Bon Voyage! HOME > PRIVATE DIARY > 2000年5月上旬

迷狂私酔の日々


5月1日(月)

美人の歯医者さんに電話したら「すぐ来れますか?」ということだったので、すぐ行く。協議(といっても一瞬だが)の結果、作り直すことに。なにしろ2か月に1回は抜けているのだ。

天気がいいのと、歯の麻酔がかだ続いているので、自転車で青梅街道を走る。

帰宅してアイリッシュ・シチューをまた作る。オーストラリア産の安い牛肉をもっともカンタンにおいしく食べられるので。

5月2日(火)

プレステ2でリッジレーサー」をやる。いまだにひとつもクリアできない。減速してカーブに突っ込むと、ものすごいドリフトでスピンする。減速しなければ、もちろんガードレールに激突する。やっとカウンターステアをかませてうまくコーナーリングしても、先行車が腰を振って抜かせてくれない。ううむ。どーしよう?

5月3日(水)祝日

映画の日が休日と重なっても、経験上それほど混まないはずである。よって、ほぼ20分間隔で3本の映画を見る計画を立てていたのだが、長い行列を見、天気を見て「アメリカン・ビューティ」だけにすることに方針変更。こんな新緑の季節に、暗いところにこもっていられるか。

ヨドバシでリッジレーサー」の攻略本を入手し、HANDSに寄って、とある病院へ見舞いに行くがベッドが空だったのでお見舞いのくだらない品と置き手紙を残して去る。ベッドの上の紙袋がまるで爆弾のように見えないこともない。

<戎>でビールを飲んで帰って風呂に入って極楽気分でいたらものすごい轟音がして「ガスバーナーがいかれたか?」と思ったら、実は雹が降ったのであった。おおおお。イニシュモア(あの、アラン諸島の)みたいだ。

5月4日(木)国民の休日

チャンピオンズ・リーグの準決勝の第一レグ、レアル・マドリッド対バイエルン・ミュンヘン。昨日の朝のバレンシア対バルセロナ戦は目が覚めたのに寝てしまったので、今朝は気合いを入れた(つまり、前夜19時から23時まで寝た、ということだ)。

なんとアネルカが先制ゴール。こいつはどこか哲学者のような風貌をしているが、どうもノミの心臓らしい。気持ちが乗ればキープはできるし、ポストも切れ込みもシュートもうまい。そしてラウルが相変わらず好調。たしかまだ22か23歳でしかないはずだが。そしてサルガドの少し長すぎたトラップをイェレミースがオウンゴールにしてしまった。2-0で、まずはレアルがリード、来週はミュンヘンでの勝負だ。

そして寝ればいいものを、リッジレーサー」を始める。ゲームモードはNORMALよりも易しいEASYがある、ということがようやくわかり、やってみたらあっというまにROUND1をクリア。ROUND2はコースが起伏のある丘や並木道、海沿いを走る。とくに海の近くではカモメが鳴き、夕日がきれいで画面に見とれてしまった。・・・というわけで、ROUND2はいまだにクリアできていない。だいたい、攻略本に頼るレベル以前に、コントローラーの機能をまだ把握しきれていないのであった。

ということをしているあいだに、バスジャック事件は解決していた。

5月5日(金)祝日

「サマー・オブ・サム」、日祝日の初回は1,000円。石原慎太郎発言を念頭に置いて見ると、なかなか皮肉である。映画の飄々とした乾いたユーモアに比べ、この政治家がいかにレベルが低く、卑しい志であることか。

Tower Recordsで8枚のCD、久しぶりに古いロックでまとめた。いくつかサントラ盤も買いたかったのだが。

帰りに寄ったスーパーでレジの打ち間違いを指摘して打ち直してもらう。ウナギの蒲焼き380円と塩サバ100円を間違われては、2本で560円も損してしまう。・・・かといって、いつもレシートをチェックしているわけではない。打っているあいだの表示を無意識に眺めていて、違和感のあったときだけ見直しているだけだ。われながら恐ろしいことに、こういう動体視力はむちゃくちゃいいのである。エヘン。

1か月ぶりの更新。

5月6日(土)

FC東京が川崎フロンターレに2-1で快勝。東京はなんかバレンシアに少し似ている。

磐田対鹿島、延長で中山のPKを高桑がはじき出し、本山のVゴールで鹿島が勝つ。

「I love you」ウィルスの蔓延に、一極支配の脆弱さを思う。みんなが同じソフトを使う状況より、個別にそれぞれに適したソフトを使う方が、安全性が高まるということ、それはまるで遺伝子の生存原則のように、多様性がキーではないのか?

5月7日(日)

杉並公会堂にて、日本フィルの公開リハーサルを見る。音楽を作り出す現場に立ち会っている、という臨場感。

青梅街道のショップを見つつ、NODA-YAにてワインを買う。とりあえず、普段用に白2本、赤2本。コート・デュ・ローヌのような軽い赤で、コート・デュ・ローヌでないもの、というわけのわからないリクエストにも応えてくれるのが嬉しい。サンセールとプイイ・フュメも2,000円台だし。

いったん帰ってから、近所の格安家具屋にて折り畳みの小テーブル、折り畳み椅子を2脚、文庫・ビデオ用棚2本を買う。ここはまるで路上に放置してあるかのようにしているが、実は倉庫に在庫があるのである。これだけ買って配達料400円と消費税を加えても13,650円だった。ウワハハハハ。

