場 | 13.08.26 | 16 | 誘導電流 | 13.10.22 | |
07 | 色々の場合の電場(続き) | 13.08.26 | 17 | 誘導法則 | 13.10.23 | |
08 | 静電エネルギー | 13.08.28 | 18 | マクスウェル方程式 | 13.10.25 | |
09 | 空中電気 (省略) | 13.08.28 | 19 | 真空中のマクスウェル方程式の解 | 13.10.26 | |
10 | 誘電体 | 13.08.29 | 20 | 電流と電荷のある場合の マクスウェル方程式の解 |
13.12.17 |
|
04.静電気 2013年08月22日
(4-1) 静電磁気学
まずは、Feynmanの言葉から。 「これからいよいよ電磁気理論の詳しい勉強をはじめる。電磁気学の内容はすべてマクスウェル方程式に入っている。」
マクスウェルの方程式: (1) ∇・E = ρ/ε0 (4.1) (2) ∇xE = -∂B/∂t (4.2) (3) c2乗∇xB = ∂E/∂t + j /ε0 (4.3) (4) ∇・B = 0 (4.4) |
ちなみに、上の方程式は、次のように呼ばれることが多いです。
(4.1)式: ガウスの法則 ・・・ガウスの定理ではありません
(4.2)式: ファラデーの(電磁誘導の)法則
(4.3)式: アンペール・マクスウェルの法則
Feynmanは、この方程式について次のように述べています。 「この方程式で記述される状態は非常に複雑なものであり得る。複雑なものを扱う前に割合単純な場合をまず考え、その扱い方を勉強することにする。一番扱いやすい場合は時間に全く関係のない−静電磁気学といわれる−場合である。電荷はすべて空間に固定されているか、動くにしても回路内を定常の流れをなして動く(従ってρもj も時間的に変らない)。こういう条件の下では、マクスウェルの方程式に現れる場の時間微分はすべて0になる。そうすると、マクスウェルの方程式は次のようになる。
マクスウェルの方程式(静電磁気): (1) ∇・E = ρ/ε0 (4.5) (2) ∇xE = 0 (4.6) (3) ∇xB = j /ε0c2乗 (4.7) (4) ∇・B = 0 (4.8) |
ということで、第15章までは、静電磁気学におけるマクスウェルの方程式をベースに論じられます。Feynmanは、静電磁気に関して次のようなことを述べています。 「この4方程式の組について面白い点に気付くだろう。これは2対の式に分かれる。電場Eははじめの2式に、磁場Bはあとの2式にしか出て来ない。二つの場は結びついていない。これは電荷も電流も時間的に不変である限り電気と磁気とは別々の現象であることを意味する。EとBが互いに関連し合うのは、コンデンサーが充電されたり磁石が動いたりするように、電荷や電流に変化があるときだけである。変化が急速で、マクスウェルの方程式の時間微分が重要になってはじめてEとBとは互いに関係してくる。」
「静電磁気学の方程式を眺めて気付くことは、静電気、静磁気と呼ぶ二つの問題の研究はベクトル場の数学的性質を学ぶに理想的だということである。静電気はcurlが0(渦なし)でdivの値の与えられたベクトル場のきれいな例題である。静磁気はdivがなくてcurlが与えられた場の例題になっている。電磁気学を述べる通例の−満足のいくと思われている−方法はまず静電気から始めてdivについて勉強することである。そのあと静磁気とcurlをとり上げる。最後に電気と磁気とをくっつける。われわれはベクトル解析の完全な理論から出発した。そしてこれからそれをはじめの1対の式で与えられる特殊な場である静電気に応用する。」
ふーん。勉強の手順はわかりました。こんなことが学生時代に理解できていたらよかったのになと思いますが、そのときは暗中模索で勉強していたのですね。でも、静電磁気でも難しいんだよなー!
