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今日も朝日。 飽きもせず、日の出見物に6時に浜辺へ。珍しく、いつも寝ている姪もいる。昨日、早く帰ったために日の出を見逃した甥もいる。がしかし、厚い雲に阻まれてなかなか太陽は顔を見せない。 「じゃあ、みんなで息を吹きかけて雲を飛ばそう。せーの!」とやったら、姪だけが「できるわけないじゃん」と冷たい。こいつは理系のせいか、ときどき妙にノリが悪い。 「そうか。もう何もいらないんだな。食べなくてもいいんだな。帰りの飛行機に乗れなくてもいいんだな」 ![]() かくしてみんな円満に、何となく明るくなってきた浜辺をあとにしてそれぞれのバンガローへ。私はとりあえず28日までの旅行記をアップロードする。 気の早い人たち(つまり私以外)はすでに荷造りを終えている。キングサイズのベッドで姉と姪と甥がじゃれているさまは「オットセイとトドとラッコ」のようである。これ以上書くと報復が恐ろしいので自粛。 買い物三連発へ。 ホテルのレストランで朝食を摂り、少しティンクリックを叩かせてもらって荷造りしてチェックアウト。マデがすでに来ている。 ウブドまでのあいだに、バティック、銀細工、木彫り、の村を訪ねて行くのが本日の行程。 車中では甥と姪がマデにインドネシア語の数字を習う。 その1:バティック。 20分も車で行くとトパティに着いた。さて、ここはバティックを作っている村なのだが、観光客向けに染めや織りの風景を見せ、メインはもちろん買い物である。なんか猫のなかにマタタビを放り込むような、あるいは鴨に葱を背負わせて鍋に放り込むような気分がする。 そういうわけで、母と姉はここぞとばかりおみやげを物色。店員は手慣れたもので、日本語を駆使してアシストする。もちろん、ありとあらゆる手練手管で買わせるわけだが。ここはモノはいいらしいのだが、値段は市場の5〜10倍くらいする。それでもひとつひとつは千円しないわけで、あっという間に買い物の山。 さて、支払いは私がするのだが、なんと1割も値引きしない。「安くする」「サービス」とか言っていたわりには無茶苦茶しけている。なので言い値の半額から交渉開始。実はそんな多額のルピア現金は持っていないので、USドルで払うべく、キリのいいところへ持っていこうとしているのだが。 敵もさるもの、なかなか妥結しない。仕方なく「一番高いものをあきらめよう」と言ったら、それは私が唯一買ったサルンだった。あれれ? しょうがなく、どうせウブドの市場でもっと安く買えるや、とサルンを放棄しようとししたが結局、サルンが復活して136ドルが110ドルになっただけ。周囲が「もう値切らなくていいから早く行こう」という雰囲気になったら負けである。 その2:銀細工。 次の村はチュルク、銀細工で有名。いかにバリでも銀なので、それなりに値が張る。がしかし、ここは姪のたっての希望のブレスレット2本と甥が欲しがったペーパーナイフ1本で40ドルですんだ。もはや、金銭感覚がバリのものではなく、日本に近づいているような気がする。 その3:木彫り。 さらにマス、木彫りの村へ。工房の作業風景も見せてもらい、店内へ。見るだけでも圧巻。すごいです。たぶん、注文があって売れるのならなんでも作れるし、作るんだろうなあ。どっかで見たような作風(ロココやらイルカやら猫やら)もあるし、バリ伝統の仮面や透かし細工もある。 ここは珍しく何も買わずに脱出するかと思いきや、横顔の薄浮き彫り壁掛けを姉が4000円で購入。こういうところは円でも買えるし、なにしろ2つ買えば半額くらいにはなるのだ。 さらに石彫りの村バトゥブランにも行けば、見事にウブド南方一帯の「観光客カモルート」を全制覇するところだったのだが、さすがに石彫りを持って帰る気はないらしく、バトゥブランは通過したので買い物はいったん終了。 ライステラスの絶景。 で、マデがわが老母に約束した「段々のたんぼ」ライステラスへ。プリアタンに入るとなんか懐かしい道だ。ここはシーフードのナシ・チャンプールがあるワルン、あそこは大きいスーパー、向かいに警察署。 テガラランは、普通いったん車を降りて観光するのだが「ここ物売りしつこい」というマデのアドバイスにより、車をゆっくり走らせて往復。車窓からでも絶景、というか高さがある分有利。 そして一部で非常に有名な<Kampung Cafe>にてランチ。ちょっと早めに行けば渓谷に臨む、というよりは谷の上に突き出したテラスの席が取れる。見晴らしはいいし、涼しいし。 ![]() こういう景色が目の前に。 ![]() 手前:姪が注文した「マグロのステーキ付きナシゴレン」 向こう:母用に注文した「ルンピア(野菜春巻き)」 谷あいの隠れ家、<IBAH>。 かくして一行は今回の超目玉、<IBAH>へ。5人だからと、2bedroom suite with private pool villaをリクエストしたら取れてしまったのだ。憧れの、あの<イバ>で一番いい部屋だ。このメンバーにはもったいない気もするが。 photography and text by Takashi Kaneyama 2001 |
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