(1)発症
先月中旬より、左前肢付け根から肘にかけて毛が抜け落ち、赤味を帯びる。
少し太ってきていたため、「巣箱に出入りする際擦れているのだろう」と楽観。
また、前肢を顔に擦り付けるしぐさ(猫が顔を洗うように)を認める。
「毛繕い」と、これまた楽観。
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(2)悪化
今月に入り、前肢の毛の抜けた部分が、赤黒くただれ、数個の水泡になる。
一番大きいものは直径8ミリ程度になり、腕からコブをぶら下げたような状態。
「やばいな〜。」と思いつつも仕事に追われ病院に行く機会を逃す。
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(3)腫瘍
そのコブがちょうど腫瘍のように思え始めたころ、右前肢にも脱毛部分を発見。
赤みも帯びてきているため、あせる。「転移した!癌か!?」
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(4)17:50
久しぶりに、18時ごろの帰宅。「今日しかない!」
遠足のおにぎりを入れるような網籠にティッシュを敷き、コロ助を放り込む。
「今連れて行ったるさかいな」いつになくシリアスな飼い主。
当人は、フタを押し上げて、車の中を散策したい様子。
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(5)動物病院
「初診ですね」「はい」何を思ったか、保険証を差し出す。
受付のおねぇさんバカうけ!
待合室には、犬を連れた人2組。「なんか、視線が集中してるな〜」と思い、
冷静に自己観察。油汚れの作業着に、遠足のおにぎりの籠の無精ひげが、
「お名前はぁ?」「コロ助です」「コロ助ちゃんですねぇ。あちらでお待ちください」
確かに、変だ。
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(6)先入観
と、犬1の飼い主(同い年くらいの女性)が、籠を覗き込む。
「ガサッ」コロ助動く。
「トカゲですかぁ?」「はっ、はぁ?・・・」トカゲを飼っていそうな感じの男に
見えたのか。
それともトカゲっぽい男なのか。確かに、ハムスターを飼っていそうではないが。
「ハムスターです・・」「あっ、ああっ、すみませぇん」「いえ・・・」「お子さんの?」
「はっ?」我が子のかわいがるペットを仕事帰りに病院に連れて行ってあげるパパ。
美しい風景です。が、しかし、「いや、独身です。(子持ちに)見えます?」
「あっ、そんなつもり」「いやいや、気にせずに(・・・少しショック)」
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(7)診察
「そうですか、ああ、これね。わぁ・・かなりすすんでますねぇ」「・・・」「・・・」
医師カルテに何やら書き込むこと5分。続く無言。
「・・・あのぉ」「・・・はい?」「・・・やばいっスかねぇ」「・・・」
・・・・・おいおいなんやこの静寂は!
「・・・治りにくい病気ですか?」「・・・そういうわけでもない・・・んですが・・・」
・・・・・ちょっとまってくれぇ〜空気が重いやんけぇ〜
「・・・癌・・・とか?」「・・・いや、あの」「・・・悪性の腫瘍?」「・・・・・・・・」
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(8)診断
医師おもむろにカルテを置き、「はっきりした、病名は言えないんです」
「・???・・・・・・・・何で?」
「病名が分からない病気だからです。」
「・??????・・・???(口をパクパクする)」
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(9)見えない奴
病気の原因は、「寄生虫」によるもの(だと考えられている)らしいです。
このお医者さんでも、最近同じような症状で連れてこられる子が多いということで、
ただ、通常、寄生虫による病気は、採血し顕微鏡で見るなどすれば、
原因の寄生虫を特定できるのですが、この「最近ハムスターに多く見られる寄生虫」は、
まれにしか発見できず、「この寄生虫による症状だ」と断定することはできないそうです。
しかし、同じような症状の子たちが、「この寄生虫ではないか」といわれている虫への
療法で完治しているため、コロ助の場合も、同じものとみなして治療すれば
治るだろうといわれました。
こういうのを「診断的治療(だった?)」と言い、あくまでも、以上のような診断結果を
基にしているもので、原因が特定できていないため、あえて、
まわりくどい説明をしたのだそうです。
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(10)投薬
寄生虫に対する薬を飲ませてもらい、抗生物質を頂いて帰ってきました。
とりあえずは、一安心。
このあと、「コロ助イヤイヤ!地獄の抗生物質!指をマジ噛み編」を予定してます。
病院から帰ってから自宅でしたことを、また書いてみます。
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