(4-2) クーロンの法則; 重ね合わせ
クーロンの法則: F1 = (1/4πε0)(q1q2/r12・2乗)e12 = -F2 (4.9) |
重ね合わせの原理: 任意の電荷の受ける力は他の各電荷から受けるクーロン力のベク トル和である |
Feynmanは次のように述べています。 「これだけが静電気学のもつ全内容である。クーロンの法則と重ね合わせの原理とを結びつけると、それで全部である。静電気学の方程式(4.5)と(4.6)との内容はそれ以上でもそれ以下でもない。」 ということだそうです。でも実際に勉強すると、簡単ではないですよね。
クーロンの法則を適用するときは、電場の概念を使うほうが便利だそうです。その式を掲げます。
静電場の式(不連続な点電荷の場合): E(1) = 狽(1/4πε0)(qj/r1j・2乗)e1j (4.13) 静電場の式(連続な電荷分布の場合): E(1) = (1/4πε0)∫全空間(ρ(2)e12/r12・2乗)dV2 (4.16) |
(4-3) 電位
電気力に対する仕事: ある電荷をある道筋にそって運ぶとき、電気力に対してする仕事は、 運動方向への電気力の成分の符号をかえてものを道筋にそって積分 したものに等しい |
静電位: φ(P) = -∫P0->P(E・ds) (4.22) φ(x,y,z) = (q/4πε0)(1/r) (4.23) 電位φ: φ(1) = 狽(1/4πε0)(qj/r1j) (4.24) あるいは φ(1) = (1/4πε0)∫(ρ(2)/r12)dV2 (4.25) |
(4-4) E = -∇φ
(4.22)の微分形: E = -∇φ (4.27) したがって ∫a->b∇φ・ds = φ(b) - φ(a) (4.28) 静電磁気の第2法則: ∇xE = 0 (4.29) |
(4-5) 電束
電場は保存される何かの流れを表わす、あるいは電荷から周囲の空間へ流れ出る何かあると想像します。こういう流れのベクトルがEであり、このEの流れを”流束”と定義します。
(4-6) ガウスの法則; Eのdiv
ガウスの法則: ∫任意の閉曲面Enda = 内部にある電荷/ε0 (4.34) あるいは ∫任意の閉曲面E・nda = Qint/ε0 (4.35) ここで Qint = Sの内部qi (4.36) or Qint= ∫S内の体積ρdV (4.37) |
ガウスの法則の微分形(静電磁気の第1法則): ∇・E = ρ/ε0 (4.38) |
恥ずかしながら、私はガウスの定理とガウスの法則の区別もよくわからずにいました。ガウスの定理は数学(ベクトル解析学)の定理で、ガウスの法則は物理法則であったことがようやく少しだけわかりました。ああ、なさけないことです。ただ、本書でもガウスの定理と法則が混在して使われているようなところが見受けられ、ときどきあれっと思うことがあります。私の深い理解が足らない、あるいは私の目の錯覚だとよいのですが・・・。
(4-7) 球状電荷の場合
E = (1/4πε0)(Q/R2乗) (4.39) |
(4-8) 力線; 等電位面
2013年8月22日
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05.ガウスの法則の応用 2013年08月22日
(5-1) 静電気学はガウスの法則と・・・・・
Feynmanの話を掲げます。 「二つの電気の法則がある。ある体積から出る電場の流束は内部にある電気量に比例するというガウスの法則と、電場の循環は0である−Eはある関数のgradである−の二つ、この二つの法則から静電気について何でも言いあてることができる。しかし数学的に言うことと、それをわけなく、ある程度巧妙に使いこなすこととは別である。」 「この章ではガウスの法則をじかに適用してできる計算を沢山やってみる。ガウスの法則から容易にわかる定理を証明し、特に導体に関係した現象をいくつか述べる。もう一つの法則にも従わねばならないから、ガウスの法則だけではどんな問題も解かれない。そのためガウスの法則を使って特定の問題をとくとき、それに少し何かを付け加えねばならない。たとえば場の有様について或る程度の予備知識が必要である。その基礎はたとえば対称性でもよい。あるいはその代わりに場は電位のgradであるという考えをわざわざ導入する必要があることもある。」
(5-2) 静電場内のつり合い
(5-3) 導体のつくる場の中での電荷のつり合い
(5-4) 原子の安定性
(5-5) 線電荷のつくる電場
E = λ/2πε0 r (5.2) λ: 単位長さあたりの電荷 |
(5-6) 面電荷; 二つの面
