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谷あいの隠れ家、<IBAH>。 早く着いてしまったので部屋の準備ができるのをプールサイドで待つことに。午後1時35分頃。とはいいながらプールサイドに居るには場違いな格好なのでその手前の日陰で涼む。そこでウェルカム・ドリンクをいただくが、なぜか5人なのに6杯やってきた。でも全部もらう。すっごく酸味の効いたフルーツジュースとそうでもないフルーツジュースの2種類。 30分たったがなかなか呼びに来ないので、プレッシャーをかけるのと情報収集も兼ねてロビーをうろうろする。そういえば、ここで女性陣はエステをする予定なのを思い出してパンフを研究するが、全然中身がわからない。興味もなければやったこともないもんね。 いざ、2bedroom suite with private pool villaへ。 ようやくフロントのお姉さんがやって来て、案内するという。慌ててプールサイドへ走ってみんなを呼び、お姉さんについて行く。とにかく広いのとジャングルみたいで見通しが利かない。いかにも迷いそうだが、実は一本道だった。 ![]() こういう道を歩いて、 ![]() さらに橋を渡って、 ![]() ようやくヴィラの「麓」に着いた。 ![]() 渋い門をくぐり、 ![]() 急な階段を登り詰めると、 ![]() そこが私たちのヴィラだった。 小さなプールと通路をはさんでふたつの部屋、それぞれにバスルーム。メインルームには広いテラス、ゲストルームには広いオープンリビング。それぞれにテレビがあり、他にミニバー、オーディオセット、までは見て取れたのだが、あとは案内してくれたお姉さんの説明も上の空で目が空間を泳ぐ。なぜかシャワーが2つずつ、計4つもある。それぞれ屋内と屋外。バスルーム脇には細長い池がしつらえてあって鯉が泳いでいる。 ん? 人数が足りない? で、バスルームの配管に問題があるらしくまだ工事中。これが時間がかかった原因らしい。さて、部屋を探検するか? と思ったら母と姉がいない。甥と姪は一目散にプールへ突入。 やっと母と姉が到着。 「どうして置いていくんだよー」 ということは、どっかではぐれたらしい。しょうもない人々だ。道は一本ではないか。 ![]() メインルームからテラスを見る。 大人はテラスで休んで、引率の労働者(私だ)はエステの手配。どれがいいのかわからないのではあるが、いろいろはいってる「マンダラ・マッサージ」というコースに決めて予約。さすがに今日は先約があるとのことで、明日の夕方になる。16歳、42歳、71歳という3世代で楽しんでいただこう。 慣れない贅沢を遊び倒す。 ぐるっと見回しても目にはいるのは空の青と谷の緑。風が通って気持ちがよい。 そういうわけで、結局は家族全員プールで遊びまくるバリの昼下がり。なにしろprivate poolということは、私たち専用なのである。ほかの誰も来ないのだ。プールの下にもオープンテラスがあってデッキチェアが2脚置いてある。あそこもうちの領土なのだろうか?(あとで判明:うちのヴィラ専用のテラスだった) 雨がぱらつきだしたが、気にせず泳ぐ。というか、水とじゃれる。温泉の大浴場を独占した子どもが遊ぶような精神状態、とでも言えばいいか。わずかに傾斜がついたプールのエッジから谷側に水がこぼれていく。その向こうは永遠へとつづいていくような錯覚に襲われる。 ![]() 永遠との接点。 そういう高尚な感慨とはまったく関係なく、姪と甥は盛大に水しぶきをあげて階段に大量の水をまき散らしている。あっという間に階段も通路も水浸し。 ベルが鳴った。 スタッフが、スコールが来るのでデッキチェアのバスタオルを片づける、ということでやって来たのだった。しかし、プールからの波しぶきが凄くて登ってこれないのであった。姪と甥を静かにさせる。 なかなかいいBGMが聞こえると思ったら、姉がデンパサールで買ったガムランのカセットテープをさっそくかけていた。一同、我に返ってリビングに集って果物を食す。母と姉には買い物リストを作ってもらう。誰にどんなおみやげを買うのか? 一番目に出てきたのが「おいしいパンが食べたい!」だった。その昔私が自慢したのをいまだに記憶しているらしい。 部屋割りは難航。 姪と甥がゲストルームを強硬に主張して譲らない。天蓋付きのシングルベッド2台なのがいいらしい。仕方ないので母と姉と私がメインルームになるのだが、こちらはキングサイズベッド1台とエキストラベッドという仕様なのだ。で、私がエキストラベッドということになるのだろうなあ。明らかに10歳児を想定したサイズなのだが。 これだけのところになれば、蚊取り線香はもちろん、ろうそく、懐中電灯、サンダル、サルンその他備品充実。石鹸、歯ブラシセットに加えてアロマポットまで備えてある。セーフティボックスも暗証番号式のものがクローゼットの中にあり、さっそくパスポートと航空券などの貴重品を保管しておく。忘れないようにしないと(つまり、セーフティボックスにしまったことを忘れると致命的だなあ、と自戒したのだ。人間、どんなミスでもやりかねん)。 photography and text by Takashi Kaneyama 2001 |
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