何か予感がして、テレビ埼玉でモンテディオ山形対浦和レッズを見る。危ない、というよりは、どうしてこれで失点しないのだろうか、というくらいの危機的ピンチの連続なのに、山形のゴールは割れない。おかしかったのは、山形でのゲームなので山形のアナウンサーが実況しており、いかにも中立を装いながらも明らかに山形びいきなのだ。「山形、かたちはできています・・よね?」と解説者に確認するのが笑える。実際、山形だって耐えつつもチャンスはちいとはあるのだから、望みはないわけでもない。そうこうするうちに0-0のままタイムアップ寸前。

「ここで山形が1点入れたら勝ち逃げだなあ」と思っていたら、ロスタイムのフリーキックからの流れで、こぼれを必死で拾ってゴール前に放り込んだら、浦和がオフサイドをかけそこなって、山形は3人もゴール前に襲いかかる。旗は挙がらない。で、見事シュートが決まって山形は歓喜、浦和は呆然。ウワハハハハハ。こういうこともあるからサッカーはおもしろいのだ。

ローマ対ミラン、バリャドリッド対ベティスをザッピングしながら見ていたがつまらないので寝る。本当はユヴェントス対パルマとか、デポルティボ・ラ・コルニャの結果が気になってしかたないのだが(試合は終わっているが、「電波少年」を見ていたのだ)、眠いから寝る。

5月8日(月)

東急HANDSから、棚が届く。これで部屋の片づけをしてから組み立てて設置する・・・つもりだったのだが、昼寝をする。

珍しくも仕事の依頼があり、久しぶりにお金になる原稿を書くことになりそうだ。

日記やら映画評やらの書き散らした原稿ファイルを時期別に整理する。

ふと思い立ってTHE WHOのCDを探すがない。もしやと思ってカセットテープを当たったら、そこにあった。「WHO's LAST」、解散ツアーのライブだ。カセットで買った、ということは、まだCDプレーヤーを持っていなかった頃のもんである。あのころは、京都の寺町で現品処分で安く買ったバカでかいマランツのラジカセでエアチェックし、とぼしい予算から「これは」と思ったものだけ、お店からテープで買っていたのだった。

で、なんでWHOかというと、映画「サマー・オブ・サム」で「ババ・オライリー」がかかっていたからである。ああ、懐かしい。

5月9日(火)

打ち合わせで田原町へ。焼き肉を囲んでなんやらかんやら。そのあと、あまりの天気のよさに合羽橋を冷やかして上野へ歩く。しかし、あまりに暑いので涼を求めて西洋美術館へ。「ピカソ/子供の世界」という展覧会なのだが、私の目論見は「作品保護のために空調をしているはずだ。改装したばっかりだし、混雑もしていないし」というものなのであった。

幸い、予想は当たって気温も湿度も快適であった。ピカソは子どもも好きだったが女はもっと好きだった。それはともかく、展示数が適度(というかピカソにしては少ない)で、しかも各時代から満遍なく集められているので概観するにはコンパクトでなかなかよい。キュビズムはブラックにとっては追求する対象だったが、ピカソにとっては通り過ぎた実験にすぎなかったのだなあ、とか、「ゲルニカ」のための習作を見て、「感じる、わかる、理解する」というレベルの認識ではなく「一挙に体験するあるいは対象からのインパクトを一瞬で受容する」という認識のしかたがあるのではないか、とか、くだらないことを考える。傑作ということを、アタマにではなく、全身で納得させてくれる作品、というものがたまにあるのだ。

ミュージアム・ショップで本を買い、ぶらぶら散歩して台東区立下町風俗資料館に入ってみたりする。そのまま湯島、秋葉原を経由して八重洲まで歩こう・・・と思った。が、暑いし、道路が楽しくないので湯島で地下鉄に乗り、飯田橋でJRへの乗り換えのついでに本屋に寄って帰る。

まあ、散歩しつつ原稿の構想もけっこう練られたのでよしとしよう。

5月10日(水)

夜も明けない3時半にめざめてチャンピオンズ・リーグ準決勝、バイエルン・ミュンヘン対レアル・マドリードを見る。バイエルンは0-2で負けているので、2-0で延長に持ち込むか、3-0での勝利を狙いたい。対してレアルは、1点取りさえすれば、バイエルンを4 点も取らないといけない羽目に追いやれる。どーしてこういうことになるかというと、合計得点が同じときにはアウェイでのゴールを2倍にして勘定するというルールになっているからである。だから、アウェイでは引き分けでも負けでも、点を取っておけば有利なのだ。

さて、試合はあっというまにバイエルンが先制。おおお。これは面白い。しかし、レアルはアネルカのヘッドで得点。1-1。この時点でバイエルンは4-1にしない限り、決勝に行けなくなる。「あと1点」という状況から、「あと3点」と目標が遠ざかっていく。まあ、はっきりいって趨勢は決している。

さあ、これからどんなドラマが待っているのだろーか? と思いつつ、睡魔に襲われて寝てしまった。いやはや。

午後から美人の歯医者さんへ。行けばドアが閉まっていた。ありゃま。5分後「どーも、すみません!」と到着。昼休みに老人ホームへ行って遅れた由。いいんでですよ、そういうことであれば。

で、めでたく新しい詰め物が入る。妙に高いが、前のが低くなっていたらしい。ふうん。

そういえば水曜日なので「オール・アバウト・マイ・マザー」を1,000円で見に行く予定だったが、なぜか気が乗らず、自転車であてもなく走り回る。1時間はこいだが、あまり運動した実感がない。そのわりには疲れたので寝る。

夜、バイエルン対レアルの再放送をチェック。後半はバイエルンも猛反撃したのだが、結局1点加えただけで2-1で終了、トータル2-3で敗退。これで昨年のファイナルの主役2チームがいなくなってしまった。しかし、最後まであきらめない戦いぶりはさすが。胸を張っていいものだと思う。


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