一枚の帯電した薄板: E = σ/2πε0 (5.3) σ: 単位面積あたりの電荷 二枚の平行な帯電した面: E(平面の間) = σ/ε0 (5.5) E(平面の外) = 0 (5.6) |
(5-7) 球状の電荷; 球殻
E = ρr/3ε0 (r < R) (5.7) ρ: 単位体積の電荷 |
(5-8) 点電荷の電場は厳密に1/r2乗か
(5-9) 導体の場
E = σ/ε0 (r < R) (5.8) σ: 局所的な面電荷密度 |
(5-10) 導体の空洞内の場
定理: もし ∇・D = 0 なら、 D = ∇xC になるようなCが必ず存在する (2.51) |
2013年08月22日
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06.色々の場合の電場 2013年08月26日
(6-1) 静電ポテンシャルの方程式
静電場と電位の関係: E = -∇φ ポアソン方程式: ∇2乗φ = -ρ/ε0 (6.6) ポアソン方程式の解: φ(1) = ∫(ρ(2)/4πε0 r12)・dV2 (6.7) |
(6-2) 電気双極子
双極子ポテンシャル: φ(x,y,z) = (1/4πε0)(z/d3乗)qd (6.9) ここで 双極子モーメント p = qd (6.10) あるいは φ(r) = (1/4πε0) (p ・er/r 2乗) (6.13) = (1/4πε0) (p ・r/r 3乗) (6.13) |
双極子のつくる電場: Ez = (p1/4πε0)(3cosθsinθ)/r 3乗) (6.14) E⊥ = (p1/4πε0)(3cosθ2乗 - 1)/r3乗) (6.15) |
(6-3) ベクトル方程式についての注意
(6-4) 双極(子)ポテンシャルをgradで書くこと
熱量の保存方程式(微分形): φ(r) = -(1/4πε0) (p ・∇(1/r ) (6.16) |
(6-5) 任意の分布に対する双極近似
全体として中性な電荷のどんな集まりでも、それから遠くはなれたところ では、ポテンシャルは双極ポテンシャルになる。1/R2乗のように減少し、 cosθの変化をする。そしてその強さは電荷分布の双極モーメントに関係 する。1対の点電荷という簡単な場合はほとんどないが、双極場が重要な のはこの理由による。 |
(6-6) 帯電導体の場
(6-7) 影像法
(6-8) 導体平面の近くの点電荷
(6-9) 導体球近くの点電荷
(6-10) コンデンサー; 平行な平板
コンデンサー: Q = CV 平行平板のキャパシティC: C = ε0A/d (6.34) |
(6-11) 高圧破壊
(6-12) 電界放出けんび鏡
2013年08月26日
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07.色々の場合の電場(続き) 2013年08月26日
(7-1) 電場の求め方
ラプラス方程式: ∇2乗φ = 0 (7.1) |
(7-2) 二次元の場合; 複素変数の関数
数学的定理: δ = x + i y F(δ) = U(x,y) + i V(x,y) (7.4) このとき ∂U/∂x = ∂V/∂y (7.7) ∂V/∂x = -∂U/∂y (7.8) これから、UもVもラプラスの方程式をみたすことがわかる ∂2乗U/∂x2乗 + ∂2乗V/∂y2乗 = 0 (7.9) ∂2乗V/∂x2乗 + ∂2乗V/∂y2乗 = 0 (7.10) |
(7-3) プラズマ振動
プラズマ振動数: ωp2乗 = n0qe2乗/ε0me (7.25) |
(7-4) 電解液内のコロイド粒子
コロイド粒子のポテンシャル: φ(0) = σD/ε0 (7.40) D:デバイの長さ D2乗 = ε0kT/2n0qe2乗 (7.35) |
(7-5) グリッドの正電場
2013年08月27日
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08.静電エネルギー 2013年08月28日
(8-1) 電荷の静電エネルギー; 一様な球
全静電エネルギー: U = 煤iqi qj/4πε0 r ij) (8.3) すべての対 一様な球の静電エネルギー U = (3/5)(Q2乗/4πε0a) (8.7) |
(8-2) コンデンサーのエネルギー; 帯電導体のうける力
コンデンサーのエネルギー: U = (1/2)(Q2乗/C) = (1/2)(CV2乗) (8.9)、(8.10) 帯電導体のうける力: F凾 = -(Q2乗/2C2乗)凾b (8.15) |
(8-3) イオン結晶の静電エネルギー
(8-4) 原子核の静電エネルギー
(8-5) 静電場内のエネルギー
静電場内のエネルギー: U = (1/2)∫ρφdV (8.28) 局所的エネルギー保存の原理: エネルギーは電場の存在する空間に局在する U = (ε0/2)∫E・EdV (8.30) または u = (ε0/2)E・E = ε0E2乗/2 (8.31) |
(8-6) 点電荷のエネルギー
本節では、点電荷のエネルギーについて、次のように問題が提起されています。 「エネルギーを場の中に局在させる考えは点電荷の存在の家庭と矛盾すると結論せざるを得ない。この困難をさける一つの方法は、電子のような電荷要素は点ではなく実際は小さい電荷分布であると考えることである。その代わりに非常に小さい距離のところの電気理論あるいはエネルギーの局所的保存の考えはどこか間違っているというべきかも知れない。どちらにも難点がある。これらの難点はまだ解決されていない。今日でもそのままである。」
2013年08月28日
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09.空中電気
本章は空中における電気現象の定性的説明ですので、以下の節すべてを省略します。
(9-1) 大気の電位傾度
(9-2) 大気中の電流
(9-3) 空中電流の起源
(9-4) 雷雨
(9-5) 電荷分離の機構
(9-6) 稲妻
10.誘電体 2013年08月28日
(10-1) 誘電率
(10-2) 分極ベクトルP
双極モーメント(単位体積あたり): P = Nqδ (10.4) δ:原子内の正負の電荷の変位 |
(10-3) 分極電荷
表面分極電荷密度: σ分極 = Nqeδ = P (10.5) 分極率: P = χε0E (10.8) コンデンサーの容量: C = ε0A(1 + χ)/d = κε0A/d (10.10) κ:比誘電率 一様でない分極があるときの(正味の)電荷密度: ρ分極 = -∇・P (10.16) |
(10-4) 誘電体のある場合の静電方程式
静電方程式1(誘電体のある場合): ∇・(E + P/ε0) = ρ自由/ε0 (10.18) または ∇・(κE) = ρ自由/ε0 (10.20) 静電方程式2(誘電体のある場合): ∇xE = 0 (10.19) |
ここで、電気工学でよく使われる電束密度Dの話がでてきます。実は私が学生時代に、電界E、電束密度D、磁界Hおよび磁束密度Bの物理的意味が理解できず、頭がパニック状態になりました。今でもこの用語を見るとパニック状態になるのは同様です。一方、Feynmanは電場Eと磁場Bを使ってすべて説明してくれるので、先の用語には目をつむることにしています。ここで少し長くなりますが、Feynmanのご高説を記してみます。
「ここで述べなくてはならない歴史的に重要なことがある。電気学の初期には、分極の原子的機構は知られていなくて、ρ分極の存在も認められていなかった。伝家ρ自由だけが全部の電荷密度であると思われていた。マクスウェルの方程式を簡単な形に書くためにEとPの1次結合として新しいベクトルDが定義された:
D = ε0E + P (10.21)
その結果、式(10.18)と(10.19)とは見かけは非常に単純な形に書かれる:
∇・D = ρ自由、 ∇xE = 0 (10.22) 」
「この式は解けるだろうか。DとEの関係をあたえるもう一つの式があるときだけ解ける。式(10.8)(P = χε0E)が成り立てば、この関係は
D = ε0(1 + χ)E = κε0E (10.23)
である。この方程式を通常 D = εE (10.24)と書く。ここでεも物質の誘電的性質を表わす別の定数である。これを誘電率(permittivity)という。(これでわれわれの方程式でε0とした理由が分かる。それは、”真空の誘電率”である。)明らかに
ε = κε0 = (1 + χ)ε0 (10.25)
今日では、これらを別の見方で眺める。つまり、真空中で簡単な式があり、期限が何であれ、いつも電荷をすべて表に出すなら、方程式はいつも正しい。便宜的に、あるいはくわしく現象を議論したくないために電荷の一部を分離すると、望むなら、方程式を便利な別の形にも書くことができる。」
さらに続きます。「もう一つの点も強調すべきである。D = εEのような式は物性を記述しようとする試みである。しかし物質は極めて複雑であって、このような式は実際正しくない。たとえば、Eが大きくなると、DはEに比例しなくなる。物質によっては、Eがわり合に弱くても、比例関係がやぶれている。また比例”定数”がEの時間的変化の速さに関係することもある。従ってこういう方程式は、フックの法則と同様、近似である。深い、基礎的方程式ではあり得ない。これに反して、Eについての基礎方程式(10.17)と(10.19)は静電気についてのわれわれの最も深く、完全な理解を表明している。」
なるほど、こんな歴史的背景もあったのかと初めて知りました。でも、用語の定義でパニックになるのは私の能力の問題で、用語の歴史的背景とは関係ないですすね。
(10-5) 誘電体のある場合の場と力
誘電体のある場合の場の静電方程式;: ∇・(κE) = ρ自由/ε0、 ∇x(κE) = 0 (10.27) |
2013年08月29日
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11.誘電体の内部 2013年09月09日
(11-1) 分子双極子
(11-2) 電子分極
非極性分子(電子分極)の双極モーメント: p = αε0E (11.6) α = 4πe2乗/mω02乗 非誘電率: κ - 1 = P/ε0E = Nα (11.9) |
(11-3) 極性分子; 配向分極
極性分子の双極モーメント: P = Np02乗E/3kT (11.20) 非誘電率: κ - 1 = P/ε0E = Np02乗/3ε0kT (11.21) |
(11-4) 誘電体の空洞内の電場
(11-5) 液体の誘電率; クラウジウス-モソチの式
(11-6) 固体誘電体
(11-7) 強誘電体; BaTiO3
2013年09月09日
12.静電アナログ 2013年09月09日
(12-1) 方程式が同じなら解も同じ
この章の主旨を、Feynmanは次のように述べています。 「化学の進歩が始まって以来物理世界に関して得られた知識の総体は巨大なもので、誰にとってもその何分の一でも知るのはほとんど不可能にみえる。しかし物理学者がせまい領域の専門家になるよりはむしろ物理世界の広い知識を保持する可能性がある。この理由は三つある。まず、すべてのちがった種類の減少にあてはまる大原理がある−エネルギーや角運動量の保存則など、こういう原理を十分に理解すると、多くのことが一どきに理解できる。第二に、固体を圧縮したときの振る舞いのような複雑な現象も実は基礎を電気や量子力学的力においている事実があるので、もし電気学と量子力学の基礎法則が分かれば、少なくとも複雑な事情の下に起こる現象の多くの理解がいくらか可能になる。最後に驚くべき暗合がある。多くの異なった物理的事情に対し方程式は正確に同じ形をしている。もちろん記号がちがっている−ある文字が他の文字と代っている−、しかし式の数学的形式は全く同じである。従って、一つの問題を勉強すれば、直ちに別の問題の方程式の解について直接の正しい知識を多く持つことになる。」
「われわれは静電気を終わり、時期と電磁気にすぐにとりかかることになる。しかしそのまえに、静電気を勉強する間に同時に他の多くの問題を勉強したことを示したい。われわれは生電気学の方程式が物理のほかの所でも現れることを発見するだろう。解を直接翻訳して(同じ方程式は同じ解をもつ)、他の領域の問題を静電気と同じくわけなく−または同じような苦労をして−解くことが可能である。」 ということで、以下の話は物理的にはたいへんおもしろいのですが(でも内容的には理解できないところがたくさんあります)、ここでは、この章で使われる静電気学の基本的方程式を掲げるだけにします。
静電気学の基本方程式: ∇・(κE) = ρ自由/ε0 (12.1) ∇xE = 0 (12.2) 誘電体を含む静電気学の方程式: E = -∇φ (12.3) ∇・(κ∇φ) = -ρ自由/ε0 (12.4) |
(12-2) 熱の流れ; 無限の平面境界の近くの点源
(12-3) 張った膜
(12-4) 中性子の拡散; 均質な媒質内の一様な球形源
(12-5) 渦なしの流れ; 球のまわりの流れ
(12-6) 照明; 一つの平面を一様に照らすこと
(12-7) 自然の”根底にある統一”について
本節では、Feynmanの哲学が述べられており、とても興味深いのですが、長くなるので省略します。
2013年09月09日
これで静電気学が終わります。いよいよ今回の目的の「電磁波の海」に入り込んでいきたいと思います。すなわち、最初は静磁場と誘導電流について勉強し、それから本格的にマクスウェルの方程式に突入となります。どうなることやらよくわかりませんが、とにかく覚悟をもって進みたいと思います。
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